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快適な店舗空間を創るレイアウト計画と内装計画

快適な店舗空間を創るレイアウト計画と内装計画

モノ消費からコト消費へ変化している昨今、「スタイルのある店」はプラスαの空間を求めるスマートな消費者たちの購買力をそそる魅力のある場となっています。

その中で、店舗つくりの要となる「レイアウト計画」と「内装計画」は、店舗の魅力を発信する上で重要な要素です。

今回は、快適な店舗空間を創るための、レイアウトから内装の基礎計画から成功するポイントを紹介します。

内装工事リース株式会社

内装計画とインテリア計画とどう違うの?

内装計画は、「空間の設備や装飾や、そのための工事のこと」を意味し、工事を含めた現実的な室内の仕上げを表します。

一方、インテリア計画は、「空間に置く家具や小物で室内を装飾するコーディネーション」を意味し、内装工事を含まない空間の装飾演出です。

内装計画はインテリア計画と違い、仕上げ作業後は容易に変更ができないので、慎重な計画が必要となります。

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快適な店舗空間を創るレイアウト計画

店舗のレイアウトを決める際に、客席の配置スペースや什器の設置場所など、頭に浮かびやすいアイテムを中心に考えがちですが、その計画では売り上げ効果は期待できません。

店舗のレイアウト計画で大切なのは、「顧客やスタッフの動き方(導線)をどう設定するか」にあり、売り上げを左右する基準にもなります。

そこで、ここでは実際の店舗のレイアウトの基本計画から、売上アップに繋げれる計画まで、掘り下げて説明していきましょう。

店舗レイアウト計画とは

店舗のレイアウト計画の基本は、「何=必要な什器、商品」を「どこ=利益をもたらす場所」に「どのように=顧客を引き寄せる導線をつくるか」にあります。

また、レイアウト計画を立てる上で、「顧客とスタッフの導線の設定」は一番の課題となり、直接売り上げにつながる項目です。

ただ、内容が漠然すぎて「どのようにレイアウト計画を立てていくか?」も、また別の課題となります。

店舗レイアウトを計画する上で最低限意識すべき点は以下のものです。

  • ◆顧客に長くいてもらう
  • ◆売れる場所を作る
  • ◆死角をつくらない   

これらの点を踏まえ、レイアウト計画の具体的なプロセスを見てみましょう。

店舗レイアウト計画の流れ

店舗のレイアウト計画を進める上で、基本となるステップと重要ポイントを見てみましょう。

ステップ1:情報整理/コンセプトを決める

先ずは、メインとなる顧客のターゲット層を明確にします。

そして、「どのようなサービスの設定で、どのような価格設定で、どのように時間を過ごしてもらうか」をできる限り具体的にイメージをし、レイアウトに落とし込んでいくことが必要です。

店舗のコンセプトが明確でないと、顧客へのアピールポイントもあいまいになり、同業他店と差別化を図ることも難しくなるでしょう。

まずは、店舗のビジョンを明確にし、レイアウト計画を進めていきましょう。

ステップ2:ゾーニング計画

次にレイアウト計画で重要なポイントが、ゾーニング計画です。

ゾーニングとは、「分類した商品をどの場所に的確に配置するかを決める」ことで、顧客の目線や動線を考慮してモノや商品を配置する考え方は、商品の売り上げアップ効果を見込めるポイントとなります。

ステップ3:導線計画

さらに、店舗のレイアウト計画で鍵となるポイントは、スタッフと顧客の導線計画です。

顧客が快適に店内を見れる環境、そして従業員が動きやすい環境を作ることは、動きのムダを省くことができ、生産性を上げるだけでなく店舗の回転率を上げることにもつながります。

最初段階で「導線」を意識したレイアウト計画を立てることは、とても重要なポイントとなり、失敗しない店舗づくりに活かすことができるでしょう。

成功する店舗のレイアウト計画のポイント     

店舗レイアウト計画で最も注意すべき点が、顧客の導線とスタッフの導線がぶつからず、スタッフがスムーズに動ける導線を設けることです。

店舗の売り上げにも大きな影響する重要なポイントでしょう。

物販店の導線計画のポイント

物販店の場合、いかに店舗内の商品を数多く見てもらえるかが重要となります。

そのため、顧客が店舗内を歩き回れるように通路幅を広く取り、興味を引くディスプレイを導線上に配置したりなど、顧客の回遊率や滞在率を上げるレイアウトや導線が必須です。

実際の秘策として、右利きの人が商品を取りやすいよう「反時計回りの導線」にしている店舗も多くなっています。

アパレル店の導線計画のポイント

アパレル店舗では、店舗奥にレジカウンターを配置して、できる限り顧客の回遊率や滞在率を上げることが、レイアウト計画の重要なポイントになります。

また、中央には顧客の目線を遮らない高さの什器類(ディスプレイ棚)を設置して、顧客が店舗内をぐるっと巡回できるような導線を作ることも大事なポイントです。

飲食店の導線計画のポイント

飲食店の場合、原則として顧客が歩く導線は大まかに以下の3つです。

  • ◆店舗入り口からテーブルまでの導線
  • ◆テーブルからトイレまでの導線
  • ◆テーブルからレジまでの導線

いかに、スピーディに対応し、店舗の回転率を上げるかがポイントになります。

そのために、顧客の導線とスタッフの導線が重ならないようにレイアウト計画を立て、スタッフが効率的に動ける広い通路幅を確保しましょう。

店舗のレイアウト計画で注意すべきポイント

店舗のレイアウト計画で、脇役ですが必要不可欠な注意すべきポイント3点をチェックしてみましょう。

死角をつくらない

店舗スペースに、入口から見えにくい死角があり狭い感を出してしまうと、顧客が入り口付近で帰ってしまうケースが出て、滞在率がダウンする結果になってしまいます。

顧客を店舗の奥まで誘導し滞在率を上げるには、導線上に目を惹くような什器やディスプレイを設置し、顧客を奥に向かわせるレイアウトの工夫が必要となるでしょう。

購買欲を計算した商品配置

店舗の商品配置レイアウト計画では、計画購買商品と衝動買いされる商品(非計画購買商品)に分けて配置されます。

一般的に、衝動買い商品を入口の目立つエリアに持ってきて、計画購買の商品を店内の奥に配置して、顧客の動線を長くし店舗滞在率を上げることが、大切なポイントです。

また、人は壁に沿って進む習性があると言われているので、壁面を活用し背の高い什器を設置し、省スペースで効率の良いディスプレイ計画を立ててみましょう。

バランスの取れた空調計画

人が出入りすることが多い店舗は、外の寒暖に影響が少ないよう空調に配慮する必要があります。

まずは、導線や顧客席に合わせて空調機器をバランスよく配置する計画を立てましょう。

その上で、空調機の風量のバラつきを防ぐ計画、店舗の状況に応じて光熱費の節減なども視野に入れて、空調計画を立てるといいです。

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快適な店舗空間を創る内装計画

レイアウト計画をベースに、イメージを具体化し、具体化された詳細を立体的にカタチにしていく工程が内装計画です。

快適な店舗空間を創り上げるには、顧客と施工側でいくつものステップの詳細を綿密に詰めていき、共通認識を確認し合う、根気のいるプロセスが必要です。

実際の店舗内装の基本計画から、成功する内装計画のポイントまで、掘り下げて説明していきましょう。

店舗の内装計画の基本的な流れ  

内装計画を失敗しないために、押さえるべき点を基本的なプロセスごとに説明していきましょう。

ステップ1:現地調査

各テナントの条件や現状、水道・ガス・電気・空調・配線等の確認を行います。

その上で予算やイメージ、スケジュールなどを確認し、全体的なコンセプトやイメージのすり合わせをすることが大切です。

ステップ2:内装テーマを決める

内装テーマが固まったら、次は設計図に沿って具体的な部分をつめていきましょう。

設計図を作成、設計図をよりビジュアル化することで、より具体的なイメージを顧客と業者間で共有する事が可能です。

イメージの具体化により、最適なデザイン案やイメージに合わせた内装材の提案をすることができ、全体的な予算の把握に繋がります。

ステップ3:内装工事(施工管理)

内装工事のプロセスは、以下の3つです。

  • ◆施工管理
  • ◆工程管理
  • ◆予算管理

この3つのプロセスを、現場の進捗状況を確認しながら計画通りに進んでいるかを、常時チェックする必要があります。

これらのプロセス管理は、内装工事の重要ポイントですので、内装業者を選ぶ際にはこの点を必ずチェックして見ましょう。

ステップ4:内装工事完了後の引渡し

内装工事完了後、図面通り、計画通りの施工になっているか確認し、顧客へ引渡します。

引き渡し後に気軽に相談できるアフターフォローのサービス状況も、内容業者を選ぶ時の大事なポイントになるので、きちんとチェックしましょう。

成功する店舗内装計画のポイント  

店舗の内装計画で、よりよい空間づくりに欠かせないポイントを紹介します。

店舗の業種に合わせた床材選び

店舗の床は一番目につき、足を通して一番五感で感じる内装材です。

そのため、壁や天井と比較して汚れやすく、定期的なメンテナンスが必要となります。

また、床材は、使用目的により選ぶ素材が大きく異なりますので、床材を選ぶ際には、デザインだけに捉われず、「機能性」「メンテナンス性」をしっかりチェックし、さらに「質感」にもこだわって選択する事が大切です。

空間を広く見せる色の効果

限られた空間を広く見せるために「色の効果」はよく利用される手法です。

例えば、壁や天井などの面積の大きい部分を淡いベースカラーで統一し、ポイントカラーを家具などにスポット的に使えば、壁のベースカラーの部分が広く見え、実際よりも空間の広がりを感じられます。

あえて「見せる壁」を創る

簡単に移動できない「壁」をどう有効に使えるかが、店舗の雰囲気づくりの鍵となります。

広い面積の壁面を活用し、作り付けの家具を設置したり、ディスプレイエリアを設ければ、視線が壁に集中するので空間を広く見せることが可能です。

間仕切りで空間を仕切るコツ

空間を仕切り過ぎると圧迫感を与えますが、仕切りが無さすぎると全部丸見えのメリハリの無いスペースになってしまいます。

そこで、店舗スペースを実用的に仕切る3つのコツは以下のものです。

  • 1.壁の色と間仕切りを同じ色にし圧迫感を抑える
  • 2.視線を遮らない背の低い家具で仕切り空間を広く見せる
  • 3.プライベートゾーンには、背の高い仕切りを用いプライバシーを確保する

使用目的に合わせて間仕切り方を工夫することで、空間の使い心地がグーンとアップするでしょう。

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まとめ

居心地の良い空間は自然と人が集まるように、「快適な店舗空間」を創り出すには綿密なレイアウト計画と内装計画が欠かせません。

人を呼び込む空間には、レイアウト計画と内装計画で創り出された数々の仕掛けが存在しています。

まずは、作りたい店舗のイメージの情報を収集し、イメージに近い人気の店舗を実際に訪れてイメージを具体化することから始めてみましょう。

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