会社設立freeeの費用はなぜ無料?設立までの流れについても解説

freee会社設立で無料になるのは、定款などの書類作成に使うサービスの利用料です。

定款認証手数料(株式会社のみ)や登録免許税などの法定費用は別途かかり、税務の個別相談や登記申請の代行を専門家に依頼する場合も費用が発生します。

できるだけ簡単に会社設立の手続きを行いたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

会社設立freeeは、様々な手続きを効率化することが可能です。

この記事では、会社設立freeeの基本情報について解説します。

また、会社設立freeeの費用や利用手順など、サービスの内容についても説明します。

会社設立freeeとは

会社設立freee(現在の正式なサービス名は「freee会社設立」)とは「会社設立における手続きの手間を最小限にするシステム」です。

会社の設立に必要な書類を無料で簡単に作成することができ、実際に累計5万社以上の設立実績があります(2026年9月時点、freee公式サイトによる)。

(出典:freee「freee会社設立|無料で安心、簡単に設立手続き」)

対象は株式会社と合同会社で、ガイドに沿って入力を進めるだけで定款や登記申請書などの書類を作成できます。

個人事業主の開業届などは、別サービスの「freee開業」で作成する仕組みです。

登記申請は本人が自分で行うこともでき、申請の代理を依頼する場合の専門家は司法書士(または弁護士)です。

会社設立freeeを運営しているfreee株式会社は、他にも会計ソフト、人事労務ソフト、個人向け経理・申告ソフトなど、様々な事業をサポートするサービスを展開しています。

ポイント

・会社設立freeeとは「会社設立における手続きの手間を最小限にするシステム」である。
・株式会社・合同会社の設立書類を作成できる(個人事業主の開業は「freee開業」)。
・他にも会計ソフトや人事労務ソフトなど、様々なサービスを展開している。

会社設立freeeを利用するメリット

会社設立freeeの導入を考えている方に向けて、サービスのメリットについて解説します。
会社設立freeeを利用するメリットは大きく分けて、以下の2点です。

  • 手順に沿って入力するだけで簡単に定款が完成する。
  • 法人設立に必要な印鑑を注文することができる。

会社設立に必要な印鑑や定款をスムーズに作成できる点に魅力を感じているユーザーが多いです。

それぞれのメリットについて説明します。

手順に沿って入力するだけで簡単に定款が完成する

会社設立freeeのメリットとして、定款の作成を手軽に行うことができる点が挙げられます。

専門知識を持っていない方でも、社名や会社の住所など、必要情報の10項目を入力するだけで定款の作成が可能です。

ただし、必要情報の中には資本金や決算期など、会社設立に関する判断が必要な項目も含まれています。

判断に迷う点は無料の「起業ダンドリコーディネーター」に相談できますが、個別の節税相談は税理士の独占業務にあたるため対象外とされています。

定款は、電子定款と紙定款の2種類に分けられます。

電子定款を選択した場合は行政書士への委任による事務手数料(通常5,000円)がかかりますが、freee会計などの年間契約を結ぶと、この5,000円分をfreeeが負担する特典があります。

ただし、会計ソフトなどの利用料は別途かかる点に注意しましょう。

定款以外にも、「設立登記申請書」など、必要な書類に対応しているため、書類作成にかかる時間と手間を削減できるのです。

法人設立に必要な印鑑を注文できる

会社設立freeeでは、登記の作成や設立後の手続きに必要となる印鑑を注文することができます。

法人印鑑3本セット、捺印マット、朱肉が一組になっており、会社設立freeeに入力した情報に基づいてワンクリックで注文することが可能です。

法人印鑑3本セットは、実印、銀行印、角印がセットになっています。

なお、3本すべてが法律上必須というわけではなく、オンラインで登記を申請する場合は、法務局への印鑑の提出も任意です(令和3年2月15日から)。

(出典:法務省「オンラインによる印鑑の提出又は廃止の届出について(商業・法人登記)」)

偽造されにくいとされている「篆書体」を印鑑に採用しているのもポイントです。

材質は柘・黒水牛・ブラストチタンの3種類から選べ、価格は公式サイトの注文ページで確認できます。

会社設立freeeを利用するデメリット

会社設立freeeを利用するメリットを紹介しましたが、デメリットは以下の2点が挙げられます。

  • 税務の個別相談や手続きの代行は有料になる。
  • 電子定款に日数がかかる。

無料相談の範囲を超える税務相談や登記申請の代行には費用がかかる点と、電子定款の納品に数営業日かかる点は、事前に把握しておきたいところです。

それぞれのデメリットについて、説明します。

税務の個別相談や手続きの代行は有料になる

freee会社設立には、設立手順や資本金、決算期などを無料で相談できる「起業ダンドリコーディネーター」があります。

ただし、これは担当者による一般的な案内であり、個別の節税相談は税理士の独占業務にあたるため対象外とされています。

相談内容と費用の関係を整理すると、次のとおりです。

相談・依頼の内容 窓口 費用
設立手順・資本金・決算期などの一般的な相談 起業ダンドリコーディネーター 無料
税理士の紹介 freee 紹介自体は無料
税務相談・顧問契約 紹介先の税理士など 依頼内容や契約に応じて有料
登記申請の代行 登記おまかせプラン(提携の司法書士が代行) 手数料50,000円〜(登録免許税などは別途)

(出典:freee「起業ダンドリコーディネーター」)

(出典:freee「登記おまかせプラン」)

会社設立を考える方の中には、会計などの知識が不十分なことも多く、はじめに留意しておくポイントをおさえきれていない方も多いです。

最初は「会社設立だけできればいいや」と軽い気持ちで自分一人で会社設立するためにfreeeを使ってしまう方もいますが、例えば、後から資本金を増資したい場合や事業目的に変更を加えたい場合、費用が発生するなど、知らないことで損をする会社設立をしてしまう場合も少なくありません。

このため、資本金額や事業目的を事業計画に合わせて決めたい場合は、無料相談で扱える範囲と、税理士などに有料で依頼する範囲を分けて考えておくと安心です。

電子定款に日数がかかる

会社設立freeeで電子定款を作成する場合、公式ページでは納品まで最短5営業日と案内されています。

追加料金5,000円のお急ぎプランを使えば3営業日に短縮できますが、それでも急いで会社設立したい方にとっては間に合わないケースもあるでしょう。

(出典:freee「電子定款」)

実際に設立までにかかる期間は、定款の作成、(株式会社の場合)公証人による認証、資本金の払込み、登記申請、法務局での登記完了という段階ごとに異なり、書類の修正や関係機関の処理状況によっても変わります。

設立日まで時間がないという企業は、司法書士や行政書士に直接依頼した方が早く電子定款を作成できる場合があります。

手続きを早く完了させたいという方は、会社設立freeeが最適とは限りません。

その場合は、よりスピーディーに対応してもらえるサービスも検討するとよいでしょう。

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利用料は無料でも実費は別途かかる

サービス利用料が無料であっても、登録免許税などの法定費用は必ず発生し、株式会社の場合は公証人の定款認証手数料もかかります。

会社設立freeeの「無料」は、あくまで書類作成にかかるサービス利用料の部分を指す点に注意が必要です。

料金プランは変更される可能性がある

freeeの料金プランやキャンペーン内容は改定されることがあるため、記事内で紹介している金額は目安として捉えることをおすすめします。

会社設立を検討する際は、必ずfreee公式サイトで最新の料金を確認しましょう。

ポイント

・法人設立に必要な実印、銀行印、角印をセットで注文することができる。
・定款の作成を手軽に行うことができるため、手間がかかりにくい。
・無料相談はあるが、税務の個別相談や登記申請の代行は有料。電子定款の納品には数営業日かかる。

会社設立freeeの費用

会社設立freeeを利用するにあたり、必要な費用について、紹介します。

会社設立freeeの利用料はいくら?

会社設立freeeの利用料そのものは0円です。

freeeの公式サイトでは「自分で書類作成するより3.5万円お得」と案内されています。

これは、紙の定款に貼る収入印紙代4万円と、freee経由で電子定款を行政書士に依頼する事務手数料5,000円との差額にあたります。

電子定款は本人が自分で作成することもできるため、誰にとっても必ず3.5万円の差が出るわけではありません。

会社形態ごとに主な費用を整理すると、次のとおりです。

費用項目 株式会社 合同会社
freee会社設立の利用料 0円 0円
紙定款の印紙税 4万円 4万円
電子定款の印紙税 不要 不要
電子定款の事務手数料(freee経由で行政書士に依頼) 通常5,000円(freee会計などの年間契約でfreeeが負担) 同左
公証人の定款認証手数料 1万5,000円〜5万円(資本金の額等による) 不要
登録免許税 資本金×0.7%(最低15万円) 資本金×0.7%(最低6万円)

株式会社の定款認証手数料は、資本金の額等が100万円未満なら3万円、100万円以上300万円未満なら4万円、それ以外は5万円です。

資本金の額等が100万円未満で、発起人が自然人のみで3人以下、発起人が設立時発行株式の全部を引き受ける旨を定款に記載、取締役会を置かない、という要件をすべて満たす場合は1万5,000円に下がります。

このほか、定款の謄本の手数料などが別途必要です。

登録免許税は通常の税額で、軽減措置を適用できる場合は金額が変わります。

登記申請の代行を司法書士に依頼する場合は上記に加えて司法書士報酬がかかり、金額は依頼先の見積もりによって異なります。

(出典:国税庁「No.7141 印紙税額の一覧表(第5号文書から第20号文書まで)」)

(出典:国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」)

(出典:e-Gov法令検索「公証人手数料令」第35条)

(出典:freee「freee会社設立」)

会社設立freeeはなぜ利用料が無料?

会社設立freeeで無料になっているのは、定款や登記申請書などの書類作成に使うサービスの利用料です。

freeeは無料相談サービスについて、freeeのサービスを提案させてもらっているため無料だと説明しており、会計ソフトなど関連サービスの利用につなげる仕組みといえます。

なお、登記申請は本人が自分で行うこともでき、申請の代理を業として依頼できる専門家は司法書士と弁護士です。

freee会社設立の無料は司法書士報酬を肩代わりするものではなく、登記申請まで専門家に任せたい場合は、有料の「登記おまかせプラン」(手数料50,000円〜)を利用する形になります。

freeeでの会社設立の流れ

会社設立にあたって、まず会社の基本事項を設定する必要があります。

会社名や事業目的、資本金の額などを決めていきましょう。

freee会社設立を使った会社設立の流れをまとめると、次のようになります。

  • ①会社名・事業目的・資本金などの基本事項を決め、freee会社設立に入力する
  • ②定款を作成する(電子定款または紙定款)
  • ③株式会社の場合は、公証役場で定款の認証を受ける(合同会社は不要)
  • ④発起人(合同会社は社員)の個人口座に資本金を払い込み、払込証明書を準備する
  • ⑤法務局に設立登記を申請する
  • ⑥登記完了後、税務署などへの法人設立届出や、該当する社会保険・労働保険の手続きを行う

登記を申請した日が会社の設立日になり、法務局の審査を経て登記が完了すると、登記事項証明書を取得できるようになります。

ポイント

・電子定款なら紙定款の印紙税4万円がかからない(freee経由の事務手数料は通常5,000円)。
・無料なのは書類作成のサービス利用料で、法定費用や専門家への報酬は別途かかる。
・株式会社は定款認証が必要、合同会社は不要。資本金の払込みも忘れずに行う。

会社設立freeeの評判は?

会社設立freeeの評判は良いのでしょうか。

ここでは、freeeの公式サイトに掲載されている導入事例の声をもとに紹介します。

メーカーが掲載している事例であり、利用者全体の評価を示すものではない点に留意が必要です。

社会人経験がなくても問題なかった

導入事例では、「社会人経験がなくても会社を設立できた」という声が紹介されています。

会社設立freeeは、入力に沿って書類を作成できる仕組みです。

経営のノウハウや知識が少ない場合でも、入力ガイドやヘルプページなどのサポートを使いながら手続きを進めやすい設計になっています。

公式サイトに掲載されている利用者の声は以下の通りです。

“書類作成や提出も、自分でやろうとすると色んな場所に行かなければならないのも、必要な情報や書類が全部揃っているのがとても助かりました。入力するとちょっとずつ前が見えてくる感じが、複雑な起業の不安を解消してくれましたね。また、分からないことを検索するとヘルプページや関連記事が出てきて、誰かに聞かなくても全て解決できるのも良かったです。”

参考:https://www.freee.co.jp/cases/merrycreationllc/

UI・UXが使いやすい

UIは「ユーザーインターフェイス」の略で、画面や操作部分のことを指します。

UXは「ユーザーエクスペリエンス」の略で、サービスの利用を通じて得られる体験全体を指します。

導入事例では、会社設立freeeの画面や操作がわかりやすいという声が紹介されています。

会社設立の手続きは煩雑になってしまいがちですが、freeeは画面の流れに沿って入力を進められる点が評価のポイントといえます。

公式サイトに掲載されている声は以下の通りです。

“freee会社設立を利用する決め手となったのは、説明のわかりやすさと機能の使いやすさでした。とにかく初めてだったので、何をしたらいいのか分からず、いくつか検討した中で、一番全体の流れがわかりやすくUI・UXが使いやすかったんです。”

参考:https://www.freee.co.jp/cases/limone/

ポイント

・導入事例では、社会人経験が少なくても手続きを進められたという声が紹介されている。
・画面や操作のわかりやすさ(UI)と、手続き全体の進めやすさ(UX)が評価されている。

よくある質問(FAQ)

freee会社設立のデメリットにはどのようなものがありますか?

無料相談はあるものの個別の節税相談は対象外で、税理士への依頼や登記申請の代行には別途費用がかかる点と、電子定款の納品に数営業日かかる点が主な注意点です。急いで会社を設立したい場合や、設立段階から税理士の助言を受けながら進めたい場合は、専門家への依頼もあわせて検討するとよいでしょう。

freee会社設立はなぜ無料で使えるのですか?

freee会社設立が無料としているのは、書類作成などに使うサービスの利用料です。定款認証手数料(株式会社のみ)や登録免許税などの法定費用は別途かかり、税理士への相談・顧問契約や登記申請の代行を依頼する場合は、その専門家への報酬や代行手数料が発生します。

freee会社設立の費用は具体的にいくらですか?

登録免許税は、株式会社で最低15万円、合同会社で最低6万円です(資本金×0.7%が上回る場合はその額)。株式会社はこのほか公証人の定款認証手数料(1万5,000円〜5万円)が必要です。定款は紙なら印紙税4万円、freee経由の電子定款なら事務手数料5,000円(freee会計などの年間契約でfreeeが負担)がかかります。最新の金額は公式サイトで確認することをおすすめします。

freee会社設立で専門家に相談することはできますか?

設立手順や資本金、決算期などの一般的な相談は、無料の「起業ダンドリコーディネーター」で受けられます。個別の節税相談は税理士の独占業務のため対象外で、必要に応じて税理士を無料で紹介してもらえますが、紹介先への税務相談や顧問契約は有料です。

freee会社設立と税理士法人などの代行サービスはどちらを選ぶべきですか?

費用を抑えて自分で手続きを進めたい場合はfreee会社設立が向いており、資本金や事業目的の決定から専門家のアドバイスを受けたい場合は代行サービスが向いています。設立後の税務や会計まで見据えるなら、税理士法人へ相談しておくと安心でしょう。

freee会社設立で電子定款を作ると設立までどれくらいかかりますか?

freeeの公式ページでは、電子定款の納品まで最短5営業日、追加料金5,000円のお急ぎプランで3営業日と案内されています。設立までの期間は定款認証や資本金の払込み、登記申請、法務局の審査によっても変わるため、急ぐ場合は司法書士などに直接依頼する方法も検討するとよいでしょう。

まとめ

会社設立freeeの基本情報について詳しく解説しました。

会社設立freeeは、書類作成のサービス利用料が無料の会社設立サポートシステムです。

必要な項目を入力するだけで、書類が簡単に作成できる点が定評を集めています。

一方で、無料なのは書類作成のサービス利用料であり、法定費用や税理士・司法書士への報酬は別途かかる点に注意が必要です。

freeeの公式サイトでは、設立までの目安を株式会社で2週間程度、合同会社で1〜2週間程度と案内しています。

より早く会社を設立したい方や、設立前から税理士に相談しながら進めたい方は、経営サポートプラスアルファへのご相談も選択肢になるでしょう。

経営サポートプラスアルファでは、必要書類や資本金の払込みなどの準備が整っていれば、最短1日で設立登記の申請まで進められる場合があります(登記の完了は法務局の審査後です)。

また、提案型の会社設立サービスであり、起業について専門知識のある税理士に相談しながら、手続きを進めることも可能です。

さらに、24時間いつでもご相談が可能です。

少しの不安や悩みに関して、いつでもご相談いただけます。

まずは、お気軽にお問い合わせください。

記事監修者の情報

税理士法人
経営サポートプラスアルファ

代表税理士 高井亮成

保有資格:税理士・行政書士

税理士の専門学校を卒業後、会計事務所に入社。
その後、税理士法人に転職をして上場企業や売上高数十億円~数百億円規模の会計税務に携わる。

現在は税理士法人の代表税理士として起業・会社設立をする方の起業相談からその後の会計、決算、確定申告のサポートを行っている。