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自由で新しい働き方には負の側面もあり!フリーランスのリスクを理解しよう

自由で新しい働き方には負の側面もあり!フリーランスのリスクを理解しよう

「自由な働き方」「時間や場所にとらわれない働き方」「新しい働き方」など、ポジティブなイメージが強いフリーランスですが、会社員という属性を捨ててフリーランスを選ぶことについては、当然リスク、デメリットもあります。

フリーランスのリスクも理解していただいたうえで、この働き方を選ぶのか、会社員として働くことを続けるのか決断をすべきです。

リスクも考えず、早まってフリーランスになっても後悔するかもしれません。

今回は、フリーランスのリスクについて考えてみましょう。

フリーランスのリスクを分類して整理してみた

フリーランスとして働く場合、大きく分けて「事業のリスク」「業務のリスク」「生活のリスク」の3つのリスクがあります。

それぞれ、さらにいくつかのリスク要因を持っています。

ぜひこれらのリスクについて考えてみてください。

事業のリスク

フリーランス=独立した個人事業主という身分から生じるリスクです。

これは会社員=労働者ではないことから生じるものが多く、フリーランスの地位を得るためにある意味甘受しなければならないかもしれません。

低単価になりやすい

クライアントがなぜフリーランスに仕事をするかというと、低価格で仕事をしてもらえるからです。

企業に依頼すれば1万円の仕事も、フリーランスならば3000円くらいで仕事を受注する人がいます。

同業者が多いフリーランス(ライターなど)だと、いくらでも価格がダンピング、買い叩かれてしまいます。

ランサーズやクラウドワークスのライターの仕事を見てみましょう。

1文字1円どころか、0.2円などの仕事が平気で募集され、それに応募する人がいます。

低単価の仕事しかなければそれでは生活できません。

低単価ではなく、高単価で仕事を請け負うためには「余人をもって代えがたい」スキルや仕事クオリティが必要になります。

時給ではなく成果で評価される

フリーランスは雇用契約の会社員と違い、原則的に業務委託契約となります。

1時間いくら、で働く会社員(やバイト)と違い、フリーランスは1件いくらで仕事をします。

つまり、ある仕事を2時間で終えても、1日かかってももらえる報酬は同じです。

時間をかければよいものができるわけではなく、また時間をかけたことをクライアントが評価してくれるわけでもありません。

2時間で質の高いものを仕上げたフリーランスの方が評価されます。

「時間にとらわれない新しい働き方」というのは、「時間に関係なく高水準の結果を求められる働き方」でもあるのです。

契約が突然打ち切られるリスク

会社員やバイトの場合、解雇されるときは、1か月前に予告をします。

そうしない場合は「解雇予告手当」を支給しなければなりません。

しかし、フリーランスの場合は、契約内容にもよりますが、「今回で結構です。ありがとうございました。」と言われて、突然打ち切られることがあります。

クライアントは自己都合で簡単に仕事を打ち切れるからフリーランスに依頼している側面もあり、フリーランス側はそれに対して抗弁することはかなり難しいです。

フリーランスになると、常に「次回も切られずに仕事が来るか」ドキドキしながら仕事をしていくことになります。

能力がないから切られた、ほかにもっとスキルが高いフリーランスと契約できた、クライアントの経営が悪化し仕事を縮小することになった等、理由はこの際関係ありません。

理由について正直に話してくれるクライアントは、ほとんどないと考えてください。

失業手当がない

フリーランスは会社員ではなく経営者になるので、ハローワークの管轄外になります。

仕事が1件もなくなっても、それは失業ではなく、新規の仕事が取れない能力のない経営者とみなされるだけです。

フリーランスでいる期間、雇用保険を払うことはありません(雇用されていないわけですので)。

したがって、たとえ、フリーランスを廃業しても、ハローワークのサービスは受けられますが、失業手当や教育訓練給付金などは受けられません。

業務のリスク

フリーランスは会社員のように役割分担ができておらず、一人で営業も総務も人事も経理の仕事もしなければなりません。

何もかも自分で行うことから生じるリスクです。

クライアントとのトラブル、契約上のリスク

会社員であれば会社の人事や法務部が対応してくれますが、フリーランスの場合、法律問題やトラブル対応も全部自分で対処しなければなりません。

素人にはこれは大変すぎます。

確定申告や経理の義務

会社員の場合は、毎年の確定申告を「年末調整」という形で会社が行ってくれます。

しかし、フリーランスになると、税務についても自分で行わなければなりません。

所得税だけではなく、売上によっては消費税や事業税の申告も必要です。 

生活上のリスク

仕事以外の部分で何かあった場合の保障もフリーランスは薄いです。

そのリスクにも向き合わないといけません。

病気やけがをした場合の保障がない

病気やけがはいつ自分の身に降りかかるかわかりません。

会社員の場合、病気やけがをした時には、会社規定の「傷病休暇(有給)」や健保組合の「傷病手当金」があります。

最大1年半くらいは仕事を気にせず治療、療養に専念できます。

しかし、フリーランスの場合、そうした制度がありません。

病気やけがで働けなくなったら、即収入がストップします。

病気やけがの際のセーフティーネットが著しく弱く、逆に無理をして働くことで、病気が悪化してしまいます。

健康診断を受ける義務がないのも影響します。会社員であれば定期的に検診を受けさせてもらえますが、フリーランスは自己責任です。

病気が進行した状態で見つかるということもあり得ます。

出産、育児、介護などの保障もない

会社員であれば、育児休暇、子どもが小さいうちの時短勤務など、子育てへの配慮がありますが、フリーランスにはそうした制度がありません。 

また、介護休暇などもなく、ご家族の介護やお世話をする際の、周囲のサポートも薄いと言わざるを得ません。

すべては自己責任でフリーランスのみなさんが行わなければならなくなります。 

労災保険が一部職種以外ない

会社員の場合、仕事中にけがをした場合、労災が適用になり、治療費が無料になります。

また、それにより長期にわたり働けなくなると、休業補償金が出ることもあります。

しかし、労災は「労働災害」のための保険であり、フリーランスは労働者ではないので、労働をしていないのです。

したがって、フリーランスの仕事中にけが(あるいは仕事に起因する病気)になっても労災が適用されません。

最近は、任意加入で自己負担の労災保険も出てきましたが、けがをするリスクの高い「一人親方」など一部の職種のみです。

このように、「自由な働き方」「自分のライフスタイル優先」というフリーランスのメリットは、「周囲からのフォローやサポートがない」「全部自分の責任になる」というリスクとして跳ね返ってきます。

フリーランスのメリットを享受でき、好きに働けるのは、ごく一部の突出したものを持っていて、クライアントがお金をいくら出しても仕事をお願いしたい人たちだけなのかもしれません。

それ以外のフリーランスは安い案件を、最低賃金以下でひたすらこなさないといけない状況に陥るリスクがあるのです。

フリーランスのリスクを表にまとめてみた

以上のようにフリーランスで働くことのリスクを表にまとめてみました。

 リスクの種類  

リスクの内容

事業上のリスク

低単価になりやすい

時間ではなく成果で評価され、努力は関係ない

契約が予告なく突然打ち切られる

仕事がなくなっても失業手当を受給できない

業務上のリスク

クライアントとのトラブル、契約上の法的リスク

確定申告、記帳、帳票の準備等税務会計などに時間が割かれ、本業に時間が圧迫される

生活上のリスク

病気やけがをした時の保障がない

出産、育児、介護などライフイベントの保障もない

一部業種以外労災も適用されない

フリーランスのリスクヘッジのためにできることは?

フリーランスであることのリスクを0にすることはできません。

しかし、ある程度リスクヘッジを行うことはできます。代表的な方法を紹介します。

スキルを高めて替えがきかない存在になる

繰り返しになりますが、フリーランスとしてクライアントに切られないためには「この人しかいない」という存在になることが大切です。

絶対に切られないスキルを身につければ、逆にこちらからさまざまな条件交渉もできるようになります。

誰でもできる仕事ではなく、自分しかできない仕事をアピールし、上手にブランディングすることができれば、フリーランスとしても大いに安定します。

1つのクライアントの仕事に集中しない

いくらみなさんのスキルが評価されていても、クライアント都合で契約終了になった場合、どうすることもできません。

クライアントの倒産、廃業、部門整理などは、フリーランス側としては何もできません。

したがって、複数のクライアントと取引をして、1つのクライアントに何かあっても、事業を継続できるようにリスクヘッジしましょう。

就業不能保険に入ることを検討する

売上や収入に余裕があるなら、就業不能保険へ加入することもおすすめします。

会社員のように「傷病手当金」がないフリーランスは、自分で保険に加入することで、働けなくなった時の生活費を保険金という形で支給されることができます。

保険金は前年までの所得などをもとに計算されるため、掛金もかなり高くなることもあります。

当然、経費にも控除にもできないので、ご自身の余裕と相談しながら、どの就業不能保険に入るのか、あるいは入らないのか検討してください。

いざという時の備えにはなるはずです。

「フリーランス協会」などフリーランスの業界団体へ加盟する

「フリーランス」を1つの職業と考えて活動する業界団体があります。

プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会では、フリーランスの方が誰でも加入できます。

年会費1万円は「諸会費」として経費にでき、その内実は保険のようなものです。

・賠償責任保険(対人対物保険、情報漏洩、著作権侵害等に対する賠償金の保険、会費で自動付帯)
・報酬トラブル弁護士費用保険(会費で自動付帯)
・福利厚生サービス(レストランやレジャー施設の割引、健康診断など)
・任意加入の就業不能保険の紹介
・フリーランス向けサービス(コアワーキングスペース利用、会計ソフト優待など)

これらのサービスを「諸会費」として経費にでき、かつ実質保険+αのサービスを享受できます。

業務遂行中の対物・対人の事故だけでなく、情報漏えいや納品物の瑕疵、 著作権侵害や納期遅延など、フリーランス特有の賠償リスクに対応できるため、リスクヘッジには最適です。

「フリーランス協会」は職域団体なので、フリーランスにとって思わぬ恩恵を得られることもあります。

これらの対策をしながら、少しでもフリーランス特有のリスクを減らしていくことが大切です。

特に「フリーランス協会」は年会費1万円であり、お守り代わりに加入してもいいでしょう。

<あわせて読みたい>

フリーランスのリスクを少しでも減らして生き生き働くためには「経営サポートプラスアルファ」に相談を!

フリーランスとして仕事をすることについては、会社にとらわれず、好きな時間、好きな場所、好きな仕事スタイルでできるという動かしがたい大きなメリットがあります。

その一方で今回紹介したリスクについてもご認識ください。

フリーランスは「労働者」ではなく「経営者」「事業者」としての扱いになります。

実質大手クライアントの下請けとして、社員と変わらないような働きをしていても、労働基準法など労働関係法規が適用されず、時間外手当も、残業時間制限もありません。

働き過ぎて身体を壊しても、その保障は任意で保険に加入(全額自己負担)しない限りありません。

在宅ワークで完結する仕事でも、安い単価の仕事しか請け終えられないなら、病んでしまいます。

・仕事が安定しない
・何かあった時の保障がない
・税務手続等全部自分で行う

こうしたリスクは会社員以上にあり、対策が必要になります。

「経営サポートプラスアルファ」では、特に3番目の税務等手続き面のサポートを中心に、リスクヘッジのために何ができるのかアドバイスさせていただきます。

「経営サポートプラスアルファ」は土日祝日夜間も対応します。

また、遠隔地の方はLINEやZOOM、チャットワークなどでも相談いただけます。

フリーランスという働き方は、メリットも多いので、リスクをよく理解し、それが避けられるのであればぜひ検討してください。

その方が輝ける働き方になります。

記事監修者の情報

税理士法人
経営サポートプラスアルファ

代表税理士 高井亮成

保有資格:税理士・行政書士

税理士の専門学校を卒業後、会計事務所に入社。
その後、税理士法人に転職をして上場企業や売上高数十億円~数百億円規模の会計税務に携わる。

現在は税理士法人の代表税理士として起業・会社設立をする方の起業相談からその後の会計、決算、確定申告のサポートを行っている。