世の中には、多くの企業が生まれて、倒産しています。
少し前まで賑わっていた街のお店が潰れていたのを目にする機会も少なくないはずです。
これから会社を立ち上げて事業を起こそうとしている人や、すでに事業を立ち上げていて、法人化を検討してる個人事業主の方は、特に「どれくらいの確率で生き残れるのだろうか」と不安になっていることでしょう。
今回は、企業の生存率のデータを読み解きながら、失敗する企業、成功する企業それぞれの特徴に迫ります。
これから会社を立ち上げようと考えている方は必見です。
企業の30年生存率は?
まずは、企業の30年生存率を見てみます。
帝国データバンクの統計データによると、企業の10年後の生存率は約70%、20年後に約52%となっています。
今誰もが知っているような大企業の数々も含めても、20年後には約半分しか生存していないということです。
それだけ企業の生存競争は激しいということが分かります。
一方で、30年近くなると企業の生存率は横ばいに近くなっていることから、「30年以上続いている企業はだんだんと安定してくる」ということも見えてきます。
ベンチャー企業の生存率
上記で紹介した生存率は、あくまでも計算の母数に「全ての企業」を入れた生存率です。
つまり、創業数十年以上たった大企業や、安定した収益を叩き出している一部上場企業も含めての割合になっています。
一方で、これから会社を設立して事業を大きくしていこうと考えている人が気になるのは「創業後」の生存率ではないでしょうか。
日経ビジネスによると、ベンチャー企業の生存率は、5年後で15パーセント、10年後で約6パーセントとされています。
これを見ると、会社を創業することの厳しい現実がわかるかと思います。
では、なぜそのように企業は倒産してしまうのか、次のセクションで説明します。
・20年後には約半数の企業が倒産していて、30年後には生存率はほぼ横這いになる。
・ベンチャー企業の生存率は、10年後には6%までに下がってしまっていて、非常に厳しい現状がある。
なぜ企業の倒産が相次ぐのか
ここでは、企業の倒産理由として主要なものを紹介していきます。
これから会社を設立して事業を起こす場合には、くれぐれも以下のような状態にならないように注意が必要です。
販売業績が低迷した
販売業績の低迷は、最も想像がつきやすく、一般的な理由です。
商品やサービスを作ってみたものの、売れなかったというシンプルな要因となっています。
販売業績が低迷する要因としては、既存のさービスや商品との差別化がうまくできておらず、需要を創出できなかった、商品やさービス自体は良質なものだったが、プロモーションがうまくできず魅力を顧客に伝えきれなかった、などが挙げられます。
また、販売業績が低迷した企業の中にも社内改革を行なってV字回復を遂げる企業はありますが、そのまま倒産してしまう企業には、業績の悪化に気がつかず、手遅れになってしまっているというパターンが多いです。
事業上重要だと思っている指標が実はそこまで重要ではなく、より重要な要素が悪化していることに気づかない、といった具合です。
販売業績の低迷による倒産を防ぐためには、しっかりと市場のニーズを調査してサービスや商品を開発する、魅力をうまく伝えられるようなプロモーションを検討する、業績の悪化に早めに気づけるようなKPI設計を行う、といった地道な努力が何よりも大切です。
資本が足りなかった
一般的に企業が赤字であることはマイナスなイメージを持たれやすいですが、創業期の企業が赤字であることは、投資の回収計画がしっかりと立っていればそれ自体マイナスなことではありません。
しかし、そうした投資の回収計画が不十分であったり、ギリギリの採算だったりすると、利益を回収する前に資本金が底をついてしまい、事業が継続できなくなることがあります。
特に直近は資本金の最低金額制度が撤廃され、制度上は資本金1円からでも会社を設立できることから、こうした資本金の不足で倒産するケースが増えています。
経営の舵取りを誤った
経営の舵取りを誤るのは、中小企業によくあるケースです。
軌道に乗ってきたタイミングで社長が会社を私物化しだして社員が離れていく、成長を急ぐあまり、既存事業の強化をすべきタイミングで新規事業に手を出してしまう、など本来事業自体は問題がないにも関わらず、経営層の判断ミスで会社に致命的な損害を与えてしまい、そのまま倒産してしまうケースはよくあります。
二次被害を受けた
建設業や製造業に多いのが、取引先の倒産に影響されて二次的に倒産してしまうケースです。
これらの業種では特定の会社に依存した取引を行なっていることが多く、依存先の会社が倒産すると会社が回らなくなって倒産してしまう、ということが起こりやすいです。
主力商品の大事な部品を任せていた会社が倒産したためにその商品自体が生産をストップせざるを得なくなり、売上が立たなくなって倒産、といった具合です。
こうした二次被害による倒産を防ぐため、これらの業種に限らず、取引先は分散させることが大切です。
社会的信用を失った
社会的信用を失ったことで連鎖的に顧客、取引先を失い、会社自体が立ち行かなくなって倒産する、というケースは多いです。
社員の逮捕、脱税報道などが例として挙げられます。
短期的な欲求を優先したことで、長期的な利益を失ってしまうケースです。
売掛金を回収できなかった
事業体同士で取引を行う際は、基本的には取引ごとの決済ではなく、期間ごとの支払いになります。
つまり、一時的に商品を無料で引き渡し、一定期間の区切りでその代金を回収する、というシステムになっているのです。
しかし、その代金を回収する前に取引先が倒産してしまった場合、本来見込んでいた売上が全て吹き飛ぶことになってしまいます。
こういったパターンの倒産を防ぐためには、あらかじめ取引先に一定の基準を設けておき、倒産しそうな会社や反社会的な組織と繋がりがあるような会社とは取引をしないようにするのが賢明です。
企業が倒産するには、主に以下のような理由がある。
・販売業績が低迷した
・資本が足りなかった
・経営の舵取りを間違えた
・二次被害を受けた
・社会的信用を失った
・売掛金を回収できなかった
成功している企業の特徴とは
一方で、成功している企業の特徴を紹介します。
お金稼ぎを目的としていない
成功している企業の特徴の一つ目は、意外にも「お金稼ぎを第一の目的にしていない」点です。
お金稼ぎを目的にせず、社会的なミッションを追っているからこそ行動がぶれず、一体感のある組織を以って大きく成長することができます。
逆にお金稼ぎを第一の目的にしている会社は、短期的な利益回収に走りやすく、それゆえ舵取りを誤ったり、中長期的な事業計画が立てられず縮小・倒産してしまうケースが多いです。
社会性がある事業を展開している
社会性がある事業を展開している、というのも成功している企業の特徴です。
社会性があるということは、すなわち世の中の多くの人が課題感を抱えている領域、ということになるため、そういった需要の大きい領域をうまく捉えることができた企業は成功しやすいという特徴があります。
また、社会的な課題を解決している企業は良い社会的イメージを持たれやすく、取引先の確保や金融機関からの融資、社員の採用といった面で有利に働きやすいです。
常に顧客のニーズを知ろうとしている
顧客のニーズは、常に移り変わります。
インターネットの発達がすさまじい現代では、顧客の生活様式の移り変わりが激しく、それに伴って顧客の価値観の変化、ニーズの変化も加速しています。
一度そういったニーズを捉えて売上を立てられるような企業になったとしても、それに甘んじて顧客研究を怠ってしまえば、あっという間に時代に取り残されてしまいます。
一方で、成功している企業は常に顧客のニーズを研究し、ニーズに即したサービスを提供できるように尽力しています。
マネタイズのノウハウが確立されている
成功している企業の特徴として、お金稼ぎを目的としていない、という点を挙げましたが、これは利益が少ない、ということを指しているわけではありません。
企業である以上、事業を大きくするためには源泉となる利益が必要だからです。
こうした企業はうまくマネタイズのノウハウを確立し、利害関係者全員がWin-Winになるような手法で利益を確保しています。
・成功している企業は、お金稼ぎを目的とせず、社会性のある事業を展開している。
・また、顧客のニーズに対して常に敏感であり、肝心なマネタイズ基盤もきちんと確立されている。
起業時に頼れる専門家とは
成功している企業を作るためには、まず何よりも最初に起業をしなければなりません。
起業をする際には、以下のような専門家に頼ることで、会社設立の手続きを簡略化できたり、最適な節税対策を行えたりするため、まずは相談してみるのがよいでしょう。
- 司法書士
- 行政書士
- 社労士
- 税理士
これから会社設立をお考えなら、経営サポートプラスアルファにご相談下さい
いかがだったでしょうか。
成功する企業を作る第一歩は、まず会社を作ることです。
しかし、自分で会社を作るためには、法律、税金など様々な知識が必要です。
起業時にこうした知識を全て持っている人はほとんどいないでしょう。
このため、会社設立時は、設立の専門家に相談するのがオススメです。
行政書士や税理士にそれぞれ相談することもできますが、最適なのは税金・設立・経営全てをワンストップで相談できる専門家を見つけることです。
そこでオススメなのが、税務・財務・経営の専門家集団である経営サポートプラスアルファです。
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ご興味のある方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。