アパレルで将来的には独立したいと思っている人や、現在服飾系の学校に通っているので将来的には、アパレルブランドとして独立したいと思っている人も多いのではないでしょうか。
実際に、近年ではECサイトという形でアパレルブランドを誰でも手軽に持つことができるようになったことで、アパレルブランドの数は増えていると言われています。
そこでこの記事では、アパレルとして独立して成功するために必要なポイントや失敗しないための方法について紹介していきます。
アパレル未経験でも独立できる?
結論から言うと、アパレル未経験でも独立することは可能です。
ただし、アパレル未経験でも独立できるからといって、誰でもアパレルで成功するわけではありません。
アパレルが未経験でも独立できるのは確かな事実ですが、店舗を持ってアパレルブランドを経営する場合は、コミュニケーションスキルなども必要です。
その点は、アパレル未経験だと厳しいかもしれません。
しかし、最近ではECサイトという形でオンラインショッピングをメインにした、アパレルブランドを立ち上げることが可能です。
このような形でアパレルブランドを立ち上げることで、接客スキルなどのアパレル特有の経験がなくても、一般的なお客様対応のみでアパレルブランドとして独立することができます。
また、アパレル未経験だとファッションセンスに不安を持つ人も多いでしょう。
確かにアパレル未経験だと、どのように服をデザインしていくのか、またどのような服が売れ筋なのかを理解していないことも多く、なかなか売れるものが作れない可能性もあります。
ただ、この問題はデザイナーを雇ったり、マーケティングに力を入れていくことで解決できるのでそこまで問題になることはありません。
アパレルで成功するための5つのポイント
アパレルで成功するためには、以下の5つのポイントを意識することが重要です。
- 1.ECサイトで展開する
- 2.マーケティングに力を入れる
- 3.過剰在庫を抱えないようにする
- 4.ターゲット層を明確にする
- 5.広告費用を抑える
ECサイトで展開する
アパレルブランドに限らず、店舗を持ってしまうと店舗の維持費などがかかってしまい、商品が売れるか売れないかに関わらず、毎月一定の固定費が必要になります。
一方、ECサイトの場合は店舗が必要ではないので、固定費を大幅に削減することが可能です。
一例として、都内のショッピングモールに店舗を持つ場合、家賃として小規模なものでも30万円程度の家賃が毎月必要になります。
しかし、ECサイトの場合はAmazonや楽天などのECモールに出店する場合でも月に数万円の固定費で済みます。
また、自分でECサイトを展開できるサービスなどを使うことで、固定費を限りなく0にすることも可能です。
このように、ECサイトを展開していくことで大幅に固定費を削減することができるので、資金繰りが良くなり必然的に成功する可能性も高くなるでしょう。
マーケティングに力を入れる
アパレルブランドでは、マーケティングに力を入れることが重要です。
最近では、インスタグラムを使ったマーケティングが主流であり、インスタグラムでどのくらいマーケティングができるか、どのくらいブランディングができるかによって商品の売れ方が異なってきます。
また、最近では EC サイトが販売のメインになっているので、インスタグラムなどのSNSからECサイトに人を流して、そのまま購入してもらうという流れが一般的です。
逆に、SNSマーケティングに力を入れないと競争力がなくなってしまい、競争に勝つことは難しいでしょう。
特に最近では、YouTuberなどもともと自分のファンを獲得していて、集客力が高い人がファッションブランドを立ち上げて、どんどん服を販売しています。
このように、マーケティングに力を入れることで、服の品質やデザインに関係なく、ファンに対して販売できることも大きな魅力です。
過剰在庫を抱えないようにする
アパレルは、在庫が必要になる商売なので、過剰在庫を抱えてしまうと必然的に資金繰りが悪くなってしまいます。
過剰在庫とは、本来想定していた販売数に届かず、在庫として抱えてしまう売れ残りのことです。
過剰在庫は、在庫を保管するための倉庫や在庫を管理するための管理費用などがかかります。
そのため、最近では過剰在庫を抱えないようにするために、受注生産でアパレルブランドを立ち上げることも多いです。
また、小ロットで最初に作ってみて、予約販売という形にすることで在庫を過剰に抱えないようにしていることもあります。
特に、YouTuberは小ロットで最初に販売して、その後予約販売という形で一気に在庫を作って販売していく形が多いようです。
ターゲット層を明確にする
アパレルでは、ターゲットを明確にすることが重要です。
ターゲット層とは、男性・女性などの性別だけではなく、どのような年齢の人に買って欲しいのか、またどのような目的で買ってほしいのか、どのような使用を想定しているのかなど様々です。
例えば、若い女の人に対して商品を販売したい場合は、若い女の人に対して人気のデザインだけでなくて、価格帯なども若い女性でも買えるようにするべきでしょう。
一方で、ある程度年齢の高い女性に対して販売したい場合は、年齢の高い女性に対して人気のデザインをするだけではなく、年齢の高い女性が行くような場所でも使えるような服にしたり、生地の素材にこだわって差別化を図っていくことが重要です。
逆にターゲットが明確になっていないと、どのターゲット層に対しても中途半端な刺さり具合になってしまい、結局誰にも売れないということにもなります。
そのため、まずはターゲットを詳細に設定した上で、確実にターゲット層に刺さるようなアパレルブランドを作ると成功しやすいでしょう。
広告費用を抑える
アパレルブランドでは、マーケティングが重要になるので、必然的に広告費が高くなってしまいます。
一般的に、アパレルブランドの広告費は販売価格の1割から3割程度と言われていて、広告費の割合が高くなっているのが特徴です。
特に、最近ではインスタグラムを使ってインフルエンサーなどに広告を依頼することで、広告費がかさんでしまいます。
ただし、アパレルブランドとして安定した利益を確保して成功するためには、広告費を抑える必要があります。
では、どのようにしたら広告費を抑えることができるのでしょうか。
この答えは簡単で、自分が広告塔になることです。
例えば、自分にファンがいて、ある程度の集客力がある場合、外部のインフルエンサーなどに広告宣伝をしてもらう必要がないので、広告費を抑えることができます。
広告費を抑えることができることで、商品の価格も安くすることができ、多くの人に行き渡るという好循環ができます。
アパレル独立で失敗する理由とは?
アパレル独立は参入障壁が低いので誰でも始めやすいのが特徴です。
しかし、アパレル独立で失敗する人が多いのも事実です。
アパレル独立で失敗する理由は、主に以下の3つになります。
- 1.差別化がしにくい
- 2.利益率が低い
- 3.在庫リスクが高い
差別化がしにくい
アパレル独立で失敗する最大の理由が、差別化しにくいことです。
アパレルブランドというのは、デザインで差別化をすることが最大の差別化になります。
しかし、デザインに優れていない場合やデザインで差別化ができるほどのデザイン力がない場合は、商品としての差別化は全くされません。
そこで次に考えるのが、価格での差別化です。
ただし、価格での差別化も大量生産ができるような大手企業、例えばユニクロのような企業は大量生産ができるので、製造費用を抑えることができ、販売価格も抑えることができます。
一方で、個人的に始めたアパレルブランドでは、そのように最初から大量生産をすることは難しく、販売価格を抑えるというのも難しいです。
このように、アパレルで独立しても差別化がしにくいというのが失敗の原因になります。
利益率が低い
アパレルの利益率は、一般的には5%〜10%前後と言われることが多いです。
他の業界では、利益率20%程度のところも多く、アパレルは特に利益率が低いと言われています。
これは、個人に対して販売するのがメインのビジネスモデルで、利益率を高くしてしまうと購入者が限られてしまう可能性が高いためです。
在庫リスクが高い
アパレルブランドは、インターネットビジネスとは違い在庫が必要な商売です。
また、どのくらい売れるかわからない前から、在庫を確保しておく必要があります。
もちろん、予約販売や受注生産のような形にすることで、在庫リスクを限りなく抑えることは可能です。
ただし、受注生産であっても最初の1個が注文されてから初めて工場と掛け合って、商品が販売できるかできないか、どのくらいの価格になるのかを決めていては遅すぎます。
そのため、受注生産のような形であっても商品を販売する前に、工場との契約が必要で、型紙の作成や工場への委託費用などで料金費用がかかるのが実情です。
このように、アパレルは在庫リスクがあり、その在庫を作成するためにもお金がかかるということは、失敗の原因であり注意しておく点でもあるでしょう。
まとめ
最近はECサイトなどを使ってアパレルで独立する人も多いです。
しかし、アパレルで独立して成功をする人はほんの一部で、自らに集客力やマーケティング力がないと継続して利益を上げるのは難しいでしょう。
今後、アパレルで独立したい人やアパレル独立に興味がある人は、今回の記事を参考にして本当に自分ができるのかを確認してからやってみるといいでしょう。