近年、副業として会社を設立するケースが増えており、その中でも妻を社長にすることが注目されています。
ただし、妻を社長にするのは、実際に妻が経営を担う場合に限られます。
この記事では、妻を社長にして会社を設立する際のメリットや注意点について詳しく解説します。
妻を社長にするメリット

1. プライベートカンパニーで節税できる
プライベートカンパニーとは、個人や家族の事業収入と資産管理のために設立する会社のことです。個人事業主として副業収入を管理するよりも、会社設立をすると節税対策をしやすいというメリットがあります。
所得が一定以上になると、個人の所得税より法人税の税率が低くなる場合があるからです。
所得税は累進課税で、課税所得330万円超695万円以下の部分は20%です。
法人税は、中小法人の年800万円以下の所得部分なら15%です。
法人には、このほか住民税や事業税もかかります。
2. 妻が経営を担うなら夫の副業と区別しやすい
多くの企業では副業規定があり、副業が認められていない場合があります。
妻が自ら経営する会社なら、夫の副業とは区別して考えやすくなります。
一方、夫が実質的に経営し、妻は名前だけという形では、夫の副業と見られるおそれがあります。
夫が会社の仕事を手伝ったり報酬を受け取ったりするなら、勤務先の就業規則を事前に確認しましょう。
3. 社会的信用力がアップする
妻を社長にすることで、夫婦の収入が安定し、金融機関や取引先企業からの信用力が高まります。これにより、事業資金を借りやすくなったり、取引をスムーズに進められるようになるなど、今後の事業拡大を目指す際に大きなメリットがあります。
妻を社長にする際の注意点
1. 法人口座を開設する
会社設立後には、法人口座を開設する必要があります。法人口座は、事業用の資金管理や取引先からの入金に使用されます。大手金融機関では新規法人の口座開設が難しい場合があるため、地方銀行への申請も検討しましょう。
2. 役員報酬の改定時期は限られる
役員報酬は、原則として事業年度開始から3か月以内に改定します。
それ以外の時期に増額すると、原則として増額分は損金になりません。
このため、法人税や所得税を節税できる最適な金額を慎重に設定することが重要です。
法人化するか迷ったら、税理士に無料で相談できます。会社設立に関するご相談は何度でも無料です。
無料相談を予約妻を社長にして会社を設立する際に準備すべきもの

1. 会社設立にかかる費用
会社設立には、「合同会社」と「株式会社」の2種類があります。合同会社は設立費用が少なく、維持費も低いですが、社会的信用度が低いというデメリットがあります。一方、株式会社は設立費用が高いですが、信用度が高く、将来的に資金調達がしやすいというメリットがあります。
2. 必要な書類
会社設立には以下の書類が必要です:
- 登記申請書
- 払込証明書
- 役員就任承諾書
- 印鑑証明書、届出書
3. 定款や社名など
会社設立には、定款や社名など事前に決めておくべき基本情報があります。定款には会社運営の基本規則が記載されており、記入漏れがないよう注意が必要です。
社名は後から変えられますが、変更の登記と登録免許税3万円がかかります。
妻を社長にしない方が良い場合の例外ケース

妻を社長にすると確実に全員がうまくいくわけではありません。
ここでは、妻を社長にしない方がいい例外ケースを2つ紹介します。
法人融資を多額に受ける場合且つ妻が忙しい場合
妻を代表取締役社長にして設立した会社で、法人融資を検討している場合、以下のデメリットが考えられます。
例えば、法人の事業拡大用に融資を受ける場合、連帯保証人になるのは妻になります。
しかし、夫が事業に深く関わっている場合などは、夫も連帯保証人になることを求められる場合があります。
2024年3月からは、信用保証付きの融資でも経営者保証を付けない選択ができます。
手続きにおいても、融資審査に向けた職務経歴書などの資料作成や、金融機関と面談をする場面があります。
頻繁に金融機関に行かなければならないので、妻が子育て中などで忙しい場合はわざわざ足を運ぶデメリットが大きすぎると感じる方もいるでしょう。
夫婦の状況に応じて最適な方法を探してみてください。
妻も会社に勤めている場合
近年は、専業主婦が減少し共働き夫婦が増加しているため、妻が正社員やパートとして勤めている家庭も多いでしょう。
もし、妻がパート勤めであれば、妻を社長にした会社設立で問題ありません。
一方で、妻が正社員として働いている場合は、妻を社長にしない選択肢を検討してもいいかもしれません。
勤務先の副業規定を確かめたうえで、実際に経営を担える方を社長にしましょう。
代表税理士高井亮成
法人化のタイミングや会社設立の進め方は、事業内容や所得によって最適な答えが変わります。「自分の場合はどうなる?」と思ったら、税理士法人経営サポートプラスアルファにご相談ください。
まとめ
この記事では、妻を社長にして会社を設立するメリットと注意点を紹介しました。
妻が実際に経営を担うなら、プライベートカンパニーが節税につながる場合があります。
会社設立には、多くの書類作成と手続きが発生します。
書類に不備があるとさらに手間が増えてしまう可能性があるため事前に必要書類を確認し、わからない部分は専門家に相談することをおすすめします。
ぜひ、「経営サポートプラスアルファ」にご相談ください。
