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ユニットバス職人の独立に必要な資格とは?独立後の収入についても徹底紹介

ユニットバス職人の独立に必要な資格とは?独立後の収入についても徹底紹介

普段何気なく使っているユニットバス。

昨今、新築マンション建設やリフォームの増加にともない、ユニットバスの組立・設置工事を行う技術者「ユニットバス職人」の需要が伸びていると言われています。

軌道に乗っている業種であるだけに、現在、会社勤めをしているユニットバス職人の中には「独立して自分の会社を持ちたい」とお考えの方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ユニットバス職人の独立に役立つ情報をたっぷりとお届けしたいと思います。

独立に関する収入、必須資格、押さえておきたい注意点まで詳しくご説明しますので、是非ともご覧ください。

ユニットバス職人の収入相場

ユニットバス施工業務の独立前、独立後の一般的な収入相場はこのようになっています。

正社員(独立前)

正社員の場合、年収約500万円、月収約25~40万円(歩合)

※第二種電気工事士、給水装置工事主任技術者等で資格手当あり(月約5000円)

正社員の場合、月約25万円から始まり、施工の技術、スピードによって給料が上がっていきます。

はじめは、1件に2日ほどかかっていたのが、1日1件以上になり、出来上がりもよくなってくれば月40万円以上稼ぐこともありえるようです。

独立後

年収約800万円、月収70万円

正社員と同様に施工した数が多いほど収入も増えていきます。

平均相場を超えるには一人で1日1件以上を施工できるスピードが必要です。

まだまだ、小規模でも2日はかかるという状況であれば、より熟練度を上げ、技術力、スピードを上げてから独立を目指してください。

必要な資格

ユニットバス職人として、業務を行う場合に必要と考えられる資格には以下のようなものがあります。

◆ 建築施工管理技士
◆ 管工事施工管理技士
◆ 電気工事士
◆ 給排水衛生設備配管

ユニットバス施工は行う作業内容によって、資格が不要な場合、特定の国家資格が必要な場合の2通りがあります。

軽微な工事(建築一式工事でない、請負金額が500万円未満の工事)であり、建設工事区分外であれば業務許可、指定の資格保持は不要です。

建設工事に含まれる軽微な工事以外を行う場合は、建設業としての業務登録、すべての営業所に一人以上の専任責任者(指定以上の実務経験または指定資格保持者)を設置する義務があります。

建築施工管理技士

建設施工管理技士とは、国土交通省が管轄する建築工事現場の監督業務を行うために必要な資格です。

1級、2級の2種類あり、保持することで各営業所を管理する専任責任者(1級は監理技術者、2級は主任技術者まで可能)と認められます。

受験種別は、とび工事 大工工事(躯体)であれば「躯体」、建具工事であれば「仕上げ」を選択してください。

【1級受験資格(第一次検定)】

2級建築工事施工管理技士 第二次試験合格後者など。

【2級受験資格】

学歴

指定学科

指定学科以外

大学・専門学校卒業

卒業後、実務経験が1年以上

卒業後、実務経験が1年以上1年6ヶ月以上

短期大学・高等専門学校(5年制)専門学校卒業

卒業後、実務経験が2年以上

卒業後、実務経験が3年以上

高等学校・中等教育学校(中高一貫校)専門学校の専門課程を卒業

卒業後、3年以上

卒業後、実務経験が4年6ヶ月以上

上記以外

実務経験が8年以上

実務経験が8年以上

電気工事施工管理技士

電気工事に関わる業務を行う場合に必要です。国土交通省が管轄しており、第一種、第二種の二通りが専任責任者の対象となります(第一種は監理技術者、第二種は主任技術者まで可能)。

【第一種電気工事施工管理技士受験資格(第一次検定)】

第二種電気工事施工管理技士 二次試験合格者など。

【第二種電気工事施工管理技士受験資格】

学歴

指定学科

指定学科以外

大学・専門学校卒業

卒業後、実務経験が1年以上

卒業後、実務経験が1年以上1年6ヶ月以上

短期大学・高等専門学校(5年制)専門学校卒業

卒業後、実務経験が2年以上

卒業後、実務経験が3年以上

高等学校・中等教育学校(中高一貫校)専門学校の専門課程を卒業

卒業後、3年以上

卒業後、実務経験が4年6ヶ月以上

上記以外

実務経験が8年以上

実務経験が8年以上

電気事業法による第一種、第二種、第三種電気主任技術者免状の交付あり

実務経験が1年以上

実務経験が1年以上

電気工事士法による第一種電気工事士免状の交付あり

実務経験年数問わず

実務経験年数問わず

電気工事士法による第二種電気工事士免状の交付あり

実務経験が1年以上

実務経験が1年以上

管工事施工管理技士

管工事を行う場合に必要な資格です。国土交通省管轄で給排水・給湯設備工事、ダクト工事、ガス配管工事などの工事を行う場合に保持する必要があります。

【1級受験資格】

2級受験合格者など。

【2級受験資格】

第一次検定は、17歳以上。第二次検定は、4年以上の実務経験で受験可能です。

給排水衛生設備配管

水管、排水管、ガス管など配管工事を行う場合に必要な国家資格です。

一級~三級までの三通りありますが、一級、二級が専任責任者の対象となります(一級は監理技術者、二級は主任技術者まで可能)。

【一級受験資格】

2級合格後、2年以上の実務経験。

【二級受験資格】

三級合格者、または実務経験が2年以上。

建設工事区分外に当てはまる業務

建設工事区分外に当てはまり、電気、管、建具工事などを含まない建設工事区分外であれば、業務登録や資格保持義務はありません。建設工事区分外に関しては以下の表を参照してください。

【本体の組み立て・設置一覧(建設工事区分外)】

システムバス組立に該当◎
給湯器設備に該当〇

防水パンの取付・設置

浴室専用防水パンを設置する

浴室専用排水トラップ取付

洗い場や浴槽パンの排水トラップの取付

壁パネル組立・設置

浴室パネルの加工・組立

天井・浴槽取付・設置

天井部材、浴槽部材の取付

内装品、器具類取付

カウンター、ミラー、握りバーなど

水栓類組立・取付

水栓類の組立、浴室部材の取付

浴室専用換気扇取付

浴室天井の取付

風呂追い炊き部品取付

循環追い炊き金具、専用リモコン取付

◎〇

給湯器用リモコン取付

浴室パネル加工・組立

◎〇

浴室照明の取付け

照明器具の浴室パネル加工・取付け

その他の浴室関連電化機器取付

電化品オプション品などの取付

シリコーン充てん

接合部、仕上げ部シリコーンの塗布・充てん

窓サッシ取付

システムバス構成部材窓サッシの組立・取付

試運転確認、完成品の検査

完成後の試運転確認、性能確認の検査

ユニットバス職人で独立する場合の注意点

ユニットバス職人として注意しておきたい点がいくつかあります。

独立前にしっかり押さえておきましょう。

  • 車や施工に必要な工具を自分で用意する必要がある
  • 重い設備を運ぶために体力が必要
  • 建設業務外区分で請け負うか、建設業として請け負うかを決めておく

車や施工に必要な工具を自分で用意する必要がある

既に、ユニットバス施工を扱う会社で業務をしているという方も多いと思います。

会社勤務であれば、運送用の車、施工用の道具は会社で用意してもらうことができますが、独立後は全て自分で用意、管理する必要があります。

ハイエースレベルの大型車、ドリル刃、ビットスクリュードライバ、コーキングガン、脚立など想像以上に揃える必要のある道具は多いですので、独立前に確認し、しっかり準備をしておきましょう。

重い設備を運ぶために体力が必要

当然ですが、施工を行うには、ユニットバス本体を設置場所まで運ぶ必要があります。

ユニットバスの重さはなんと500kg前後。

数人で運んだとしてもかなりの重労働です。

さらに、付属品や壁パネルなど、関連用品も重たいものが多くあります。

一人で数をこなすのはなかなか難しいので、複数人で独立する、従業員を雇うなどなるべく体に負担のないように心がけてください。

建設業務外区分で請け負うか、建設業として請け負うかを決めておく

建設業務外区分の業務であり、軽微な工事(建築一式工事でない、請負金額が500万円未満の工事)であれば許可、資格不要であることを先ほどご説明しました。

しかし、限られた業務範囲だけでは事業拡大の規模も制限されてしまいます。

他社との差別化が計れず、需要が落ち込む可能性があるので注意が必要です。

あらかじめ建設業務外区分以外も視野に入れ、建設業として業務を行うのであれば、どの業務区分で登録するかということを決めておいてください。

例えば、配管に関する工事を含めるのであれば「管工事」がいいでしょう。

また、配管工事を行わない場合は、「とび・土工工事」の業務区分になります。

事前に決めておけば、独立後にどの資格が必要となるのかも見えてきますので、資格取得の為のスケジュールも立てやすくなるでしょう。

まとめ

一戸建てでもマンションでもユニットバスはかならず必要になります。

そのように生活に必ず必要な設備に関わる業務であるユニットバス職人は需要が多く、独立に向いた職業です。

しかし、どのような業種でも独自の売りどころをもうけ、他店の差別化を計ることができなければ独立を成功させることはできません。

資格を多く保持して業務範囲を広くする、得意分野に特化する、他にはない売りどころを作るなど、しっかりと計画を立ててから独立に挑んでください。

また、経営サポートプラスアルファでは、ユニットバス職人で独立して法人化したい方に、法定費用のみでサポートさせていただいております。

ユニットバス職人として独立して法人化したい人は、ぜひ経営サポートプラスアルファにご相談ください。

記事監修者の情報

税理士法人
経営サポートプラスアルファ

代表税理士 高井亮成

保有資格:税理士・行政書士

税理士の専門学校を卒業後、会計事務所に入社。
その後、税理士法人に転職をして上場企業や売上高数十億円~数百億円規模の会計税務に携わる。

現在は税理士法人の代表税理士として起業・会社設立をする方の起業相談からその後の会計、決算、確定申告のサポートを行っている。