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合同会社は銀行の口座開設ができない?対策や注意点について解説

会社を設立する際には、株式会社・合同会社・合名会社・合資会社の4つの会社形態から、自身に合った会社形態を選択して設立します。

この中で、人気が出てきているのが、合同会社です。

しかし、合同会社は新しい会社形態であるため、「合同会社は銀行の法人口座開設ができない」というように、信憑性のない情報が飛び交っているのも事実です。

今回は、合同会社の銀行口座の開設について、ご紹介します。

合同会社は銀行の法人口座開設ができない?

合同会社でも銀行の法人口座開設をすることは可能です。

株式会社であろうと、合同会社であろうと「法人」には変わりはないため、合同会社だけ銀行の法人口座開設ができない、ということはありません。

ただし、法人口座は個人の口座よりも開設の審査が厳しく、この結果「合同会社で会社を設立した人の方が審査が通りにくい」という状況になっているのは事実です。

ポイント

・合同会社でも、銀行の法人口座を開設することはできる。
・合同会社の方が、法人口座開設の審査が通りにくい傾向にはある。

合同会社で口座開設ができないケース

合同会社でも、銀行の法人口座開設をすることはできますが、合同会社という形態自体が新しいことに加え、合同会社は以下のような特徴を満たしていることが多く、この場合、銀行の法人口座開設の審査に落ちてしまう可能性が高いです。

資本金が低い

資本金は、事業を始めるために創業者が用意する自己資金のことです。

2006年の新会社法の施行により、資本金の最低金額が撤廃されて以降、資本金が1円でも法人を設立できるようになりました。

しかし、資本金が実際に1円だったり、あるいは少なすぎるような企業は、社会的信用を得ることが難しいです。

資本金が少ない場合、倒産のリスクも大きくなるだけでなく、そもそも創業者の事業に対する熱意を疑われる場合もあるでしょう。

少なくとも50万円〜100万円程度はないと、倒産のリスクや、創業者の事業に対する熱意を疑われ、銀行の法人口座開設審査に落ちる可能性が高くなります。

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事業目的が不明

会社を設立する場合、定款や会社のホームページなどに、事業目的を記載するのが一般的です。

この時、曖昧な事業内容・事業目的を記載したり、事業内容をたくさん記載してしまったりしている場合は、注意が必要です。

銀行の担当者にとっては、事業内容が曖昧で不明確と判断され、法人口座開設審査に落ちる可能性が高くなります。

法人口座を開設するためには、できるだけ、事業目的を明確、簡略化し、シンプルに説明できる状態にしておくのが重要です。

連絡先が携帯電話

法人口座の開設の審査をするにあたり、金融機関が気にするポイントとして、本当に法人としての実態があるかどうか、ということが挙げられます。

金融機関としては、実態のない法人の口座の開設を許可することで、その後犯罪等に使われることを避けたいのです。

このため、連絡先に固定電話がなく、携帯電話のみになっている場合は、法人の実態の有無を疑われ、法人口座の開設が認められないことがあります。

ホームページの有無

直近では、ホームページの有無もポイントです。

生活のほとんどがデジタルなしでは難しくなった現在においては、ホームページがない法人は、実態を疑われてしまう可能性もあるため、ホームページは、設置するようにしましょう。

登記されている住所がバーチャルオフィス

連絡先が携帯電話だと法人の実態を疑われるのと同様の理由で、登記されている住所が、バーチャルオフィスであっても法人の実態を疑われる可能性があります。

実際のオフィスが必要ない場合は、バーチャルオフィスではなく、自宅等を法人の住所として登記するのが安全でしょう。

ポイント

資本金が少ない法人は、信用を得ることが難しく、法人口座を開設しにくい。
・事業目的が不明瞭な法人は、法人口座を開設しにくい。
・登記住所がバーチャルオフィスであったり、固定電話がなかったりすると、法人の実態を疑われる。

合同会社が銀行の口座開設をする際の注意点

ここからは、合同会社を設立し、銀行の口座開設をする際の注意点を開設します。

合同会社にする理由を整理する

合同会社は、2006年に新しくできた会社形態であることや、設立費用が少なく済むことから、社会的な信用が株式会社と比べて低いです。

このため、銀行に信頼されるためには、合同会社にした理由を正しく説明することが大切です。

理由として、少しでも事業の運転資金に回すためである、という旨を伝えるのが良いでしょう。

また、将来的に事業が拡大したら株式会社に形態を変更する展望なども話せると良いです。

会社の事業内容を説明出来るようにする

銀行の担当者に、会社の事業内容を簡潔に説明できるようにすることも重要です。

ここでポイントなのは、簡潔にわかりやすく説明することです。

創業者であれば、自分の事業の展望や内容を具体的に話せるのは当然です。

しかし、重要なのは、これが銀行担当者に伝わるかどうかという点です。

自分中では、事業内容が明確に描けていた場合でも、他人に伝えることができばければ、法人口座開設ができたとしても、その後の営業活動や資金調達で苦労するでしょう。

まずは、事業目的・事業内容を明確にしたわかりやすい事業計画書を作成するのが良いでしょう。

ポイント

合同会社を設立した理由を整理しておくことで、法人口座開設がしやすくなる。
・会社の事業内容を簡潔に説明できるようにすることで、法人口座開設がしやすくなる。

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合同会社の口座開設におすすめの銀行は?

最後に、合同会社が口座開設する際におすすめの銀行を解説します。

費用を重視するならネット銀行

法人口座を開設する方法として、ネット銀行と各都道府県で展開している都市銀行、メガバンクの選択肢がありますが、費用面を重視する場合は、ネット銀行がおすすめです。

ネット銀行を利用する際、月額基本料が発生しません
通常の都市銀行やメガバンクも月額利用料は発生しませんが、これらをネット上で利用するためには「インターネットバンキング」を利用する必要があり、このネットバンキングを利用するのに月額費用がかかるケースが多いです。

一方で、ネット銀行は最初からインターネットバンキングであるため、特に追加費用はかかりません

また、ネット銀行は、振込手数料が基本的にかかりません。
都市銀行やメガバンクでは、同行他支店宛の振込であっても手数料がかかるケースが多いです。

信用を重視するなら都市銀行やメガバンク

信用を重視する際は、都市銀行やメガバンクが良いでしょう。
ネット銀行よりも費用がかかり、開設ハードルも高いため、都市銀行やメガバンクで口座開設している会社は資金に余裕があり、信用もある会社という印象を持たれやすいです。

合同会社が口座開設をする際には、費用を重視するのか、社会的信用を重視するのかを考え、求める目的に応じて、選ぶようにしましょう。

ポイント

・ネット銀行の方が、振込手数料や月額基本料の点でおすすめである。
・メガバンクや都市銀行は費用面では高いが、社会的信用が得られる。

銀行選びに困ったら会社設立のプロへご相談

合同会社の場合でも、事業目的を明確にしたり、資本金を用意したりすることで、法人口座は開設することが可能です。

一方で、何も考えず、事業目的を適当に書いてしまったり、資本金を1円で設立してしまった場合には口座開設ができなくなるリスクもあります。

このため、会社設立時には、戦略を練って意思決定をしていく必要があるのです。

しかし、会社を設立したことない人にとっては、こうした戦略を練ることは非常に困難です。

このような時は、経営サポートプラスアルファを活用することも有効です。

経営サポートプラスアルファでは、法人設立に関するあらゆるサポートを行っており、法人口座開設のサポートや、資金調達の戦略まで相談することができます。

これから会社を設立しようと考えている人は、ぜひ一度ご相談ください。

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記事監修者の情報

税理士法人
経営サポートプラスアルファ

代表税理士 高井亮成

保有資格:税理士・行政書士

税理士の専門学校を卒業後、会計事務所に入社。
その後、税理士法人に転職をして上場企業や売上高数十億円~数百億円規模の会計税務に携わる。

現在は税理士法人の代表税理士として起業・会社設立をする方の起業相談からその後の会計、決算、確定申告のサポートを行っている。