新型コロナウイルスの影響により、小売業は大きな影響を受けています。
特に飲食店においては、営業時間短縮の要請や、酒類提供自粛の要請などにより、利益を上げることが難しくなっており、廃業に追いやられてしまう飲食店も多いです。
このような方におすすめの業種が、「移動販売」」です。
移動販売であればリスクを最小限に抑えながら、営業を続けていくことが可能です。
今回は、こうした移動販売で起業する際のメリット・デメリット、注意点について解説します。
️移動販売で起業するメリット・デメリット
まずは、移動販売で起業するメリットとデメリットをそれぞれ解説します。
移動販売で起業するメリット
移動販売で起業するメリットは、以下の通りです。
全体的にコストを抑えられたり、柔軟に対応できたりするというのが特徴です。
店舗にかかる費用がない
移動販売の最大のメリットは、「店舗にかかる費用がない」ということです。
通常、店舗を開いてお店を営業しようとした場合は、基本的に土地代や、店舗の内装・外装代がかかります。
賃料は、都内であれば狭い物件であっても、数十万円かかるところがほとんどです。
これに加えて内装・外装にこだわる場合は、かなりの初期費用と、ランニングコストがかかってしまいます。
一方で、移動販売にかかる初期費用は「移動販売車」のみです。
もちろん車が必要なため、初期費用が全くかからないというわけではないですが、店舗を開く場合と比べてかなり費用を抑えることが可能です。
期間や日時によって販売する場所を変更できる
移動販売は、文字通り「移動」できることが特徴です。
つまり、期間や日時によって販売する場所を変えることが自由にできるのが特徴です。
例えば、ランチボックスを販売する移動販売車の場合、昼休み時は「ランチを安く手軽にすませたいサラリーマン」をターゲットにオフィス街で店を開き、昼休みタイミングを終えたら人の流れが常時多い場所へ移動して、ランチタイムを逃した人々をターゲットにする、といったことが可能なのです。
このように、人の流れに合わせて柔軟に場所を変えることができるのが、移動販売の大きなメリットです。
人件費を抑えることができる
移動販売の場合、運転免許さえ持っていれば、基本的には1人で店を回すことが可能です。
このため、従業員を雇う必要性が少なく人件費を抑えることができます。
感染対策がしやすい
店舗型のお店と違い、移動販売車は基本的には「外での営業」になります。
お客さんが密室の空間で飲食をすることがないため、新型コロナウイルスの感染対策がしやすいというメリットがあるのが特徴です。
お客さんがコロナにかかる可能性を抑えられるだけでなく、自身がコロナにかかって営業停止になる可能性も低減することができます。
移動販売で起業するデメリット
続いて、移動販売で起業するデメリットを紹介します。
車の整備や点検が必要になる
移動販売には、移動販売車さえあれば営業ができる、というメリットがあります。
しかし、これを裏返すと、車が故障した場合、営業が一切できなくなってしまいます。
このため、定期的な車の整備や点検が必須になります。
また、移動中に事故を起こして車を故障させた場合は、一切営業ができなくなってしまうというリスクもあります。
材料の管理の不便さがある
材料管理の不便さも移動販売車のデメリットの一つです。
移動販売車は基本的には狭くなるため、材料・原料の格納スペースが非常に少ないです。
このため、例えば思ったよりお客さんが訪れ、売上が上がりそうな時でも、材料が切れて諦めざるを得ないという事態が生じる可能性があり、定期的に細かく材料を補充する必要があるのです。
こうした不便さは、移動販売車一台で商売を行うからこそ、生じるものでしょう。
売上の見込みが立てづらい
移動販売車の場合、需要がありそうなところに適宜移動して販売することができるというメリットがある一方、売上の見込みが立てづらい、というデメリットがあります。
・移動販売車であれば、初期コストを大幅に抑えて起業できる。
・需要に応じて自由に移動できるというメリットがある。
・移動販売車が故障したら売上がゼロになってしまうため、定期的な点検が必須になる。
移動販売で起業する際の業種
移動販売で起業する際には、大きく分けて以下の業種があります。
飲食業
「移動販売」と聞いて最も最初に思い浮かべるのが、「飲食業」でしょう。
クレープやタピオカなど、流行の品を売る移動販売車が多いです。
その他にも、パンや野菜などを売っている販売車もあります。
グッズ販売
オリジナルグッズなどを売っている移動販売車もあります。
ただし、オリジナルグッズは飲食物と異なり、通行人の興味を引きつけることが難しいため、オリジナリティや注目を集める仕掛けが必要になるでしょう。
生活用品
生活用品を売る移動販売車も存在します。
東京や大阪などの都市圏であればすぐに生活必需品が揃うため、生活用品を扱う移動販売車の需要は薄いかもしれませんが、コンビニやスーパーから離れた郊外では、移動販売車で生活必需品を売るビジネスが成り立つでしょう。
・移動販売車は、飲食業が最も主流である。
・オリジナルグッズを売る際には、通行人の目を引く仕掛けが必要である。
・スーパーから遠い郊外では、生活用品を扱う移動販売車も存在する。
️移動販売車の入手方法
移動販売車を入手する方法は、大きく分けて3つです。
すでにある移動販売車を購入する
一番シンプルなのが、すでにある移動販売車を業者などから購入することです。
移動販売車を扱う業者では、事前の見学を受け付けているところもあり、吟味した上で購入することが可能です。
最初から完成した移動販売車を購入することで、初期コストを安く抑えられるというメリットがある一方、すでに完成された移動販売車を購入するため、業種に合わせたカスタマイズがしづらいというデメリットがあります。
移動販売車をレンタルする
移動販売車をレンタルするのも一つの手でしょう。
しかし、長期的に事業を継続していくのであれば購入してしまった方が安いケースもある上、すでに完成された移動販売者を購入する場合よりもさらにカスタマイズがしづらいというデメリットがあります。
移動販売車専門の業者に発注する
通常の移動販売車ではできない特殊な業種を営みたい、というような場合には、移動販売車専門の業者に発注して、最適な構造、システムを整えた移動販売車をオーダーメイドすることも可能です。
ただし、費用は高くなりやすいというデメリットがあります。
・移動販売車を購入するのが最も一般的である。
・購入に踏み切れない場合には、レンタルから始めるのもおすすめである。
・こだわりが強い場合には、専門業者に頼んでオーダーメイドをすることも可能である。
️移動販売で起業する際の注意点
続いて、移動販売で起業する際の注意点を解説します。
販売する場所の許可を取る
移動販売車とはいえ、どこでも販売を行って良いわけではありません。
無許可で営業している場合には、警察から指導が入るケースもあります。
許可を取った上で営業する必要があります。
移動販売車のデザインにお金をかけすぎない
移動販売で起業する場合、移動販売車のデザインにこだわりたいと思う方は多いでしょう。
しかし、移動販売車にお金をかけすぎるのは危険です。
なぜなら、コストはかかるに対し、客足には影響しない場合もあるためです。
例えば、クレープ屋を移動販売で起業した場合、通行人の方は「クレープが美味しそうだから」「良い匂いだから」などの理由で、購入してくれることが多く、移動販売車が良いから購入するということは少ないでしょう。
どうしても移動販売車のデザインにお金をかけたい場合には、事業が軌道に乗って利益が出てからにする方が良いでしょう。
季節や時期に適した販売場所を調査する
移動販売車にとって、適切な販売場所の選定は売上を伸ばす上で大切です。
季節や時期に適した販売場所をあらかじめ調査し、最も効率良く売上を伸ばす方法を考えることが重要です。
・販売する場所の許可を取ることが大切である。
・最初から移動販売車のデザインにこだわりすぎるのは危険である。
・需要のある場所の調査を忘れないようにする。
️まとめ
移動販売車は、コロナ禍においてもリスクを抑えながら始められる事業の一つです。
初期コストも少なくて済むため、比較的ハードルが低いです。
しかし、そもそも「起業をする」ということに対してハードルを感じている人も多いかもしれません。
このような場合には、まずは起業の専門家に相談することをお勧めします。
経営サポートプラスアルファであれば、専門家に安価で相談することができるだけでなく、会社設立の代行も最短2日から依頼することが可能です。
起業に関して不安を抱えている方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。