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飲食店開業融資の審査で重視するのは?~飲食店開業融資の注意点・ポイントを銀行員が解説

飲食店開業融資の審査で重視するのは?~飲食店開業融資の注意点・ポイントを銀行員が解説

今回は飲食店の開業融資を審査する際に重視する点を、融資審査する銀行員の視点から解説していきます。

まず前半では大前提として、飲食店を開業する際に最も気を付けるべき点を2つ説明し、後半では細かいポイント・着眼点を解説します。

飲食店開業融資の記事ではありますが、創業・独立・新規開業を考えているいろいろな業種にも通じる部分がありますので、ぜひ参考にしてください。

飲食店開業融資2つの「大前提」 

飲食店を開業するために必須となる2つの大前提をまず説明します。

  • 経験が無い人に融資は難しい
  • 人脈や得意先がゼロだと融資は難しい

大前提1.経験が無いと融資は難しい

飲食店の経験が無い人が創業する場合、融資はとても難しくなります。

それはなぜかというと、事業計画の説得力に欠けるからです。

飲食店の開業融資では事業計画が重要になります。

事業計画とは、飲食店という事業をどのように運営し、どうやって利益を確保していくか?といったシナリオが書かれており、審査ではここに注目します。

特に事業計画の中でも、資金調達して借りたお金をどうやって返済していくのか?という部分を審査では最も重視するのです。

ですから事業計画を作るためには、これまでの経験や人脈が無いと、利益を上げて借金を返していけるという、説得力のある回答を作る必要があるのです。

もちろん全くの初心者や未経験の人が飲食業を開業してはいけないわけではありません。

しかしながら、やる気や知識をどれだけアピールしても、融資審査でアピールできる事業計画は作れないのです。

もちろん自分は経営に徹し、現場の店舗は従業員に任せるという形態もあります。

しかしその場合も、そういった企業モデルで成功するという絵を描けなければ審査に通るのは難しいでしょう。 

大前提2.人脈や得意先がゼロだと融資は難しい

こちらも経験と同じで、人脈や得意先がゼロだと融資は難しいでしょう。

まず、まったくゼロからのスタートで、人脈も得意先も無い状態で創業すると決めたなら、そのこと自体がすでにリスクを内包しているわけです。

酷な表現ですが「向こう見ず」で、例えるなら舵のない船で出港するようなものです。

そのような計画では飲食店の開業融資を受けるのは難しいでしょう。

もちろん現時点で人脈や得意先がゼロであっても、「公共団体と提携し大々的に支援されることが決まっている」など確証や見込みがあるなら、前向きに審査してもらえる可能性はあります。

とはいえその場合も契約書など目に見えるエビデンスは欠かせません。

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飲食店開業融資を受けるためのポイント

 続いては、飲食店開業融資を受けるために必要なチェックポイントをいくつか、銀行員の視点から解説していきます。

ポイント1.創業の動機〜自分の言葉で語れるか?

飲食店の開業融資では創業に至った動機が重要です。

なぜ自分が飲食店を開業したいと考えたのか?など、大事なのはしっかりと自分の言葉で語れているか、がポイントになります。

例えば以下のような内容が盛り込まれているべきです。

  • 思いつきではなく、以前から考えていた
  • 飲食店の開業で実現したいことが明確になってる
  • 飲食店を経営するためのスキルも十分身についている
  • 家族や周囲の理解も得ている

ポイント2.事業の経験〜これまでの経歴が簡潔にまとまっているか?

経験が豊富であればあるほど、事業の成功確率は高まります。

とはいえ人間の経歴は良いことばかりとは限りません。

特に転職歴・飲食業では勤める店を変えた理由なども、包み隠さず簡潔にまとめられていることが求められます。

  • 飲食業の勤務経験は十分と言えるか?
  • 従業員だった時、自分が任されていたことや実績を整理して答えられるか?

役職や待遇、あるいは実績などは自分の実力としてアピールできる

  • 短期間、あるいは何度も勤務先を変えている場合、その理由を説明できるか?

修行のため、引き抜かれてなどはプラス、逆に人間関係で問題、などはマイナス

  • これまで取り組んできた記録(記憶)をもとに、自らのセールスポイントが語れる

ポイント3.セールスポイント〜自分だけの商品やサービスがあるか?

飲食業に限らず、他店との差別化は経営上の必須項目です。

自分の店だけの「ウリ」をアピールできているか?がポイントとなります。

逆に「アットホームな雰囲気の店」などフワッとしたイメージでは融資審査においてアピールはできません。

◆商品やサービスのセールスポイントはどこ?
◆接客面でのセールスポイントはなに?
◆それ以外にもセールスポイントはあるのか?
◆顧客に自分の店を選んでもらえる理由を説明できるか?
◆店のコンセプトと、商品・サービスはマッチしているか?

ポイント4.ターゲット〜自分が取り込みたい客層が絞られているか?

店舗の立地や設備以外にも、飲食店の開業では自分がターゲットとする客層を自分でつかんでいるか?が重要になります。

「誰でも気軽に来店できる店」などは抽象的であり、この場合の「誰でも」も、その立地や店の目指すコンセプトにおける「誰でも」であるという点を忘れてはいけません。

  • 顧客のターゲット層は明確か? 
  • 出店地周辺の住民やライフスタイルを把握しているか?
  • 来てもらいたい顧客を具体的にイメージしているか?

例)サラリーマンをターゲットとし、オフィス街と駅の中間点に店を構え、飲み放題メニューを売りにするなど

 ポイント5.所要資金と自己資金〜無理のない投資と無理のない自己資金

飲食店開業に向けコツコツ貯めてきたことこそまさに「開業準備」だと言えます。

自己資金が多ければ多いほど、当然ながら借入は少なく、毎月の返済は楽になります。

また、自己資金に余裕を持てれば不測の事態にも備えることができます。

理想と言われる「総所要額の3分の1」を目安に自己資金を準備する意識が必要です。

◆自己資金は「コツコツ」貯めてきたと証明できるか?
◆預金通帳など計画的に準備してきたエビデンスが必要
◆大金が一度に振り込まれるなど不自然な動きは「見せ金か?」とかえってマイナス
◆自己資金が少なく借入依存度が高い計画になってはいないか?
◆多くの飲食店が、黒字化するまで半年以上かかっているという調査結果もある

【参考出典】独立行政法人中小企業基盤整備機構/経営課題を解決する羅針盤J-Net21/9.業種別開業のヒント

(上記より下記を参考)
飲食業の魅力と大変さ
起業までに必要なタスク(飲食業)
開業資金の考え方(飲食業)
飲食店開業の諸手続き

やはり最後は熱意あるプロとタッグを組む~まとめ

ここまで飲食店開業融資の審査とポイントを説明してきました。

飲食店に限らず開業には事業計画が重要ですが、すべてが計画通り進むとも限りませんし、またせっかく作った事業計画も審査でどこまで取り上げてもらえるかは未知数です。

だからこそ自分一人で悩まず、最後は熱意あるプロとタッグを組むことをおすすめします。

そして、熱意あるプロがあなたからの相談を待っています。

「創業融資に強い税理士法人」である税理士法人経営サポートプラスアルファ
社名の経営サポートプラスアルファの「プラスアルファ」は、常にお客様に「プラスアルファ」の価値を提供していくことを意味しています。
その価値の体現こそがまさに「創業融資サポート」なのです。

融資を受けられるか受けられないかというのは経営者の人生そのものに影響を及ぼします。
人生にも影響を与える創業融資だからこそ一人で悩んでも仕方がないのです。
1日でも早く本当のプロに相談すべきです。
なぜなら融資を受けられない状況になってからでは遅いのです。
起業するという勇気ある決断。
融資を受けようかというのも、それもまた勇気ある決断。
費用も一切かからない、無料相談する決断の方が遥かに簡単ではないですか?
明るい未来ある人生の扉をノックしてきてください。


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