リフォームはそれなりに大きな費用が必要になります。
まずはリフォームが本当に必要かどうか、またリフォームの規模はどうするのか、いつにするのかしっかり考えることがリフォームを成功させるためには必要です。
店舗を開業して数年たつと、リフォームが必要になってくるかと思います。
そしてリフォームを考えた時、まずは何よりもリフォームにかかる費用が気になるところだと思います。
ここでは、そんな気になるリフォーム費用について解説します。
Contents
そのリフォームは本当に必要?リフォームのメリット・デメリットを考えよう
リフォームのメリット
・店舗がきれいになったり雰囲気が変わったりすることで新たな顧客を生み出すことができる
・設備や動線を変えることによりスタッフが働きやすくなる
・建物の資産価値があがる
売上に悩んでいる、新たな顧客を獲得したい場合、リフォームはとても効果的です。
現実的に壁紙や床の汚れや剥がれが目立っていたら、リフォームはなるべく早くおこなう必要があります。
また飲食店の場合、厨房設備や空調設備が古くなってきたら、壊れる前に交換しなければいけません。
一般的に店舗の老朽化によるリフォームは5~10年ごとが目安と言われています。
リフォームのデメリット
・雰囲気が変わることでリピーターを逃してしまう可能性がある
・リフォーム期間中は休業しなければいけないため売上が減少する
・費用がかかるため資金調達が必要
今までのお店の雰囲気が好まれていた場合、リフォームして大きく内装が変わるとお客様を逃してしまう可能性があります。
人気店であれば、リフォーム時に大幅に内装を変更せずに今の雰囲気を残すという選択も必要です。
またリフォーム期間はお店を閉店しなければいけません。
そのためリフォームをいつおこなうかというのはとても重要です。
過去数年のお店の月間売上をチェックしてなるべく閑散期におこなうようにしましょう。
資金に余裕がない中でリフォームをおこなうことはとても危険です。
リフォームは後払いや分割払いが基本的にできません。
せっかくリフォームができたのに、その後の運転資金が回らずに営業を続けられなくなったら元も子もありません。
リフォーム用の積立をおこなう、専門家に相談して資金のやりくりを今一度見直すなど、リフォームのための資金調達をあらかじめ計画しておきましょう。
店舗のリフォーム費用に相場ってある?
まずリフォーム費用の予算を立てるためにも他店ではリフォームにどのくらいかかっているのか、リフォーム費用の平均はいくらか気になるかと思います。
リフォームは、店舗の業種や面積、またグレードによってかなり幅があり一概に平均を出すことはできません。
雑貨店と飲食店では使っている設備も全く異なり、そのためリフォーム費用にも差が出てきます。
そのため、平均値からおおよその金額が出せないのが難しいところです。
業種別 リフォーム費用の目安について
リフォーム費用は基本的に坪単価で決まります。
1坪あたりの単価に換算すると、業種別におおまかな目安が出てきます。
下記は業種による1坪あたりのフォーム費用の目安です。
・オフィスや小売店 1坪当たり20万円以内
・美容院やサロン 1坪当たり30万~50万円
・カフェ 1坪当たり15万円以上
・レストラン 20万~40万円
・焼肉店 50万円以上
オフィスや洋服の販売店などは、設備が少なくリフォームも壁紙や床の交換、棚などの家具の交換などで済むためそれほど高い費用はかかりません。
美容院はシャワーを使うので、水回りの工事があると費用が高くなります。
また美容院のコンセプトによっては高級感を感じられる内装が必要になることもあります。
素材をグレードアップさせると平均よりリフォーム費用は高くなります。
飲食業は、業種によってかなりリフォーム費用に差が出ます。
カフェは提供できる料理も限られており、厨房設備もそこまで大きなものを必要としなければ、比較的安い費用でリフォームが可能です。
本格的な料理を出す場合には、厨房設備の費用が上がり目安の金額よりも費用がかさみます。
また、焼肉店は各テーブルに肉を焼くためのロースターや煙を排出するための空調設備など必要な設備が多く、飲食店の中でもリフォームしようとすると費用がかなりかかるので心得ておきましょう。
もちろん、内装の内容やグレード、広さによって目安の金額の倍以上になることもあります。
自分の店舗の内装費用の相場を知るためには、複数の内装業者に見積もりを依頼することが予算を立てる上でも有効な手段です。
リフォーム費用を少しでも抑えるには
高額な店舗のリフォーム費用、抑えられるところはできるだけ抑えて費用を節約したいですよね。
そのためにも下記のポイントを今一度確認しましょう。
リフォームの規模を今一度考える
リフォームは規模によってリフォーム費用が変動します。
せっかくリフォームするから、と余計なリフォームが加えられていませんか?
また、大規模なリフォームにすればその分休業しなければいけない期間も増えます。
予算と照らし合わせて適切なリフォームをすることがまずは大切です。
中古品やリースも視野にいれる
中古品も探してみると使用期間が短いものなど新品と同様に使えるものが見つかることもあります。
リフォームを考えたら、ぜひ中古品でいいものがないか調べてみるのもおすすめです。
ただし、状態のいい中古品はすぐに買い手がついてしまったり、欲しい時に見つからないこともあるので買うタイミングが大切です。
また、高額な設備はリースを利用することでリフォーム費用を抑えることができます。
しかし、毎月の固定費が増えること、また総合的に見ると支払いの総額が一括よりも多くなるというデメリットがあります。
リースを利用するときはデメリットもしっかり考えた上で決めましょう。
補助金や助成金が利用できないか自治体に確認しよう
店舗のリフォーム費用に対して、補助金や助成金が出ることがあります。
この補助金や助成金は世の中の情勢などによって創設されたり廃止されたり頻繁におこなわれているので、必ず自治体に使える補助金や助成金がないか確認しましょう。
なお、助成金や補助金は、基本的にリフォームが終わった後に振り込まれます。
支払い時には補助金や助成金の金額は外して資金を用意しなければいけないので注意してください。
店舗のリフォームを依頼する内装業者の選び方
リフォームが決まったら内装業者選びです。
どの内装業者に依頼するかで、リフォーム費用も変わります。
ただ、リフォーム費用が安いところがいい内装業者とは限りません。
リフォームを失敗しないためにも、相性のいい信頼できる内装業者を選ぶことがリフォームを成功させる重要なポイントです。
店舗のリフォームが経験豊富な内装業者を選ぼう
店舗の内装には決まりがあることがあります。
特に飲食店だと保健所の規定から外れてしまうと営業停止になることもあるのでリフォーム時には注意が必要です。
店舗のリフォームに慣れていない業者だと、そのことを知らずにリフォームをおこなってしまい、リフォームが完成後に規定外だったために予定通りに再オープンできないなどのトラブルに巻き込まれてしまうことが起こりえます。
内装業者のホームページの施工履歴をチェックして、実績をあらかじめ確認しておきましょう。
リフォーム費用の見積もりは複数の業者に依頼しよう
先ほども書きましたが、複数の内装業者に見積もりを依頼することはリフォームの成功につながります。
複数の内装業者に見積もりを出すメリットは、なんとなく自分の店舗のリフォーム費用の相場がつかめることです。
また、直接業者と接するため、その業者の接客態度や自分との相性も確認することができます。
話が通じにくい、こちらからの質問に対してあいまいな回答をするような業者は避けた方が無難です。
対応が丁寧で自分との相性のいい業者選びの判断にも見積もり依頼は役に立ちます。
予算内で収められるよう対応をしてくれるか
出された見積もりが予算オーバーしている場合には、減額ができないか交渉してみましょう。
クロスのグレードを下げる、不要な工事がないか、もう少し別の工事に変更できないか、しっかり検討してくれる業者を選びましょう。
丁寧な業者であれば、予算内に収まるように減額案を提示してくれるはずです。
あいまいに濁したり、断るような業者は避けた方が無難でしょう。
店舗のリフォーム費用は減価償却の対象になる
リフォーム費用は、実は節税効果も期待できます。
リフォーム費用は減額償却の対象のため複数年に渡って経費として計上できます。
例えばリフォーム費用に600万円かかった場合、10年で償却すると毎月60万円ずつ支出として計上できるため利益分から差し引くことができ、節税の効果が得られます。
償却年数は、建物や設備の耐用年数によってあらかじめ決められています。
また、工事の内容によっては消耗品費や修繕費となったり、一括償却しなければいけない場合などがあります。
誤った耐用年数で計算してしまうと詐欺とみなされてしまうこともあるので、専門家にアドバイスを求めましょう。
まとめ
店舗のリフォーム費用は、その業種や広さ、工事内容によって異なりますが、大きな金額が動く工事です。
そのため開業時からリフォーム費用は積み立てておくなど予め資金計画を立てておきましょう。
また、内装業者によっても金額が異なります。
いい内装業者を見つけるには、複数の業者に見積もりを依頼することがとても大切です。
金額の比較だけではなく対応やアフターフォローの有無など「この業者なら信頼できる!」と思える業者をしっかりと判断しましょう。
リフォームは店舗にとって必要不可欠で、リフォームが成功すればお客様を増やすことができる、従業員も働きやすくなるとメリットが大きいです。
リフォームを成功させるためにもしっかり計画を立てましょう。