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パン屋を開業する前に!人気店になるためにはパン屋の内装にこだわろう
ここ数年でパン屋の人気は急上昇しています。
テレビや雑誌でもパン屋特集がよく組まれているのを見かけます。
また、食パンだけ、カレーパンだけなどこだわりの1種類でのみ勝負するパン屋の専門店も増えているなど、さまざまな種類のパン屋が競合しています。
パン屋人気にともなってパン屋を開業したい人も増加傾向にあり激戦の業種です。
パン屋が激戦の業種ということは、閉店に追い込まれているパン屋も増加している現実があります。
人気のパン屋になるためにはオリジナリティが欠かせません。
そのため、パンの種類や素材だけではなく、パン屋の内装がとても重要です。
パン屋の内装に必要な3つのポイント
パン屋の内装は清潔感が大切
食べ物を扱うパン屋の内装は、清潔感がとても大切です。
薄汚れていて暗いパン屋には、入りたくないですよね。
パン屋にちょっとでも不潔なイメージを持たれてしまうと、そのパン屋に足を運ぶ人はいなくなってしまうでしょう。
明るい店内で清潔感を感じられるように、壁が白で、自然光がたっぷり入るガラス張りの内装のパン屋さんが多いのもそのためです。
白は清潔感を感じる色です。
パン屋の内装は、白をベースに自然光をなるべく多く取り入れる内装にすることをおすすめします。
パンがおいしそうに見える照明
パン屋で思わず手に取りたくなるパンは、ふんわりとしていてこんがりと焼き上がったパンですよね。
寒色系の照明よりも、ぬくもりを感じられる暖色系の照明に照らされた方が、焼き立てのパンがイメージできて並んだパンをおいしそうに見せてくれます。
また、暖色系の照明はぬくもりが感じられてパン屋の印象アップにもつながり、お客様も入りやすくなります。内装を決める際にパン屋の照明は暖色系を選択しましょう。
掃除のしやすさがパン屋には必要不可欠
パン屋の内装は掃除のしやすさも重要なポイントです。
パン屋の店内にごちゃごちゃした飾りを置くと掃除がしにくく、またほこりが溜まりやすくなって清潔感が感じられなくなってしまいます。
また、パン屋は特にパンくずなどがたまりやすいです。
パンを並べる陳列棚などはまめに掃除できるようにフラットで水拭きができる素材が最適です。
壁や床など内装の素材も掃除のしやすさを意識して決めましょう。
今人気のパン屋はこんな内装にこだわっている
人気のパン屋は、それぞれ内装にオリジナリティがあります。そこで、オリジナリティで勝負をして人気を得ているパン屋の内装を参考にしてみましょう。実際に人気のパン屋さんに足を運んで内装のチェックをするのもおすすめです。
・イートインスペースもある外国風のおしゃれなパン屋
パリやイギリスなどの外国のパン屋の雰囲気を感じられるおしゃれなパン屋は、特に若い女性に人気の高いパン屋です。
外観から内装までトリコロールカラーでまとめられていたり、海外から取り寄せた小物が飾られていたり、まるで海外旅行での買い物気分を体験できるような内装を重視しています。
また、店内やオープンテラスにカフェを兼ねたイートインスペースを設けているところも多く、内装費用がその分かかりますが、カフェ目的のお客様もターゲットにできるので売上UPも見込めます。
・1種類だけで勝負するパン専門店
高級食パンのブームの先駆けとなった「乃が美」のように、食パンやカレーパンなど1種類で勝負するパン屋も増加傾向にあります。
1種類だけの販売なので、販売スペースが狭くても開店ができるのでその分内装費用を抑えられるのがメリットです。
また来店するお客様の買うものも決まっているために回転率もよく、カウンター販売をしているパン屋も多いです。
・昔ながらの雰囲気がある内装がレトロなパン屋
レトロなパン屋は、地元密着型で長年その土地で営業しているパン屋が主です。
クリームパンやあんパン、惣菜パンやサンドイッチなど、身近な種類のパンが豊富に置いてあり、値段も手頃で入りやすいイメージです。
内装も凝ったものよりは清潔感を大切にして、レトロな花柄のクロスやアンティークな小物をアクセントに使ってレトロな雰囲気を出しています。
居抜き物件を利用するのもおすすめです。
・天然酵母や国産小麦など素材にこだわったパン屋
素材にこだわるパン屋は、無垢材を使うなど木のぬくもりを感じられるナチュラルな内装にすることが大切です。
無垢材は木材の中でも高いので、全てを無垢材で揃えるのではなく床だけ、もしくは陳列台だけなどとして、あとは木目調のビニール素材を使用するなど内装にメリハリをつけています。
観葉植物を飾るなど、木とグリーンを組み合わせる内装も素材にこだわるパン屋にはおすすめです。
パン屋の内装費用の平均は?
なんとなく、開店するパン屋のイメージが湧き上がってきたでしょうか。
次はパン屋の内装費用についてお話しましょう。
パン屋の内装費用は一般的に坪単価30万円~60万円が平均と言われています。
20坪のパン屋であれば、1,000万円前後は内装費用としてかかる計算になります。
飲食店の内装費用は開店資金の40%前後と言われていますが、パン屋の内装費は50%を超えることがほとんどで内装費用は高額になる傾向があります。
というのも、パン屋はガス、水道、電気だけではなく、パンを焼くためのオーブンや揚げパンなどを作るフライヤー、またその熱がこもらないような空調設備など、厨房にかかる設備費用が内装の費用の大きなウェイトを占めるからです。
パン1個の価格は高くても数百円なため、数多く焼き上げるオーブンが必要です。
また、パンはこねたり蒸したりするので、それぞれの専用の機器も用意しなければいけません。
機材をすべて揃えるのに最低でも400~500万円はかかるでしょう。
内装にこだわるとどうしても内装費用が高くなる傾向にあるので、お金をかけるところにメリハリをつけるなど、なるべく内装費用を抑える工夫がパン屋の開業には必要です。
高額なパン屋の内装を少しでも安く抑えるコツは?
ただでさえ高額になりがちなパン屋の内装。少しでも内装費を安く抑えるコツをお教えします。
前がパン屋や飲食店だった居抜き物件を狙う
居抜き物件の最大のメリットは、以前の店舗で使っていた厨房設備や空調設備がそのまま使えるため内装の設備費用が削減できることです。
以前パン屋だった居抜き物件ならオーブンなどパン屋に必要な機材がそのまま残っている可能性が高いです。
陳列棚やレジなどもそのまま使えるかもしれません。
パン屋ではなくても飲食店なら、厨房も使えるし水道や電気、空調工事も不要になるため内装にかかる費用を抑えることができます。
ただ、居抜き物件の設備は、保証がはっきりせず万が一壊れた時にどこに依頼をすればいいのかわからないことがあります。
修理や保証について事前に確認が必要です。
また、あまりにも古い設備だと自分自身で交換する必要が出てきてしまうことも。
居抜き物件の設備の交換やリフォームをする場合、設備の購入費用の他にも撤去費用がかかり、スケルトン物件よりも内装費用がかかってしまうケースもあります。
居抜き物件ということは、前の店舗は何らかの理由で閉店しているという点も注意する必要があります。
閉店理由によっては、せっかくパン屋を開店してもそのイメージを引き継いでしまうこともあります。
閉店理由はしっかりリサーチをしましょう。
中古品やリースを利用する
オーブンやフライヤーなどの厨房機器は中古で購入する、またはリースを利用する、という方法もあります。
リースであれば、内装費用を抑えることができるだけではなく、万が一閉店する場合にも返却するだけでいいというメリットもあります。
中古の機材の場合、どのくらい使われているのか、修理が必要な場所はないか、入念にチェックが必要です。
また、壊れてしまった場合、あまりにも古い機器だと部品の販売が終了していると修理ができないこともあるので注意してください。
家具や壁紙などはお金をかけるところのメリハリをつける
パン屋はぬくもりを感じられるように木材を使用した内装が多いです。
木材の中でも無垢材を使った内装は、木のあたたかみが感じられて人気ですがその分高額です。
目に入りやすい壁や陳列棚などは無垢材を、あまり気にならない床は木目調のビニールクロスを使うなどメリハリをつけることが内装費用を抑えるポイントです。
スケルトン物件であれば、打ちっぱなしのコンクリートをそのまま活用する内装も人気です。
DIYや手作りを取り入れてみる
パン屋の開業には内装費用だけではなく大きな金額が動きます。
プライスカードや看板、近隣に配るチラシなどできるところは自分で作ってみるのもおすすめです。
小さな節約にしかならないかもしれませんが、開業時には1円でも多く現金を手元に残した方が少しでも不安を取り除くことができます。
また、手書きのプライスカードは、パン屋の場合には手作り感が出てやわらかい印象をお客様に与えます。
自分でできるところは自作するのも節約につながります。
見積もりは複数の内装業者に依頼する
内装業者に依頼をする際は、つい口コミのいい1ヶ所に決めようとしがちですが、必ず複数の内装業者に依頼を出しましょう。
内装費用を少しでも抑えるために、他の内装業者と競合させることも大切です。
また、いろいろな内装業者と打ち合わせをすることにより、丁寧な対応をしてくれるかどうか、また相性がいいかどうかなどもわかってくるようになります。
また、工事費が高くなっても、設備会社と付き合いがあって設備や什器などを安く仕入れることができる内装業者もあります。
その結果、トータルの内装費用が安く済むなんてこともあるのです。
内装業者とは、工事が終わったら終わりではなく、アフターケアなど何かとお付き合いが続きます。
内装費用が安く済んでも対応が悪いなど信頼関係が築けない内装業者は避けましょう。
最後に:内装費用に不安に感じたらお金のプロに相談を
パン屋の内装費用は飲食店よりも高いので、困ったらプロに相談をするのも1つの方法です。
なるべく手元に現金を残すために内装のリースや分割払いを選択した方がいいなど、プロ目線で悩みを解決してくれます。
プロに相談をする時には、実際にパン屋の開業サポート実績があるか、アフターケアまでサポートしてくれるのか、会計の資格を持ったプロがいるのかをチェックしましょう。
財務面をサポートしてくれるプロがいれば安心して開業に全力を尽くせます。