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足場屋で独立するメリットとは?持っておいた方が資格や独立の際の注意点についても徹底紹介

足場屋で独立するメリットとは?持っておいた方が資格や独立の際の注意点についても徹底紹介

足場職人としての経験を積んでいくとともに、足場屋として独立したいと思う人も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では足場屋として独立する際に役に立つ資格や独立の注意点について紹介します。

足場屋で独立する時の注意点

足場屋で独立する時の注意点は、以下の3つです。

  • 部材を用意する
  • 複数人の従業員を雇う
  • 一人親方は労災に加入できない

部材を用意する

足場屋として独立する際には、足場を設置できる部材を持っているか、持っていないかでも収入が大きく異なります。

足場を設置するための部材を持っている場合は、建設会社や工務店などからの依頼金額が一人当たり25000円程度になる事が多いです。

一方で、部材を持っておらず、工務店などに用意してもらう場合、一人当たりの単価は10000円から15000円程度に下がってしまいます。

ただし、一人親方のように組織に所属することが多い場合は、足場を自分で持つことは珍しく会社の部材を使って、会社からそのまま業務委託という形で働くことが多くなっています。

そのため、一人親方として独立する場合は、部材を自分で購入する必要はありません。

しかし、一人親方として独立する場合は、トラックや燃料代などは自己負担になることが多いので気をつけましょう。 

複数人の従業員を雇う

足場屋の仕事は、複数人で行うことが基本です。

そのため、一人親方の場合は元々働いていた足場屋に業務委託という形で雇われて、一人親方として働きつつも会社組織の一人として動くことが多いです。

また、独立して会社を設立する場合も、一人しか足場職人がいないと仕事として請け負えることが少ないので、独立した当初でも複数人の足場職人を雇うことが多いです。

逆に、一人親方で独立しても直接建設会社から仕事を受けれることは少なく、最終的には足場会社から仕事を請け負うという形になり、単価が低くなってしまうのがデメリットです。 

一人親方は労災に加入できない

一人親方は労災保険に加入することができません。

労災保険は、正社員・パートなどの雇用形態にかかわらず、被雇用者として働いている人に対して適用される保険のことになります。

一方で、一人親方の場合は被雇用者という関係ではなく、業務委託という関係です。

そのため、通常の労災保険には加入することができません。

ただし、足場職人のような工事現場で働く社員に関しては仕事上での事故も多く、また一人親方のように労災の加入対象ではない人も多いのが事実です。

このような人に対しても労災保険を提供するために、「一人親方労災保険組合」という一人親方に向けた労災保険があります。

これに加入することで、労災保険に加入した時と同様に補償を受けることができます。

足場屋をはじめとした鳶職の場合、高所での作業が多くなり作業の中で事故に遭う可能性も高いです。

そのため、労災保険に加入しておく事が必要不可欠でしょう。 

足場屋で独立するのに役立つ資格 

足場屋が独立するのに役立つ資格には、以下の資格があります。

  • 足場の組立て等作業主任者技能講習
  • 建築物等の鉄骨の組立解体等作業主任者
  • 玉掛け技能講習
  • とび技能士

足場の組立て等作業主任者技能講習

足場の組立て等作業主任者技能講習は、5メートル以上の足場を組み立て・解体する際に必要な資格です。

足場の組立て等作業主任者技能講習の資格を持っていることで、作業責任者として5メートル以上の足場の組み立てや解体を指揮することができ、「​​労働安全衛生法 第14条施行令第6条第15号」でのその旨が記載されています。

足場の組立て等作業主任者技能講習は、1万円前後で取得することができ、学歴や実務経験、持っている資格によって必要になる講習時間が異なるため、講習金額や講習時間が異なる点は抑えておきましょう。

足場の現場では、5メートル以上の足場を設置することが多く、作業主任者がいないと作業が進まないこともあります。

このような場合に、足場の組立て等作業主任者技能講習を取得しておくと、現場でも重宝されることが多いですし、クライアントからの信頼も獲得できるでしょう。

建築物等の鉄骨の組立解体等作業主任者

建築物等の鉄骨の組立解体等作業主任者は、5メートル以上の金属製の足場を組み立て・解体する際に必要な資格です。

建築物等の鉄骨の組立解体等作業主任者を持っていることで、作業主任者として5メートル以上の金属製の足場の組み立て・解体を指揮することができ、建築物等の鉄骨の組立解体等作業主任者を持っていないものが指揮すると違法になります。

建築物等の鉄骨の組立解体等作業主任者を取得するには、1万円ほどの講習料金がかかります。

また、取得するには2日間の講習を受講して、終了テストに合格することが必要です。

学歴や実務経験、取得資格によっても建築物等の鉄骨の組立解体等作業主任者にかかる時間は異なるので、注意するようにしましょう。

玉掛け技能講習

玉掛け技能講習は、1トン以上の荷物をクレーンで運ぶ際に必要な資格です。

足場設置・解体の現場ではクレーンを使って作業をすることも多く、高所に足場を設置する場合はクレーンで一気に上階まで足場をあげることもあります。

このような場合に、玉掛け技能講習を受講していると1トン以上であってもクレーンで運ぶことが可能です。

また、玉掛け技能講習の知識を持っていることで、クレーンへの荷物の取り付けなども学ぶことができます。

そのため、足場職人として独立する際には玉掛け技能講習を取得しておくといいでしょう。

とび技能士

とび技能士は、、鳶職人として技術を測るための資格です。

とび技能士は、3級から1級まで用意されており、1級の方がレベルの高い資格になります。

足場職人として独立する場合でも、とび技能士の資格を取得していることで、鳶職としてのレベルを客観的に証明することができるのでしょう。

足場屋で独立するために必要な資金とは?

足場屋として独立するためには、初期費用として1000万円近くかかることがあります。

足場屋として独立して仕事を獲得するためには、自社で部材を持っておくことが重要です。

部材を購入するためには、数百万円の資金が必要になります。

また、独立して足場屋を始める際には、一人で始めるということを少なく、複数人の足場職員を雇うのが一般的です。

そのため、一人当たり20万円/月だとしても、従業員を5人雇ったら月に100万円かかります。

最初の3か月ぐらいは、会社としての収入がほとんどないまま人件費や経費だけ支出するので、最低でも3ヶ月分の人件費と経費を用意しておきましょう。

一方で、一人親方として独立する際には初期費用はそこまで必要ありません。

一人親方として独立するために必要なのはトラックです。

しかし、所属する会社によっては会社のトラックを使えることもあるので、どこの会社に所属して一人親方として仕事をするかによっても異なります。 

足場屋で独立した場合の年収とは?

足場屋として独立すると、年収は600万円から800万円前後でしょう。

ただし一人親方として独立する場合、今まで所属していた会社の給料とそこまで変わらないことも多いです。

一方で、法人として独立し、自社で部材などを購入し、一人当たりの単価を3万円程度まで上げることができれば、従業員の数によって社長の年収が数千万円になることもあります。

足場屋で独立するメリットとは?

足場屋として独立するメリットは、以下の3つです。

  • 将来性が高い
  • 稼げる可能性が高い
  • 独立する人が多いので参考にできる

将来性が高い

足場職人は、将来性が高いと言われています。足場職人の仕事は、建設現場で足場を構築することです。

足場職人が必要な現場は、住宅の建設現場だけではなく、ビルの建設現場や店舗改装工事などでも必要になります。

そのため、工事現場で足場がなくてできる作業というのはほとんどなく、ほとんどの工事では足場を設置した上で、作業を進めていくことになるでしょう。

このような背景から、建設現場と足場職人の関係は非常に深いです。

そして、今後も建設需要は伸びていくと予想されており、リフォーム需要なども大きくなることが予想されます。

稼げる可能性が高い

足場職人は、稼げる可能性が高い職業と言われています。

足場職人は、学歴や年齢に関係なく、職人として技術があれば稼ぐことが可能です。

一方で、足場職人の数が減っていて、仕事として依頼したくても依頼できる人がいないという事情があります。

そのため、足場職人として独立して、さらに年齢が若く体力があり、経験もあるならば稼げる可能性が高いです。

また、自分の年齢が若くなくても、会社として年齢が若く体力があり、また技術がある足場職員として教育できれば、そのぶん稼げる可能性が高いでしょう。

独立する人が多いので参考にできる

足場職人として独立する人は多いです。

足場職人として独立する場合は、一人親方として独立する場合と、法人として社員を雇って独立する場合の2つに分かれます。

一人親方として独立している場合は、自分が所属する会社にも一人親方がいるかもしれないので、その人の話を参考にできるでしょう。

また、法人として独立している場合でも、関係性があれば話を聞ける機会も多いです。

独立をする際に、実際に独立をしている人からの話を聞きやすいのは大きなメリットでしょう。

特に、同じ業界で同じように稼いでる人ならば、自分が何をすれば稼ぎやすいのか、どういう風に独立したら失敗しないのかなどの話を聞くことができます。

まとめ

足場屋として独立する際には、注意点などもあります。

しかし、独立することのメリットがあるのも事実で、資格を持っていることで独立しやすいという背景もあります。

今後、足場屋として独立したいと思っている人は、ぜひ今回の記事を参考にしてください。

記事監修者の情報

税理士法人
経営サポートプラスアルファ

代表税理士 高井亮成

保有資格:税理士・行政書士

税理士の専門学校を卒業後、会計事務所に入社。
その後、税理士法人に転職をして上場企業や売上高数十億円~数百億円規模の会計税務に携わる。

現在は税理士法人の代表税理士として起業・会社設立をする方の起業相談からその後の会計、決算、確定申告のサポートを行っている。