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福祉施設の内装デザインで気をつけることは?費用はいくらかかる?

福祉施設の内装デザインで気をつけることは?費用はいくらかかる?

福祉施設の内装というと、広さや使いやすさを連想します。

もちろん大切なポイントですが、それだけではありません。

高齢者が日中もしくは一日を過ごす場所として、過ごしやすい環境を整えることも重要です。

福祉施設によっては、居住空間として提供している施設もあります。

リラックスできる、過ごしやすいと思える空間であることも重要。

そこで、福祉施設の内装デザインで気をつけることについて紹介します。

費用についてもわかるので、参考にしてください。

福祉施設のイメージ

福祉施設とは、社会福祉施設の一般的な呼び方で、厚生労働省によって定義や取り決めがされています。

さまざまな専門職が関わる分野ですが、私たちも地域の一員として関わることができる分野でもあります。

しかし、福祉施設をイメージすると、施設の雰囲気やサービスにマイナスイメージを持つ人が多いです。

どのようなイメージがついているのか、確かめてみましょう。

福祉施設の定義とは

福祉施設とは、社会福祉施設の一般的な呼び方です。

厚生労働省の管轄であり、目的は次のように定められています。

社会福祉施設は、お年寄り、子どもや障害のある方々に福祉サービスを提供する施設であり、これらの方々が自立してその能力を発揮できるよう、必要な日常生活の支援、技術の指導などを行うことを目的としています。

幅広い年代で、助けを必要としている人に対して適切なサービスを提供する役割を持ち、日常の支援を行うことで支える施設です。

福祉施設と聞くと、高齢者や障がい者に対象者を限局しがちですが、私たちも利用可能であるのが特徴。

働く人としては、

・医師
・看護師
・介護福祉士
・理学療法士
・作業療法士
・言語聴覚士
・保育士
・社会福祉士

など、さまざまな専門職が関わっています。

有資格者だけが関わる分野ではありません。

学生や地域に住んでいる住民も、ボランティアで関わることができます。

地域に関わるすべての人が携われることが、福祉施設の特徴です。

互いがよりよい生活を送るために、相手を思いやるのが福祉。

それをサポートする施設が福祉施設であると言えます。

福祉施設のイメージ

福祉施設のイメージとして多くの人がイメージしやすいのは、老人ホームです。

ここでは、老人ホームのイメージを例にとって紹介します。

老人ホームは、高齢者が入所し、日中の一部を過ごすもしくは居住している場所を指します。

衣食住や施設までの送迎を行う施設がほとんどなので、高齢者が家族の手を借りずとも通うことができるのが特徴です。

高齢者同士の社会が作りやすい一方で、家族からの疎外感を感じてしまうリスクもある老人ホーム。

良いイメージと悪いイメージを挙げてみました。

良いイメージ悪いイメージ
誰かと関わることができる家族に見放されたと感じる
運動やレクリエーションで刺激を受けられる感染症にかかりやすくなるリスクがある
同世代とのコミュニティができるスタッフの数により、十分に目が行き届かない場合がある
介護士による専門的な介護が受けられる集団生活がストレスとなる
生活リズムが整えられる自立心・自尊心が失われるリスクがある

利用者目線でのポイントが多いですが、施設の印象としてはデメリットがいくつか見られました。

衛生管理の面では、多数の利用者が使う施設であるため、感染症にかかる可能性が高まることです。

実際に、インフルエンザや結核などの感染症を発症したケースもあります。

また、慢性的な介護人材不足により、利用者に対するスタッフの数が足りない場合もあります。

広く見通しが良い部屋でも、死角やタイミングによって十分に高齢者が見えないこともあるので、放置されたと感じる高齢者もいるようです。

このように、老人ホームを例にとってみても、施設のイメージはマイナスが優位にはたらいています。

福祉施設の内装で気をつけること

マイナスイメージが強い福祉施設ですが、内装の雰囲気によって印象を変えることができます。

利用者本人にも、家族にも、利用したいと思ってもらえる施設にする内装の工夫を4点紹介します。

これからの施設づくりの参考にしてみてください。

施設感をなくした空間

施設感をなくした空間をつくることで、自宅から離れていることや、社会からの疎外感を減らせます。

「泊まる」をテーマに考えてみましょう。

自宅以外のどこかに泊まるとき、病院とホテルではどちらが良いでしょうか。

ほとんどの人がホテルと答えます。

病院は、治療を必要としている人が過ごす施設だから、というイメージが強いですよね。

閉鎖的な空間であるイメージもあります。

ホテルも宿泊施設ですが、施設というイメージはつきにくいです。

福祉施設でも同じことが言えます。

施設として殺風景な場所では、長時間もしくは長期間生活をするのがストレスになりやすいです。

特に認知症の高齢者は、夕方になると自宅へ帰ろうとします。

自宅のような温かみや、暮らしやすい空間を作ることで、長時間過ごしやすい場所にできるので、施設感をなくした内装を考えましょう。

利用者のプライバシーを守る配慮

利用者のプライバシーを守る配慮も忘れてはいけません。

施設だから、高齢者だからといって、すべてをオープンにしていいわけがありません。

施設といえど、高齢者の生活の場所です。

高齢になったからといって、ひとりの人として自尊心や自立心を忘れることはありません。

入浴設備や脱衣所、トイレ、居住スペース。

プライバシーに対する配慮は必要です。

カーテンで仕切る、壁を作るなどの配慮をしましょう。

自分が将来、この施設に入りたいと思える配慮がされているかを基準に考えると良いでしょう。

スタッフが見渡しやすいこと

スタッフ側にも配慮が必要です。

働きやすい環境を整えることは、職員を雇う側として必須な対応。

少ないスタッフでも目が行き届くように、広いフラットな空間をメインで使うと良いでしょう。

個室や、作業ごとに部屋を設けることで小人数化しても良いのですが、人員はその分配置しなければなりません。

十分な人材を確保できないことも考えて、見渡しの良い広い部屋をメインで使用するような内装を考えましょう。

スタッフも利用者も同じ部屋に集まれば、利用者の急変やアクシデントにも対応できます。

マンパワーを考えても、スタッフと利用者が同じ空間に集まれる場所を設けるのがベストです。

利用者の家族にも安心してもらえる体制が整えやすいので、相互的にメリットがあります。

内装のレイアウトには、スタッフが見渡しやすい空間を取り入れましょう。

通路や空間は広めを意識する

通路や空間は広めに設計することがおすすめです。

福祉施設の利用者は、高齢者に限らず車椅子を使用していることが多いです。

車椅子は、ある程度の幅があるため狭い場所は通れません。

施設の中ではすれ違うこともあるので、お互いが不自由なくすれ違える広さを確保しておく必要があるのです。

最低でも一般的な車椅子が2台並べられる横幅で考えましょう。

空間は広めに確保し、テーブルも間隔が空けられるように配置します。

あらゆる生活のシチュエーションを考えて、利用者の導線を意識した内装を作りましょう。

スタッフも動きやすいので、一石二鳥です。

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福祉施設の内装にかかる費用

福祉施設の内装には大きな金額がかかります。

全体を通して1000万円を目安に考えるのが妥当でしょう。

内装工事の相場、設備も含めた金額についてお伝えします。

特に費用のかかる入浴設備の金額も紹介しているので、参考にしてみてください。

福祉施設の内装工事の相場

福祉施設の内装工事にかかる相場は、スケルトン状態から工事をする場合、坪単価15万円~20万円です。

40坪の施設を作る場合、概算で600~800万円という計算。

これは、部屋の仕切りや柱を作る基礎的な工事の値段です。

ここからさらに 設備を導入すると費用は高額になっていきます。

導入する設備の一例として、

・入浴施設
・調理設備
・事務用の机や椅子
・イベント用の物品
・利用者が使うベッド

などがあります。

トータルすると、1000万円以上かかる計算です。

特に費用のかかる入浴設備

内装設備のなかで特に金額が大きいのが入浴設備です。

通所の場合はなくても良いですが、老人ホームや居住スペースを設けている施設では設置が必須。

座った状態で浴槽に入ることができるタイプや、リフターで吊り上げて寝たまま入浴ができるタイプがあります。

利用者の介護度に合わせて対応できるように、種類や個数を複数設置しておくと良いでしょう。

種類と金額は以下のとおりです。

種類金額
チェアー型浴槽浴槽:4,850,000円 椅子:1,300,000円
ストレッチャー式浴槽浴槽:980,000円  ストレッチャー:2,700,000円

価格は参考値ですが、機器だけでも400万円~600万円程かかります。

基礎的な内装工事とほぼ同じ金額です。

入浴施設を導入する場合は、内装工事費用の2倍を基準に費用を準備する必要があります。

費用をできるだけ安く抑えるなら内装工事リース

内装工事費用、設備費用ともに大きな金額が動く福祉施設。

費用をできるだけ抑えたい場合に利用したいのが、内装工事リースです。

内装工事費用をリースで支払うことで、初期費用を手元に残しておけるのが特徴。

内装工事だけでなく、設備費もリースの対象になるので、ほとんどの費用を内装工事リースで支払うことができます。

福祉施設の設備は、高価な精密機器もあるため、費用が高くなりがちです。

銀行の融資や補助金だけでは対処できない場合に、ぜひ検討してみてください。

審査完了までは最速で2営業日と早いです。

初期費用はかからず、使っている物品は最初から自分たちの所有物として扱えます。

費用を払い終えた後も返却せず使い続けられます。

対象となる範囲や金額についてなど、疑問があれば気軽に連絡できるので安心です。

内装工事リース株式会社

まとめ

福祉施設の内装デザインで気をつけることについて紹介しました。

福祉施設のイメージは、利用者にとって社会とのつながりを守れる場所ではあるものの、本人にとって疎外感を感じる場所でもあります。

施設としても、多くの人が集まるため、感染症の不安や十分にスタッフの目が行き届かない可能性も考えられます。

内装で気をつけるポイントとして、

・施設感をなくして長く居やすい空間をつくること
・利用者のプライバシーを守れる配慮をすること
・スタッフが見渡しやすい間取りにすること
・通路や空間は広く取ること

がありました。

これらを考慮した内装工事を行うと、大きな費用がかかります。

費用の相場は、坪単価15~20万円。

基礎的な工事だけでも400~600万円します。

設備などを含めると2倍はかかると考えるのが妥当です。

ここまで大きな金額がかかるので、支払いは内装工事リースを利用することをおすすめします。

毎月少額で支払いができるので、金銭的な負担が少ないです。

手元に資金を残すことで、不足しがちな職員を雇うこともできます。

ぜひ検討してみてください。

内装工事リース株式会社