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飲食店開業は難しい?理由と成功させるコツを解説

飲食店開業は難しい?理由と成功させるコツを解説

飲食店開業が難しい理由

飲食店は美容院などを開業するために必要なスキルがなくても始められ、ニーズがなくなることもないため、誰でも始めやすいジャンルとして人気があります。

帝国データバンクによる飲食店の動産動向調査によると、2020年には飲食店事業者の倒産が780件で過去最多の水準です。

このデータからも、飲食店経営の厳しさが以前よりも増しているのがわかります。

簡単に始められる

飲食店を開業するためには、難しい資格や高度なスキルが必要なくほかの店を開業するよりもハードルが低い特徴があります。

必要な資格は食品衛生責任者資格や防火管理者で、取得自体難しいものではありません。

これだけ聞くと「メリットでは」と思うかもしれませんが、やる気と資金があれば開業できるため、必然的に同業者も多くなります。

同じジャンルの飲食店が同じエリアにたくさんあれば、お客さんにとっては選べる店が多くて嬉しいことです。

一方営業する側からすれば、お客さんが少なくなる可能性も高くなります。

評判の良い店が近くにあればほとんどのお客さんを奪われてしまうこともあるでしょう。

利益率が低い

営業利益とは事業で得た収益のことで、営業利益・営業利益率は以下の式で表します。

◆営業利益=売上総利益ー費用
◆営業利益率=営業利益÷売上高×100%

近年食材の値上がりが顕著で人件費も高騰しており、飲食店経営には大打撃です。

さらに売り上げに関係なく開業した後は毎月コストがかかります。

家賃や光熱費なども売り上げが下がったとしても毎月支払わなければならず、経営を圧迫することにもなりかねません。

飲食店では料理を提供するための食材をコンスタントに仕入れる必要があり、家賃やスタッフを雇えば給与の支払いも発生するため、営業利益率は低い傾向にあります。

在庫管理が難しい

飲食店ではメニューによって仕入れる食材は異なるものの賞味期限は決まっており、期限内に使えなかった食材に関しては廃棄しなければならなくなります。

例えば貸し切りや団体の予約が入った場合、食材を仕入れていたとしてもキャンセルになればほとんどの食材は廃棄されるでしょう。

売り上げがなくても仕入れた費用はかかり、予約で空けている席がその後、埋まらないことも考えられます。

飲食店にはそのようなリスクが常に伴うことも、飲食店の安定した経営が難しい要因です。

売り上げが安定しにくい

飲食店は気候や流行などの外的要因にも左右されやすい特徴があります。

例えば台風や雪が降れば外出を控える人が多いため売上も激減。

また、はやりのスイーツ店も人気がある間は行列を作るほどのお客さんが自然と集まりますが、はやりが終わると客さんも離れてしまい閉店する店も多いです。

テレビで取材されると一時的にお客さんが増えますが、持続するとは限りません。

客足が増えたからと仕入れる食材を増やしたものの、その後はお客さんが減ってしまい食材ロスが増えてしまうということも考えられます。

味が美味しいからお客さんが来るはずと考えがちですが、そう単純なものではありません。

味に自信があるのに、近くにある同じ系統のお店の方がお客さんが入っているということもよくあることです。

美味しい料理を出しても人気が出るとは限らないのが、飲食店経営の難しさと言えるでしょう。

労働時間が長い

厚生労働省労働基準局総務課による「過労死などに関する事態把握のための労働・社会面の調査研究事業報告書概要」の「飲食店の外食産業に係る労働者調査結果」を見ると、一週間当たりの正規雇用者の実労働時間が従業員よりも店長やスーパーバイザーの方が長く、全体の平均も通常期で40時間、繁忙期で49.6時間と長いことが分かります。

通常期(時間)繁忙期(時間)
スーパーバイザーなど42.351.7
店長41.252.2
店舗従業員39.047.6

店の営業時間だけが労働時間ではなく、営業前や昼休みの仕込みや営業後の片付けやメニュー開発、スタッフのシフト作成など、やるべきことは多岐に渡ります。

飲食店開業前にやっておきたいこと

飲食店開業はさまざまな理由で難しいことがわかりました。

それでも飲食店開業の夢は諦められないという人へ、ここからは開業前にやっておくことをおすすめするポイントをいくつか紹介します。

飲食店で経験を積む

飲食店の経営をする場合は、事前に経験を積んでおくと、お客さんとして来店するだけではわからない接客方法やメニュー作り、料理の味付けや盛り付け方法など経験から学び、経営に生かせるでしょう。

さらに店長などを経験できればスタッフのシフト管理や教育方法など飲食店の経営についても知ることができます。

もちろん飲食店を開業してからわかることもたくさんあるでしょう。

しかし、事前に経験できることがあるなら開業する前に学んでおくことをおすすめします。

実際に従業員として経験することで、「飲食店を開業することは思っているより大変」「考えていたものとは違った」と感じたとしてもこの時点ならまだ考え直すことができます。

従業員として経験をしていても経営者側に立つと「こんな場合はどうしたら良いのか」と迷ったり「こんなはずではなかったのに」と理想と現実のギャップに戸惑う経験をするでしょう。

これが経験を積まずに勢いで開業すればわからないことだらけで、大変なことは目に見えています。

開業前の時間がある時に経験を積んで知識を蓄えておきましょう。

コンセプトを明確にする

飲食店を開業するためには、コンセプトをしっかりと立てておくことが大切です。

コンセプトとは開業したい飲食店のテーマのことで、ラーメン店や洋食屋など何を扱うかおおまかに決めるだけでなく、どんなラーメン店・洋食屋にするかを具体化することです。

コンセプトをまずはしっかりと決めることで、飲食店開業準備や開業後の迷走を防ぐことができ、店名や内装などさまざまな決めごとの失敗を防ぐことにもつながります。

コンセプトがはっきりしているとお客さんにも明確に伝わりやすく「この店ではこんな価値を提供してくれるから行こう」などリピーター獲得にもつながるでしょう。

飲食店開業を成功させるポイント

飲食店を開業するなら誰しも成功させたいものです。

ここでは、飲食店を軌道に乗せるために大切なポイントをいくつか解説します。

満足感のあるメニューと利益の出るメニュー

飲食店にとってメニュー作りは店の人気を左右する大切なポイントのひとつです。

ただ、メニューの数は多ければ多いほど良いわけではなく、逆におすすめできるメニューに絞ることで食材ロスを抑えることにもつながります。

コンセプトに沿ったメニューを提供すればお客さんからも「この店ではこれが食べられる」と考えてもらえるため、集客にもつながるでしょう。

また、メニューには集客を見込めるおすすめ商品だけでなく、高収益商品もバランス良く入れることも大切です。

集客商品ばかりだと集客が見込めても収益が十分得られません。

逆に高収益商品ばかりではお客さんが集まりにくくなります。

両方をバランス良くメニューに取り入れ、集客と収益どちらも叶えられる品ぞえを目指しましょう。

人件費とシステム導入の検討

人件費は多くの飲食店において、コストの多くを占めています。

近年では人件費が高騰していますが、お客さんを満足させるためには簡単には人員を削減するわけにはいきません。

近年ではモバイルオーダーや、席に据え置きのタブレットで注文する飲食店も増えてきています。

「ゆっくりメニューを見て決められる」「スタッフのタイミングを見て呼ばなくても良いから便利」など好印象を持つお客さんも多いようです。

お客さんの満足度を下げずに人員削減につなげられるITシステムの導入を検討するのもひとつの選択肢でしょう。

コスパを考えた販売促進

一度お客さんが来店して「美味しいからまた来よう」「雰囲気が良かったから今度は友達と一緒に来よう」と思ってもらえれば、そこからリピーターが増える可能性がありますが、初めてのお客さんを集めるためには宣伝が不可欠です。

メニューに自信があっても内装にこだわっていてもまずはお客さんに来てもらわなければ店の良さが伝わりません。

お金をなるべくかけずに宣伝をしたいならSNSの活用がおすすめです。

写真を撮ることが好きなスタッフがいればInstagram、回数を多く短くつぶやくならTwitterなど、得意な方法を利用すれば効果もより期待できるでしょう。

お店に来店したお客さん向けにLINE公式アカウントを登録してもらえば、お客さんにメッセージを一斉に送り、クーポンやポイントカードの提供も可能です。

また、個々のやり取りもできるため、問い合わせにも対応できます。

SNSは難しそうでなかなか使いこなせないと、うまく活用できていない店舗も多いです。

しかし、飲食店の開業を考えているならSNSという優秀なツールは無視できません。

使いこなして販売促進に役立てましょう。

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まとめ

身近に感じられ、イメージも良い飲食店の開業に憧れを抱く人も少なくないでしょう。

しかし近年では廃業する飲食店が増加しており、飲食店の経営は難しいと言わざるを得ません。

一方でそんな飲食店には厳しい情勢であっても、毎日行列を作る人気店も存在します。

成功する飲食店で共通するのは、コンセプトがしっかりしていること。

さらに多くのお客さんが来店し収益も確保するためには、美味しいメニューと経営のノウハウ、どちらも必要になります。

繁盛する店を目指すために、まずは店の軸となるコンセプトをしっかりと築き上げましょう。

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