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ガールズバー出店の手順
ガールズバーを出店するためにはさまざまな準備が必要です。
何も分からない状態から始めようとすると準備不足で思うように進まないばかりか出店までこぎつけても上手く軌道に乗れずに集客が見込めない状態が続いて短期間で閉店に追い込まれることも考えられます。
せっかくガールズバーを出店させるなら誰もが成功させたいはずです。
ここからは、ガールズバーを出店するための手順を解説します。
資金がどれくらい必要なのかなども詳しく紹介しているため、ガールズバー出店に少しでも興味がある人は参考にしてください。
コンセプト作成
まずはじめにガールズバーのコンセプトを決めましょう。
漠然としたものではなく、最初からコンセプトを細かく決めておくと事業計画書を作成する際や物件探し、内装や外装をデザインする際もブレずにスムーズに決められます。
コンセプトは以下の7W2Hの考え方を参考にすると良いでしょう。
7W2H | 意味 |
---|---|
When | 時期:いつガールズバーを開業するのか? |
Where | 場所:どのエリアでガールズバーを開業するのか? |
Who | 主体者:誰がどのようなキャストとガールズバーを開業するのか? |
What | サービス・メニュー:どの様なメニューでガールズバーを開業するのか? |
Why | 理由:なぜガールズバーを開業するのか? |
Whom | 対象者:どのような客層を狙ってガールズバーを開業するのか? |
Which | イチオシメニュー:どのメニューを押していくのか? |
How | 方法:どのようにガールズバーを世に広めるのか? |
How much | 費用:どのくらいの時間と費用でガールズバーを開業するのか? |
特にWhyの「なぜガールズバーを開業するのか?」は明確な理由を考えておくことが大切です。
飲食店経営はほかの業種と比べても存続が難しく、日本政策金融公庫による「新規開業パネル調査」では、2011年末に存続していた企業のうち、2015年末で廃業した企業が10.2%、飲食店・宿泊業が18.9%が最も多い結果となっています。
このことからも、飲食店の経営は中途半端な気持ちでは成功することは難しい業種であることはわかります。
「他にやりたいものがなかったから」など消去法で選ばれた場合はおすすめできません。
「どうしてもガールズバーを出店したい」「色々考えた結果ガールズバーを選んだ」など、ガールズバーに限らず飲食店を経営するには強い信念を持つことが必要です。
資金調達
ガールズバーを出店するためには、ある程度まとまった開業資金が必要になり、出店するエリアや選ぶ物件にもよりますが、最低でも400万円は必要だと言われています。
開業資金はより細かく分けると以下の通りです。
- 店舗造作費
- 物件取得費
- 運転資金
種類 | 内容 |
---|---|
店舗造作費 | 内装・外装工事費、食器類、冷暖房設備など |
物件取得費 | 物件を契約する際必要な費用(保証金・礼金・仲介手数料など) |
運転資金 | 家賃、水道光熱費、人件費など |
物件取得費は借りる物件の家賃によって変わります。
保証金は家賃の6〜12カ月ほど、礼金や仲介手数料は1~2カ月、前家賃も必要になります。
仮に、選んだ物件が30万円の家賃だった場合の物件所得比の内訳は、大体以下の通りです。
・保証金:180~360万円 ・礼金:30~60万円 ・仲介手数料:30~60万円 ・前家賃:30万円 合計270~510万円 |
店舗造作費の多くを占めるのが内装工事費です。
業者や物件の広さにもよりますが、坪単価15~30万が相場です。
例えば、15坪の物件なら225~250万円程の内装工事費がかかることになります。
準備をしっかり終えていざ開業することになってもすぐに軌道に乗って安定した経営が見込めることはなかなかありません。
軌道に乗るまでの数か月間の運転資金は用意しておく必要があります。
一般的に飲食店の運転資金は6か月が目安です。
物件探し
ガールズバーを出店する際は、物件探しも重要です。
レストランやカフェなどの飲食店とは適したエリアが異なり、ただ人が多い学生の街やファミリー層が多く住む街ではなかなか集客が見込めないことも。
夜に賑わう繁華街にある物件を選ぶことで、利用したいお客さんの目にとまり、より多くの集客が期待できるでしょう。
物件はスケルトン物件と居抜き物件があり、それぞれ特徴が異なります。
◆スケルトン物件: 内装や設備が何もない ◆居抜き物件:前の店で使われた内装や設備がそのまま残っている |
内装や設備にこだわりを持っていて、資金にも余裕がある場合にはスケルトン物件が良いでしょう。
一方なるべく改装費用を抑えたいなら、内装や設備を利用できる居抜き物件を選ぶのがおすすめです。
居抜き物件を選ぶ際は、内装や設備の状態もしっかりとチェックしておく必要があります。
内装デザイン
物件が決まったら外装・内装の工事に取り掛かります。
業者に頼む場合は、始めに考えていたコンセプトに沿ってイメージを伝えましょう。
業者へ明確にイメージを伝えるためにはまず自分の中で考えをはっきりさせておかなければなりません。
曖昧なまま内装工事が進められると思っていたイメージとは違う内装デザインになる可能性もあります。
そのため、コンセプトは相手にも伝わるよう明確にしておきましょう。
資格・許可の取得
ガールズバーを開業するためにはいくつかの資格や届出が必要です。
資格といっても取得は難しい物ではありません。
しかし、取得のための講習日程が合わず開業予定までに資格が取得できないことも考えられるため、余裕を持って取得することをおすすめします。
以下、ガールズバー出店に必要になる資格と届出の種類と提出先です。
◆食品衛生責任者:資格講習を受ける(栄養士、調理師、製菓衛生師などの資格を持っている場合は受講しなくても食品衛生責任者になれる) ◆飲食店営業許可:最寄りの保健所に届出 ◆深夜酒類提供飲食店:最寄りの警察署に届出 ◆開業届:最寄りの税務署に届出 ◆防火対象物使用開始届出:最寄りの消防署に届出 |
届け先は種類によって異なるため、一日でまとめて届け出るのが難しいかもしれません。
そのため、届出に関しても余裕を持って用意して届け出るようにしましょう。
キャストの採用
ガールズバーは、お客さんを惹きつける女性キャストの存在も人気店になるかどうかの重要なポイントになります。
雰囲気が良くてお酒が美味しいだけならどこの店でも良いため、女性キャストの対応が悪ければほかの店に流れてしまうでしょう。
優れた女性キャストを採用するためには求人にも力を入れる必要があります。
求人募集の条件に時給だけでなくシフトが組みやすい・送迎付きなど、働きやすい環境を作り、アピールすることでほかの求人との差別化を図ればバイトを探している女性にも目に留まりやすくなるでしょう。
仕入れ先を決める
ドリンクやフードの仕入れ先も決めます。
その際に気をつけたいのが品質と価格です。
品質の良さはもちろんのこと、仕入れ価格を抑えられればその分を人件費や広告宣伝費に回せます。
女性キャストへの時給をプラスできれば「これからも働きたい」と考えてもらえ、魅力的なキャストの確保にもつながるでしょう。
それは集客効果も高く結果的に店の利益になるため、人件費や広告宣伝費はなるべく抑えないでうまく活用するのが成功への近道となります。
備品の購入
ガールズバーを出店するには多くの備品が必要です。
椅子やカウンター、照明などのほか、グラスや皿、アイスピックなど細かいものを入れたらキリがないほどあります。
ぜひコンセプトに合った備品を揃えましょう。
販促活動
オープンが近づいてきたら広告宣伝に力を入れましょう。
チラシ配りやSNS、ホームページ作成も集客効果が期待できます。
各SNSのアカウントを作成しておき、開店時に活用できるように準備しておきましょう。
割引クーポンなどを付けることで「行ってみようかな」というお客さんも増え、そこで楽しい時間を過ごせれば、リピーターとして何度も訪れてくるお客さんの獲得にもつながります。
ガールズバー出店の注意点
ガールズバーで深夜0時を過ぎても営業したい場合は、深夜酒類提供飲食店の届出が必要です。
一方でキャバクラのようなお客さんと一緒にお酒を飲むような店は、風俗営業1号許可に認可されている必要があります。
深夜酒類提供飲食店と風俗営業許可は一店舗で両方届け出ることができません。
そのため、 風俗営業許可を届けてないガールズバーではお客さんの隣に座ったり、カラオケのデュエットをしたりすることは法律違反となります。
カウンター越しでの握手やカラオケの手拍子なども法律違反となるため、女性キャストへの接客マニュアルなどを作るなどして、法律違反にならないよう十分に気をつけましょう。
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まとめ
ガールズバーの出店には、まとまった資金とさまざまな準備が必要です。
そのため、初めて飲食店を経営しようとしている初心者には分からないことも多いでしょう。
まずはガールズバーをなぜ始めたいのか、誰をターゲットにするのかなど、開店前から開店後にも関わってくるコンセプトを明確にすることから始めてください。
ガールズバーを出店する際必要な初期費用の中でも高額になりやすい内装工事。
内装工事リースでは、500万円の内装費用を初期費用が用意できなくても行える場合があります。
「ガールズバーの内装デザインにこだわりたいけどまとまった費用が用意できない」というお悩みを抱えている場合はまずお問い合わせください。