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個人事業主でも受けられる創業融資!メリット・デメリット|審査に通るコツ

個人事業主でも受けられる創業融資!メリット・デメリット|審査に通るコツ

個人事業主の方で

✔︎個人事業主が受けるべき創業融資は?
✔︎各種創業融資をおすすめする理由は?
✔︎各種創業融資のおすすめポイントは?
✔︎創業融資を受けるために何を準備すればいいの?
✔︎創業融資を1つ選ぶならどれがおすすめ?

など疑問を抱えている方はたくさんいらっしゃると多います。

そこで、本記事では、個人事業主でも受けられる創業融資をご紹介するとともに、各種創業融資を受けるメリット・デメリットも併せて解説します。

本記事を読めば、個人事業主が受けられる創業融資を理解できるだけではなく、実際に「創業融資を受けるために何をすべきか」対策も分かるでしょう。

個人事業主で「創業融資を受けるのが難しそう」と感じている方はぜひ、最後までご覧ください。

個人事業主でも創業融資を受けられる理由

結論から先にお伝えすると、個人事業主でも創業融資を受けることは可能です。

なぜなら、創業融資の審査の基準は個人事業主だとしても、法人だとしても変わらないからです。

「この事業は成長する可能性があるから、返済も期待できそう」と思わせる申し込みができれば、全く問題ありません。

それではなぜ、個人事業主が審査に通りづらいと言われているのでしょうか?

後でも詳しくご紹介しますが、個人事業主が融資審査に通りづらいと言われる理由は「自己資金」にあることが多いです。

自己資金がたりず、融資を受けに来る人が多いので、創業融資を受けづらいと考えられがちです。

しっかりと自己資金を準備して、審査の対策を行えば、法人と全く変わらず創業融資を受けられます。

個人事業主が受けるべき創業融資

個人事業主でも問題なく創業融資を受けられることがわかったところで、個人事業主が検討すべき創業融資をご紹介します。

他にも融資制度は存在しますが、今回ご紹介するものは創業者や中小企業のために用意されているものなので、比較的融資を受けやすいです。

個人事業主が融資を受けるならおすすめは以下の3つです。

・新創業融資制度
・制度融資
・信用金庫の融資

各種創業融のメリットとデメリットについて触れつつ、ご紹介していきます。

新創業融資制度

新創業融資制度は日本政策金融公庫が行っている融資制度です。

日本政策金融公庫は国が100%関与している金融機関で、個人事業主や中小企業を対象として、様々な融資政策をおこなっています。

中でも創業したばかりの個人事業主におすすめできるのが、新創業融資制度です。

新創業融資制度の融資を利用するメリットとしては以下の3点が挙げられます。

・金利が低く設定されている
・無担保・無保証人
・返済期間が長い

また、デメリットは以下2点でしょう。

・自己資金がないと審査が厳しい
・書類の準備に時間がかかる

それぞれ詳しくご紹介します。

メリット1:金利が低く設定されている

以下が新創業融資を受ける際の利率になります。基本的には年利2%前後です。

基準利率特別利率A特別利率B特別利率C特別利率D特別利率E特別利率J特別利率P特別利率Q
2.41~2.902.01~2.501.76~2.251.51~2.001.76~2.251.01~1.501.36~1.852.21~2.502.01~2.50
参考:日本政策金融公庫 国民生活事業(主要利率一覧表)

個人事業主が新創業融資制度を受ける場合、基本的には基準利率を適用されるので、2.41~2.90の利率になります。

しかし、特別利率を受けられるケースもあります。融資金の使い道や期間、担保の有無によっても異なるので、確認が必要でしょう。

とはいえ、融資を受ける方が利率を決められるわけではないので、基準利率をもとにして、どのくらいの返済額が発生するのかを考えておくのが良いでしょう。

メリット2:無担保・無保証人

金融機関からお金を借りるときには必ずと言っていいほど保証人が求められます。

しかし、新創業融資制度においては保証人・担保は必要ありません。

そのため、責任を代表者が負う必要はなく、安心して利用できるでしょう。

倒産した際に代表者のリスクがなく借りられるのは大きなメリットなのではないでしょうか。

メリット3:返済期間が長い

返済期間が長いのも、新創業融資制度を利用するメリットと言えます。

返済期間は5年以上から選択できます。

新創業融資制度は、この制度単体で利用するものではありません。

他の融資制度と組み合わせて使います。他の日本政策金融公庫の融資を創業者向けにカスタマイズしたものと言った方がわかりやすいかもしれません。

日本政策金融公庫の融資は基本的に返済期間が長いので、返済期間に依存している新創業融資制度の返済期間も長くなっています。

基本的に運転資金は5年以上、7年以内。設備資金は5年以上、10年以内に返済すれば良いので、余裕を持った返済ができます。

デメリット1:自己資金がないと審査が厳しい

ここからは新創業融資制度のデメリットをご紹介します。

1つ目のデメリットとしては、自己資金がないと審査が厳しく融資を受けられないと言うことです。

日本政策金融公庫のHPに明記されている自己資金額は「希望融資額の10分の1」です。

1,000万円の融資を受けるには最低でも100万円の自己資金を用意する必要があるので、少しハードルが高いように感じてしまいます。

さらに、10分の1と記載されているにもかかわらず、希望した額の融資を受けるために現実的な自己資金額は3割程度と言われています。

そのため、1,000万円だと300万円ほどは準備しなければなりません。

自己資金がないと審査が厳しいのは個人事業主にとって厳しいポイントではありますが、融資を受ける際に自己資金の要件を満たすように、コツコツと溜めることが重要です。

デメリット2:書類の準備に時間がかかる

準備する資料が多く、非常に時間がかかってしまうのがデメリットと言えるでしょう。

創業融資を受ける際に準備する資料は以下の通りです。

・借入申込書
・創業計画書
・資金繰り計画書
・見積書(設備資金等)
・通帳のコピー
・身分証明書
・営業許可を証明するもの
・見積書、契約書
・固定資産課税明細書と固定資産税の領収書
・各種ローンの支払明細
・賃貸借契約書

ざっと洗い出しただけでもこれだけの書類が必要になります。

また、上記以外の書類に関しても、融資担当者から求められた書類は提出する必要があります。

身分証明書や通帳のコピーなどは、準備して持っていくだけで良いですが、創業計画書や借入申込書などは記入する必要があります。

そのため、準備に相当な時間がかかると思っておいた方が良いでしょう。

地方自治体の制度融資

地方自治体と金融機関、信用保証協会が手を組み、融資を行うのが制度融資です。

信用保証協会の保証を受けられるので、信用が担保され、融資が受けやすいと言う仕組みになっています。

制度融資にもメリットとデメリットがあります。メリットとしては、

・金利が低く設定されている
・しばらく利益が出せなくても安心
・審査に通りやすい


デメリットとしては、

・融資実行までが長い
・制度融資の種類が多いため、選択に時間がかかる
・連帯保証人を求められる可能性がある

それぞれ、詳しく説明します。

メリット1:金利が低く設定されている

制度融資は金利が低く、負担が少ないことがメリットだと言えるでしょう。

自治体によって条件や金利が異なるため、何%と明確にお答えすることはできませんが、基本的には1%〜3%程度で定められている場合が多いです。

また、自治体によっては利子の一部を負担してくれる場合がありますので、その制度を利用すると利子を抑えることもできます。

メリット2:しばらく利益が出せなくても安心

据置期間が長いため、しばらく利益が出せなくても資金繰りができます。

据置期間とは元本を支払う必要がない期間のこと。約1年間設けられている自治体が多いため、利益を生み出すのに時間がかかるビジネスモデルの場合にも安心して資金繰りができます。

手元にある資金を崩さなくても良い点は大きなメリットと言えるでしょう。

メリット3:審査に通りやすい

制度融資の場合には信用保証協会が信用を担保してくれるため、審査に受かりやすいです。

一般的には、信用の低さが個人事業主のネックといえますが、信用保証協会の担保によって、創業したなりの個人事業主でも審査に受かる可能性があります。

デメリット1:融資実行までが長い

制度融資は実行されるまでの期間が2〜3ヶ月程度かかると言われています。

新創業融資制度は1.5ヶ月程度で融資が受けられるので、比較すると時間がかかる点はデメリットと言えるでしょう。

これほど時間がかかってしまう理由は、審査が2箇所に及ぶからです。

金融機関と信用保証協会の2箇所で審査が行われています。審査が厳しいわけではありませんが、2度チェックされるので、時間がかかると言うわけです。

「融資を今すぐ受けたい」と言う事業者の方にとっては、時間が長く、煩わしいと感じることもあるでしょう。

デメリット2:制度融資の種類が多いため、選択に時間がかかる

制度融資を選ぶ際には、ご自身の状況に最も適しているものを選ぶのが得策です。

しかし、地方自治体の制度融資は種類がたくさんあるので、選択に時間がかかってしまいます。

時間がかかっていては、創業の他の準備が疎かになってしまいます。

そこで、効率的に自分にあった融資を選ぶため、融資の専門家に相談してみるのもおすすめです。

デメリット3:連帯保証人を求められる可能性がある

第三者保証人として信用保証協会を立てることができますが、連帯保証人として立てる必要がある場合もありますので、注意が必要です。

信用金庫の融資

信用金庫から直接融資を受けることもできます。

他の融資政策と比較すると、融資審査に通りにくい印象も否めませんが、実際は、信用金庫で融資を受けられたと言うケースもよくありますので、検討する価値があるでしょう。

信用金庫の融資を受けるメリットは

・小規模事業主の融資に前向き
・長期的視点で融資をおこなってくれる

一方、デメリットとして上げられるのは

・金利がやや高め
・多額の融資は期待できない

です。詳細を見ていきましょう。

メリット1:小規模事業主の融資に前向き

信用金庫は中小企業や個人事業主など、小規模事業者でも前向きに融資をしてくれる可能性が高いです。

銀行から融資を受けるのはハードルが高いと感じる方でも融資を受けられる可能性はあります。

信用金庫の融資においては、定期的なヒアリングや訪問を行ってくれるので、親密な関係が結べるかもしれません。

メリット2:長期的視点で融資をおこなってくれる

信用金庫は、事業者や地域のことを考えた上で運営を行っています。

そのため、他ではリスクを考えて融資実行をためらうケースでも、信用金庫では融資を与えてくれる可能性があります。

長期視点で、事業者が事業を成功に導く将来を見据えて、貸し付けを行なってくれる場合もあるのです。

デメリット1:金利がやや高め

個人事業主でも融資を受けられるのは大きいですが、デメリットも存在します。

まず、1つ目に金利が高めに設定されていると言うことが挙げられます。

信用金庫も売上を出さないと運営ができないので、手数料をとるしかありません。

信用金庫は小口融資に少し高めの手数料をつけています。

信用金庫の利益はそこから出ているので、仕方ないことですが、金利が高いのは頭に入れておくべきでしょう。

デメリット2:多額の融資は期待できない

信用金庫は少しの預金額で運用を行っているので、融資も小さく行うしかありません。

そのため、銀行や日本政策金融公庫と比べれば、あまり大きな額の融資は期待できないでしょう。

とはいえ、創業時の資金としては申し分ありませんので、活用しない手はありません。

創業融資の審査を通過するコツ

個人事業主が受けるべき創業融資について、ここまでご紹介してきました。

ここからは、審査を通過するコツについてお伝えします。

創業融資は、創業者に優しいとはいえ、しっかりと審査が行われた上で、融資を行う是非を決めています。

そのため、 準備できる部分に関してはしっかりと準備しておくことが肝心です。

本記事では、4つの項目に絞ってご紹介します。

・十分な自己資金を用意する
・信用情報の傷をクリアにする
・脱税・滞納をなくす
・将来の事業見通しを明確にする

上記の項目について詳しく解説します。

これらの条件はすべての融資に当てはまることでもありますので、できる限りクリアするようにしましょう。

十分な自己資金を用意する

自己資金額を十分に用意できていないと、門前払いを受ける場合がありますので、注意しましょう。

逆にいえば、融資を受ける際に十分な自己資金があれば、審査に通りやすいと言うことです。

具体的には、融資希望額の4割程度の自己資金を持っておくのがおすすめ。

このくらい用意できる人であれば、金銭管理能力のある事業者だと判断され、融資を受けやすくなるでしょう。

また、自己資金は少しずつ計画的に集めておくことも必要です。

前述しましたが、融資を受ける際には通帳を提示する必要があります。

その際に、計画的に預金が溜まっている通帳は評価が高いです。

なぜなら「創業のためにコツコツ準備してきた、熱心な人」と言う評価を得られるからです。

しかし、一気に預金された通帳だと、最悪の場合には見せ金として臨時的に用意したお金だと考えられる可能性もあります。

創業までに時間があるとしても、創業予定なのであれば、早い段階から準備しておくことをおすすめします。

信用情報の傷をクリアにする

信用情報に傷があると、融資を受けられない可能性が上がります。

クレジットや各種ローンの返済が完了していない場合には、すぐに返済するようにしましょう。

特に、クレジットに関して言うとCIC(指定信用情報機関)に情報開示を求めれば、一発で信用情報がわかります。

そのため、ほぼ確実に開示されるでしょう。

その際に傷があることを確認されれば「返済できない人」と考えられてしまいます。

「返済できない人」には融資を与えない方が良いと思うのが普通ですので、クリアにして融資の審査に臨みましょう。

脱税・滞納をなくす

特に脱税は法律に関わることですので、注意しましょう。

個人事業主の場合には毎年の「確定申告」を行うことが必須になります。

少しでも滞っていると信用はなくなってしまうでしょう。

また、各種公共料金などの滞納も信用をなくす原因となります。

自信がない場合にはすぐに対応するようにしましょう。

一般的にスモールビジネス(個人事業主や中小企業)は大企業に比べて信用を得づらいと言われています。その証拠に、大企業とやりとりできる個人事業主は少ないのです。

ただでさえ信用が低いのに、より信用を下げる行為は無くすべきです。

将来の事業見通しを明確にする

将来の事業見通しは非常に重要な項目です。

客観的データで事業の将来性を示すことができれば、融資を受けられる可能性は上がります。

たとえば、同じような事業を行っている法人のデータを持ち出して「このくらいの成績を打ち出せる可能性があります。」と示し、事業の魅力を最大限伝えましょう。

この部分がしっかりと提示できれば、返済においても信用できる人だと感じてもらえるはずです。

一つ選ぶなら、新創業融資制度がおすすめ

個人事業主が受けるべき創業融資や、審査に通るコツについてご紹介してきました。

融資初心者で、最初に1つ選ぶのなら、新創業融資制度がおすすめだといえます。なぜなら、以下の理由があるからです。

・国がおこなっているから融資が受けやすい
・他の融資が受けやすくなる

詳しくみていくことにしましょう。

国がおこなっているから融資が受けやすい

新創業融資制度は国が100%関与している融資政策です。

融資目的は「日本の活性化のため」ですので、新規事業や小規模事業に関しても積極的に融資を行ってくれます。

比較的融資を受けやすいので、最初に受ける融資政策としておすすめです。

他の融資が受けやすくなる

公庫の融資を経ている方と、そうでない方を比較すると、公庫から融資を受けている場合のほうが他の融資審査に通りやすくなります。

なぜなら、公庫の審査は厳しいわけではありませんが、しっかりと行われるからです。

審査に通った事実がプラスにはたらいて、他の制度融資や信用金庫の融資も審査に通りやすくなります。

公庫からの融資は受けた実績が溜まるので、最初に融資を受けるなら、新創業融資制度がおすすめです。

創業融資の審査に受かるなら専門家に頼るべき

いかがでしたでしょうか。

個人事業主が受けるべき融資と、審査に通るためのコツをお伝えしました。

また、その上で新創業融資制度がおすすめだと言うこともご紹介させていただきました。

新創業融資制度は審査に通りやすいとお伝えしました。

しかし、通りやすいと言っても、実際のところの審査合格率は3割程度。狭き門と言われています。

審査を通過するためには、法人や他の個人事業主に負けない審査書類を作ることが重要になります。

とはいえ創業融資を受ける方のほとんどが融資審査は初めて。

そのため、審査書類をどのように作り込めば良いか、どうしたら審査に通るのかわからない方も多いことでしょう。

そこで、おすすめなのが融資の専門家に相談すると言う方法です。

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