アパレルの内装デザインは種類が豊富です。
それは、アパレルの売上が店の内装デザインによって左右されるため。
種類が多岐にわたり、採用するデザインや、参考にしたいデザインに迷いがでてしまいます。
どのような種類があるのか、種類を知るだけでもイメージは膨らみます。
施工時に重視するポイントも合わせて知ることで、集客もできる魅力的な内装デザインを選ぶことが可能です。
費用が抑えられる工夫もお伝えします。
Contents
アパレルの内装デザインと種類
アパレルの内装デザインは種類がとても豊富です。
アパレルの数だけ内装があります。
集客や購買意欲を左右する店の雰囲気は、商売にとって大切なことです。
テレビ番組を見ていて、魅力的な話し方でメリットを話されると、つい同じ商品を購入しているのと同じ。
ふらっと入りたくなる店内にするだけでも、商品の購入率があがります。
そんな内装デザインをジャンルに分けて紹介します。
気になる施工費用もあわせて確認しましょう。
アパレルの印象は内装デザインで決まる
アパレルの印象は内装デザインで決まります。
内装デザインは、ブランドのパブリックイメージや服の系統と馴染むことが重要です。
モノトーンで落ち着いた服が並べられている店の内装が、ピンクを基調としたポップであった場合、どことなく落ち着かない印象を与えます。
ブランドイメージとの相違があれば、わたしたちに馴染むまでに時間がかかり、その分集客率が落ちる可能性もあります。
内装デザインはそれだけ、わたしたちに与える印象が強く残りやすいのが特徴。
馴染みやすくブランドの印象も崩さない内装デザインは必須です。
アパレルにとって内装デザインは、ここまで重要なポジションに位置しています。
おしゃれと実用的を合わせた内装が人気
アパレルの内装は、種類がとても多いです。
ブランドや服のイメージに合わせて内装を考えますが、カテゴリーとして大きく8つに分けられます。
種類 | 説明 |
---|---|
ナチュラル | ライトブラウンとホワイトを使用した、明るくリラックスできる空間。アットホームさを出せるため、親近感やルームウェアを展開するブランドにおすすめ。 |
モノトーン | 白と黒で整えられた空間。販売する服の系統もそろえると、高見えで高級ブランドを印象付けられる。 |
リゾート風 | 明るさやマリン系の服を展開するブランドにおすすめの空間。南国風や西海岸風など方向性はさまざま。古着を扱うアパレルの内装におすすめ。 |
モダン | ブラウンとブラックもしくはホワイトを組み合わせた空間が多い。ナチュラルよりも濃淡がはっきりしており、和洋折衷なイメージを持たせられる。カジュアルコーデなどにおすすめ。 |
和風 | 内装に和柄を取り入れることで、奥ゆかしい雰囲気を醸し出す空間に。服との親和性も高く、外国人の集客にも一役買う。 |
クラシック | ヨーロッパをイメージする、高貴な印象をもつデザイン。フランスやギリシャなどの服を扱うブランドは、国の雰囲気を潜在的に伝えられる。 |
打ちっぱなしコンクリート | コンクリートの無機質なグレーが良さを出す。どの系統でも内装として使いやすく、カジュアルな服もフォーマルやモダンに見せられる内装。 |
紹介したのは代表的なジャンルです。
これら以外にも、さらに細分化されたジャンルのデザインが数多くあります。
特に流行の兆しを見せているのが、おしゃれと実用的を組み合わせたデザインです。
ナチュラルやモダン、スタイリッシュなどはすでに2つともを持ち合わせている印象を受けます。
打ちっぱなしコンクリートにリゾート風を組み合わせるなど、複数を組み合わせて作る空間も人気です。
アパレルは、ブランド性が高く価格帯が上がるほど、モノトーンやシックといった落ち着いた雰囲気をまとう傾向にあります。
高見えを感じさせるおしゃれも需要があると言えるでしょう。
費用の相場はいくら?
アパレルの内装デザインの費用は、坪単価20〜30万円です。
平均的なアパレルの店舗は10坪ほどと言われています。
路面店もショッピングモール内の店舗も変わりません。
10坪で計算すると、坪単価20万円の場合で
10坪×20万円=200万円
施工費用だけで200万円が必要であることがわかります。
内装工事は坪単価での加算です。
広さに比例して金額が変動するので、広い店舗ほど費用がかかります。
デザインや設備にこだわっても費用がかさむので、見積もりを取って費用を確認しましょう。
施工前や施工中の変更で注意したいポイント
内装が決まったら工事に取り掛かるのですが、施工に際して重視したいポイントがあります。
工事が始まってしまうと変更ができないことも多くあるので、打ち合わせの段階で伝え忘れがないか確認しましょう。
特に、費用や利便性を考えてブランドイメージを崩す内装になることは避けたいところ。
とはいえ、動線が確保されていないと従業員は働きにくいです。
両方を解決できるよう、話し合いを重ねて決定します。
ブランドイメージを崩さない
工事が始まってからも、ブランドイメージを崩さないかは注意しましょう。
施工後も、内容を変更する可能性があります。
建物や店舗として都合のよい変更を限局的にしてしまうと、統一感がなくなることや、ブランドのイメージが崩れることにつながります。
考えられる原因としては、配管や柱をどうするか、床や壁に使う材料の仕入れが遅れているなどです。
工期の変更、もしくは工期内で間に合う対処に変更のいずれかを選択しなければいけません。
工期内で行うことになった場合、類似した材質や工法で工事を進めても、同じ見た目になるとは限りません。
ほんの少しの違いもブランドとしての統一感を損ねるかもしれず、妥協すると後悔する結果になることも考えられます。
工期や内容に変更がある場合に備えて、予備日を設けたゆとりある工事にするか、内装の変更があったときは必ず全体像を確認するようにしましょう。
店のターゲットを考える
これは、プランの決定までにやっておきたい項目です。
間に合わない場合でも、施工前にはビジョンを完成させておく必要があります。
それは、店のターゲットを考えた内装工事のプランを考える、ということ。
アパレルはブランドや販売している服によってターゲットにしている人物が違います。
- 若者をターゲットにしているのに、落ち着いた雰囲気の内装にする
- 40代以上をターゲットとしているのに、ビビッドカラーで店内を作る
などは避けたほうが無難です。
必ずしも外れではありませんが、大多数に当てはまるかを考えると、正解とは言いづらいでしょう。
施工後も進捗状況を確認し、理想通りに仕上がっているか見ておくことで、ビジョンや色の細かな違いに気づけます。
動線の確保
工事が進み、内装が出来上がってきた時期に、動線がきちんと確保されているかを確認しましょう。
内装工事には、カウンターを新たに設置する場合があります。
レジカウンターや、陳列棚として使えるからです。
希望した位置から修正があり、初期とは違う場所に設置することがあります。
材料や輸入の都合上、サイズが変わることも考えられます。
何らかの変更があった場合、動線は保たれているかを確認しましょう。
設置した設備が大きすぎて、人が通る通路が狭くなることや、従業員がフロアに出づらい道しか作られていないと不便です。
アパレルは、従業員が店のフロアとレジのスペースを行き交う機会が多い仕事。
不自由なく仕事ができる環境のために、妥協はせず施工会社と相談しましょう。
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内装工事費用を抑える工夫
内装工事費用を抑えて、開業資金を安くしたい場合は、以下の3点を検討してみてください。
コンクリート打ちっぱなしを採用
居抜き物件を使う
内装工事費用はリースで支払う
物件選びや内装工事で費用をしっかり抑えることができます。
ここで費用を抑えることができれば、運営資金や広告費に回すこともできるので、一石二鳥です。
しっかり確認しましょう。
コンクリート打ちっぱなしを採用
コンクリート打ちっぱなしを採用すると、費用を抑えられます。
コンクリート打ちっぱなしとは、
「現場打ちコンクリートの表面に塗装やタイルなどの仕上げをせず、型枠を外した直後のむき出し状態のコンクリートをもって仕上げとする。」という建物の造り方を総称するもの
と言われています。
タイルや塗装がないため作業日数の短縮や材料費が少なくできるのがメリットです。
スケルトン状態から内装を作り上げるのが簡単なのもポイント。
外観もおしゃれに見えて、費用も安くできるので、アパレルや服のイメージを壊さずに費用を抑えられます。
そのため、コンクリート打ちっぱなしはおすすめです。
居抜き物件を使う
居抜き物件を使うことも、費用を抑えられる方法です。
居抜き物件は、ひとつ前に使用していたテナントが更地にされず残っている状態。
同じ業種や、内装イメージが似ている場合は、居抜き物件を使うことで、内装工事をする範囲を限局的にできます。
内装工事費用は坪単価なので、工事をする坪数が小さくなれば、費用は安いです。
内装工事が少なく済めば、家賃のゆとりを作ることや、広い物件を借りられる資金にできます。
高価な服の仕入れも可能になるので、事業展開の幅が広げられます。
居抜き物件は、内装のデザインとして完成しているだけでなく、安さも特徴的な工夫です。
内装工事費用はリースで支払う
内装工事費用をリースで支払うことで、金額を抑えられるのも工夫のひとつです。
内装工事は、費用が多くなりやすい傾向があります。
頼む業者や行う広さ、使う素材で変動するからです。
見積もりを取ったときに思わず驚いてしまうことも少なくありません。
そこで、業者に支払う工事費をリースで支払い、施工時の負担を減らしてみてはいかがでしょうか。
工事費をローンで組み、毎月支払っていく方法ですが、所有権は支払い者自身にあります。
支払いが終わったあとも自分のものとして使えて、これまで通りに営業の継続が可能です。
審査は最短で即日に結果がわかるため、見積もりを取ってから金額が払えない大きさであるとわかっても、対応が可能。
ピンチになったときに素早く手を差し伸べてもらえるのが嬉しいポイントです。
これから見積もりを取る場合は、ぜひ考えてみてください。
まとめ
今回は、アパレルの内装デザインと施工時のポイントについてお伝えしました。
アパレルでは、店の内装が客足を左右するため、重要な意味を持ちます。
ブランドや服の系統が数え切れないほどあるので、デザイン例も豊富です。
数ある中でも、おしゃれさと実用的を兼ね備えたデザインが近年人気で、
◆ナチュラル
◆モダン
◆スタイリッシュ
以上3つは両方のエッセンスを持ち合わせているデザインです。
内装工事の注意点では、
◆ブランドイメージを崩さない内装づくり
◆店のターゲットを考えた内装づくり
◆従業員の動線の確保
これらに気をつける必要があります。
施工途中の変更や、作り上がってきた段階で気づくこともあるので、施工中は確認の訪問をするのがおすすめです。
内装工事の費用は1坪あたり20~30万円、10坪の店舗では約300万円かかります。
見積もりで金額がわかったとしても、施工途中で変更する場合があるので気が抜けません。
内装工事費用を抑えるためには、工夫が必要です。
店舗のデザインや物件の状態で費用を安く抑えることができます。
どうしても費用がかさんでしまう場合は、内装工事費用をリースで支払うことで、負担が減らせるので、検討してみましょう。