「脱サラして起業」というと、どのようなイメージを抱くでしょうか。
リスクのあることはできない、という方もいれば、将来は脱サラして起業したい、と思う方もいるのではないでしょうか。
今回は、脱サラして開業・起業したい人に向けて具体的なメリット・デメリットや、失敗しないための準備の方法について解説します。
目次
脱サラ起業とは
脱サラ起業とは、会社員を辞め、自ら事業を営む働き方を指します。
所得の仕組みや税務処理が大きく変わるため、事前の準備と正しい知識が欠かせません。
脱サラとは会社員を辞めること
脱サラとは「サラリーマンを辞めて自ら事業を営む状態」です。
会社員は給与所得者として、安定した収入を受け続けます。
しかし、脱サラ後は事業所得として自ら帳簿を付け、確定申告する生活に変化するのです。
開業届の提出、青色申告承認申請書の提出など、独立後すぐに行うべき税務手続きも複数存在します。
収入は不安定になりやすいものの、事業が軌道に乗れば高収益を目指せる点が魅力です。
兼業や副業との違い
脱サラ起業は「会社員を辞めて事業に専念する」という点で、副業や兼業とは大きく異なります。
兼業や副業は本業の収入を確保しながら小規模に事業を営むものです。
対して、脱サラ起業は事業所得を中心とした生活を設計します。
脱サラが増えている理由
脱サラ起業が増えている背景には、働き方の多様化や副業解禁、オンラインビジネスの普及などが挙げられます。
インターネットを活用するビジネスが増え、低リスクで小さく始められる業種が増加したことも大きな要因です。
また、会社員としての収入が増えにくい現状の中で「収入の複線化」や「時間の自由」を求める人が増えています。
・バブル崩壊以降、日本企業は長期的な不景気が続き、企業はより即戦力人材を求めるようになっている。
・コロナの影響により本業の収入が減ってしまった人が、独立志向を持つ傾向にある。
脱サラ起業をすすめるメリット
続いて、脱サラ起業にはどのようなメリットや魅力があるのか紹介します。
自分主体で事業を展開できる
脱サラ起業によって、自分主体で行動できることは大きなメリットです。
会社員として働く場合は、会社や上司の方針に従う必要があります。
そのため自分の裁量で動ける範囲は限られてしまうでしょう。
しかし、脱サラ起業をすれば基本的に自分の判断と責任において行動できるのです。
仕事へのモチベーションが高まり、新しいことへのチャレンジもしやすくなります。
収入が高まる可能性がある
脱サラ起業によって売上が増えれば、収入が高まる可能性があります。
もちろん、独立することで失敗のリスクが高まることは避けられません。
とはいえ、努力次第で収入が大きく増えるチャンスがあるのは大きな魅力です。
また、会社員とは異なり、自分の頑張りが成果として収入に直結しやすい点もポイントでしょう。
柔軟に働きやすい
会社員と比べると、自分の裁量で働き方を決めやすくなります。
たとえば、勤務開始時刻を9時ではなく10時にすることも自由です。
また、自宅で仕事をすることも可能で、オフィスへの出社に縛られず働く場所や時間を柔軟に調整できます。
脱サラ起業の注意点やデメリット
脱サラ起業には、いくつかの注意点やデメリットもあります。
クレジットカードやローンが通りづらい
会社員として雇用されている場合と比較すると、クレジットカードやローンが通りづらくなる傾向があります。
これは、脱サラ後は収入が不安定であると判断されやすいためです。
個人事業主になる場合でも会社設立の場合でも、どちらでもローン審査は厳しくなることがあります。
脱サラ起業する前にクレジットカードへ申込みを済ませ、必要であればローン契約も完了しておくことが理想的です。
社会保険料などの負担が増える
脱サラ起業すると、社会保険料などの金銭的負担が増える点に注意が必要です。
会社員であれば健康保険・厚生年金は会社が半分負担してくれます。
しかし、独立後はこれらを全額自己負担しなければなりません。
保険料の負担が大きくなり、生活を圧迫することも十分に考えられるのです。
事前にどの程度負担が増えるか確認しておく必要があります。
起業の手続きや確定申告などが必要になる
脱サラ起業すると、開業や確定申告などの手続きをすべて自分で行う必要があります。
個人事業主の場合:
- 開業届を提出
- 青色申告承認申請書の提出(必要に応じて)
法人設立の場合:
- 定款の作成
- 登記申請
- 税務署や都道府県などへの各種届け出
など、多くの書類作成や手続きが必要です。
個人事業主であれば自分でも対応できますが、法人登記は専門知識が必要になりやすいでしょう。
また、会社員のように年末調整は存在せず、確定申告を自分で行わなければなりません。
帳簿をつけ、必要書類を作り、申告手続きを担う必要があるため手間がかかります。
・脱サラ起業をすれば、成果次第で高収入を狙うことができる。
・起業にはリスクが伴うため、失敗すれば収入がなくなってしまう可能性がある。
・会社員には必要ない税務・事務業務も自分でこなす必要がある。
脱サラ起業におすすめの9つの業種
脱サラ起業を成功させるには、初期投資の大きさ、収益化までのスピード、資格の有無などを踏まえた業種選びが重要です。
ここでは独立後に比較的軌道に乗りやすい9つの業種を紹介します。
Webライター
Webライターはパソコンさえあれば低コストで始められる人気の業種です。
専門性の高い分野(法律・税務・不動産・医療など)に強みがあると単価が上がりやすい傾向があります。
そのため、専門的なスキルを持っていると、そのまま収入につながりやすいのです。
確定申告では「外注費」「通信費」「書籍代」などを経費計上できるため、税務上のメリットもあるといえます。
動画作成・動画編集
動画編集は需要が急増している成長分野で、スキルさえあれば自宅で脱サラ起業が可能です。
YouTube運営者や企業PR動画の制作など案件幅が広く、高単価受注も期待できます。
パソコン・編集ソフトなどの設備投資が必要ですが、これらは固定資産または消耗品として経費計上が可能です。
税務処理を適切に実施することで、利益を圧迫せずに事業を拡大できます。
プログラマー・システムエンジニア
プログラマーやSEはフリーランス案件が豊富で、独立後すぐに収入を得られる業種として人気です。
高単価案件が多く、リモートワーク中心のため、自宅で脱サラ起業し業務に従事できます。
経費としてはPCや開発用ソフト、学習教材、外注費などが認められ、起業後は税金を抑えやすい点もポイントです。
物販・ECサイト運営
物販・EC運営は小規模から始められ、軌道に乗れば大きく収益化できるビジネスです。
仕入在庫の管理が重要となるため、棚卸資産の評価方法(最終仕入単価法・移動平均法など)を理解しておく必要があります。
また、売上計上のタイミングやクレジット決済の処理など、会計処理が複雑になりがちです。
税理士法人へ相談し、在庫管理・消費税・損益分析など運営を支援してもらうと良いでしょう。
営業代行
営業代行はスキルと経験を活かして独立しやすい業種で、初期投資も少なく高収益が期待できます。
営業成績に応じた成果報酬型の契約が多く、キャッシュフロー管理が重要です。
交通費・通信費・接待交際費など経費が多岐にわたるため、適切に帳簿管理をすることで節税効果も高まります。
飲食店
飲食店は集客次第で大きく成長できる一方、初期投資が比較的大きい業種です。
店舗契約、内装工事、厨房設備など資本金や融資計画が重要で、事業計画書の作成が欠かせません。
原価率管理、給与計算、消費税申告なども複雑なため、軌道に乗るまではやや負担があるでしょう。
小売業
小売業は商品仕入れと在庫管理が中心となり、原価管理と販売計画が成功の鍵を握ります。
POSシステムや在庫管理ソフトの導入も必要となる場合があり、経理業務との連携が重要です。
棚卸評価・売上計上・消費税処理など、会計処理が煩雑になりやすいため、税務の専門家が関与するメリットが大きいビジネスです。
物流
物流業は物量の増加に合わせて売上が伸びやすい成長性のある分野です。
軽貨物運送なら個人で始められ、車両の減価償却やリース料、ガソリン代など経費化しやすくなっています。
ただし運転資金や車両維持費、保険料が定期的に発生するため、資金繰り管理が非常に重要です。
学習塾・習い事
学習塾や習い事は地域密着型で開業しやすく、長期契約が見込みやすい業種です。
脱サラ起業では、教材費・備品・広告費などが必要となり、収益化までの期間がポイントといえます。
講師を雇用する場合は給与計算や源泉徴収が発生するため、その点の考慮も必要です。
脱サラ起業に失敗しないためのポイント
脱サラ起業に失敗しないためには、以下のような準備を徹底して行うことが大切です。
経営の方向性を決める
最も大事なのは、経営の方向性を決めることです。
脱サラしたいという気持ちだけで成功できるほど、脱サラ起業は甘くはないでしょう。
どのような事業構造にするのか、その事業構造ではどのように利益を出すのか、競合とどのように差別化を図るのか、など徹底的に深掘りして試行錯誤し、経営の方向性を定めておく必要があります。
十分な資金があるか
十分な資金があるかどうかを確認すべきです。
これは生活費や事業を展開するための費用すべてを指します。
生活費が確保できていなければ、脱サラ後に生活が安定せず、事業に集中できないのです。
場合によっては、心が折れて再就職せざるを得なくなることもあるでしょう。
また、ビジネスが軌道に乗るまでには、広告費や外注費などの出費が発生することが予想されます。
これらの支払いに耐えられるだけの資金があるかどうかは非常に重要です。
十分なスキルやアピールポイントがあるか
脱サラ起業しやすい時代であるからこそ、自分と似たようなビジネスを始める人は数多く存在します。
その中で、自分が市場で勝てる強みや差別化ポイントを持っているかどうかを考えましょう。
十分なスキルやアピールポイントがないと、市場で埋もれてしまう可能性があります。
「何を武器に市場で戦うのか」 この点を具体的に明確化しておくことが求められます。
活かせる人脈があるか
脱サラ直後は、思うように仕事を獲得できないことが考えられます。
この時に頼りになるのが、会社員時代に築いた人脈です。
相談してみることで、仕事を紹介してもらえるケースもあるでしょう。
もちろん、人脈が少なくても独立が成功する可能性はあります。
とはいえ、人脈が多いほど支援や相談が受けやすくなるため、有利であることは間違いありません。
※どのような場面で、誰に相談できるのか、あらかじめ考えておきましょう。
・脱サラ起業においては、経営の方向性を決めることが大切である。
・事業に必要な資金、生活に必要な資金を洗い出し、支出計画や資金調達計画を練る。
・人脈は事業の成功率を高めるために必要である。
脱サラ起業で行う事業選びの方法
脱サラ起業で行う事業選びのポイントを紹介します。
少ない資本で始めることができるか
リスクをなるべく減らすためには、まずは少ない資本で始められる事業を行うと良いでしょう。
経験の浅いうちから多額の資本が必要な事業に手を出すのはリスクが高いだけでなく、そもそも信用がない状態であることから資金調達が上手くいかないという可能性があります。
まずは少額からでも事業を成立させることを意識するのが大切です。
自分の経験や知識を生かすことができるか
全くの未経験の業種で起業しても、成功確率は低いです。
サラリーマン時代に得た知識や経験を生かすことができる領域を見つけ、起業することで成功確率を高めることができるでしょう。
・最初から多額の資本が必要な事業に手を出すのはリスクが高い。
・自分の経験や知識を生かすことができる領域で起業をするべきである。
・事業目的の内容に注意する。
脱サラ起業をする際に失業保険はもらえない?
脱サラ起業をする際、準備期間に失業保険で生活費を賄おう、と考える人もいるかもしれません。
しかし、失業保険は誰でも無条件にもらえるものではなく、一定の条件を満たす必要があるため注意が必要です。
また、自動的に給付されるものでもなく、申請を提出しなければなりません。
失業保険がもらえるケース
受給資格がある前提の上で、失業保険がもらえる条件としては、「就職をする意思があること」です。
このため、求職活動と同時に操業の準備や検討を行っている場合には、失業保険を受給することが可能です。
失業保険がもらえないケース
一方で、「就職をする意思がない」場合には失業保険を受給することができません。
脱サラしたタイミングからすでに事業を行っている場合は、求職活動を一切せずに操業準備を進めている場合などが該当します。
・脱サラ後、求職活動と並行して操業準備をしていれば失業保険を受給できる。
・脱サラ後、すでに事業を行っている場合や求職活動をしていない場合は受給できない。
脱サラ起業で成功するためには
近年、終身雇用の崩壊やコロナによる独立志向の上昇により、脱サラして起業をしたいという人は増加傾向にあります。
しかし、会社を辞めてゼロから事業を行うことは簡単なことではありません。
ゼロから起業をして成功するためには、何よりも「経営の方向性」を定めることに時間を費やすことが大切です。
しかし、会社を設立するためには設立手続きや税金・保険周りの手続きなど複雑なものが多く、経営の方向性を考えるのに時間を使うことができないという問題があります。
そこでおすすめなのが、会社設立を代行してもらうことです。
経営サポートプラスアルファでは、会社設立を最短2日、0円で行っています。
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脱サラ起業をお考えの方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。



