コンサル会社を設立するメリットとは?失敗しないための5つのポイント

起業や会社を設立をすると、初期費用がかかったり、大きなリスクを背負ったりすると考えることもあるでしょう。

しかし、その中でも、低コストで会社を設立し、自分で事業を行っていくことができる業種もあります。

その中の1つとして、自分のスキルを活かして始められるのが、「コンサル事業」です。

この記事では、コンサル会社を設立するメリットや会社の運営に失敗しないためのポイントについて、ご紹介します。

コンサル会社の事業内容や役割

最初に、コンサル会社とはどのような事業を展開するビジネスであるのかを紹介します。

事業内容

コンサル会社は、クライアントが抱えるビジネス上の課題を解決するために「解決策」を検討・提案します。

自分自身では解決できない課題を、専門的な知見を持つコンサルタントが代わりに解決するのです。

専門的な知識が必要となることから、コンサル会社は「総合的」と「専門的」の2種類に大別できます。

総合的にコンサルティングを行うためには、さまざまな分野の専門家を確保しなければなりません。

一方で、専門的にコンサルティングを行う場合は、特定分野に深い知見を持つ専門家を確保できれば十分です。

最初にコンサル会社を設立する際は、特定の分野に絞った専門的なコンサルティングから始めることをおすすめします。

コンサルタントの種類

コンサルタントの種類には明確な定義がなく、本人が主張すれば名乗ることができる傾向にあります。

そのため非常に多くのコンサルタントが存在し、コンサル会社が提供できるサービスの種類も多岐にわたります。

■ ビジネス・経営系

  • 経営コンサルタント(経営戦略・組織改革・業務改善)
  • 事業再生コンサルタント
  • 起業・独立支援コンサルタント
  • 人事・組織コンサルタント
  • マーケティングコンサルタント
  • ブランドコンサルタント
  • 営業コンサルタント

■ IT・デジタル系

  • ITコンサルタント(IT戦略・システム導入支援)
  • DXコンサルタント(デジタルトランスフォーメーション推進)
  • SAPコンサルタント(ERP導入支援)
  • クラウドコンサルタント(AWS、Azure、GCPなど)
  • データ分析コンサルタント(BI・AI・データ戦略)
  • セキュリティコンサルタント(情報セキュリティ・脆弱性診断)

■ 金融・会計系

  • 金融コンサルタント(資産運用・投資戦略)
  • 財務コンサルタント(資金繰り・財務改善)
  • 会計コンサルタント(会計システム導入・IFRS対応)
  • M&Aコンサルタント(企業買収・統合支援)
  • IPOコンサルタント(上場準備・資本政策支援)

■ 法務・リスク系

  • 法務コンサルタント(契約・コンプライアンス対応)
  • リスクマネジメントコンサルタント
  • ガバナンスコンサルタント(内部統制・監査対応)

■ 業界特化型

  • 医療コンサルタント(病院経営・医療DX支援)
  • 不動産コンサルタント(資産活用・土地開発)
  • 製造業コンサルタント(生産管理・品質改善)
  • 飲食コンサルタント(店舗運営・メニュー開発)
  • 教育コンサルタント(教育機関運営・人材育成)
  • 環境・サステナビリティコンサルタント(ESG・脱炭素)

紹介したものはあくまで一例であり、「必ずこれを選ばなければならない」ということではありません。

ご自身が専門的な知見を持っている分野があるならば、それを武器にコンサル会社を設立することも可能です。

コンサル会社を設立するメリット

様々な事業を行い、会社を設立するケースがありますが、それらと比べると、コンサル会社を設立することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。

まずは、コンサル会社を設立をするメリットをご紹介します。

低コストで事業を始められる

コンサル会社を設立する上でのメリットは、低コストで事業を始められる点です。

飲食店では、店舗を借りる費用、原材料費、アルバイトを雇う費用、などの多額の初期費用が必要となります。

一方で、コンサルタントは自分のスキル・能力を売る仕事であるため、原材料費等も必要ないだけなく、必ずしもオフィスを持つ必要もありません。

このため、初期費用を抑えて低コストで事業を始めることができるでしょう。

必須の資格や免許がない

会社を設立して事業をスタートする際、資格や免許が必要になるケースも多くあります。

例えば、建設業であれば認可を取る必要があり、弁護士事務所を設立するためには弁護士の資格が必要です。

一方でコンサルタントには必須の資格や免許がないため、自分のスキルさえあれば会社設立をすることが可能です。

一方で、いくらスキルがあっても、社外にアピールすることができなければ仕事を得ることができない、という特徴もあります。

このため、コンサルタントとして開業するためには、必須の資格はありませんが、有効な資格があります。

MBA

MBAは、正式名称を「経営学修士」と言い、経営に関する実務的な素養を身につけていることの証明になります。

一流のコンサルティングファームなどには、MBAを取得している人が非常に多く、独立してコンサル会社を設立する上でも有利になるでしょう。

公認会計士

公認会計士は、弁護士、不動産鑑定士と並んで「日本三大国家資格」と呼ばれる非常に難易度の高い試験です。

公認会計士になることで、会計や税務における幅広い専門知識をカバーすることができ、コンサル会社を設立する上で有効です。

IT・Web系の資格

その他、ITサービスマネージャー試験、ITストラテジスト試験など、Web、ITに関して知見があることを示すことができる資格を取得するのも良いでしょう。

会社の運営費用が少ない

コンサル会社では、自分自身や他メンバーのスキルや知見があれば、運営をすることができます。

飲食店等は、飲食を作る原材料や店舗費用などを継続的に準備する必要があり、運営費用もかかりやすいです。

しかし、コンサル会社は、仕事をもらうための広告や集客にかける費用以外は、あまり運営費用がかかりにくいという特徴があります。

このため、初期費用だけではなく、運営費用も抑えられるのがコンサル会社設立のメリットです。

信頼を獲得しやすい

コンサル会社を設立することで、クライアントやその他の関係者から信頼を得やすくなる点は大きなメリットです。

例えば、法人化していることで信用力が高まり、大手企業からの案件を受注できる可能性も広がります。

また、事務作業を依頼するためにアルバイトを募集する場合でも、法人のほうが信頼されやすいでしょう。

信頼を獲得できることで、多角的にメリットを享受できる傾向にあります。

この記事でも解説中

ポイント

・コンサル会社は、低コストで事業を始めることができる。
・必須の資格がないため、事業を始めやすいという特徴がある。
・有効になる資格としては、公認会計士やMBAなどがある。

コンサル会社を設立する際の注意点

ここでは、コンサル会社を設立する際の注意点を解説します。

事業目的を具体的にする

コンサル会社は、初期費用を抑えて設立できるだけでなく、必須の資格等もないため、誰にでも始めやすいです。

しかし、誰にでも始めやすいため、中身の薄いコンサル会社が多数あるだけでなく、競合も非常に多いです。

このため、コンサル会社を設立する際は、他のコンサル会社との違いを明確にし、顧客からの信頼を勝ち取ることができるように、事業目的を具体的にしておくことが大切です。

設立して初期の資金繰りに注意する

事業目的を具体的にして、周囲の競合との差をつける場合、設立当初は実績がないことから、顧客をなかなか獲得できないことも少なくありません。

このため、初期は売上が上がらないことを想定し、資金繰りを工夫して行うことが大切です。

競争の激しい分野がある

コンサルティング業界は参入しやすいため、競合他社が多い傾向にあります。

分野によって競争の激しさは異なりますが、競合の数や強さには注意が必要です。

例えば、IT系のコンサルティング分野では、国内企業や外資系の大手企業が幅広くサービスを展開しています。

明確な強みや専門性がないままコンサル会社を設立しても、思うように案件を獲得できないでしょう。

競合が多くなりやすい業界だからこそ、十分な市場調査を行ったうえで、会社設立に踏み出すことをおすすめします。

ポイント

・コンサル会社は誰にでも始めやすい分、競合も多い。
・他社と差別化するために、事業目的を具体化することが大切である。
・初期は売上が上がらないこともあるため、初期の資金繰りに注意する。

コンサル事業において法人を設立した方が良い理由

コンサル事業を行う上で、法人を設立するのではなく、「個人事業主でも良いのではないか」と思う方もいるのではないでしょうか。

しかし、コンサルとして独立し、事業を大きくしていきたい場合には、法人を設立した方が良いです。

取引をしてもらえる幅が広くなる

個人事業主は、法人と比較すると、社会的な信用が低いという特徴があります。

中には、大手企業で「個人とは取引をしない」というルールを決めているところもあります。

このため、個人事業主だと、いくらスキルや実績があっても「個人事業主だから」という理由で顧客を逃してしまう可能性もあります。

取引をしてもらえる幅を広げるために、法人化が有効なのです。

融資を受けやすくなる

コンサル会社は初期費用が少ないのが特徴ですが、事業を拡大していく際には、融資を受けることも検討する必要があります。

この際、前提として法人であることで、融資を受けやすくなるというメリットがあります。

この記事でも解説中

規模が大きくなると節税ができる

個人事業主の場合に払う税金が「所得税」である一方で、法人の場合、メインの税金は「法人税」です。

所得税は累進課税で、税率は最大45%まで上がりますが、法人税の税率は一定まで上がったところで一律になります。

このため、収入の規模が大きくなればなるほど、個人ではなく法人として活動した方が節税することができるのです。

ポイント

・法人の方が信用度が高いため、取引先の幅が広がる。
・法人であると、融資を受けやすくなるという特徴がある。
・一定以上の収入がある場合、法人の方が節税効果が高い。

コンサル会社を新しく設立する流れ

続いて、実際にコンサル会社を設立するまでの流れについて解説します。

1. 事前準備

まずは、コンサル会社設立に向けた事前準備が必要です。

一般的に会社設立には、会社名や本店所在地などを決める必要があるため、これらを事前に検討しましょう。

また、資本金をいくら確保できるかといった資金計画もあらかじめ考えておくことが重要です。

さらに、「どの分野で」「誰に対して」コンサルティングを提供するのかという点も大きなポイントです。

市場調査を実施し、自分の強みと市場ニーズのバランスを見極め、軸となるビジネスモデルを決定してください。

2. 資金調達

冒頭で述べた通り、コンサル会社は初期費用を抑えやすいことがメリットです。

そのため、自己資金で設立できるケースも少なくありません。

ただし、設備投資や人件費などでまとまった資金が必要な場合は、事前に資金調達を検討しましょう。

金融機関の融資制度や創業支援資金、または投資家からの出資など、複数の選択肢があります。

目的に合った方法で資金を確保し、会社設立の準備を整えてください。

3. 法人登記

事前準備が整ったら、法務局で法人登記の手続きを行います。

コンサル会社では「株式会社」または「合同会社」として設立するケースが一般的です。

それぞれ必要な書類を準備し、定款認証や登記申請を行いましょう。

なお、法人登記では専門的な書類を複数作成する必要があり、個人で行うと時間がかかることもあります。

また、書類の内容に誤りがあると手戻りが発生する可能性もあるため、税理士や司法書士などの専門家に相談し、サポートを受けることをおすすめします。

▶ 初めてでもわかる会社設立の流れ【完全版】

4. コンサル会社のスタート

法人登記の手続きに問題がなければ、書類提出後おおよそ2週間程度で法人が設立されます。

法務局で法人設立の完了を確認できたら、いよいよ本格的にビジネスをスタートしましょう。

コンサル会社を成功に導くためには、設立後の広告・集客活動が非常に重要です。

自分の強みを活かした分野で顧客を積極的に獲得し、まずは安定した利益の確保を目指してください。

コンサル会社を設立する5つのポイント

コンサル会社を設立し、成長させていくために必要な5つのポイントをご紹介します。

法人と契約を結ぶ

取引先を選ぶ際は、できる限り法人と契約を結ぶと良いでしょう。

法人の方が支払いが安定していたり、新規顧客に対する信用を獲得できたりする可能性が高まります。

法人は、一定の売上や信用があることが多く、支払いが滞ることが少ないです。

一方で個人の場合は、支払いがされないリスクもあるでしょう。

また、新規顧客を獲得する際、法人と契約を結んでいることを伝えることで、信用を得やすくなり、さらに法人との取引を拡大できる可能性があります。

無料のコンサルなどのサービスを行う

コンサルは商品を売る仕事ではなく、スキルを売る仕事です。

商品の場合は、実際に顧客に手に取ってもらったり、体験版を使ってもらうことで、購入前にイメージを持ってもらうことができます。

また、コンサルの場合は、契約前にコンサルにどのような価値があるのか、ということを知ってもらうことが難しいです。

このため、無料でコンサルサービスを行うことも有効です。

ただ単に自分のスキルを資料で並べてアピールするよりも、実際に相談に乗ることで、顧客からの信用を勝ち取りやすくなるでしょう。

集客を幅広い方法で行う

WebサイトやSNS、セミナーなど、様々な集客方法を使って網羅的に顧客にアプローチすることも重要です。

コンサルをする内容によっても異なりますが、どの集客の方法が適切であるのかを見極めて行うようにしましょう。

人脈や経験を活かす

コンサルタントとして会社員から独立した場合、会社の同僚や取引先等に独立した旨を伝えて、顧客を紹介してもらうという方法も有効です。

コンサル事業は、顧客がいないと売上を上げることができないため、まずは顧客を増やすことが大切です。

設立に詳しい専門家を活用する

コンサル会社を設立する場合、顧客開拓といったメイン業務の他、初期は会社設立の手続きや節税対策など、税務・経理的なこともやらなければなりません。

こうした業務は重要ではあるものの、専門知識がないとなかなかスムーズに進めることが難しいため、設立に詳しい専門家に相談するのが良いでしょう。

ポイント

・法人と契約を結ぶことで、新規顧客を獲得する際に有効活用することができる。
・無料のコンサルティングサービスなどを行い、信頼を獲得すると良い。
・会社設立の手続きや節税対策をスムーズに行うために、専門家を利用することも有効である。

コンサル会社の設立をスムーズに行うために

コンサル会社の設立をスムーズに行うためには、顧客を開拓して早期に売上を上げると同時に、会社設立の手続きや節税対策を行う必要があります。

コンサル事業に時間を割くためには、会社設立の手続きを専門家に代行もらう必要があるでしょう。

このような際に、経営サポートプラスアルファを活用することが有効です。

経営サポートプラスアルファであれば、会社設立の代行や節税対策など、ワンストップで相談、代行することが可能です。

コンサル会社を設立する上での、ご相談やお悩みに対して、提案型のサポートを行います。

24時間、いつでも受け付けておりますので、ぜひ一度ご相談ください。

記事監修者の情報

税理士法人
経営サポートプラスアルファ

代表税理士 高井亮成

保有資格:税理士・行政書士

税理士の専門学校を卒業後、会計事務所に入社。
その後、税理士法人に転職をして上場企業や売上高数十億円~数百億円規模の会計税務に携わる。

現在は税理士法人の代表税理士として起業・会社設立をする方の起業相談からその後の会計、決算、確定申告のサポートを行っている。