ブログを運営している中で、収益が増えてくると「法人化した方がいいのでは?」と考えることがあるでしょう。法人化には多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。
本記事では、ブログを法人化するべきタイミングや、そのメリット・デメリットについて詳しく解説します。
ブログを法人化するべき理由
1. 経費の幅が広がる
ブログでの収益が増えてくると、個人事業主としての経費には限界があります。パソコンやサーバーの維持費、通信費など、ブログ運営に必要な費用は経費として認められますが、その範囲は狭いです。一方、法人化することで経費の幅が広がり、役員報酬やオフィスの賃貸料、社用車の維持費など、さまざまな費用を経費として計上できるようになります。これにより、課税所得を減らし、節税効果を高めることが可能です。
2. 税率の引き下げ
個人事業主としての所得が増えると、最高税率は55%に達することがあります。これは、個人の所得税と住民税を合算した税率です。一方、法人税の最高税率は23.2%であり、法人化することで税率を大幅に引き下げることができます。このため、月に数百万円を稼ぐブロガーにとっては、法人化による税率の引き下げが大きなメリットとなります。
3. 複数の事業展開が容易に
ブログを基盤にして、他のビジネスにも展開したいと考えている場合、法人化が有効です。例えば、ブログの収益を元に飲食店を開業したり、物販事業を始めたりする際、法人として事業を展開する方が融資を受けやすくなります。また、従業員を雇用する際にも、法人の方が社会的な信用が高いため、求人活動が円滑に進むことが多いです。
ブログを法人化するデメリット
1. 法人の維持コストがかかる
法人を設立すると、維持するためのコストがかかります。例えば、法人住民税(均等割)は赤字であっても毎年一定額が課されます。また、法人の維持には税務申告や決算処理が必要であり、これには専門的な知識が求められるため、税理士や会計士のサポートが必要となります。これらの費用を考慮すると、法人化によって得られる節税効果がコストを上回るかどうかを慎重に判断する必要があります。
2. 事務手続きの増加
法人化すると、さまざまな事務手続きが増加します。定款の作成や定款認証、法人登記など、法人設立時には多くの手続きが必要です。また、設立後も、毎年の決算処理や法人税の申告、社会保険の手続きなど、個人事業主に比べて事務作業が大幅に増加します。これらの作業を代行業者に依頼することも可能ですが、その場合も追加のコストが発生します。
3. 法人のお金を自由に使えない
法人化すると、会社の資産は法人のものであり、個人の資産とは分けて管理する必要があります。例えば、ブログの収益を使って住宅を購入したいと考えても、法人化している場合は法人として住宅を購入し、その住宅を個人に貸し出す形で使用する必要があります。また、役員報酬を引き上げる形で個人に資金を移動させることも可能ですが、その分税金が増加するため、慎重な計画が必要です。
ブログを法人化するべきタイミング
1. 安定した収益がある場合
ブログの収益が安定し、月100万円程度を超えるようになった場合、法人化を検討するタイミングです。このレベルの収益があれば、法人化による節税効果が法人維持コストを上回る可能性が高くなります。また、複数のブログを運営している場合や、収益の多様化を図っている場合は、法人化によるメリットがさらに大きくなります。
2. 社会的な信用が必要な場合
ブログ運営だけでなく、他のビジネスにも展開したいと考えている場合や、社会的な信用が必要な取引が増えてきた場合には、法人化が有効です。法人化することで、銀行からの融資を受けやすくなり、取引先からの信頼も得やすくなります。
3. リスク管理を重視する場合
法人化することで、個人の資産と法人の資産を明確に分けることができ、リスク管理が容易になります。例えば、法人が負債を抱えた場合でも、個人の資産が差し押さえられるリスクを減らすことが可能です。特に、規模の大きいビジネスを展開する場合や、複数の事業を手掛ける場合には、法人化によるリスク管理が重要となります。
まとめ
ブログでは、法人化した方がいい場合と法人化しないでもいい場合に分かれます。そのため、ブログで法人化をする際にはよく検討するようにしましょう。
経営サポートプラスアルファでは、個人でも法人でも独立を少しでも考えている人のご相談に乗らせていただいております。
相談は何度でも無料なので、お気軽にご相談ください。