✔︎日本郵政金融公庫とは?
✔︎日本政策金融公庫との違いは?
✔︎日本郵政金融公庫って何をしている機関?
上記のような疑問を抱えていませんか。本記事では、日本郵政金融公庫について以下の内容をお届けします。
- ・日本郵政金融公庫は間違いだということ
- ・正しくは「日本政策金融公庫」
- ・日本政策金融公庫の概要について
- ・日本政策金融公庫の融資を利用するメリット
- ・日本政策金融公庫を利用する注意点
- ・日本政策金融公庫を利用すべき人の特徴について
結論を先にお伝えすると、「日本郵政金融公庫」という機関は存在しません。正しくは「日本政策金融公庫」です。
本記事を読み終わる頃には、日本郵政金融公庫 日本政策金融公庫がどのような機関かを理解できるだけではなく、日本政策金融公庫を利用する利点を理解できるでしょう。
「日本郵政金融公庫」を調べている方は融資を利用したいと考えている方だと思います。「融資に関して全くわからないけど」という方にもご理解いただけるようになっていますので、ぜひ気軽にご覧ください。
Contents
日本郵政金融公庫は間違いです
前述しましたが、「日本郵政金融公庫」は間違いです。ただ、確かに間違える理由もわかります。「日本郵政」という機関がありますし、以前は公的機関だったように、日本政策金融公庫と似通っている点が多いですよね。
改めて、日本郵政と日本政策金融公庫の違いを記載します。
「日本郵政」は郵便、銀行窓口業務などを行っている株式会社。
「日本政策金融公庫」は民間金融機関の補填のために設立された公的機関。(主な事業内容は融資)
融資を利用する方が利用するのは、日本政策金融公庫です。
日本政策金融公庫とは
ここでは、日本政策金融公庫の、より詳しい部分についてお伝えします。
日本政策金融公庫は、政府が100%運営している金融機関です。「民間の金融機関が行う金融の補填」を目的として設立されました。
「国民生活事業」「中小企業事業」「農林水産事業」の3つの窓口に分かれており、業種や事業規模によって窓口が使い分けられます。一般的には「国民生活事業」を利用します。ただし、年商5億円ほどの企業は「中小企業事業」、農林水産業種の場合には「農林水産事業」を利用するという形です。また、それぞれの窓口で借入上限金額が異なるという特徴もあります。
日本政策金融公庫は、政府が100%出資しているということで、倒産の危機が少ないです。民間の金融機関よりも安心して利用できるのではないでしょうか。
日本政策金融公庫の融資を利用するメリット
ここでは、日本政策金融公庫の融資を利用するメリットについてご紹介します。結論を先に伝えると、融資を利用するのであれば真っ先に利用すべきなのが日本政策金融公庫です。
理由は以下のメリットがあるからです。
- ・民間の金融機関よりも低金利で利用可能
- ・無担保・無保証人で借入可能な場合がある
- ・創業者に優しい融資がある
- ・返済期間が長めに設定されている
- ・日本政策金融公庫の融資を利用したことが実績になる
- ・融資実行までの期間が短い
それぞれの項目について詳しくご紹介します。
民間の金融機関よりも低金利で利用可能
日本政策金融公庫は民間の金融機関よりも低金利で利用することが可能です。「民間の金融機関を補填」する目的で設立されているので、金融機関の融資返済能力が低い人でも利用できるような仕組みになっています。
たとえば、日本政策金融公庫で創業者が融資を利用する場合には、「新創業融資制度」を利用できますが、非常に低金利で利用することが可能です。具体的には、基準利率が2.41~2.90%。担保を用意すればより低金利で利用することも可能です。
民間の金融機関で融資を利用する場合には3%超の金利が必要な場合もあるので、低金利と言えるのではないでしょうか。
無担保・無保証人で借入可能な場合がある
基本的に民間の金融機関で融資を利用する場合、担保・保証人を設定する必要があります。最低でもどちらか一つは設定する必要があるでしょう。
しかし、日本政策金融公庫の場合、無担保・無保証人で融資を借入可能です。代表者は保証人になる必要がないので、万が一倒産した時にもリスクを被る必要がありません。
創業時は経営が安定せず、万が一ということもあるかもしれません。無担保・無保証人であれば、精神的に安心して事業を行えるので、利用しやすいのではないでしょうか。
創業者に優しい融資がある
前述したように日本政策金融公庫は「民間の金融機関の補填」を目的として運営されているので、創業者でも比較的融資を利用しやすいです。
というのも、一般的に「創業者」というのは信用力が低く、民間の金融機関に融資を申し込んでも門前払いされてしまうことがほとんど。民間の金融機関で融資の借入をできるのはほんの一握りです。
しかし、日本政策金融公庫は「門前払いされてしまった事業者」を助けるために設立されているので、しっかりと話を聞いてくれます。日本政策金融公庫は、他の金融機関で落ちてしまった人の駆け込み寺的な位置付けになっています。
ただし、審査が緩いわけではありません。しっかりと作り込んだ書類を用意しないと、審査を落とされてしまうことも多いです。門前払いされないのが日本政策金融公庫だと考えておきましょう。
返済期間が長めに設定されている
日本政策金融公庫の融資は、返済期間が長めに設定されています。5年以上20年以下の返済期間を選ぶことができます。
また、返済期間が長くなっても金利変動が少ないため、安心して返済計画を立てることができます。たとえば、事業の成長に時間がかかる場合、返済期間を20年に設定して、返済金額を減らすことも可能です。
さらに、日本政策金融公庫では返済が厳しくなった場合に、返済金額の減額申請を行うことが可能です。リスケジュールすることでより返済が楽になります。
ただし、リスケジュールを何度も行なってしまうと、返済を滞らせている状態とほとんど変わらないので、日本政策金融公庫でもう一度借入しようと考えた時に不利になってしまう可能性があります。なるべく予定通りに返済することがおすすめです。
日本政策金融公庫の融資を利用したことが実績になる
日本政策金融公庫の融資を利用したこと自体が実績になるというメリットもあります。次の融資を他の金融機関で利用したいと考えた時に、融資を受けやすくなるということです。
なぜなら、日本政策金融公庫から融資を借りられる事業者ということは、ある程度しっかりとした事業者だと判断できますし、加えて返済に滞りがなければ融資を与えても返ってくると予想できるからです。
新規の状態で創業融資として民間の金融機関に相談しても、門前払いされることがほとんどですが、日本政策金融公庫の融資を利用した実績があれば、金融機関の融資を利用しやすくなります。まずは日本政策金融公庫の融資を利用するべきです。
融資実行までの期間が短い
日本政策金融公庫の融資を利用する場合には、審査が日本政策金融公庫のみで行われますので、融資実行までの期間が短いです。
他の金融機関の融資を利用する場合には、「信用保証協会」や「地方自治体」を挟んで融資を利用することになるので、審査が2箇所もしくは3箇所で行われます。結果として融資実行までに時間がかかってしまうのです。
具体的な期間についてですが、日本政策金融公庫で融資を利用する場合には1〜2ヶ月程度なのに対し、民間の金融機関では2〜3ヶ月程度かかってしまいます。たとえば創業時などの資金不足に陥りそうなタイミングで、融資を素早く利用できるのは大きなメリットなのではないでしょうか。
日本政策金融公庫の融資を利用する際の注意点
ここまでは日本政策金融公庫の融資を利用するメリットについてご紹介しました。日本政策金融公庫は政府が100%運営しているため、メリットしかないと考える方もいらっしゃいますが、実は注意点が2点存在します。
- ・提出書類が多い
- ・審査担当者の質に差がある
融資を利用してしまえば注意点はないものの、利用する前に少し注意したいポイントがあります。それぞれ詳しく解説します。
提出書類が多い
日本政策金融公庫の融資をはじめて利用する場合に限りますが、提出書類が非常に多いです。日本政策金融公庫は「信用できる事業者なのか」を判断します。そのため書類が多くなってしまうのです。具体的に必要な書類は以下の通りです。
- ・創業計画書
- ・設備資金のお申込の場合は見積書
- ・履歴事項全部証明書または登記簿謄本(法人の場合)
- ・担保をご希望の場合は、不動産の登記簿謄本または登記事項証明書
- ・生活衛生関係の事業を営む方は、都道府県知事の「推せん書」(借入申込金額が500万円以下の場合は不要です。)または、生活衛生同業組合の「振興事業に係る資金証明書」
- ・運転免許証(両面)またはパスポート(顔写真のページおよび現住所等の記載のあるページ)のコピー
- ・許認可証のコピー(飲食店などの許可・届出等が必要な事業を営んでいる方)
また、厳正な審査を行うために他にも書類を求められる場合もあります。準備に時間がかかってしまうという意味ではデメリットなのではないでしょうか。
書類作成には時間がかかってしまいますので、融資の専門家に依頼するというのも効果的な方法です。
審査担当者の質に差がある
日本政策金融公庫だけに言えることではありませんが、どうしても担当者の質にばらつきがあります。審査担当者によっては業界の知識が全くなく、あなたの事業に関して理解できない場合もあるでしょう。
そのような場合には審査で落とされてしまうケースもあるので、注意が必要です。
対策としては、誰でも理解できるような書類を作成することしかありません。日本政策金融公庫の審査担当者を選ぶことはできず、ほとんどの場合運によります。審査担当者を選ばない書類作成を心がけましょう。
日本政策金融公庫の融資を利用した方がいい人は?
ここまで日本政策金融公庫の融資を利用するメリットと注意点についてお伝えしました。ここでは、日本政策金融公庫を利用すべき人の特徴についてご紹介します。以下で示す人は日本政策金融公庫を利用すると、恩恵を最大限受けることができるでしょう。
- ・他の金融機関の融資を利用できなかった人
- ・創業者
それぞれ詳しく見ていきます。
他の金融機関の融資を利用できなかった人
他の金融機関を利用できなかった人は、日本政策金融公庫に申し込めば、融資を利用できる可能性があります。また、他の金融機関で融資を利用するよりも好条件なのではないでしょうか。
たとえば、「制度融資」や「信用保証付き融資」を利用したかったけれど、審査で落ちてしまったという人にはおすすめです。
ただし、書類で落ちてしまった場合には同じ書類を持っていっても落とされてしまう可能性があります。より入念に作り込んだ書類を準備することが大切です。
創業者
日本政策金融公庫の「新創業融資」は創業者にとって非常に好条件の融資です。創業者が使わない手はないでしょう。新創業融資の条件は以下のとおりです。
- ・無担保、無保証人
- ・基準利率2.41~2.90%と非常に低金利(担保を設定すると、より低金利で利用可能)
- ・設備資金20年以内(据置期間2年以内)
- ・運転資金7年以内(据置期間2年以内)
- ・融資限度額3,000万円(運転資金1,500万円)
非常に有利な条件ですので、創業時の融資を利用する場合には積極的に申し込みを行いましょう。
まとめ:日本政策金融公庫の融資を利用すべき
本記事では、日本郵政金融公庫は間違いで、「日本政策金融公庫」が正しいことを先に示した上、日本政策金融公庫の概要や、メリット、注意点、日本政策金融公庫を利用すべき人の特徴について触れました。
最後にもう一度、日本政策金融公庫についてまとめます。
日本政策金融公庫の概要
- ・日本郵政金融公庫ではなく、正しくは日本政策金融公庫
- ・日本政策金融公庫は政府が100%運営している金融機関
- ・日本政策金融公庫は「民間の金融機関の金融を補填する」目的で設立された
日本政策金融公庫を利用するメリットは以下のとおり
- ・民間の金融機関よりも低金利で利用可能
- ・無担保・無保証人で借入可能な場合がある
- ・創業者に優しい融資がある
- ・返済期間が長めに設定されている
- ・日本政策金融公庫の融資を利用したことが実績になる
- ・融資実行までの期間が短い
日本政策金融公庫を利用する際の注意点は以下のとおり
- ・提出書類が多い
- ・審査担当者の質に差がある
日本政策金融公庫の融資を利用するべき人の特徴は「他の金融機関の融資を利用できなかった人 」と「創業者 」
融資を利用するなら、日本政策金融公庫に申し込みを行うのがおすすめです。
また、日本政策金融公庫に提出する書類を作成する際は、私たち税理士法人経営サポートプラスアルファにご相談ください。
私たちは融資の専門家です。数々の融資をサポートしてきた経験があります。私たちに日本政策金融公に提出する書類の作成業務を丸投げいただければ、効率的に、審査通過率の高い書類を作成できるのではないでしょうか。
- ・正直なところ、書類を作成するのは面倒臭いんだよな。
- ・日本政策金融公庫の書類作成を誰かに任せたい。
- ・融資を利用したいけれど、事業のこともあるし、作り込んでいる時間がないな。
など、融資の準備が面倒臭い気持ちはわかります。忙しい事業の中で書類を作成するのはきついでしょうから、私たちにぜひお任せください。
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