新型コロナウイルスの感染は、私たちの健康面だけでなく、経済面においても悪影響を与えています。
「緊急事態宣言」の当初の期限での解除は「難しい」との専門家の見解もあり、以前不透明な状況が続くことが推測されます。
そのような状況下において、企業の業績は落ち込む一方です。
とりわけ中小企業や個人事業主にとっては事業存続の危機に直面しているといっても過言ではないでしょう。
政府は給付金や特別融資などの支援策を出してはいますが、個別に解説されているため全体像がつかめづらい状況です。
そこで今回はコロナ融資の制度を一覧にまとめました。
実質無利子(当初3年間)となることに加え、融資可能額が別枠であること、無担保、また設備だけでなく運転資金にも使えます。
対象になる可能性がある場合はぜひ一度相談することをお勧めします。
資金調達支援などを通じて、業績アップに貢献する財務コンサルティング会社です。会計業界初のベストベンチャー100を受賞。資金調達や融資にお悩みの経営者様・企業の桁違いの成長をサポートしています。
目次
コロナ関連融資の全体イメージ
法人や個人事業主が金融機関から借入可能な金額は予め個別に決められています(「融資枠」と言う)。
しかし今回のコロナ関連融資は、既存の融資の残高有無にかかわらず、別枠という扱いです。
したがって、いずれの金融機関に対しても融資の申込みができます。
<コロナ関連融資一覧>
申込先 | 制度名 | 融資限度額 (融資枠) |
---|---|---|
日本政策金融公庫 (国民生活事業) |
新型コロナウイルス感染症特別貸付 | 6,000万円 |
日本政策金融公庫 (中小事業) |
新型コロナウイルス感染症特別貸付 | 3億円 |
商工中金 | 危機対応融資 | 3億円 |
信用保証協会 | 一般保証枠 | 無担保8,000万円 (有担保2億8,000万円) |
信用保証協会 | セーフティネット保証枠 (経営安定関連保証) |
無担保8,000万円 (有担保2億8,000万円) |
信用保証協会 | 危機関連保証枠 | 無担保8,000万円 (有担保2億8,000万円) |
融資枠が別の扱いですので、各制度にそれぞれ申し込むことで大きな資金調達をすることが可能になります。
まずは融資の申込先について解説します。
各申込先の概要
日本政策金融公庫(国民生活事業)
日本政策金融公庫(以下、公庫)は政府が100%出資の政策金融機関です。
国民生活事業は主に小口の融資を取り扱います。
事業者がはじめて公庫と取引する場合には国民生活事業と取引を行うのが一般的です。
一般貸付の融資限度額は7,200万円(運転資金は4,800万円)で、無担保融資の支店決済枠は2,000万と言われており、それを超える場合には本店決済となります。
そのため年商3億円未満の会社の多くが公庫から融資を受けている=(イコール)残高2,000万のケースがほとんどです。
もちろん本店決済にチャレンジして、審査通過している場合にはこの限りではありません。
日本政策金融公庫(中小企業事業)
国民生活事業が対象としている企業は比較的規模が小さい企業ですが、中小企業事業が対象としている企業は年商5億円規模となります。
一般貸付はなく、制度上の目的に当てはめて融資を受けるものとなります。
例えば、雇用創出する事業やIT化推進などの目的です(融資を受けるためにどの目的にどのように当てはめるかが重要)。
融資限度額は融資制度にもよりますが、大体が運転資金2.5億・設備資金7.2億が一つの目安です。
年商5億円以上で融資残高2,000万円を超えて融資を受ける場合は
- ①国民生活事本店決済に申込み
- ②中小企業事業に申込み
の2択になります。
当社がサポートしたお客様ではお会いした当初、年商10億円を超えていましたが、国民生活事業との取引のみで残高2,000万までしか借入れできておらず、公庫中小事業を開拓することで初回融資で1.5億円融資を受けることができました。
また、年商5億円が取引開始目安ですが、弊社のお客様では年商1.5億円から取引ができて初回融資で3,000万円が実行されたケースもございます。
公庫の融資制度の面白いところは、同じ公庫であっても国民生活事業と中小事業では融資枠が別枠となっています。
そのため両事業に申込み、ダブル融資も可能になります。
尚、今回コロナウイルス関連融資として、一般貸付枠と別枠で融資制度が出ています。
商工中金
政府と中小企業組合の出資によって設立された金融機関です。
一般的な金融機関同様に保証協会融資もあればプロパー融資もあります。
また、災害などがあると独自の融資制度を立ち上げられるのも政府が出資しているからこそといえます。
信用保証協会 一般保証枠
金融機関が融資をする際、その債務を保証して中小企業の金融円滑化を図ることを目的とした公的機関です。
制度上では一般枠無担保8,000万円とありますが、実際は会社の売上規模ごとに応じて融資枠が設定されます。
例えば年商1億円の会社が制度上の8,000万円まで借りられるかというとそういうわけではありません。
「あなたの会社には3,000万円が貸せる枠ですよ」と会社ごと融資枠が設定されているイメージです。
信用保証協会セーフティネット保証枠(経営安定関連保証)
セーフティネット保証は、経営の安定に支障をきたしている中小企業の皆さまが市町村の認定を受けることで、一般保証とは別枠で最大2億8,000万円(無担保で8,0000万円)を利用できる保証制度です。
セーフティネット保証は全部で1号~8号までの以下8種類があります。
- 1号:連鎖倒産防止 (令和2年2月20日更新)
- 2号:取引先企業のリストラ等の事業活動の制限 (平成31年1月4日更新)
- 3号:突発的災害(事故等)
- 4号:突発的災害(自然災害等) (令和2年3月30日更新)
- 5号:業況の悪化している業種(全国的) (令和2年3月31日更新)
- 6号:取引金融機関の破綻
- 7号:金融機関の経営の相当程度の合理化に伴う金融取引の調整 (令和元年12月26日更新)
- 8号:金融機関の整理回収機構に対する貸付債権の譲渡
今回コロナウイルス対策として、4号と5号が発動されています。
信用保証協会 危機関連保証枠
「危機関連保証」は、セーフティネット保証4・5号とは別枠の保証制度です。
リーマンショック後に制度だけが立ち上がりましたが、これまでは運用はありませんでした。
今回は「令和二年新型コロナウイルス感染症」が特別事由に認定されて、初めて「危機関連保証」が発動されることになりました。
一般保証枠(最大2.8億円・無担保は8,0000万円)セーフティネット保証枠(最大2.8億円・無担保は8,0000万円)と一般保証枠(最大2.8億円・無担保は8,0000万円)と合計の最大8.4億円・無担保2.4憶円)までの保証が可能となっています。
但し、これも制度上の限度額のため会社ごとに限度額が設けられることとなります。
次はコロナ関連の制度融資について詳しく見ていきます。
コロナ関連の制度融資の一覧まとめ
申込先 | 制度名 | 上限金額 | 期間 | 金利 |
---|---|---|---|---|
日本政策金融公庫 (国民生活事業) |
新型コロナウイルス感染症特別貸付 | 6,000万円 | 運転資金15年以内(据置期間5年以内) 設備資金20年以内(据置期間5年以内) |
1~3年目まで:基準金利マイナス0.9% 4年目以降:基準金利、現在、基準金利平均は2・5%前後 |
日本政策金融公庫 (中小事業) |
新型コロナウイルス感染症特別貸付 | 3億円 | 運転資金15年以内(据置期間5年以内) 設備資金20年以内(据置期間5年以内) |
1億円を限度として融資後3年目までは基準利率-0.9% 4年目以降は基準利率 |
商工中金 | 危機対応融資 | 3億円 | 運転資金15年以内(据置期間5年以内) 設備資金20年以内(据置期間5年以内) |
商工中金所定の利率 1.1% (下限は日本公庫の基準金利) |
保証協会 (窓口は金融機関) |
セーフティネット保証4号 | 無担保8,000万円(有担保2億8,000万円) ※5号と同一枠 |
運転資金10年以内(据置2年以内を含む) 設備资金15年以内(据置3年以内を含む) |
【固定金利】 融資期間 3年以内 1.5%以内 3年超5年以内 1.6%以内 5年超7年以内 1.8%以内 7年超10年以内2.0%以内 10年超 2.2%以内 |
保証協会 (窓口は金融機関) |
セーフティネット保証5号 | 無担保8,000万円(有担保2億8,000万円) ※4号と同一枠 |
運転資金10年以内(据置2年以内を含む) 設備资金15年以内(据置3年以内を含む) |
【固定金利】 融資期間 3年以内 1.7%以内 3年超5年以内 1,8%以内 5年超7年以内 2. 0%以内 7年超10年以内 2.2%以内 10年超 2.4%以内 |
保証協会 (窓口は金融機関) |
危機関連保証 | 無担保8,000万円(無担保無保証2,000万円・有担保2億8,000万円) | 運転資金•設備資金 10年以内(据置2年以内を含む) |
【固定金利】 融資期間 3年以内 1.5%以内 3年超5年以内 1.6%以内 5年超7年以内 1.8%以内 7年超 2.0%以内 |
日本政策金融公庫(国民生活事業)からの融資
新型コロナウイルス感染症特別貸付
特長
「新型コロナウイルス感染症特別貸付」と「特別利子補給制度」の併用により実質無利子(当初3年間)無担保で融資を受けられます。
融資枠は別枠の扱いです。
また設備資金だけでなく運転資金にも使えます。
融資対象者
新型コロナウイルス感染症の影響を受け一時的な業況悪化を来している方の中で、次のいずれかに該当する方です。
- 最近1ヵ月の売上高が前年または前々年の同期と比較して5%以上減少している方
- 業歴3ヵ月以上1年1ヵ月未満の場合等は、最近1ヵ月の売上高が次のいずれかと比較して5%以上減少している方
(1)過去3ヵ月(最近1ヵ月を含む)の平均売上高
(2)令和元年12月の売上高
(3)令和元年10月から12月の平均売上高
資金使途
運転資金、設備資金
担保の有無
無担保
融資限度額
6,000万円(既存残高とは別枠)
貸付期間
設備資金 20年以内
運転資金 15年以内
金利
(令和2年4月1日現在、年利%)
基準利率 | 特別利率A | 特別利率B | 特別利率C | 特別利率D | 特別利率E | 特別利率J | 特別利率P | 特別利率Q | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1.36~1.65 | 0.96~1.25 | 0.71~1.00 | 0.46~0.75 | 0.71~1.00 | 0.10~0.25 | 0.31~0.60 | 1.16~1.35 | 0.96~1.25 | |
上記が基準利率ですが、3,000万円を限度として融資後3年目までは基準利率-0.9%となります。
4年目以降は基準利率です。
さらに返済した利子について公庫以外の実施機関 から利子補給を受ける(「特別利子補給制度」)ことで実質的に無利子になります。
特別利子補給制度の概要
「新型コロナウイルス感染症特別貸付」を受けた中小企業者のうちで、売上高が急減した事業者などに対して実施される資金繰り支援です。
「新型コロナウイルス感染症特別貸付」の基準利率-0.9%の支払い利息を補給することで実質無利子となります。
利子の補給期間は、借入後の当初3年間となります。
次のいずれかの要件に該当する方が対象です。
<適用対象>
- 個人(小規模事業者):要件無し
- 個人(中小企業者)」:売上高▲20%以上
- 法人(小規模事業者):売上高▲15%以上
- 法人(中小企業者):売上高▲20%以上
(※1)小規模事業者とは、卸・小売業、サービス業は「常時使用する従業員(*)が5名以下の企業」、それ以外の業種は「同20名以下の企業」をいう。
中小企業者とは、この他の中小企業をいう。
(*)労働基準法上における「予め解雇予告を必要とする者」
(※2)売上高要件の比較は、左記貸付で確認する最近1ヵ月に加え、 その後2ヵ月も含めた3ヵ月間のうちのいずれかの1ヵ月で比較。
必要書類
個人事業主と法人によって申し込み時の提出書類が異なります。
<個人事業主の場合>
[全員提出]
- 借入申込書
※インターネット申込の場合は借入申込書に代えて「お申込データ受付確認」の受信メール(印刷したもの)の提出も必要。 - 新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書
- 最近2期分の確定申告書(一式)のコピー
(青色申告の方は青色申告決算書、いわゆる白色申告の方は収支内訳書を含む)
[初めて利用する方は下記も必要]
- ご商売の概要(お客さまの自己申告書)
(創業計画書をご提出いただいた場合は不要) - 創業計画書(事業を開始して間もない方)
<法人の場合>
[全員提出]
- 借入申込書
※インターネット申込の場合は借入申込書に代えて「お申込データ受付確認」の受信メール(印刷したもの)の提出も必要。 - 新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書
- 最近2期分の確定申告書・決算書のコピー(勘定科目明細書を含む)
[初めて利用する方は下記も必要]
- 法人の履歴事項全部証明書または登記簿謄本
- ご商売の概要(お客さまの自己申告書)
(創業計画書をご提出いただいた場合は不要) - 創業計画書(事業を開始して間もない方)
(参考:「新型コロナウイルス感染症特別貸付」のお申込時の提出書類のダウンロード)
手続き方法
1 お申込
必要書類をご準備いただき最寄りの日本政策金融公庫の支店までご郵送またはインターネット申込をしてください。
2 ご面談
資金使途や事業の状況などについて説明してください。
経営状況が分かる書類などをご準備下さい。
3 融資実行
融資が決まると借用証書などご契約に必要な書類が送付されます。
ご契約手続きが完了するとご希望の金融機関の口座へ入金されます。
日本政策金融公庫(中小企業事業)からの融資
新型コロナウイルス感染症特別貸付
特長
「新型コロナウイルス感染症特別貸付」と「特別利子補給制度」の併用により実質無利子(当初3年間)無担保で融資を受けられます。
融資枠は別枠の扱いです。
また設備資金だけでなく運転資金にも使えます。
さらに中小企業事業では融資限度額が拡大されます。
融資対象者
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、次のいずれにも該当する方です。
- 最近1ヵ月の売上高が前年または前々年同期に比し5%以上減少していること
またはこれと同様の状況にあること
※業歴が3ヵ月以上1年1ヵ月未満の場合等は、最近1ヵ月の売上高が次のいずれかと比較して5%以上減少していること。① 過去3ヵ月(最近1ヵ月を含む)の平均売上高
② 令和元年12月の売上高
③ 令和元年10月~12月の平均売上高 - 中長期的にみて業況が回復しかつ発展することが見込まれること
資金使途
長期運転資金、設備資金
担保の有無
無担保
融資限度額
直接貸付 3億円(既存残高とは別枠)
返済期間
設備資金 20年以内
運転資金 15年以内
金利
主な貸付利率 | 主な貸付利率 | 主な貸付利率 | 主な貸付利率 | |
---|---|---|---|---|
貸付期間 | 基準利率 | 特別利率① | 特別利率 ② | 特別利率③ |
5年以内 | 1.11% | 0.71% | 0.46% | 0.30% |
5年超 6年以内 |
1.11% | 0.71% | 0.46% | 0.30% |
6年超 7年以内 |
1.11% | 0.71% | 0.46% | 0.30% |
7年超 8年以内 |
1.11% | 0.71% | 0.46% | 0.30% |
8年超 9年以内 |
1.11% | 0.71% | 0.46% | 0.30% |
9年超 10年以内 |
1.12% | 0.72% | 0.47% | 0.30% |
10年超 11年以内 |
1.13% | 0.73% | 0.48% | 0.30% |
11年超 12年以内 |
1.15% | 0.75% | 0.50% | 0.30% |
12年超 13年以内 |
1.17% | 0.77% | 0.52% | 0.30% |
13年超 14年以内 |
1.19% | 0.79% | 0.54% | 0.30% |
14年超 15年以内 |
1.30% | 0.90% | 0.65% | 0.40% |
15年超 16年以内 |
1.30% | 0.90% | 0.65% | 0.40% |
16年超 17年以内 |
1.30% | 0.90% | 0.65% | 0.40% |
17年超 18年以内 |
1.30% | 0.90% | 0.65% | 0.40% |
18年超 19年以内 |
1.30% | 0.90% | 0.65% | 0.40% |
19年超 20年以内 |
1.30% | 0.90% | 0.65% | 0.40% |
上記が基準利率ですが、1億円を限度として融資後3年目までは基準利率-0.9%となります。
4年目以降は基準利率。
さらにこの「新型コロナウイルス感染症特別貸付」の融資を受けた後、返済した利子について公庫以外の実施機関 から利子補給を受ける(「特別利子補給制度」)ことで負担する利子が実質的に無利子となります。
(個人企業・小規模企業説明ページの「特別利子補給制度」参照)
必要書類
- 借入申込書(リンク)
- 法人の登記事項証明書(原本)(現在、中小企業事業をご利用いただいていない方)
-法人の登記事項証明書はオンラインや郵送でも申請できます
-個人事業主の方は印鑑証明書をご提出ください - 代表者個人の印鑑証明書(原本)(現在、中小企業事業をご利用いただいていない方)
- 納税証明書(最近2期分の法人税の税額証明(その1)、直近の消費税の未納税額がない証明(その3又はその3の3)) (現在、中小企業事業をご利用いただいていない方)
-個人事業主の方は、所得税に係る納税証明書をご提出ください - 最近3期分の税務申告書・決算書(勘定科目明細書を含む)
-個人事業主の方は、最近3期分の申告決算書をご提出ください - 最近の売上高が把握できる資料
-試算表、売上帳又は新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書等
手続き方法
1 ご相談
お近くの日本公庫中小企業事業の窓口までご相談ください(電話相談も可能)
2 お申込
必要書類の提出(郵送等での提出も可能)
3 ご面談
資金使途や事業の状況などについて説明してください。
経営状況が分かる書類などをご準備下さい。
4 融資実行
融資が決まると借用証書などご契約に必要な書類が送付されます。
ご契約手続きが完了するとご希望の金融機関の口座へ入金されます。
生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付
特長
生活衛生関係の事業者向けの制度です。
特別利子補給制度の併用により実質無利子(当初3年間)無担保で融資を受けられます。
融資枠は別枠の扱いです。
また設備資金だけでなく運転資金にも使えます。
融資対象者
生活衛生関係の事業を営む方で新型コロナウイルス感染症の影響を受け、一時的な業況悪化を来している方であって、次の1または2のいずれかに該当しかつ中長期的に業況が回復し発展することが見込まれる方です。
- 最近1ヵ月の売上高が前年または前々年の同期と比較して5%以上減少している方
- 業歴3ヵ月以上1年1ヵ月未満の場合は、最近1ヵ月の売上高が次のいずれかと比較して5%以上減少している方
(1)過去3ヵ月(最近1ヵ月を含む)の平均売上高
(2)令和元年12月の売上高
(3)令和元年10月から12月の平均売上高
資金使途
振興計画認定の組合員の方 | 左記以外の方 |
---|---|
新型コロナウイルス感染症の影響に伴う社会的要因等により必要とする設備資金および運転資金 | 新型コロナウイルス感染症の影響に伴う社会的要因等により必要とする設備資金 |
担保の有無
無担保
融資限度額
6,000万円(既存残高とは別枠)
返済期間
設備資金 20年以内
運転資金 15年以内 ※振興計画認定の組合員の方
金利
(令和2年4月1日現在、年利%)
基準利率 | 特別利率A | 特別利率B | 特別利率C | 特別利率D | 特別利率E | 特別利率J | 特別利率P | 特別利率Q | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1.36~1.65 | 0.96~1.25 | 0.71~1.00 | 0.46~0.75 | 0.71~1.00 | 0.10~0.25 | 0.31~0.60 | 1.16~1.35 | 0.96~1.25 | |
上記が基準利率ですが、3,000万円を限度として融資後3年目までは基準利率-0.9%となります。
4年目以降は基準利率。
さらにこの「新型コロナウイルス感染症特別貸付」の融資を受けた後、返済した利子について公庫以外の実施機関 から利子補給を受ける(「特別利子補給制度」)ことで負担する利子が実質的に無利子となります。
(個人企業・小規模企業説明ページの「特別利子補給制度」参照)
必要書類
個人事業主と法人によって申し込み時の提出書類が異なります。
<個人事業主の場合>
[全員提出]
- 借入申込書
※インターネット申込の場合は借入申込書に代えて「お申込データ受付確認」の受信メール(印刷したもの)の提出も必要。 - 新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書
- 最近2期分の確定申告書(一式)のコピー
(青色申告の方は青色申告決算書、いわゆる白色申告の方は収支内訳書を含む)
[初めて利用する方は下記も必要]
- ご商売の概要(お客さまの自己申告書)
(創業計画書をご提出いただいた場合は不要) - 創業計画書(事業を開始して間もない方)
<法人の場合>
[全員提出]
- 借入申込書
※インターネット申込の場合は借入申込書に代えて「お申込データ受付確認」の受信メール(印刷したもの)の提出も必要。 - 新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少の申告書
- 最近2期分の確定申告書・決算書のコピー(勘定科目明細書を含む)
[初めて利用する方は下記も必要]
- 法人の履歴事項全部証明書または登記簿謄本
- ご商売の概要(お客さまの自己申告書)
(創業計画書をご提出いただいた場合は不要) - 創業計画書(事業を開始して間もない方)
(参考:「生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付」のお申込時の提出書類のダウンロード)
手続き方法
1 お申込
必要書類をご準備いただき最寄りの日本政策金融公庫の支店までご郵送またはインターネット申込をしてください。
2 ご面談
資金使途や事業の状況などについて説明してください。
経営状況が分かる書類などをご準備下さい。
3 融資実行
融資が決まると借用証書などご契約に必要な書類が送付されます。
ご契約手続きが完了するとご希望の金融機関の口座へ入金されます。
商工中金からの融資
危機対応融資
特長
利子補給制度と特別利子補給制度を併用で日本政策金融公庫と同等の融資が可能です。
融資対象者
新型コロナウイルス感染症の影響により直近1カ月の売上高が、前年又は前々年の 同期比5%以上減少している方です
資金使途
運転資金、設備資金
担保の有無
無担保
融資限度額
元高:20億円以内 (貸出額の累計。
貸出限度額は日本政策投資銀行等との合算運用)
残高:3億円以内
返済期間
設備:20年以内
運転:15年以内
金利
商工中金所定の利率 (下限は公庫の基準金利)
特別利子補給制度の概要
公庫の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」と同じく、特別利子補給制度を利用することができます。
商工中金所定の利率が公庫の基準金利を上回る場合は、残高3億円までの全額についてお借入期間中にわたり、日本公庫の基準利率までの利子補給があります。
さらに、残高1億円まで当初3年間は0.9%の利子補給があります。
必要書類
[新規申し込み]
- 借入申込書 (危機対応制度融資用)
- 商業登記簿謄本(写)
-履歴事項全部証明書を提出(コピー可だが取引開始時には原本を提出) - 決算書(写)
-直近決算期 3 期分。納税申告書、別表、科目明細一式の添付
- 直近の売上高が把握できる資料
-試算表、売上帳等を提出。前年又は前々年との比較をするため比較が可能な前年又は前々年の同種の資料も合わせて提出
[既存顧客]
- 借入申込書 (危機対応制度融資用)
- 商業登記簿謄本(写)
-履歴事項全部証明書を提出(コピー可だが取引開始時には原本を提出) - 決算書(写)
-直近決算期 3 期分。納税申告書、別表、科目明細一式の添付
- 直近の売上高が把握できる資料・金融機関別取引状況表
-前年又は前々年との比較をするため比較が可能な前年又は前々年の同種の資料も合わせて提出
手続き方法
1 ご融資の相談の受付
事業の状況、ご資金の必要事情などについて説明
2 お申込
お申込みに必要な書類を提出
3 商工中金での審査
提出した資料、面談時の情報をもとに商工中金で審査を行います
4 融資実行
審査の結果融資が決まればご契約の手続きを致します。
新規のお客様は組合へ未所属の場合は加入手続き(下記、留意 事項参照)、預金口座の開設手続も必要です。
ご契約手続きが完了するとご希望の金融機関の口座へ入金されます。
保証協会 セーフティネット保証4号からの融資
危機対応融資
特長
自然災害等の突発的事由(噴火、地震、台風等)により経営の安定に支障を生じている中小企業者への資金供給の円滑化を図るため、災害救助法が適用された場合及び都道府県から要請があり国として指定する必要があると認める場合に、信用保証協会が通常の保証限度額とは別枠で借入債務の100%を保証する制度です。
融資対象者
- (イ)指定地域において1年間以上継続して事業を行っていること。
- (ロ)災害の発生に起因して、当該災害の影響を受けた後、原則として最近1か月の売上高等が前年同月に比して20%以上減少しており、かつ、その後2か月を含む3か月間の売上高等が前年同期に比して20%以上減少することが見込まれること。(売上高等の減少について、市区町村長の認定が必要)
<緩和後>
下記のいずれかで売上高減少20%以上該当
- 最近1ヶ月の売上高等と最近1ヶ月を含む最近3ヶ月間の平均売上高等を比較
- 最近1ヶ月の売上高等と令和元年12月の売上高等を比較 + その後2ヶ月間(見込み)を含む3ヶ月の売上高等と令和元年12月の売上高等の3倍を比較
- 最近1ヶ月の売上高等と令和元年10~12月の平均売上高等を比較 + その後2ヶ月間(見込み)を含む3ヶ月の売上高等と令和元年10~12月の3ヶ月を比較
資金使途
運転資金、設備資金
担保の有無
無担保
融資限度額
無担保8,000万円(有担保2億8,000万円)
※セーフティネット保証4号5号は同一枠
※一般保証枠と危機関連保証枠とは別枠
返済期間
運転資金10年以内
設備资金15年以内
金利
融資期間 | 金利 |
---|---|
3年以内 | 1.5%以内 |
3年超5年以内 | 1.6%以内 |
5年超7年以内 | 1.8%以内 |
7年超10年以内 | 2.0%以内 |
10年超 | 2.2%以内 |
手続き方法
1 市区町村が発行する認定書の取得
本店(個人事業主の方は主たる事業所)所在地の市区町村の商工担当課等の窓口にお問い合わせの上、認定申請書2通を提出(その事実を証明する書面等があれば添付)し、認定を受けます。
<認定書取得の必要書類>
- 認定申請調書 1部(各市区町村ごとの様式)
- 認定申請書 2部(各市区町村ごとの様式)
- 謄本 1部(個人事業主の場合は税務署受付印のある確定申告書のコピー)
- 売上高確認書類
直近1か月間の売上高等がわかるもの(月次試算表、総勘定元帳、売上台帳など) 前年同期の売上額等がわかるもの(法人事業概況説明書(税務署の受付印のあるもののコピー)、月次試算表など)
2 金融機関へ申込み
必要な書類を提出します。
※既に融資取引している金融機関があるならその金融機関、融資取引がなければ口座開設している金融機関に申し込むことをおすすめします。
3 審査
提出資料、面談時の情報をもと審査を行います
4 融資
審査の結果融資が決まればご契約の手続きを致します。
ご契約手続きを終えたのち融資の資金を入金されます。
保証協会 セーフティネット保証5号からの融資
セーフティネット保証5号
特長
全国的に業況の悪化している業種に属することにより、経営の安定に支障を生じている中小企業者への資金供給の円滑化を図るため、信用保証協会が通常の保証限度額とは別枠で80%保証を行う制度です。
融資対象者
- 指定業種に属する事業を行っており、最近3か月間の売上高等が前年同期比で5%以上減少。※時限的な運用緩和として、2月以降直近3ヶ月の売上高が算出可能となるまでは、直近の売上高等の減少と売上高見込みを含む3ヶ月間の売上高等の減少でも可。例)2月の売上高実績+3月、4月の売上高見込み
- 指定業種に属する事業を行っており、製品等原価のうち20%以上を占める原油等の仕入価格が20%以上上昇しているにもかかわらず、製品等価格に転嫁できていていない中小企業者。(売上高等の減少について、市区町村長の認定が必要)
(※指定業種について)
<緩和後>
下記のいずれかで売上高減少5%以上該当
- 最近1ヶ月の売上高等と最近1ヶ月を含む最近3ヶ月間の平均売上高等を比較
- 最近1ヶ月の売上高等と令和元年12月の売上高等を比較 + その後2ヶ月間(見込み)を含む3ヶ月の売上高等と令和元年12月の売上高等の3倍を比較
- 最近1ヶ月の売上高等と令和元年10~12月の平均売上高等を比較 + その後2ヶ月間(見込み)を含む3ヶ月の売上高等と令和元年10~12月の3ヶ月を比較
資金使途
設備資金、運転資金
担保の有無
無担保
融資限度額
無担保8,000万円(有担保2億8,000万円)
※セーフティネット保証4号5号は同一枠
※一般保証枠と危機関連保証枠とは別枠
返済期間
運転資金10年以内
設備资金15年以内
金利
融資期間 | 金利 |
---|---|
3年以内 | 1.7%以内 |
3年超5年以内 | 1.8%以内 |
5年超7年以内 | 2.0%以内 |
7年超10年以内 | 2.2%以内 |
10年超 | 2.4%以内 |
手続き方法
1 市区町村が発行する認定書の取得
本店(個人事業主の方は主たる事業所)所在地の市区町村の商工担当課等の窓口にお問い合わせの上、認定申請書2通を提出(その事実を証明する書面等があれば添付)し、認定を受けます。
<認定書取得の必要書類>
- 認定申請調書 1部(各市区町村ごとの様式)
- 認定申請書 2部(各市区町村ごとの様式)
- 謄本 1部(個人事業主の場合は税務署受付印のある確定申告書のコピー)
- 売上高確認書類
直近1か月間の売上高等がわかるもの(月次試算表、総勘定元帳、売上台帳など) 前年同期の売上額等がわかるもの(法人事業概況説明書(税務署の受付印のあるもののコピー)、月次試算表など)
2 金融機関へ申込み
必要な書類を提出します。
※既に融資取引している金融機関があるならその金融機関、融資取引がなければ口座開設している金融機関に申し込むことをおすすめします。
3 審査
提出資料、面談時の情報のもと審査を行います
4 融資
審査の結果融資が決まればご契約の手続きを致します。
ご契約手続きを終えたのち融資の資金を入金されます。
保証協会 危機関連保証からの融資
「危機関連保証」
概要
内外の金融秩序の混乱その他の事象が突発的に生じたため、全国的な資金繰りの状況を示す客観的な指標である資金繰りDI等が、リーマンショック時や東日本大震災時等と同程度に短期かつ急速に低下することにより、我が国の中小企業について著しい信用の収縮が全国的に生じていることが確認でき、国として危機関連保証を実施する必要があると認める場合に、実際に売上高等が減少している中小企業者を支援するための措置です。
対象者
指定案件に起因して、原則として、最近1か月間の売上高等が前年同月比で15%以上減少しており、かつ、その後2か月間を含む3か月間の売上高等が前年同期比で15%以上減少することが見込まれること。
(売上高等の減少について、市区町村長の認定が必要)
NO. | 事由 | 官報掲載日 | 指定期間 |
---|---|---|---|
1 | 令和二年新型コロナウイルス感染症 | R2年3月13日 | R2年2月1日~R3年1月31日 |
<緩和後>
下記のいずれかで売上高減少15%以上該当
- 最近1ヶ月の売上高等と最近1ヶ月を含む最近3ヶ月間の平均売上高等を比較
- 最近1ヶ月の売上高等と令和元年12月の売上高等を比較 + その後2ヶ月間(見込み)を含む3ヶ月の売上高等と令和元年12月の売上高等の3倍を比較
- ③最近1ヶ月の売上高等と令和元年10~12月の平均売上高等を比較 + その後2ヶ月間(見込み)を含む3ヶ月の売上高等と令和元年10~12月の3ヶ月を比較
資金の使い道
設備資金、運転資金
融資限度額
無担保8,000万円(無担保無保証2,000万円・有担保2億8,000万円)
※一般保証枠とセーフティネット保証枠とは別枠
返済期間
運転資金•設備資金10年以内(据置2年以内を含む。)
担保
無担保
利率(年)
融資期間 | 利率 |
---|---|
3年以内 | 1.5%以内 |
3年超5年以内 | 1.6%以内 |
5年超7年以内 | 1.8%以内 |
7年超10年以内 | 2.0%以内 |
手続き方法
1 市区町村が発行する認定書の取得
本店(個人事業主の方は主たる事業所)所在地の市区町村の商工担当課等の窓口にお問い合わせの上、認定申請書2通を提出(その事実を証明する書面等があれば添付)し、認定を受けます。
<認定書取得の必要書類>
- 認定申請調書 1部(各市区町村ごとの様式)
- 認定申請書 2部(各市区町村ごとの様式)
- 謄本 1部(個人事業主の場合は税務署受付印のある確定申告書のコピー)
- 売上高確認書類
直近1か月間の売上高等がわかるもの(月次試算表、総勘定元帳、売上台帳など) 前年同期の売上額等がわかるもの(法人事業概況説明書(税務署の受付印のあるもののコピー)、月次試算表など)
2 金融機関へ申込み
必要な書類を提出します。
※既に融資取引している金融機関があるならその金融機関、融資取引がなければ口座開設している金融機関に申し込むことをおすすめします。
3 審査
提出資料、面談時の情報をもと審査を行います
4 融資
審査の結果融資が決まればご契約の手続きを致します。
ご契約手続きを終えたのち融資の資金を入金されます。
まとめ
新型コロナウイルスに対する支援策として日本政策金融公庫と商工中金にて特別融資が受けられます。
特別利子補給制度(詳細は検討中)との併用により実質無利子となります。
そして通常の融資とは別枠でありながら、無担保となります。
また運転資金にも使えるため対象になる可能性がある場合は、ぜひ一度相談することをお勧めします。
注意点としては個人か法人かに加え、小規模事業者か中小企業者かによっても条件が異なります。
また、実質無利子となるのは当初3年間の予定です。
さらに現在は窓口が非常に混んでいるためインターネットや郵送で可能な手続きは済ませるほうがスムーズに手続きが進むと思われます。
経営サポートプラスアルファ では、税理士法人を中心としがら、資金調達コンサルティングも提供しております。
資金は企業の生命線です。
何があってもブレない経営を続けていくために、ぜひ資金を潤沢にしていただきたいと思っております。
オンラインにて無料相談もやっておりますのでぜひご活用ください。
経営者の皆様には乗り越えるためのあらゆる術を迷いなく選択してください。
既に金融機関や知人経営者、税理士さんにご相談されている方も多いかと思います。
その中でこの記事をお読みになっている皆様は「経営サポートプラスアルファに相談した
方がいいのだろうか?」などと迷われることかと思います。
選択肢として増やすか増やさないか皆様次第です。
ご判断ください。