会社設立では、法人登記をする必要があります。
法人登記のやり方、必要書類、費用などについて解説します。
「法人登記ってどうやってやったらいいの?」
「会社設立の必要書類を一覧で知りたい!」
「会社設立にかかる費用ってどの程度?」
などの疑問をお持ちの方はぜひご覧ください。
目次
法人登記の基礎知識
新規に株式会社などの法人を設立する場合、設立の登記が完了することによって、設立が成立します。
では、この登記というのはどういったものになるのでしょうか。
登記とは、株式会社などの法人の商号や目的、資本金などの一定の項目について誰でも閲覧できる制度になっています。
これを公示制度というのですが、公示しておくことで、信用の維持、あるいは取引の安全や取引が円滑に進むようにすることを目的としているのです。
そのため、会社を設立する際には、先に商号や目的、資本金などの項目について決めておき、これを記載した定款を作成し、公証役場にて認証を受けておく必要があります。
定款には上に上げた商号や目的、資本金など法律により絶対に記載しておかないといけない絶対的記載事項と、必要に応じて記載する相対的記載事項があります。
絶対的記載事項を記載していない定款は無効となりますので、注意が必要です。
この認証を受けた定款を添付して登記申請することで法人の設立が成立するのです。
法人登記の際にかかる費用
登録免許税が必要
登記をする際には、登録免許税として費用がかかります。
登録免許税は、資本金の1000分の7の金額です。
ただし、この金額が15万円に満たない場合は15万円になります。
つまり、資本金が2142万円までであれば登録免許税は15万円になり、それ以上になればその額の1000分の7の金額になるということになります。
ただし、これは株式会社の場合です。
もしこれが合同会社の場合、同じく資本金の1000分の7なのですが、6万円に満たない場合は6万円とされています。
このため、資本金の額が低い場合は、株式会社は15万円、合同会社は6万円と合同会社のほうが登録免許税は安くなるのです。
登録免許税の最低金額 | |
---|---|
株式会社 | 15万円 |
合同会社 | 6万円 |
登録免許税は登記変更のたびに必要なので注意
また、登記は、変更する際にも登録免許税が必要となります。
商号や目的、資本金、本店所在地など最初に安易に決めてしまってあとから変更が必要な場合、その度に費用がかかりますので、慎重に決めるようにしましょう。
法人登記完了までの期間
では、登記完了までの期間はどれぐらいかかるでしょうか。
これは登記申請する法務局の処理状況によります。
処理状況が遅くなっていることもあれば早くなっていることもありますが、通常は1週間程度を見ていれば大丈夫でしょう。
・会社を設立する際は、株式会社などの法人の商号や目的、資本金などの一定の項目を登記する必要がある。
・資本金の1000分の7の金額の登録免許税が必要。
・ただし、株式会社は15万円、合同会社は6万円を下回る場合、前述の費用が必要。
全ての会社が法人登記で必要な書類7点
では、実際に登記申請する場合、どのような書類が必要となるのでしょうか。
その必要書類と内容について解説します。
- 登記申請書
- 登録免許税の収入印紙(を貼った台紙)
- OCR用申請用紙
- 承認済みの定款
- 取締役の就任承諾書
- 資本金の払込証明書
- 印鑑(改印)届出書
登記申請書
まず登記申請書が必要です。
これが法務局で登記する際の申請書となります。
登記申請書は、名前通り登記に必要な内容を記載した申請書のことです。
会社名(商号)や本店所在地、登記理由などを記載する必要があります。
登記申請書の詳細な様式やテンプレートに関しては法務省のホームページから確認することが可能です。
パソコンでも手書きでも記載することは可能ですが、鉛筆の使用は不可であることに注意してください。
登録免許税の収入印紙(を貼った台紙)
資本金に応じた登録免許税の収入印紙を用意する必要があります。
ただし、どこの法務局でも収入印紙が購入できるようになっていますので、法務局で必要な金額を購入するのがいいでしょう。
登録免許税の金額は15万円を下限として資本金額の0.7%です。
登録免許税は収入印紙で納付するため、金額に応じた収入印紙を台紙に貼付け登記申請書に添付する必要があります。
OCR用申請用紙
申請書に記載する事項のうち,登記すべき事項について、文字を読み取るOCR専用の登記申請用紙またはCD-Rなどの磁気ディスクに記載して登記申請書に添付する必要があります。
申請用紙は法務局まで取りに行かなければならないため、CD-Rでの記載がオススメです。
こちらも法務省のホームページから作成例などを参照することができます。
承認済みの定款
定款の添付も必要です。
定款とは会社の基本原則を示すものです。
定款は、登記手続きの前に作成と公証人による認証を済ませておく必要がありますので、詳しくは下記の記事を参考にしてください。
電子定款での認証をしている場合はCD-Rで提出ができます。
登記手続きの際にはこの定款を一部用意し、登記申請書に添付します。
取締役の就任承諾書
会社の取締役になる人物が、その就任を承諾したことを示す書類が就任承諾書になります。
設立時の代表取締役、取締役、監査役の就任承諾書が必要ですが、組織の設計によっては代表取締役・監査役の就任承諾書が不要になるケースがあります。
これに関しては後述します。
また、発起人が取締役に就任する場合は、定款に既に記名押印を行っているため取締役の就任承諾書は作成不要です。
資本金の払込証明書
会社設立の際には、登記書類作成前に資本金の振込を行う必要があります。
この資本金が発起人によって所定の銀行口座に振り込まれたことを証明する書類が、払込証明書になります。
資本金の金額や商号、代表取締役の氏名を記載した書面の他に、資本金の振込を行った発起人の通帳コピーが必要です。
印鑑(改印)届出書
会社の法人としての実印を作成した後に、「代表社印」として法務局に登録を行う必要があります。
この届け出に必要なのが印鑑届出書です。
印鑑届出書には、代表取締役個人の実印と発行3ヶ月以内の印鑑証明書が必要になるので注意してください。
登記書類の作成にあたって必要なのは「法人実印」と代表取締役の実印のみとなりますが、会社の実務においては臨機応変に印鑑を使い分けることが重要です。
なぜならば、法人実印を多用することで、悪用されるリスクが高まるからです。
そこで、下記の4種類の印鑑をまとめて作成することをオススメします。
①法人実印
登記の際に必要となる「会社としての正式な印鑑」。
1cm超3cm以内の正方形に収まる大きさで作成してください。
②銀行印
金融機関における口座の開設や金銭の出納の際に使用する印鑑を指します。
実印と同様非常に重要な印鑑となるため、偽造されないようにすることが何よりも重要です。
③社印
契約書、見積書、稟議書など、社内の実務において使用される印鑑です。
会社名だけを彫った四角い印鑑を指します。
④ゴム印
実務における手間を省くための簡易的な印鑑です。
会社の所在地や社名、電話番号などを記載します。
場合によって必要となる書類4点
会社を登記する際必ず必要となるのは上記7点の書類ですが、一方で定款の記載内容や会社の組織設計によっては必ずしも必要とならない書類も4点あります。
これから設立する予定の会社のケースと照らし合わせてみるといいかもしれません。
- 発起人の決定書
- 代表取締役の就任承諾書
- 監査役の就任承諾書
- 取締役全員の印鑑証明書
発起人の決定書
定款で会社の本社所在地を最小行政区画までしか記入してない定款においては、会社の本店所在地を記載する際に最小行政区画(“東京都中央区”など)までで構わないという決まりがあります。
定款で会社の本社所在地を最小行政区画までしか記入してない場合は、会社の具体的な住所が発起人全員の合意の元で決定されたことを示す書類を提出する必要があります。
代表取締役の就任承諾書
取締役が複数存在する場合に必要です。
取締役が一人の場合、その人物が代表取締役となるのは自明であるため、代表取締役の就任承諾書は不要になります。
一方で複数人の取締役のうち一人が代表取締役となる場合、代表取締役と取締役の両方の就任承諾書が必要です。
監査役の就任承諾書
取締役会を設置しており、かつ会計参与を置いていない場合に必要です。
取締役会を設置していない、もしくは設置していて会計参与を置いている場合は、監査役の設置は必ずしも必須ではありません。
そのような組織設計の元で監査役を設置しない場合、当然ながら監査役の就任承諾書も不要になります。
取締役全員の印鑑証明書
取締役会を置かない場合には必要です。
会社として取締役会を置かない場合、取締役全員の印鑑証明書を他の登記関連書類と一緒に提出する必要があります。
取締役会を置いている場合は、代表取締役の印鑑証明書のみで大丈夫です。
登記の申請方法
さて、登記申請をする方法はどのような方法があるのでしょうか。
書面申請
通常個人が自分で申請する場合は書面申請の方法になります。
法務局へ各種必要書類をそろえて持参します。
そこで一定のチェックを受け問題なければ申請受付となります。
郵送申請
法務局では郵送申請も受け付けています。
補正が入る可能性もありますので、連絡先はきちんと記載しておきましょう。
オンライン申請
現在ではオンライン申請をすることもできます。
ただし、オンライン申請をするためにはある程度の事前準備が必要で、また少し煩雑な作業が入ってきます。
オンライン申請はソフトが必要なのですが、そのソフトが操作に慣れていないととても戸惑うことになります。
法人登記する際の疑問点や注意点
法人登記をする際によく受ける質問を、下記にまとめました。
先述しましたが、法人登記を変更するには、登録免許税を再度支払う必要があるため、予め入念に確認を行った上で登記をする必要があります。
株式会社か合同会社かを決める
合同会社は正式には持分会社です。
組織形態が株式会社とは違っています。
合同会社は株式上場できません。
最近、設立時の費用が安いという部分から、合同会社が増えてきていますが、信用力という面ではまだまだ株式会社のほうが上になります。
自分がどういった会社を作りたいのかを考え、決めていく必要があります。
各会社の特徴は下記にまとめてあります。
登記申請書類は自分で作成できる?
登記申請書類は、自分で作成することも可能です。
しかし、非常に煩雑な作業ですし、間違えていると補正ややり直しで手間がかかりますので専門家に依頼した方がスムーズに申請できます。
先述したように、間違いがあると変更するのに費用がかかってしまうため、予めプロに任せたほうが安心できるのです。
申請書類はネットからダウンロードできる?
申請書類は法務局のホームページからダウンロードできます。
詳しくは、法務局の公式サイトより確認してください。
申請時に住民票は必要?
申請時に必要な書類としては、役員の印鑑証明書です。
住民票は必ずしも必要ではありません。
ただし、本人確認証明が必要ですので運転免許証がない場合は住民票で証明することになり、この場合は必要となります。
司法書士か税理士か行政書士か?設立は誰に頼めばいい?
専門家に頼もうと思った場合、各種サイトでは司法書士や税理士、行政書士が出てきます。
誰に頼むのが正解なのでしょうか。
こういった各種士業には、やっていい仕事とやってはいけない仕事が法律で決められており、制限が多いのが特徴です。
また、司法書士などは特に設立手数料が高く、想像以上に費用がかさんでしまうことが多いです。
このため、会社設立の専門業者への依頼が一番無難です。
設立後の役員変更登記は?
役員変更登記もお金がかかります。
このため、簡単に変更にならないように、誰に役員に入ってもらうかの問題についても慎重に決める必要があります。
会社設立後に必要な書類
会社設立後に必要な書類は、提出先ごとに以下の5種類に分かれます。
- 税務署に提出する書類
- 年金事務局に提出する書類
- 地方自治体に提出する書類
- 労働基準監督署に提出する書類
- ハローワークに提出する書類
それぞれで必要になる書類と詳細を順に解説していきます。
税務署に提出する書類
税務署に提出が必要な書類は、以下の税務に関する6種類の書類です
- 法人設立届出書
- 青色申告の承認申請書
- 給与支払事務所等の開設届出書
- 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
- 棚卸資産の評価届出書
- 減価償却資産の償却方法届出書
法人設立届出書
法人設立届出書とは、設立した会社の概要を税務署に通知するために提出する書類です。
会社設立をした納税地の税務署に、会社設立の日(設立登記の日)から2カ月以内に提出します。
税務署に提出する分と、会社に控えとして残しておく分の2部作成しましょう。
なお、作成した2部の法人設立届出書を税務署に持って行くと、控えにも受領印を押してもらえます。
提出は窓口のほか郵送でも可能です。
法人設立届出書は税務署だけでなく、都道府県税事務所の法人事業税課もしくは法人住民税課などの市町村の法人住民税担当部署にも提出しなければいけません。
必要枚数分を作成しておくとよいでしょう。
届出書の用紙は、国税庁の(手続名)内国普通法人等の設立の届出よりダウンロードできます。
法人設立届出書には、以下の内容を記載して提出します。
いずれも定款と謄本を参照すれば記載できます。
- 届出先…本店所在地の所轄税務署名を記入します
- 法人名
- 本店又は主たる事務所の所在地
- 納税地
- 代表者氏名…謄本の記載通り記載し、会社印を押印します
- 代表者住所
- 設立年月日…
- 事業年度…定款で定めた会計期間を記入します
- 資本金または出資金の額
- 消費税の新設法人に該当することとなった事業年度開始の日…資本金が1,000万円以上の場合設立年月日と同じ年月日を記入します
- 事業の目的…詳細ではなく概要を記入します
- 設立の形態…新規に事業を始める場合その他の項目に○を付け「新たに事業を開始」などと記入、個人から法人成りをした場合は「1 個人企業を法人組織とした法人である場合」の項目に○を付けます
- 事業開始(見込み)年月日
- 「給与支払事務所等の開設届出書」提出の有無…自分も含めて給与の支払いがある場合には有に○を付けます
- 関与税理士
- 添付書類等
法人設立届出書には、以下4つの書類を添付します。
- 定款のコピー
- 設立時貸借対照表
- 登記事項証明書
- 株主名簿
法人設立届出書、定款の写し、株主名簿、設立時貸借対照表の順にして提出すると手続きがスムーズに進みます。
青色申告の承認申請書
青色申告の承認申請書は、確定申告を青色申告で行うために必要な書類です。
申請書は税務署の窓口で直接受け取るほか、国税庁のウェブサイトからダウンロードもできます。
記載に沿って記入し、開業日から2カ月以内に税務署へ提出しましょう。
給与支払事務所等の開設届出書
給与支払事務所等の開設届出書とは、はじめて従業員(青色事業専従者を含む)を雇用して給料を支払う場合に、事前に税務署へ提出しなければいけない書類です。
従業員を雇用することになってから1カ月以内に提出しましょう。
届出書は税務署の窓口か国税庁のウェブページのダウンロードから入手できます。
タイトルの「給与支払事務所等の『開設』」に○をし、記載事項に沿って記入と押印をします。
「開業または法人の設立」にチェックをします。
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
源泉所得税の納期の特例とは、従業員から徴収した源泉徴収税を、月1回の年12回から年2回の納付に変更できる制度です。
従業員が10人未満(繁忙期など臨時で雇った従業員数は含まない)の小規模の個人事業主のみ申請できます。
特例を受けると源泉所得税の納付は前期と後期の2回になり、1月から6月までの源泉所得税は7月10日までに、7月から12月までの源泉所得税は翌年の1月20日までに納付します。
源泉所得税の納期の特例を受けるには、源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書を税務署に提出する必要があります。
提出期限はありませんが税務署に提出した翌月から適用となるので、特例を受けたいときに提出するようにしましょう。
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の記載事項は以下の通りです。
- 提出年月日
- 納税地の所轄税務署名
- 法人番号
- 給与支払事務所等の所在地(会社と同じ住所なら空欄可)
- 申請書を提出する日の前6カ月の各月の月末の人員数と各月の給与の支給金額(支払い実績がない場合は空欄、臨時雇用があった場合は「外」の右側に合計従業員数と支払い給与金額を記載)
- 税理士署名押印(税理士に作成してもらった場合のみ直筆で記入)
「現に国税の滞納があり~」の欄は、過去税金の滞納などがなければ記載する必要がありません。
棚卸資産の評価届出書
棚卸資産の評価方法の届出書とは、会社が採用している棚卸資産(製造や販売目的で会社が一時的に所有する在庫のこと)の評価方法を税務署に届け出るために提出します。
年度ごとに評価方法を変えられないようにし、利益の不当操作を防ぐのが目的です。
なお、棚卸資産の評価届出書を提出しないと、自動的に最終仕入原価法による原価法(その期の最後に仕入れた時の単価で計算)が評価方法として適用されます。
それ以外の評価方法を採用する場合には、かならず提出しましょう。
棚卸資産の評価方法の届出書は、設立1期目の確定申告書の提出期限までに税務署へ提出します。
届出書は、税務署の窓口か国税局のウェブサイトからダウンロード可能です。
棚卸資産の評価届出書の記載事項は以下の通りです。
- 提出する日付と提出先の税務署名
- 事業をはじめる会社の住所や電話番号、会社名
- 法人番号と代表者氏名
- 定款に記載されている事業の種目(目的)
- 実際に行っている事業の内容を種類別に記載
- 該当する評価方法
- 参考事項には会社の設立年月日
- 税理士および税理士法人が作成した場合は署名捺印
連結子法人の欄は基本的に空欄で問題ありません。
減価償却資産の償却方法届出書
減価償却資産の償却方法の届出書とは、会社で採用する償却方法を税務署に知らせるために提出する書類です。
減価償却とは決算において、経年劣化や老朽化によって価値が減額した固定資産(土地を除く)を減額し、費用(減価償却費)とする手続きで節税効果があります。
減価償却の対象となる資産は、減価償却資産とよばれています。
減価滅却の計算方法は幅広くあるため、あらかじめ減価償却資産の償却方法の届出書を提出し採用する減価滅却法を固定することで、税制面での不正を防ぐのが目的です。
届出書を提出しない場合、償却方法は定率法が自動的に適用されます。
定率法で減価償却を行う場合提出は不要ですが、定額法やほかの滅却方法を採用する場合には提出が必要です。
設立第1期の確定申告書の提出期限までに、管轄の税務署に提出しましょう。
減価償却資産の償却方法の届出書の記入事項は以下の通りです。
- 提出する日付と提出先の税務署名
- 事業をはじめる会社の住所や電話番号、会社名
- 法人番号と代表者氏名
- 定款に記載されている事業の種目(目的)
- 実際に行っている事業の内容を種類別に記載
- 左欄の資産、設備の種類ごとに償却方法を記入
- 参考事項には会社の設立年月日
- 税理士および税理士法人が作成した場合は署名捺印
連結子法人の欄は基本的に空欄で問題ありません。
年金事務所に提出する書類
年金事務所には、以下の健康保険や年金に関連する2種類の書類を提出します。
- 健康保険・厚生年金保険新規適用届
- 健康保険被扶養者(異動)届
健康保険・厚生年金保険新規適用届
法人事業所で常時従業員(事業主のみの場合を含む)を使用する、または常時5人以上の従業員が働いている事務所、工場、商店等の個人事業所は健康保険と厚生年金保険の加入が義務付けられています。
健康保険・厚生年金保険新規適用届を事業所の所在地を管轄する年金事務所へ会社設立から5日以内に提出しましょう。
提出方法は窓口持参や郵送のほか、電子申請も可能です。
事業所によって異なる以下の添付書類が必要です。
- 法人事業所の場合…法人(商業)登記簿謄本(コピー不可)
- 事業主が国、地方公共団体又は法人である場合…法人番号指定通知書等のコピー
- 強制適用となる個人事業所(従業員を常時5人以上使用する個人事業所)…事業主の世帯全員の住民票(コピー不可・個人番号の記載がないもの)
健康保険被扶養者(異動)届
健康保険被扶養者(異動)届は、社会保険の加入要件を満たした従業員(被保険者)を新しく雇用した際、その従業員の扶養家族(妻や子どもなど)が健康保険の被扶養者の認定を受けるために提出する書類です。
なお、被扶養者が追加、削除、氏名変更などがあった場合にも提出します。
健康保険被扶養者(異動)届は、被扶養者の追加、削除、氏名変更などが発生してから5日以内に提出しなければいけません。
書式は日本年金機構ホームページからダウンロードできます。
提出方法によって提出先が異なり、郵送の場合は事務センター、窓口持参の場合は事業所所在地を管轄する年金事務所です。
電子申請もできます。
健康保険被扶養者(異動)届は被扶養者の認定を受けるために以下の書類を添付して提出します。
- 提出日から90日以内に発行の被扶養者の戸籍謄本または戸籍抄本(被保険者との続柄がわかるもの)
- 提出日から90日以内に発行の住民票の写し(コピー不可・個人番号の記載のないもの、被保険者が世帯主で、扶養認定を受ける人と同居している場合に限る)
- 雇用保険失業給付受給中、または受給終了により収入要件を満たす場合は雇用保険受給資格証のコピー
- 年金受給中の場合現在の年金受給額がわかる年金額の改定通知書等のコピー
- 自営(農業等含む)による収入、不動産収入等がある場合は直近の確定申告書のコピー
- 上記以外に収入がある場合は上記の各状況に応じた書類と、課税(非課税)証明書
- 上記以外は課税(非課税)証明書
- 障害年金、遺族年金、傷病手当金、出産手当金、失業給付等の非課税対象となる収入がある場合は受取金額のわかる通知書等のコピー
- 被保険者と別居している場合、仕送りの事実と仕送り額が確認できる預金通帳等の写しや現金書留の控え(写し)
- 内縁関係の配偶者の父母および子である場合、内縁関係にある両人の戸籍謄(抄)本や被保険者の世帯全員の住民票(コピー不可・個人番号の記載がないもの)
なお所得税法上の控除対象配偶者または扶養親族の場合、事業主の証明があれば上記の添付書類は不要です。
地方自治体に提出する書類
設立した会社のある地方自治体にも、法人設立届出書を提出します。
法人設立届出書
税務署に提出した法人設立届出書を、都道府県税事務所の法人事業税課もしくは法人住民税課など(呼び方は都道府県によって異なる)と、市町村の法人住民税担当部署にも提出します。
税務署に提出する分と一緒に作成しておくとよいでしょう。
また、提出期限は地方自治体によって異なります。
提出期限に間に合うように確認の上で準備しましょう。
労働基準監督署に提出する書類
労働基準監督署には、労働保険に関する以下の2種類の書類を提出します。
- 労働保険 保険関係成立届
- 労働保険 概算保険料申告書
労働保険 保険関係成立届
労働保険の適用事業の会社を設立した場合、従業員には労働保険(雇用保険と労災保険のふたつ)に加入させる義務があります。
保険関係成立届は従業員を労働保険に加入させる手続きに必要な書類です。
なお、雇用保険料は従業員と事業主双方で負担、労災保険料は全額事業主が負担します。
保険関係設立届は特殊な用紙のため、所轄の労働基準監督署かハローワークの窓口で受け取るか、郵送で請求する必要があります。
記載事項と記入方法は以下の通りです。
- 初めて従業員を雇用する場合は、1:保険関係成立届(有期)と2:任意加入申請書(事務処理委託届)を二重線で消去する
- 最寄りの労働基準監督署を記入し、労働局長と公共職業安定所長を二重線で消去した上で(イ)届けますを〇で囲む
- 会社の住所と正式名称をカナと漢字、濁点などでそれぞれ1マスにつき1字ずつ記入
- 事業主欄は記入不要
- 事業欄は所在地欄に会社の所在地、名称欄に会社名を正式名称で記入
- 事業の概要には事業の内容が具体的にわかる内容(製造工程や作業内容、製品名や商品名など)を記入
- 事業の種類には業種(小売業、卸売業、製造業など)を記入
- 加入済みの保険ははじめて従業員を採用し、届け出を提出する場合は、記入不要
- 保険関係成立年月日は適用事業所になった日を記入する
- 雇用保険被保険者数は雇用保険の対象となる従業員数を記入する
- 賃金総額の見込額は保険関係成立届の提出日から保険年度末(次の3月末)までの間に発生する従業員の給与支払い見込み額の合計(給与・残業代・賞与・手当を含む)を記入する
- 保険関係成立年月日は適用対象となる従業員を雇用した日を記入する
- 常時使用労働者数はその年度の1日の平均従業員数の見込みを記入(年間の延労働者数÷年間の所定労働日数で算定)する
- 雇用保険被保険者数は雇用保険を適用している従業員数を記入
- 免除対象高年齢労働者数は従業員のうち、4月1日現在で64歳以上の人数を記入する
保険関係成立届は保険関係が成立した日から10日以内に所轄の労働基準監督署に提出しましょう。
労働保険 概算保険料申告書
労働保険料はその年度の見込給与額をもとに算定した額を前払いしなれければなりません(年度更新)。
年度更新でその年の雇用保険料と労災保険料の概算額を申告するために提出するのが、労働保険の概算保険料申告書です。
所轄の労働基準監督署、所轄の都道府県労働局、日本銀行(代理店、歳入代理店(全国の銀行、信用金庫の本店または支店、郵便局)でも可能)のいずれかに保険関係が成立した日(労働者を雇い入れた日)の翌日から50日以内に提出します。
提出方法は、窓口に持参するか郵送、電子申請のいずれかが選べます。
労働保険料は、労働者の賃金総額×保険料率で算出します。
保険料率は、労災保険率(事業の種類により0.25~8.8%まで区分)と雇用保険率の合計です。
労働保険の概要保険申請書は以下のように記述します。
- 概要を〇で囲む
- 常時使用労働者数、雇用保険被保険者数、免除対象高年齢労働者数は成立届と同じ人数を記入する
- 算定期間内に支払う賃金総額の見込み額を千円未満切り捨てで記入する
- 労災保険の保険料率を記入する
- 雇用保険の保険料率を記入する
- 労災保険料額と雇用保険料額の合計額を記入する(この金額が実際に支払う金額)
- 延納を希望する場合は納付回数を記入(納付すべき概算保険料が40万円(労災保険または雇用保険に係る保険関係のみ成立している事業は20万円)以上の場合のみ。
保険関係成立の日が4月1日~5月31日は3回、6月1日~9月30日は2回まで延納可能)
- 法人番号を記入する
ハローワークに提出する書類
ハローワークには雇用保険関連として以下2種類の書類を提出します。
- 雇用保険 適用事業所設置届
- 雇用保険 被保険者資格取得届
雇用保険 適用事業所設置届
雇用保険適用事業所設置届は、雇用保険の被保険者となる労働者を雇ったときに提出しなければいけない書類です。
保険関係成立届を提出した際に交付される労働保険番号が必要なため、先に保険関係成立届を作成、提出しましょう。
適用事業所設置届の書式はハローワークの窓口で受け取るか、ウェブサイトでダウンロードできます。
提出期限は、雇用保険の加入要件を満たす労働者を雇い入れた日の翌日から10日以内です。
所轄のハローワークの窓口に持参するか、電子申請で提出します。
雇用保険適用事業所設置届の記載事項は以下の通りです。
- 法人番号を記入する
- 保険関係成立届を提出した際に付与される労働保険番号を記入する
- 具体的な事業内容を記入する
- 1日の平均従業員数の見込みを延使用労働者数÷所定労働日数で算出し、記入する
- 一般にはその年度の1カ月平均雇用保険被保険者のうち一般被保険者と高年齢被保険者、短期雇用特例被保険者の合計数、日雇には日雇労働被保険者数を記入する
- 担当窓口となる部署名(総務、人事など)を記入する
- 裏面の事業所印影欄には社印(角印)、事業主(代理人)印影欄には代表者の実印を押す
- 会社までの略図を記入する
雇用保険適用事業所設置届は、以下の書類を添付して提出します。
- 保険関係成立届の事業主控(労働基準監督署受理済みのもの)
- 事業所の実在、設置日や所在地などが確認できる書類(登記事項証明書、事業許可証、工事契約書、不動産契約書、源泉徴収簿、他の社会保険の適用関係書類のいずれか)
雇用保険 被保険者資格取得届
雇用保険被保険者資格取得届は、雇用保険適用事業所設置届とともに雇用保険の加入対象となる従業員を雇ったときに提出しなければいけない書類です。
提出先は管轄のハローワーク、提出期限は雇用保険の加入要件を満たす労働者を雇い入れた日の翌日から10日以内のため、雇用保険適用事業所接地届と同時に作成、提出しましょう。
雇用保険被保険者資格取得届の記載内容は以下の通りです。
- 対象従業員のマイナンバーを記入する
- 保険関係成立届を提出した際に付与される労働保険番号を記入する
- 対象従業員が過去に雇用保険に加入したことがない、または過去加入し資格喪失から7年以上経過している場合は1 新規、それ以外は2 再取得を選ぶ
- 過去に加入経験があり被保険者証を受けている場合は被保険者証に記載されている名前を記載、再取得で被保険者証の名前と現在の名前が異なっている場合は変更後の氏名欄に現在の名前を記入する
- 対象従業員の性別、生年月日を西暦で記入する
- 事業所番号を記入する
- 卒業年の3月1日〜6月30日までに新卒者を雇ったら1(新規学卒)、それ以外は2(その他)、日雇い労働者が新たに雇用保険適用になる場合は3、65歳以上の従業員が出向元に復帰した場合などは8 出向元への復帰等(65歳以上)を選ぶ
- 入社日時点における賃金の支払の態様(月給、週給、日給、時間給、その他)と、賞与や残業手当などを除いた賃金月額(時間給の場合は1カ月の所定労働時間)を記入すす
- 試用期間、研修期間も含めた雇用開始の初日(入社日)を記入する
- 該当する雇用形態の選択区分を選ぶ
- 該当する職種の番号を記入する
- 就職に至った経路の番号を選ぶ
- 入社日時点における1週間の所定労働時間(就業規則や雇用契約書で定めたもの)を記入
- 契約期間の定めの有無を選ぶ
雇用保険被保険者資格取得届をはじめて提出する場合、労働者の雇用の事実が確認できる書類(労働者名簿、雇用から現在までの賃金台帳、出勤簿、タイムカード、雇用契約書など)を添付して提出します。
合同会社や一般社団法人等を設立する場合の必要書類
株式会社のほか、合同会社、一般社団法人、NPO法人を設立する場合でも必要となる書類は異なります。
それぞれを設立する際に必要な書類を解説します。
合同会社の設立に必要な書類
合同会社の設立に必要な書類は以下の通りです。
- 会社設立登記申請書+収入印紙(合同会社設立時の資本金×0.7%または最低6万円)
- 登記用紙と同一の用紙(CD-Rやフロッピーディスクでの作成も可)
- 定款2部(会社保管用と法務局提出用それぞれ1部ずつ)
- 代表社員の印鑑証明書
- 代表社員就任承諾書(定款において代表社員を実名で定めている場合は不要)
- 印鑑届書
- 払込証明書
- 代表社員、本店所在地及び資本金決定書(定款で代表社員や本店の所在地を番地まで記載していない場合に必要)
一般社団法人の設立に必要な書類
一般社団法人とは、営利を目的としない法人です。
NPO法人や社会福祉法人よりも設立がかんたん、事業の制限を受けないなどのメリットがあります。
一般社団法人は、理事会を設立する場合と設立しない場合で必要な書類が異なります。
理事会は株式会社における取締役会のような機関で、設立すると意思決定が早くなるのがメリットです。
理事会を設立する場合の必要書類
- 定款(公証役場で認証済みのもの)
- 設立時社員の決議書「設立時理事及び設立時監事の選任決議書」(定款において設立時理事及び設立時監事を定めている場合は不要)
- 設立時社員の決議書「主たる事務所所在場所の決定に関する決議書」(定款において主たる事務所を正確な住所で定めている場合は不要)
- 設立時理事及び設立時監事の就任承諾書(全員分必要、ただし設立時理事及び設立時監事が選任された会議の席上で就任を承諾、その旨を「設立時理事及び設立時監事の選任決議書」に記載されている場合は不要)
- 設立時理事及び設立時監事の本人確認証明書(住民票記載事項証明書(住民票の写し)、戸籍の附票、住基カードや運転免許証のコピーのいずれかひとつ)
- 設立時代表理事の選定に関する書面「設立時代表理事選定書」
- 設立時代表理事の就任承諾書(設立時代表理事が選定された会議の席上で就任を承諾、その旨が「設立時代表理事選定書」に記載されている場合は不要)
- 設立時代表理事の印鑑証明書
- 登記申請書(登記申請日は実際に法務局へ申請書類を提出する日を記載)
- 登記すべき事項(テキストファイルで作成してCD-Rに保存したもの)
- 印鑑届書
理事会を設立しない場合の必要書類
- 定款(公証役場で認証済みのもの)
- 設立時社員の決議書「設立時理事及び設立時監事の選任決議書」(定款において設立時理事及び設立時監事を定めている場合は不要)
- 設立時社員の決議書「主たる事務所所在場所の決定に関する決議書」(定款において主たる事務所を正確な住所で定めている場合は不要)
- 設立時理事の就任承諾書(全員分必要、ただし設立時理事が選任された会議の席上で就任を承諾、その旨を「設立時理事及び設立時監事の選任決議書」に記載されている場合は不要)
- 設立時代表理事の互選に関する書面「設立時代表理事選定書」(設立時理事が設立時代表理事を互選した場合に必要、定款で設立時代表理事を定めている場合は不要)
- 設立時代表理事の就任承諾書(設立時代表理事が選定された会議の席上で就任を承諾、その旨が「設立時代表理事選定書」に記載されている場合は不要)
- 設立時代表理事の印鑑証明書
- 登記申請書(登記申請日は実際に法務局へ申請書類を提出する日を記載)
- 登記すべき事項(テキストファイルで作成してCD-Rに保存したもの)
- 印鑑届書
NPO法人設立に必要な書類
NPO法人とは特定非営利活動法人です。
以下の書類を所轄庁に提出し、設立の認証を受ける必要があります。
- 定款(公証役場で認証済みのもの、2部)
- 役員名簿(役員の氏名及び住所又は居所並びに各役員についての報酬の有無を記載した名簿、2部)
- 役員の就任承諾書及び誓約書の謄本
- 役員の住所又は居所を証する書面
- 社員のうち 10 人以上の氏名及び住所又は居所を示した書面
- 認証要件に適合することを確認したことを示す書面
- 設立趣旨書(2部)
- 設立についての意思の決定を証する議事録の謄本
- 設立当初の事業年度及び翌事業年度の事業計画書(2部)
- 設立当初の事業年度及び翌事業年度の活動予算書(2部)
外国人が日本で会社設立するのに必要な書類
外国人が日本で会社設立をする機会も多くなりました。
その際に必要な書類について解説します。
必要な書類のリスト
外国人が日本で会社設立する場合、一般的に必要な書類のほかに用意すべき書類があります。
一般的に必要な書類
- 登記申請書
- 定款
- 本店所在場所決議書(合同会社の場合は代表社員、本店所在地及び資本金決定書)
- 就任承諾書
- 印鑑(改印)届書
- 資本金の払込証明書
- 発起人の印鑑登録証明書
- 履歴事項全部証明書と代表印の印鑑証明書(発起人が法人の場合
- 取締役の印鑑登録証明書
外国人の場合に必要な書類
- 発起人のサイン証明書と訳文
- 宣誓供述書及び外国法人代表者のサイン証明書とそれぞれの訳文(発起人が外国法人の場合、翻訳の有資格者でなくても可)
- 取締役のサイン証明書と訳文
発起人や取締役が海外居住者の場合は、印鑑登録証明書の代わりにサイン証明書が必要です。
法人発起人が外国法人の場合は、履歴事項全部証明書の代わりに宣誓供述書、代表者の印鑑証明書の代わりにサイン証明書を作成、提出します。
また、印鑑証明制度がある国の場合サイン証明書ではなく、その国の印鑑登録証明書と訳文でも問題ありません。
サイン証明書や宣誓供述書は日本にある各国大使館や当該国の公証役場で作成できます。
提出書類はいずれも会社設立日より3カ月以内に発行されたものが有効です。
サイン証明書とは
サイン証明書とは外国人が印鑑証明書に代わる書面として作成、提出する書類です。
外国には印鑑証明の制度がないため、外国人が日本で会社設立する際には印鑑証明書の代わりにサイン証明書が必要になります。
サイン証明書は在外公館で取得できます。
領事の面前にてサインを行うことで「そのサインが確かに本人のものである」証明になるのです。
発光手数料は一通あたり1,700円で現地の通貨で支払えます。
サイン証明書には大きく分けて1枚パターンと合綴パターンの2種類があります。
1枚パターンは署名だけを証明、合綴パターンは署名押印が必要な文書と綴り合わせたサイン証明です。
どちらもサイン証明書として有効です。
なお、サイン証明書には有効期限がありません。
日本の印鑑証明書の有効期限は一般的に3カ月とされている一方、サイン証明書は不動産登記法に有効期限について明記されていないためです。
ビザについて
外国人が日本で会社を設立するには、日本で事業の経営ができる在留資格(ビザ)を取得しなければいけません。
外国人が日本で事業経営できるビザは、以下の6つです。
- 永住者
- 日本人の配偶者等
- 永住者の配偶者等
- 定住者
- 高度専門職の一部
- 経営管理ビザ
永住者や定住者、日本人や永住者の配偶者など、一部の高度専門職以外のビザでは日本で会社設立はできません。
一般的には、外国人が日本で会社設立するには経営管理ビザを取得することになります。
経営管理ビザを取得するには、以下の要件を満たす必要があります。
- 独立した事業用の事業所を確保していること(事業を営むための事業所が日本国内にある、これから事業をはじめる場合は施設を確保している)
- 日本で常勤(パートタイマー、派遣・請負社員、在籍出向者は該当しない)の従業員2名以上を雇用する、あるいは資本金または出資の額が500万円以上であること
- 事業が安定して継続的に営まれることを事業計画書(日本語の文書)で説明できること
- 事業の管理者(部長や支店長または出資をしていない雇われ社長)として働く場合は、事業の経営・管理についての3年以上経験かつ日本人が従事する場合と同等額以上の報酬を得ている
経営管理ビザは、入国管理局の審査が厳しく審査期間に3カ月程度かかり、それ以上となることもあります。
ビザの審査が長引き取得が遅れた場合は、得られるはずだった売り上げの損失や、確保していた事業所の賃料などがかかり経済的な損失が大きくなるリスクもあります。
経営管理ビザを取得する際には、事業準備の時点で専門家に相談しながら進めるのがよいでしょう。
会社設立の手続きは代行会社に
さて、登記申請はとても煩雑でたくさんの種類の書類を集める必要があることを説明してきました。
個人の方が自分でやって間違いがあり、やり直しになり、何度も法務局に足を運んでいる例も少なくありません。
さらに、登記は変更するたびに登録免許税がかかってきます。
決めるべきことを様々な角度から慎重に決めておかないとあとから変更が必要になったということもあるでしょう。
だからこそ、専門家にアドバイスを受けることで、そういった不安な点も解消する必要があります。
経営サポートプラスアルファでは、多角的な視点からそういったこともアドバイスでき、相談にものることができます。
ぜひ、会社設立の際は専門アドバイザーのいる経営サポートプラスアルファにお気軽にご相談ください。