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プライベートカンパニーの作り方とは?メリットやリスクも詳しく紹介

プライベートカンパニーは、個人や家族の資産管理や節税のために設立される非公開会社です。この種の会社を設立することで、様々な経費を法人として計上することができ、結果的に個人の所得税やその他の税負担を軽減することが可能です。しかし、その設立には一定のリスクと注意点も伴います。

本記事では、プライベートカンパニーの設立方法やその利点、注意すべき点について詳しく解説します。

プライベートカンパニーの作り方

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事業計画の策定

プライベートカンパニーを設立する際、まずは明確な事業計画を策定することが重要です。特に、副業や個人の資産管理を目的とする場合、どのような事業を展開するかを具体的に定め、それに基づいて会社の運営方針を決定します。

会社の形態を選択

プライベートカンパニーは一般的に合同会社(LLC)や株式会社(KK)として設立されます。どちらの形態を選ぶかは、事業規模や目的によって異なりますが、少人数での運営や柔軟性を重視する場合は、合同会社が適していることが多いです。

法人登記の申請

プライベートカンパニーの設立には、法務局での法人登記が必要です。この際、会社名、所在地、資本金、事業目的などを記載した定款を作成し、公証人の認証を受ける必要があります。登記の際に、社長や役員が登記簿に公開されるため、本業がある場合はバレるリスクがある点に注意が必要です。

資本金の準備

資本金の額は自由に設定できますが、少額であっても設立が可能です。資本金を高く設定すると、取引先や金融機関からの信用度が高まる一方で、設立費用や税負担が増える可能性があるため、慎重に決定する必要があります。

事業開始の準備

法人として事業を開始するためには、銀行口座の開設や税務署への開業届の提出が必要です。また、必要に応じて、社会保険や労働保険への加入も行います。

プライベートカンパニー設立のメリット

節税効果

プライベートカンパニーを通じて、様々な経費を法人経費として計上することで、個人の所得税を大幅に節税することが可能です。特に、事業関連の支出や車両、通信費などを経費として計上することで、税負担を軽減できます。

資産の保護

プライベートカンパニーを設立することで、個人の資産と会社の資産を明確に分けることができ、資産の保護が図れます。これにより、個人の財産が訴訟や債権者から守られる可能性が高まります。

相続対策

会社を通じて資産を管理することで、相続時の税負担を軽減することができます。特に、株式の形で資産を保有する場合、相続税の計算が有利になることがあります。

プライベートカンパニーの注意点とリスク

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副業規定との関係

本業がある会社員がプライベートカンパニーを設立する場合、副業禁止規定に抵触するリスクがあります。特に、登記簿に代表者名が記載されるため、本業の会社にバレる可能性があります。これを避けるために、家族を代表者として登記する方法が考えられます。

法人維持コスト

プライベートカンパニーを維持するためには、定期的な決算や税務申告が必要です。また、法人住民税や社会保険料の支払いも必要となるため、これらのコストを考慮した上で設立を検討することが重要です。

税務リスク

法人を利用した節税が過度に行われると、税務署からの指摘を受ける可能性があります。特に、利益を過剰に圧縮する行為は脱税と見なされるリスクがあるため、適切な税務処理を行うことが求められます。

ペーパーカンパニーを設立するさまざまなケース

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ニートが厚生年金などを受けとりたい場合

まず厚生年金などの会社の福利厚生には、法定福利費が発生します。

法定福利費とは、法令や政令によって定められた会社負担義務のある費用のことです。ペーパーカンパニーでは、法定福利費を調達することができません。

名目上の労使折半で、全額自己負担するならば、厚生年金への加入は可能かもしれませんが、デメリットの項目で述べたように、ペーパーカンパニーでも事務処理が必要だったり、維持費がかかったりするため、本末転倒な結果になると考えられます。

サラリーマンが節税したい場合

サラリーマンが、ペーパーカンパニーを用いて節税することはできません。なぜなら、「脱税」となり違法だからです。

しかし、プライベートカンパニーで小さな副業をするとサラリーマンでも節税できる可能性があります。

プライベートカンパニーとは、身内だけで経営する非公開会社のことを指し、主に個人の資産形成や管理のために設立します。定期的な売り上げのある事業として確定申告するために最低でも年20万円の収入が必要です。

プライベートカンパニーを設立すれば、様々な支出を経費として計上できるため、結果的にサラリーマンでも大幅な節税ができます。

注意点

副業が禁止されている会社に勤めている場合、会社に副業がバレて本職を失えば本末転倒です。自身を代表者としてプライベートカンパニーを設立すると、登記した際の代表者の氏名や会社所在地が公開され、本業の会社にバレる可能性が高いため、登記申請をする際には妻や家族を代表者とするのがおすすめです。

まとめ

今まで日本の大企業や富裕層の人々はペーパーカンパニーを国内外に設立することで、法人税や所得税の節税を行いました。

特に、企業の多くは国外のタックスヘイブンという税制上の優遇措置が受けられる地域にペーパーカンパニーを設立しました。しかし、現在は外国子会社合算税制により、外国子会社がペーパーカンパニーと思われる場合、親会社と所得を合算して申告しなければなりません。

外国子会社合算税制は税制改正の度に変更が行われているため、今後もペーパーカンパニーの判断基準が変化することがあります。ペーパーカンパニー認定を受けると大抵の場合は違法判決を下されるため、個人でペーパーカンパニーを設立するのはデメリットの方が大きいでしょう。

ペーパーカンパニー以外のサラリーマンの節税方法としてプライベートカンパニーを設立する方法があります。

「脱税」ではなく「節税」をするために、正しい知識を身につけましょう。プライベートカンパニーについては、ぜひ経営サポートプラスアルファにご相談ください。

記事監修者の情報

税理士法人
経営サポートプラスアルファ

代表税理士 高井亮成

保有資格:税理士・行政書士

税理士の専門学校を卒業後、会計事務所に入社。
その後、税理士法人に転職をして上場企業や売上高数十億円~数百億円規模の会計税務に携わる。

現在は税理士法人の代表税理士として起業・会社設立をする方の起業相談からその後の会計、決算、確定申告のサポートを行っている。