リフォーム業で独立する方法は?会社設立に向けたポイントや注意点を解説

リフォーム業で独立する方法とは?独立後の収入や独立の注意点を徹底紹介

近年、さまざまな理由でリフォーム工事需要が増してきていると言われています。

そこで、この記事では、このリフォーム業での独立について詳しく解説していきます。

リフォーム会社を設立する前に知っておきたい全体像

リフォーム業は、比較的参入しやすい一方で、開業後の進め方によって成果に大きな差が出やすい業種です。

「資格がなくても始められる」と聞いて独立を考える方も多く見受けられます。

ここでは、リフォーム会社設立の前段階として、必ず押さえておきたい全体像を整理します。

個人事業主と法人(会社設立)はどちらが向いているか

リフォーム業は、個人事業主としてスタートする人も多いですが、最初から会社設立を選択する人も増えています。

どちらが適しているかは、事業の進め方や将来像によって変化しがちです。

個人事業主

  • 開業手続きが簡単
  • 初期費用を抑えやすい

法人(会社設立)

  • 元請案件や法人取引につながりやすい
  • 融資や補助金の選択肢が広がる
  • 事業拡大を前提にしやすい

将来的に「人を雇う」「高額案件を扱う」「事業を大きくしたい」と考えている場合は、早めの会社設立が向いています。

希望する事業モデルによって準備が変化する

リフォーム会社といっても、その事業モデルや内容はさまざまです。

設立前に、どの形を目指すのかを明確にしておくと、失敗を回避しやすくなります。

たとえば、以下のモデルから考えてみると良いでしょう。

  • 自社施工型(自分や社員が現場に出る)
  • 営業・管理特化型(施工は協力会社に外注)
  • 下請中心
  • 元請中心

自社施工型であれば技術力が強みになりますが、人材確保や労務管理が課題になりがちです。

一方、営業特化型は固定費を抑えやすい反面、外注管理や品質管理が求められます。

事業モデルの違いによって、準備すべき事項が大きく変わるため、設立前に方向性を定めておくことが不可欠です。

工事内容と請負金額が重要

リフォーム会社設立で多くの人が混乱する点が、「資格や許可は本当に必要なのか」ということです。

実際には、工事内容と請負金額によって判断が分かれます。

小規模な内装工事や軽微なリフォームなら、資格や建設業許可がなくても対応が可能です。

しかし、1件あたりの請負金額が大きくなると、建設業許可が必要になる場面が増えてきます。

また、電気・水道・ガスなどの専門工事は、資格や登録がなければ請け負えません。

自社で資格を保有するのか、協力会社に任せるのかを含めて、設立前に整理しておく必要があります。

リフォーム業の独立に必要な資格

リフォーム業は、他業種と比べて参入ハードルが低いといわれています。

実際に「資格がなくても独立できる」という点は事実だからです。

とはい、会社を設立して継続的に事業を営むなら、資格や許可の考え方を正しく理解しておくことが不可欠です。

リフォーム業は資格なしでも開業できる

リフォーム工事の中には、法律上、特別な資格や免許が不要なものも多くあります。

たとえば、以下のような工事は資格なしで請け負うことが可能です。

  • クロス張り替え
  • 床材の張り替え
  • 簡易的な内装リフォーム
  • 設備交換を伴わない軽微な工事

そのため、現場経験を積んだ職人が、資格を持たずに独立・起業するケースも少なくありません。

建設業許可が必要になる基準の理解が重要

資格以上に重要な観点が、建設業許可の要否です。

リフォーム工事であっても、1件の請負金額が500万円(税込)以上になる場合は、建設業許可が求められます。

これは新築・改修を問わず適用されるため、「リフォームだから不要」「小さな会社だから関係ない」と考えることは危険です。

電気・水道・ガス工事は資格・登録が必須

リフォーム工事の中でも、以下の分野は法律上、資格や登録がなければ施工できません。

  • 電気工事
  • 給排水設備工事
  • ガス設備工事

これらの工事を扱う場合は「自社で有資格者を雇用する」「資格を持つ協力会社に外注する」などの検討が必要です。

リフォーム会社としては、「すべて自社で担う」必要はなく、元請として管理・調整に専念する形も一般的です。

リフォーム会社での会社設立がおすすめの理由

リフォーム業は、数ある業種の中でも会社設立との相性が良い分野といえます。

個人事業主として始めることも可能ですが、一定の段階で法人化することで、事業の幅や安定性が大きく変わってきます。

リフォーム業は起業しやすい

リフォーム業は、建設業の中でも非常に新規参入しやすい業種と言われています。

理由としては、軽微な工事であれば、特定の資格、業務許可が不要だからです。

また、同じ建設工事の中でも少ない初期投資で始められるという点が挙げられます。

さらに、リフォーム業でのフランチャイズが多く展開されており、自分で営業ができなくても収益をあげられることが多いです。

そのほかにも、業務用品、機器の在庫管理不要、店舗すら用意せず独立することもできます。

独立の容易さ、業務範囲の広さがリフォーム業が独立に向いている理由と言えるでしょう。

空家問題

少子高齢化の促進によって、中古住宅の空家問題が深刻化しています。

そのため、政府は、空き家となっている中古住宅の活用を後押しするように活動しており、国や地方自治体で助成金などの補助制度を設けています。

例えば、国土交通省の「長期優良住宅化リフォーム推進事業」では、補助対象内のリフォーム工事であれば助成金を受け取ることができます。

リフォーム後の活用方法としては、賃貸、子育て世代へ貸し出しでの地域向上、サテライトオフィス、シェアオフィス、民泊、アトリエ、工房などもあるでしょう。

このような、空家問題対策としてのリフォーム工事増加もリフォーム業の需要を安定させている理由です。

建設キャリアアップシステム(CCUS)

国土交通省が令和元年から開始している「建設キャリアアップシステム(CCUS)」もリフォーム業での独立をおすすめする理由です。

今まで、リフォーム業を含む建設業界の技術者は、技術やキャリアの判断が難しく、成果に基づいた評価や処遇がされにくいという問題を抱えていました。

この問題を解決するために開始されたのが、建設キャリアアップシステムです。

会社勤めの技術者を正しく評価する為のシステムのように聞こえますが、もちろん独立後も大いに活用できます。

専用カードに経験(就業日数)、知識・技能(保有資格)、マネジメント能力(職長や班長としての就業日数 など)が細かく登録される為、発注側へのPRや信頼構築に利用できるでしょう。

また、雇っている従業員を高レベルで揃えれば、会社としても評価され、発注の増加や規模拡大も期待できます。

独立して最も心配なのは、「実績も技術力もあるのに受注が増えない」ということでしょう。

しかし、建設キャリアアップシステムによる正当な評価によって、この大きな心配をなくすことができます。

リフォーム業で独立する方法

リフォーム業で会社を設立する場合、「会社を作ること」そのものよりも、どのような手順で事業を立ち上げるかが成功を左右します。

事業コンセプトと提供サービスを明確にする

会社設立前に最優先で行うべきなのが、事業コンセプトの整理です。

具体的には、以下の点を明確にします。

  • どのエリアを商圏にするのか
  • どの層を主な顧客にするのか
  • どの工事を主力にするのか

さらに、以下の観点から提供サービスも明確にしておきましょう。

  • 水回りリフォーム特化
  • 内装・原状回復中心
  • 戸建てフルリノベーション

自社施工型・外注活用型を決める

リフォーム会社の設立で重要なこと、施工体制の考え方です。

自社施工型の場合は、技術力を強みにしやすい一方で、人件費や労務管理の負担が増えます。

外注活用型の場合は、固定費を抑えやすい反面、協力会社との関係構築や管理体制が重要です。

どちらが正解というわけではなく、自身の経験や人脈に合った形を選ぶことが大切です。

見積・契約・工事フローを事前に整備する

独立後に多いトラブルの原因は、契約や認識のズレです。

そのため、会社設立前の段階で、以下の仕組みを整えておきましょう。

  • 見積書の書式
  • 契約書・約款
  • 工事内容の明確化
  • 追加工事のルール

これらを標準化しておくことで、クレームや未回収リスクを大きく減らせます。

協力会社・職人ネットワークを確保する

外注を活用する場合、協力会社の存在は事業の生命線です。

リフォーム会社を設立する前から、以下のパートナーを探すことが重要です。

  • 大工
  • 設備業者
  • 電気工事業者

「会社設立後に探す」のではなく、設立前から関係性を築いておくことが、スムーズなスタートにつながります。

リフォーム業として独立する際の注意点

ここでは、リフォーム業で独立する際の注意点は、以下の3つです。

  • 独立前に建設キャリアアップシステムレベル2以上する
  • どの業種で登録するかを決めておく
  • 請負金額が500万円以上でも必ず、業務許可が必要なわけではない。

独立前に建設キャリアアップシステムのレベルを2以上する

リフォーム業には資格、業務許可が不要であると記載しました。

しかし、その分、資格を保有して、建設キャリアアップシステムレベルを上げておけば、他社との差別化を計ることができます。

発注先にも安心されますので、是非2以上を保有してから独立準備を始めてください。

内装仕上技能者のレベル基準は以下のようになっています。

レベル 適用就業日数 / 保有資格
レベル4就業日数10年(2150日)または、職長として3年(645日)
保有資格(どれか一つ)・登録内装仕上工事基幹技能者
・優秀施工者国土交通大臣顕彰(建設マスター)
・安全優良職長厚生労働大臣顕彰
・1級建築施工管理技士
・レベル2、3の基準に示す保有資格
レベル3就業日数就業日数 5年(1075日)または職長・班長として3年(645日)
保有資格(どれか一つ)・1級技能士(内装仕上げ施工職種または表装職種)
・青年優秀施工土地
・建設産業局長顕彰
・2級建築施工管理技士
・レベル2の基準に示す保有資格
レベル2就業日数3年
保有資格(どれか一つ)・2級技能士(内装仕上げ施工職種または表装職種)
・足場の組立等作業従事者特別教育
・自由研削といしの取替え等の業務特別教育
・有機溶剤作業主任者技能講習
・丸のこ等取扱作業者安全教育
・玉掛け技能講習
レベル1建設キャリアアップシステムに技能者登録されているが、
レベル2から4までの判定を受けていない技能

また、勤務中の会社が既に建設キャリアアップシステムに登録している場合は、退社前にキャリアアップカードを受け取り、変更申請をすれば独立後も継続利用が可能です。

どの業種で登録するかを決めておく

大規模な工事を取り扱わないのであれば、業務許可の必要がありません。

ただ、どの業種として進めていくのかという位置づけをした方が顧客集客を実現しやすくなります。

また、許可申請が必要になった場合にもスムーズに手続きに進むことが可能です。

リフォーム業は、「内装仕上工事」、「塗装工事」、「大工工事」、「電気工事」など多くの業種で許可申請できます。

複数登録できるのであればそうしたいところですが、なかなか難しい為、塗装に特化するのであれば「塗装工事」、リフォーム全般で行いたいという場合は「内装仕上工事」を選択するといいでしょう。

会社設立の流れ

会社設立には、綿密な準備が必要です。充分にシミュレーションし滞りなく、独立会社設立を行いましょう。

1.リフォーム関連会社に就職

2.職場で実績を積みながら、資格取得と人脈構築を進める。

3.開業資金を貯め、事務所を検討。 開業のための手続き(開業届、税務署、青色申告、国民年金、都道府県各市町村への届け出など
※フランチャイズ希望の場合は、フランチャイズ先を探し、必要書類など準備を始める)を確認。

4.独立開始。開業届、など開業に関する手続きを行う(会社が建築キャリアアップシステムに加入している場合は、退社前にキャリアアップカードを受け取って変更手続きを行って下さい)。

まとめ

開業しやすいと言われるリフォーム業ですが、誰もが新規参入しやすいジャンルだからこそ、しっかり準備をした状態で独立する方がいいでしょう。

準備を万端にすればするほど、効率よくスタートダッシュを切ることができ、成功に近づきやすいです。

また、リフォーム業で実際に会社を立ち上げするとなると手続きに苦労する場面がたくさんあるでしょう。

そのようなケースで役に立つのが経営サポートプラスアルファです。

経営サポートプラスアルファであれば、会社立ち上げの最初から最後までしっかりとサポートできます。

リフォーム業で会社の立ち上げを検討している人は、ぜひとも経営サポートプラスアルファにご相談ください。

記事監修者の情報

税理士法人
経営サポートプラスアルファ

代表税理士 高井亮成

保有資格:税理士・行政書士

税理士の専門学校を卒業後、会計事務所に入社。
その後、税理士法人に転職をして上場企業や売上高数十億円~数百億円規模の会計税務に携わる。

現在は税理士法人の代表税理士として起業・会社設立をする方の起業相談からその後の会計、決算、確定申告のサポートを行っている。