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クロス屋として独立して成功するポイントやクロス屋で独立するメリットを徹底紹介

クロス屋として独立して成功するポイントやクロス屋で独立するメリットを徹底紹介

昨今のコロナ禍の影響で、住空間にお金をかける住宅のリフォーム需要が上がっていると共に、部屋の壁紙などを張り替えるクロス屋の需要も高まっています。

今回は、クロス屋の独立にフォーカスを当て、独立のメリット・デメリット、独立に向けての必要な資格、独立して成功するためのポイントなどを紹介します。

クロス屋とは

クロス屋とは、住宅、店舗、ビルなどの建築物の内装作業の仕上げの段階で、壁、天井、床などの建具や家具などの、内装の表面仕上げ施工を行う人を意味します。

クロス施工は、クロスの素材感や色によって、殺風景な空間を顧客のイメージ通りに仕上げる作業になるため、技術力だけでなく、空間提案力も必要なスキルです。

一般に、建築現場は男性の仕事というイメージがありますが、インテリアデザインの要素が高いクロス施工は、細かな感覚を持てる女性にも向いている職業だと言えます。

クロス屋の独立のメリット

クロス屋が独立するメリットは主に3つあります。

  • 建築業の中でも独立しやすい
  •  顧客に仕事がダイレクトに評価される
  • クロス職人の域を超えたキャリアを積める

それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。

建築業の中でも独立しやすい

クロス屋は、技術の習得に必要な期間が建築業のなかでも短いと言われています。

親方などの下につけば3年~5年で必要なスキルは身に付くでしょう。

また、クロス屋の基本の作業工程は、

  • ①既存クロスはがし
  • ②下地調整
  • ③新規クロス施工

の3つで、現場で経験を積み重ねることで必要なスキルは、身につけることができます。

仕上がりの完成度を高めるためには、他の内装工事と現場作業が重ならないように、作業工程を調整をすることも必要になります。

このようにシンプルな作業行程ですが、クロス施工の技術力や提案力の他にも、現場のトラブルを未然に防ぐ調整力も、クロス屋に求められている技術と言えるでしょう。

顧客からダイレクトに評価される

クロス屋の仕事は、内装工事の中で最終の仕上げ工程になります。

そのため、顧客が直接目に触れることになり、ダイレクトに評価を受けやすい作業です。

特にリフォームの場合では、古く暗い空間が、壁紙の素材やカラーを変えるだけで、劇的に明るい印象に生まれ変わることがよくあります。

それにより、顧客から直接、作業の仕上がりに対して良いコメントをもらうことも多く、モチベーションアップの原動力にもなるでしょう。

クロス職人の域を超えたキャリアを積める

クロス屋の仕事は、ただ単純に空間の壁紙や天井材を張り替えるだけでなく、空間を顧客の要望や目的に合わせて、クロスの素材や色を選定し提案することも含まれます。

クロス素材によって、空間を思いのままにデザインできるので、物件のイメージアップだけでなく、価値を上げることにも貢献できるでしょう。

当然、実務を通してインテリアコーディネート力や提案力は身に付きます。

また、クロス屋として手に職をつければ、年齢に左右されずにキャリアアップを目指すことができるでしょう。

クロス屋の独立のデメリット

クロス屋が独立して直面するデメリットも当然あります。

主なデメリットは、以下の3つです。

  • 顧客にダイレクトに目に見える施工なため、クレームを受けやすい
  • 他の作業に押されて工期のしわ寄せがくる
  • クロス素材の仕入れ費が高い

それぞれのデメリットと対策を詳しく見ていきましょう。

顧客にダイレクトに目に見える施工なため、クレームを受けやすい

メリットで挙げた「顧客からダイレクトな評価を受ける」点は、時にはクレームを受けやすい結果にもなります。

例えば、別工程の施工が原因で不具合が生じても、目に見える最終工程のクロス貼りがクレームを受けてしまうこともあります。

また、顧客に事前に内装のイメージが伝わっていなく、「こんなイメージではなかった」とクレームも受けることもあるでしょう。

未然にクレームを避けるために、3Dデザインなどでイメージの擦り合わせを行う事と、他業者間との工程の綿密な確認が必要となるでしょう。

他の作業に押されて工期調整のしわ寄せがくる

クロス貼りの作業は、内装工事の最終工程になるため、工期の調整を自分で出来ないことも多いです。

そのため、前工程の遅れのしわ寄せがきて、納期が厳しくなり夜間工事を強いられることもしばしばあります。

クロス作業は、正確さと緻密さが求められる作業なので、集中して作業するには限界があり、当然夜間作業は効率が下がるでしょう。

質の高い施工をするためにも、他の作業工程との調整をしながら、顧客に進捗状況の理解を促す必要もあります。

クロス素材の仕入れ費が高い

クロス屋の業務は、他の内装業にも言える事ですが、仕入れが先行するため事前の資金繰りが必要になります。

クロス素材はピンキリですが、面積の広いクロス貼りや高級素材を使用したクロス貼りは、仕入れ費が高くなり、その分資金繰りが厳しくなるでしょう。

クロス屋の独立した年収

一般的に、クロス屋の日当の平均は個人差はありますが、キャリア3年程で日当15,000円~25,000円程度となり、大まかに平均年収を計算すると400万円~600万円程度となります。

ただ、経験値が重視される業界なので、高い技術や資格を持って独立した職人などは、月に70万円~80万円ほど稼ぐことも可能です。

クロス屋が独立するために修得すべき資格

クロス屋が独立するために、修得すべき資格が「表装技能士」です。

親方に就いて技術を学び、3~5年後に独立するケースも多くみられますが、独立してワンランク上を目指す職人になるためには、やはり資格の取得は大きな武器になります。

そこで、ここでは「表装技能士」とはどんな資格なのか、資格の難易度と取得方法、取得するメリットを紹介します。

表装技能士の資格の内容

表装技能士とは、都道府県職業能力開発協会で開催している国家資格の技能検定制度の一つで、表具品の政策及び壁装に必要な知識と技術を測定する資格となります。

表装技能検定には1級、2級があり、それぞれ学科と実技試験に分かれており、試験内容は2つの項目から選定できます。

  • 表具作業(1級・2級)
  • 壁装作業(1級・2級)

検定は、いずれの等級からでも受験できますが、職業訓練歴、学歴、実務経験などの規定があり、受験者にはかなり専門的な知識と技術のベースが求められます。

将来クロス屋として独立するために、実務技術で上級と認められる1級の取得が必要不可欠と言えるでしょう。

表装技能士1級を取得する方法

表装技能士1級を取得するためには、実務経験が重視されます。

1級から受験する場合、7年の実務経験、若しくは大学卒業でも最低4年の実務経験が必要です。

試験内容は、学科試験と実技試験があります。

学科試験は、表装一般、材料、意匠図案および色彩、建築概要、安全衛生、関係法規など幅広い知識が求められます。

また、実技試験は選択制で、表具作業と壁装作業です。

試験時間4時間30分内でいかにきれいに、ミスなく施工できるかが勝負になります。

審査員はミリ単位で採点していくため、正確さが重要になるでしょう。

合格率は約50%程度なので、しっかり経験を積めば決して狭き門ではないと言えます。

表装技能士を取得するメリット

クロス屋として独立し、より多くの協力会社と繋がり仕事を獲得するためには、知識と技術レベルを可視化できる「表装技能士1級」が必須でしょう。

「表装技能士1級」を取得することで、客観的に職人力をアピールすることができます。

クロス屋が必要な分野は、表具店、工務店、インテリア・リフォーム関連企業、住宅関連企業、博物館など多岐に渡っているので、経験と知識、さらに技術力が認められれば、間違いなく活動できる分野は広がるでしょう。

クロス屋で独立して成功するためのポイント

クロス貼りの技術は、3年〜5年程度で習得できると言われています。

しかし、独立して成功するかは話が別です。

そこで、ここではクロス屋で独立して成功するポイントを紹介します。

仕事を受注できるルートを確保する

クロス屋が独立して仕事を受注するために、コネを活用し、ポテンシャルの高い受注ルートを構築することです。

クロス屋が仕事を獲得するためのいくつかのルートを見てみましょう。

独立前のコネを使う

内装業は、横のつながりが大きく仕事獲得に左右する業界なので、独立前の会社、仕事先、顧客とのコネクションを使うのは、効果的な手法です。 

二次下請け業者

大手の管理会社から、一括して内装のリフォームを請け負っている工務店への営業が効果的です。

独自に職人をかかえている会社もありますが、プロジェクトごとに職人と契約するケースが多いので、仕事獲得への道筋もつけやすいでしょう。 

大家への営業

賃貸物件は、借主が変わるごとにリフォームすることが多いので、地元のアパートやマンションの大家さんなどとコネクションを構築することで案件を獲得できることもあります。

独立するための資金調達

クロス屋は、初期投資が比較的安価なこともあり、独立しやすいと言われています。

実際、職人として独立するなら、ライトバン1台と糊付機と備品で大まかに300万円程度

あれば大丈夫でしょう。

しかし、クロス屋の場合は、仕入れ費が先行するので、仕事を請けても十分な資金がないと材料を調達できないということにもつながりかねません。

そのため、クロス屋として独立する際には、初期費用として500万円程度確保しておくと安心でしょう。

マッチングサイトでネットワーク構築

クロス屋の独立にとって、どれだけ自分でネットワークを築けるかが、成功する決め手となります。

最近では、対面のみではなくインターネットを利用して、クロス屋同士のネットワークを構築することも可能です。

例えば、「サガツク」は職人同士をつなぐことができるマッチングサイトで、クロス屋として独立してわからないことがあれば、先輩のクロス職人に相談することができます。

そのほかにも、職人通しのネットワークを構築することで、ピンチヒッターとして案件を獲得することもできるかもしれません。

それ以外にも、クロス屋と顧客を直接つなぐサービスもあります。

実際に、「くらしのマーケット」では、クロス職人の需要が高く、個人のお客さんとこのようなマッチングアプリで出会うことで継続的に仕事を獲得できるかもしれません。

まとめ

クロス屋は、昨今のコロナの影響もあり、今後も住まいへの関心を持つ顧客層が増えていくと予測されています。

また、リフォーム需要も増えている中でクロス職人に求められるのは、職人に留まらない「提案力」です。

実際、素人にはイメージしにくい空間作りを、顧客の要望を掘り起こし、提案イメージをしっかり伝え、さらに施工までこなせるマルチな職人は、今後ますます需要を高めていくでしょう。

経営サポートプラスアルファでは、クロス屋として法人化したいと思っているクロス職人をサポートさせていただきます。

クロス屋として独立する際に、法人として独立することを検討している場合は、ぜひ経営サポートプラスアルファにご相談ください。

記事監修者の情報

税理士法人
経営サポートプラスアルファ

代表税理士 高井亮成

保有資格:税理士・行政書士

税理士の専門学校を卒業後、会計事務所に入社。
その後、税理士法人に転職をして上場企業や売上高数十億円~数百億円規模の会計税務に携わる。

現在は税理士法人の代表税理士として起業・会社設立をする方の起業相談からその後の会計、決算、確定申告のサポートを行っている。