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会社設立の方法や登記申請の手続きなどを徹底解説

起業する際には、会社を設立するのが1つの手段です。

個人事業主として事業を展開する方法もありますが、会社を設立することで得られるメリットは大きいです。

そのため、個人事業主が法人化するケースも多々あります。

会社を設立するなら、知っておきたいのが会社設立の方法や登記申請の手続きです。

スムーズにビジネスを展開するためにも、手続き方法を理解しておくべきです。

そこで今回は、会社設立の方法や登記申請の手続きなどを解説していきます。

設立する会社の種類を決める

会社を設立する際に、まず決めなければならないのが会社の種類です。

会社の形態には「株式会社」「合同会社」「合名会社」「合資会社」の4種類があります。

まずは、それぞれどんな会社の形態なのかを解説していきます。

株式会社

株式会社は、最も一般的な会社形態です。

株式を発行することによって資金調達をすることができ、調達した資金で事業を展開することができます。

会社債権者にとって担保になるのは会社財産だけであり、出資者の責任は有限責任となっています。

株式会社を設立するメリットは、社会的な信用度が高いことです。

他の会社形態や個人事業主と比較し、対外的な信用度が高くなります。

合同会社

2006年に新会社法が施行されたことで、有限会社に変わる会社形態として登場したのが合同会社です。

合同会社は経営者と出資者が同じであり、出資者全員が会社の経営に携わります。

債務に対する出資者が負う責任は有限責任となっています。

合同会社を選択するメリットは、設立費用が安いことです。

株式会社と比較し、登録免許税が安いです。

定款認証も不要であり、設立コストを抑えることができます。

また、株主総会や決算公告が不要であり、経営上の事務作業の負担も軽減できます。

合名会社

会社の債務に対して、無制限に責任を負う「無限責任社員」だけで構成されている会社形態です。

会社の設立者は無限責任社員であり、経営が失敗した時にはすべての責任を背負う必要があります。

そのため、リスクが高い会社形態であり、合名会社を設立するケースは少なくなっています。

合資会社

合資会社は、会社の債務に無制限に責任を負う「無限責任社員」と出資額までの責任を負う「有限責任社員」からなる会社です。

特徴としては、無限責任社員は経営失敗の責任をすべて背負う必要があり、個人の資産にまで責任が及ぶ可能性があることです。

そのため、比較的リスクが高い設立方法のため、現在は合資会社で設立するケースは少なくなっています。

会社の種類と出資者の最低人数や役員期間の違い

4つの会社形態では、いくつかの違いがあります。

まず、出資者の最低人数ですが、株式会社・合同会社・合名会社は1名です。

これに対し、合資会社は無限責任社員と有限責任社員が各1名以上は必要なので、出資者の最低人数は2名となっています。

また、出資者の呼称も違いがあり、合同会社・合資会社・合名会社は「社員」です。

これに対し、株式会社だけは「株主」となります。

さらに、株式会社だけが役員の任期が最長10年ですが、他の会社形態は無期限となっています。

このように、様々な点で会社形態による違いがあるのです。

法人化するメリット一覧

会社を設立して法人化することによって得られるメリットは、主に「税制面」「信用面」「資金調達面」の3つです。

それらのメリットがあるため、個人事業主から法人化する方も多いです。

それでは、それぞれどんなメリットなのかを詳しく解説していきます。

税制面のメリット

会社を設立して法人化するメリットは、節税できることが大きいです。

個人事業主の所得税は、累進課税制度が採用されているため、所得が増えれば税額が上がっていきます。

これに対し、法人の場合は800万円以下とそれ以上で法人税率が違うだけで一定であり、最大でも約23%となっています。

個人事業主が課税所得900万円を超えれば所得税は33%であり、4,000万円を超えれば45%です。

そのため、個人事業主で課税所得の金額が高くなるほど、法人化することで節税のメリットがあります。


また、「経費の幅が増える」「給与所得控除が使える」「欠損金を10年間繰越できる」などのメリットがあり、節税することにつながるのです。

ケースバイケースですが、一般的に個人事業主が年間所得500万円以上なら法人化した方が税制面で有利とされています。

信用面のメリット

法人化することで、対外的な信用が得やすいというメリットもあります。

個人事業主と法人を比較した場合、一般的に法人の方が信頼されやすいです。

その理由は、法人化して会社を設立することで、「商号」「住所」「代表者」「資本金」「役員」などが登記されるからです。

これらを登記するため、責任を持って会社運営をしていることの証明につながります。

その結果、対外的に信用されやすいです。

実際に、大企業を中心に「個人事業主とは取引しない」という会社はまだまだ存在しているのが現実となっています。

個人事業主でも実績を重ねることで信頼を築くことは可能ですが、法人化することでより信用されやすいのです。

資金調達面のメリット

資金が必要となった際に、資金調達をしやすいのが法人です。

金融機関などからの融資では、個人事業主だと条件が厳しくなります。

多くのケースで第三者保証人を要求され、融資額も期待することが難しいです。

しかし、法人化されていれば財産管理がしっかりしているため、金融機関などが融資判断をしやすいです。

条件面でも有利になるケースもあり、法人化した方が資金調達面でもメリットがあります。

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会社設立の方法と流れ

法人化するなら会社を設立することになります。

そこでここからは、一般的な会社設立の方法や流れについて解説していきます。

会社設立をする際には、ぜひ参考にして会社設立の手続きをしてみてください。

必要書類を用意する

会社設立のためには、まずは必要書類を用意する必要があります。

そして、必要書類を作成するためには、法人用の印鑑が必要です。

将来のことを考えて、「法人実印」「銀行印」「社印」「ゴム印」を用意しておくのがおすすめです。

必要書類としては、「登記申請書」「登記免許税納付用台紙」「OCR用申請用紙または磁気ディスク」「定款」「払込証明書」「発起人の決定書」「就任承諾書」「取締役の印鑑証明書」「印鑑届出書」が必要となります。

定礎を作成する

定款とは、いわば会社の基本原則です。

この定款には「絶対的記載事項」があり、以下の事項は必ず記載する必要があります。

  • 事業目的
  • 商号
  • 本店所在地
  • 設立の際に出資される財産の価額またはその最低額(資本金)
  • .発起人の指名または名称及び住所
  • 発行可能株式総数

他にも「相対的記載事項」「任意的記載事項」があり、絶対的記載事項に加えて記載しておくべき事項を記載して作成します。

定款を作成したら、公証役場で正式な手続きで作成されたものであることを証明してもらい、「定款の認証」を行うのです。

資本金の払込

定款の認証まで終わったら、今度は資本金の払込を行います。

まだ登記前で会社用の法人口座は作れないため、発起人の誰かの個人口座に払込を行ってください。

払込を行ったら、「通帳の表紙」「通帳の表紙の次ページ」「入金が確認できるページ」の3カ所をコピーし、払込証明書を作成する必要があります。

登記申請をする

定款の認証や資本金の払込が終われば、今度は法務局での法人登記申請になります。

必要書類をまとめて製本し、登記書類をまとめます。

そして、法務局に申請するだけです。

申請方法としては、法務局まで行く方法と郵送で送る方法があります。

書類や手続きに不備がなければ、提出して最短で10日ほどで受領となります。

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会社設立後に必要な法人の口座設立の方法

会社設立をした後に会社名義の法人口座を開設しようと考えている人も多いのではないでしょうか。

法人口座というと手続きが難しく敷居が高いイメージを持つ人もいますが、実際に個人名義の口座と違う点や必要な手続き、法人口座を持つことで得られるメリットなどを紹介していきます。

参考にしてスムーズに手続きをすすめましょう。

法人口座とは

法人口座とは、株式会社や合同会社などの法人が開設できる金融機関の口座のことを指します。

個人の名前で開設した口座を一般口座、会社の名前で開設した口座を法人口座と呼びます。

会社を設立したら法人口座を開設しなければならない印象を持っている人も多くいますが、実際は法人口座を開設しなくても事業を行うことが可能です。

もちろん法律上も何ら問題はなく、実際に代表者名義の口座で取引をしている会社もあります。

しかし、法人口座を開設した方が事業をすすめる上でもメリットになる点が多くあるのも事実です。

例えば、取引先の立場になった時に入金先が会社名ではなく個人名義の口座だとしたら、少なからず不安を感じさてしまうことが懸念されます。

個人資産と会社資産を分けていないと判断され脱税や横領などの疑いをかけられる可能性もあり、税務署から怪しまれてしまうリスクがあります。

実際には健全に事業を展開していても、口座の名義が個人の名前というだけで不信感を与えてしまう可能性があることは認識しておく必要があるでしょう。

また、法人口座を開設する大きなメリットとして、社会的な信用を得やすいという点があげられます。

金融機関などへ融資を申し込む場合や大口の取引をする場合に、法人口座を保有せず個人名義の口座で取引をする会社との契約は避けられることが多くあります。

この場合も、口座の名義を理由に新規契約や大口契約を逃してしまう可能性があることを認識しておく必要があります。

法人名義の口座開設は、ビジネスチャンスを逃さない最低条件ともいえるかもしれません。

取引相手との関係を良好に保ち続けて取引を完了するためにも法人口座の開設は必要書類が揃い次第速やかにすませておくと安心です。

これらの背景には、会社名義の法人口座には、高い社会的信用があることが影響しています。

後にも述べますが、法人口座を開設するには金融機関の厳しい審査を通らなければななないため、法人口座を開設しているということは金融機関の基準をクリアしているという証明になるためです。

開設に手間はかかりますが、将来的に金融機関からの融資や助成金・補助金の申請をする際にも法人口座があると信用が高くなるため有利になるといわれいるなど、メリットが多くあります。

個人名義の口座を使用する予定の人も検討してみる価値があるのではないでしょうか。

ぜひ検討してみてください。

法人口座開設の方法と期間

近年、犯罪グループにより開設された法人口座が振り込め詐欺など悪質な犯罪に利用されることが増えています。

各金融機関は法人口座の不正利用を防ぐため、法人口座開設の審査を一層厳しくしている傾向があります。

そのために、法人口座開設には一般的な個人名義の口座とは異なる手続きが必要となり、申請後から開設までの時間だけでなく、口座開設の準備にも時間がかかりがちです。

必要な書類などは各金融機関によって異なりますが、一般的には以下の書類が必要になります。

登記後にスムーズに法人口座を開設できるようにできるものから準備をしておきましょう。

  • 会社の商業登記簿謄本(履歴事項全部証明)
  • 会社の定款
  • 会社印
  • 代表者の実印
  • 代表者の印鑑証明書
  • 代表者の身分証明書(運転免許証や保険証など)
  • 会社の事業実態がわかる資料(法人設立届出書の控え、オフィス賃貸契約、事業計画書、パンフレットなどの会社案内、代表者の名刺など)

これらの書類は数枚用意して、複数の金融機関に同時に申請することも可能です。

もしも一つの金融機関のみに申請をして口座を開設できなかった場合に備え、複数の金融機関に申請しておくことができます。

あらかじめ複数の金融機関を候補にあげておくと安心です。

法人口座を開設する上での注意点

法人口座を開設する際には、会社設立後に手に入る書類が必要であることから、会社設立後でなければ申請ができません。

会社設立前や会社設立と同じタイミングで口座開設ができないので注意しましょう。

また、法人口座は申請時に準備する書類が多い上に、開設まで時間がかかります。

開設までの時間は、個人名義の口座は即日開設されるのに対して、法人口座は1~2週間程度かかるとされています。

営業を開始するにあたり影響が出ないよう、事前に法人口座が必要になるタイミングを確認しスケジュールを調整しておきましょう。

また、犯罪に関わる法人口座ではないことを証明するために、会社の事業実態を証明できる資料の提示を求められることがあります。

会社案内のパンフレットや代表者の名刺、事業計画書なども一緒に用意しておき、口頭でも説明できるようにしましょう。

事業内容に一貫性がないなど不審な点がないように、しっかりと準備をしておくことが大切です。

会社設立で資金が足りない時の資金調達方法

会社を設立しようとしたとき、現在の制度では資本金1円から会社を設立することができます。

しかし実際には、登記費用や運転資金など、事前にある程度の開業資金を準備しておくことが必要になります。

また、事業が軌道に乗るまでは収入がないことも考慮しなければなりません。

収入が0でも事業を続けられる運転資金を余分に確保しておく必要があります。

そのほかにも事業に関わるお金だけでなく、自身の生活に困らないための生活資金も忘れてはいけません。

このようにたとえ資本金を1円にして会社を設立できたとしても、実際には多くの資金が必要になることは明らかです。

手持ちの資金が不足している場合に、会社設立前後では信用も低いため出資や金融機関からの借り入れだけでは資金が足りなくなる場合も大いにあります。

ここからは会社設立時や設立直後でも安全に資金調達ができる方法を、ご紹介していきます。

ぜひ参考にしてみてくだい。

助成金・補助金

国では法人税が大きな税収の柱となっていることから、会社を育てる方針を掲げており、経済産業省や厚生労働省を中心に多くの助成金や補助金の交付が実施されています。

会社を設立するにあたり、国や地方公共団体の政策目標に沿った事業などを行う場合は、助成金や補助金の交付を受けることが可能です。

助成金や補助金は、国や地方公共団体などから支給されるお金であり、銀行や公的機関からの借り入れとは異なり、原則返済する必要がありません。

銀行での融資は利子分も返済しなければならない点を考えると、資金調達する上でメリットの大きい貴重な資金源となります。

資金が不足している人は、金融機関からの融資や借入を検討する前に、利用できる助成金や補助金がないか調べてみましょう。

経済産業省、厚生労働省のほか、地方自治体や民間団体(企業)でも助成金や補助金を実施している所があります。

地域限定や期間限定で実施しているものもありますので、条件が合うもの、利用できるものを探してみましょう。

申請できる助成金や補助金を探すことや、必要な書類を準備することは時間も手間もかかりますが、返済の必要がない資金は事業を展開するにあたり大きな助けになります。

お得な制度は見逃さずに、利用していくことをおすすめします。

クラウドファンディング

近年は、インターネットを通じて不特定多数の人から資金を集めるクラウドファンディングで資金調達をする起業家も増えています。

クラウドファンディングは、個人から少額ずつお金を集める方法で、ここ数年で利用者が増加している資金調達方法です。

クラウドファンディングには、金融型(融資型や株式型)、購入型、寄付型の3つの種類があり、お金を出す人にとってのお金の位置づけは、どのタイプのクラウドファンディングかによって変わります。

金融型のクラウドファンディング

金融型のクラウドファンディングには様々な種類があり、その中でも代表的なものが融資型株式型です。

融資型のクラウドファンディングは、お金を出してくれた人へ利息を付けてを返済するという銀行のシステムのようなものを個人間で行います。

インターネット上で事業者が仲介する方式が採用されています。

株式型クラウドファンディングは、株式会社の株を購入することで企業の株主になってもらう方法です。

未上場の企業でも株を発行し出資してもらことができます。

購入型のクラウドファンディング

購入型のクラウドファンディングは、お金を出してもらう代わりにリターンを得る権利を買うという方法です。

ユニークな商品やサービスで注目を集める企業もあり、出資者も楽しみながら参加ができます。

他のクラウドファンディングに比べて制約が少なく、日本で最も普及しているクラウドファンディングです。

寄付型のクラウドファンディング

寄付型のクラウドファンディングは、出資者は何も見返りを求めず寄付だけを行うとういタイプのクラウドファンディングです。

企業を応援するための寄付ということから、NPO法人や研究機関、地域活性化プログラムなど社会事業が中心となっています。

どのタイプのクラウドファンディングでも、資金調達を成功させるためには、いかに出資者の興味をひき賛同を得られるかがポイントです。

誰にでも資金を調達できる方法とは言い難いですが、事業への情熱とアイデアに自信がある企業やクラウドファンディングとの相性がよい事業を展開している企業は検討の余地があるのではないでしょうか。

創業融資制度

創業融資とは、起業・独立など新しく事業を始める事業者に資金を融資する制度のことを指します。

起業をするにあたり、必要な資金を借りやすくして事業主を支援するための国や地方公共団体が用意している制度です。

創業融資には、日本政策金公庫の「新創業融資制度」と各都道府県・市区町村の「制度融資」の2種類があります。

民間の金融機関では、創業直後は事業実績が乏しいため融資を見送られることが多くあります。

創業直後の事業者は借り入れが難しいものですが、創業融資は、もともと創業時の事業を対象としているため、創業直後の事業者でも借り入れがしやすくなっているのが特徴です。

創業する業種や創業時の事業主の年齢や性別など様々な条件で利用できる融資が変わってきます。

女性限定や若者・シニア限定など性別や年齢に制限のある融資、生活衛生関係など事業を限定した融資など、融資先によって様々な条件を設けています。

要件を満たしていないと申請ができない点や、申請には創業計画書の作成など多くの書類が必要になり手続きが複雑な点などのデメリットもありますが、無担保・無保証で融資を受けられたり、創業支援サービスなど様々なサポートを受けられたりするなどメリットも多くあります。

一般的に銀行融資より低金利で借りることができる点も魅力です。

資金調達の際には、利用できる創業融資制度も、ぜひ調べてみてください。

株式会社と合同会社の設立方法の違い

2006年の法改正以降、有限会社に変わり誕生した合同会社を設立している企業が増えています。

有名な企業ではAmazonやGoogle、appleなど大手海外企業の日本法人が合成会社として事業を行っています。

一般的にも認知度が上がっている合同会社でありますが、株式会社との違いが分からない人も多いのではないでしょうか。

ここでは、株式会社と合同会社の違いについて分かりやすく解説していきます。

株式会社と合同会社とは

株式会社と合同会社は、事業を行う経営者と出資者が異なります。

株式会社は株式を発行して資金を集めて作る代表的な会社のパターンです。

経営者は出資者とは別の人物となり、経営と出資が分離しています。

経営者は出資者(株主)のために経営を行い、出資者には会社の利益が分配されます。

それに対して合同会社は、経営者と出資者が同一となります。

合同会社は、日本において2006年に新設された設立方法で、新設された当初の合同会社は銀行の融資も厳しく信用が高いとは言い難いものでした。

現在は銀行で融資を受ける際の信用に問題はありませんが、求人では同じ条件で募集したものの株式会社よりも応募数が少ない傾向にあるなど、まだ株式会社に比べて認知度や信用度が低いといえます。

そのような状況でも合同会社を選択する経営者が増えている背景には、株式会社にはない合同会社特有のメリットが多くあることが考えられます。

設立方法や費用については後述しますが、合同会社は株式会社に比べて容易な手続きと安い費用のほか、組織をマネージメントするひあたり運営の自由度が高いことや、利益の分配を自由に決めることができる点も業種によっては好まれています。

企業としての信頼性を重視される業種では株式会社が有利ですが、飲食業や制度上の理由で法人化する事業者が増えた介護分野の場合は、株式会社にしても得られるメリットが限られているため、合同会社を選択するケースが増えています。

その他にも株式会社は決算書を年に一度公告しなければならず、公告のための費用もかかります。

公告は合同会社に義務はなく、公告にかかる長期的な支出を抑えることができる点も利点の一つです。

また、株式会社は経営者が複数いる場合に、取締役会を設置するほか監査役を必ず置く必要があるなど法律上の縛りが多くあります。

利益も合同会社は社員の取り決めにて自由に決定することができるも合同会社が組織運営をしやすいといわれる点です。

株式会社と合同会社ではメリットが大きく変わってくるため、立ち上げる法人が株式会社と合同会社のどちらに合っているか、しっかり検証することをおすすめします。

将来的に会社をより大きくしたいと考えている場合は、新株を発行することで資金調達が容易にできる株式会社を選ぶ方が、将来的にメリットが大きくなる点も視野に入れ検討しましょう。

設立方法における違い

株式会社と合同会社の設立方法には、大きく異なる点が1つあります。

株式会社は設立する際に、公証役場で定款の認証を受けなければならいのに対して、合同会社の場合は定款の認証は必要ありません。

株式会社を設立する場合には、公証人と打ち合わせをして定款認証を行い、役員の選出をしなければならないなどの細かい規定があります。

それに対して合同会社の場合は、定款を作成した後に、そのまま法務局で登記申請すれば会社が設立できます。

合同会社は、所有と経営が分離していないことから、容易な手続きで会社を設立することが可能ですが、合同会社でも会社の称号や目的など定款を登記した後は、容易に変更することはできません。

株式会社と同様に、定款を変更した場合には作り変えたものを登記し直す必要がありますので注意をしてください。

費用における違い

法人設立には費用がかかりますが、株式会社と合同会社の設立費用は、どのように違うのでしょうか?

株式会社の設置費用

株式会社も合同会社も定款は必要になりますが、前述したように株式会社は定款を作成後に公証人による認証が必要となります。

会社を新しく作る際に必要な登記完了までに必要な経費を具体的にみていくと、定款用収入印紙代40,000円、公証人に支払う手数料(定款の認証)50,000円、定款の謄本手数料約20,000円、登記申請時の登録免許税150,000円または資本金額×0.7のうちの高い方の金額分がかかります。

登録免許税は資本金が約2,140万円以下であれば150,000円で、それ以上の場合は資本金に比例して設立費用が高くなります。

合同会社の設置費用

合同会社では定款認証が必要ないため、実際にかかる法定費用は、定款用収入印紙代40,000円と登録免許料60,000円または資本金額×0.7%のうちの高い方のみの支払いとなります。

資本金が約857万円以下であれば登録免許税は60,000円になり、それ以上は資本金に応じ設立費用は高くなります。

ここで覚えておきたいのが、株式会社と合同会社ともに定款を書面ではなく電子定款にすることで定款用収入印紙代を0円にすることができる点です。

しかし、電子定款を作成するためのソフトが必要になるため、もともと持っている場合や電子定款以外でも使う予定がある場合以外では、収入印紙代と同等の出費になる可能性もあるので注意しましょう。

会社設立の費用を経費にする方法

会社を新しく作る際には、会社設立に関する登録免許税などの費用のほか、設備費や人件費をはじめとした初期費用がかかります。

経営が軌道に乗るまでは収入も期待できないため会社を新しく作る時にかかる費用を経費として計上し、会社設立直後を乗り切る必要があります。

具体的にどこからどこまでの時期の費用を会社設立の費用として計上して良いのか、仕訳の方法などもご紹介していきます。

会計上の会社設立の時期区分

会計上、会社を新しく立ち上げるために支払ったお金の流れは、主に設立準備、会社設立、営業開始の3つの時期に分けて整理されます。

会社設立のために支払ったお金の範囲は、登記が完了したタイミングではなく、実際に営業が開始できるようになるまでとしています。

しかし、会社設立にかかった費用として扱う中でも、会社が設立した前と後では、計上する費目が変わるので注意が必要です。

それぞれの時期で発生した費用は、設立準備を開始してから会社設立までにかかった費用を「創業費」会社設立後から営業を始めるまでにかかった費用を「開業費」として計上します。

開業費と創業費に含まれるのもの

会社を新しく作る際に必要な登録免許税や定款の作成に関わる費用、会社の実印購入費用などは「創業費」にあたります。

この時期は法人口座の開設ができていない時期であるため、個人で経費を立て替えていることが多くなります。

例えば会社設立前に設立についてのミーティングをカフェで行った場合の費用も経費として計上することができるなど、無意識のうちに立て替えている費用も多くなりがちです。

しっかりと領収書を残しておき、経費として計上しましょう。

次の「開業費」は会社設立から営業を開始するまでにかかる費用を指します。

具体的には、市場調査費用や広告宣伝費、水道光熱費、旅費交通費、事務所の賃料、名刺の作成費用などが「開業費」として計上できます。

注意が必要なのが、会社設立から営業を始めるまでにかかった全ての費用を開業費として計上できない点です。

例えば商品を仕入れた場合にかかった費用は、開業費には入らず、売上原価として計上する必要があります。

また、パソコン本体やソフトウエア、機械類など10万円以上するものは「固定資産」として計上するため、「開業費」にはできません。

敷金や礼金など後日戻ってくるものに関しても経費としては認められないので注意しましょう。

実際の仕訳と会計上の処理

開業費は「繰延資産」という資産科目となるため、会計上は経費の扱いにはなりません。

具体的には、資産科目で処理をした後に、毎年任意の金額を経費として計上していく形になります。

上記のような会計処理を行う理由としては、開業年度の赤字決算を解消する目的があります。

開業費を開業年度だけで計上すると、初年度から赤字になってしまうケースがほとんどです。

会社を設立したばかりで実績もない中での赤字計上は、金融機関への融資の審査にも影響しかねません。

そこで、開業費は長期的に事業を展開するために必要な経費であることから、開業年度だけの経費としては扱わないことになっています。

会社設立にかかった費用を仕訳する際には、個人資産と会社の資金を混合させないためにも、法人口座が開設次第、速やかに資本金を法人口座へ移すことが大切です。

法人口座にまとめた方が会計処理が楽になるので、早めにすませるようにしましょう。

まず資本金を法人口座へ移した際の仕訳は、例として1,000万円の資本金が入金された場合に以下のようになります。

(借方) 現金預金10,000,000 / (貸方) 資本金 10,000,000 

会社設立から登記までにかかった創業費の仕訳は、会社設立費用として登録免許税150,000円を支払った場合に以下のようになります。

(借方)  創業費 150,000 / (貸方) 現金預金 150,000

という仕訳になります。

この時期は法人口座の開設ができていないため、個人で立て替えて支払ったことになるので注意しましょう。

登記後から営業開始までの開業費の仕訳は、形状の仕方が少し複雑です。

前述したように会社設立後にかかった全費用を開業費として計上することはできないため形状科目に注意して会計処理をしましょう。

開業費として計上する際には、繰延資産として計上し、5年以内の期間にわたって定額で償却するほか、一括で任意償却する方法があります。

具体的な仕訳としては、名刺制作費として10万円を支払い、それを繰延資産として計上し、5年に渡って償却するとした場合は以下のようになります。

繰延資産計上時

(借方) 開業費 100,000 / (貸方) 現金預金 100,000円

決算仕訳時 

(借方) 開業費償却費 20,000 / (貸方) 開業費 20,000

発生した費用が創業費と開業費のどちらになるかがポイントになるほか、会計処理を定額償却するか任意償却するかによって仕訳が変わってきます。

軌道に乗るまでの期間や資金は各会社によって異なるため、自社に合った償却方法を選択して会計処理をしていきましょう。

【まとめ】会社設立や個人事業主からの法人化は弊社にご相談ください

今回は、会社設立の方法や登記申請の手続きについて紹介してきました。

法人化するための会社設立ですが、必要書類が多く手続きも煩雑です。

弊社経営サポートプラスアルファでは、会社設立の代行サービスを行っています。

代行サービスを利用することで、スムーズに会社を設立することができ、手続きに時間を取られることなく事業に注力することができます。

また、弊社は税務・金融および企業財務が強みです。

会社設立後の税務・財務対策などでもサポートすることができます。

会社設立でお悩みの方は、弊社経営サポートプラスアルファにまずはご相談ください。

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