レジでお金を出すとき、パソコンを打つときなど、自分の手に目がいく機会は意外と多いものです。
そんな時に、爪先がきれいに整えられて鮮やかなネイルが施されていたら自分の手でもテンションがあがりますよね。
そんな女性の美をお手伝いできるネイルサロンは自宅でも開業できるため、主婦の副業としても人気の高い業種です。
ネイルサロンは、比較的開業が簡単で国家資格も不要です。
ただ、信頼のおけるネイリストになるために、ネイリスト技能検定、ジェルネイル技能検定、ネイルサロン衛生管理士の3つの資格は保有しておいたほうがいいでしょう。
ネイルサロンの施術によっては、グリーンネイルと言って爪が腐る、カビが生えてしまうこともあり、これらの3つの検定を取って正しい知識を持った上で開業することが大切です。
Contents
人気のネイルサロンになるための内装とは
ネイルサロンは技術力だけではなく、お店の雰囲気や特別感など+アルファによってお客様に選ばれます。
いくら施術が上手でも、お店自体が殺風景でそっけなかったらリピートされるお店にはなれません。
ネイルサロンに清潔感は必須ですが、爪だけではなく全身がきれいになるような、ラグジュアリー感やおしゃれな雰囲気がネイルサロンには求められています。
ネイルサロンの内装は居心地のよさと雰囲気のよさが大切
人気のあるネイルサロンを見てみると、どこも居心地のよさを重視しています。
ネイルサロンの施術は、1時間以上かかります。
そのため、椅子の座り心地やリラックスできる雰囲気が大切です。
白とブラウンの木目調を組み合わせたり、柔らかいパステルカラーを加えてやさしい雰囲気を出す、また、観葉植物もリラックス効果を与えることができるのでおすすめです。
従業員にとっても施術しやすい内装を
お客様目線だけではなく、従業員目線でも内装を考えることが大切です。
あまりにも照明を暗くしてしまうと、施術がしにくいなど弊害が出てしまいます。
また、照明下で見た色と自然光で見た色が違うと、お客様の満足度が下がってしまうことも。
ネイルの施術は集中力が必要な作業です。集中力が落ちないために、従業員の椅子もいいものを選びましょう。
競合店と差をつけることも大切
出店する場所が決まったら、その周辺のネイルサロンを調べることも大切です。
ラグジュアリー感が売りのネイルサロンがあった場合、似たようなネイルサロンを開業してもお客様は見込めないでしょう。
内装には他店との差別化も大切です。
ネイルサロンに必要な内装設備
内装の雰囲気が決まったら、必要な内装設備について考えましょう。
ネイルサロンは水回りの設備はほとんど不要のため、比較的内装費用を抑えることができます。
ネイルサロンにおける必要な設備はおおまかにわけて下記の6つです。
◆ 予約、会計をするための受付カウンター
ネイルサロンに入ると、まず受付カウンターがあります。
そこでは予約、会計のためのレジが設置されています。
お客様が来店した時に最初に目に入る場所なので、清潔感とお店のコンセプトが伝わるデザインが求められます。
◆ ウェイティングスペース
予約のお客様が早めに来た場合など、お客様に待っていただくウェイティングスペースも必要です。
そこまで広くなくてもいいですが、1~2人ぐらいが座れるソファと小さいテーブルがおけるといいですね。
◆ ネイルをするための施術室
ネイルを施術する場所です。
ネイルをしている時間はお客様に特別感を味わっていただくことが大切なので、できれば個室がベストです。
ただ、広さの問題もあるため、個室が確保できない場合でもパーテーションで仕切るなど、プライベート空間を確保しましょう。
施術する場所に置く施術テーブルと椅子もしっかり選びましょう。
特に施術内容によっては、1~2時間かかることもあるため、椅子はお客様の座り心地を重視して決めましょう。
◆お手洗い、洗面台
ネイルサロンに来店するお客様はほとんどが女性です。
そのため、お手洗いや洗面台も清潔感にプラスしてラグジュアリー感を持たせると喜ばれます。
お客様に美しくなってもらうネイルサロンだからこそ、気を配りたいスペースです。
◆ スタッフ用のバックルーム
スタッフを複数名雇う場合には、スタッフ用のバックルームが必要になります。
私物やコート、ジャケットを入れられるロッカーと、制服を用意するのであれば着替えスペース分の広さも確保しましょう。
◆ ネイル用品や装飾品を飾るための陳列棚
ネイル用品や小物などを陳列する棚も用意しましょう。
特にネイルサロンでは、小物を飾ってお店のコンセプトを表現できるスペースになります。
陳列棚の色や材も大きく影響するので、お店のコンセプトにあったデザインを選ぶことが大切です。
その他にも、手元を照らす施術ライト、業務用UVライトなども必須です。
ネイルサロンの内装費用は店舗開業か自宅開業かで大きく異なる!
ネイルサロンの内装費用は、店舗開業か自宅開業かによって大きく変わります。
店舗で開業した場合、内装費用は200万円~1,000万円ほどかかります。
自宅での開業の場合300万円ほどあれば十分で、場合によっては100万円を切ることも可能です。
内装費用だけでみると、自宅開業の方が圧倒的に魅力的ですがそれぞれにメリット・デメリットがあるので、どちらで開業するか内装費用だけではない面からもしっかりと検討する必要があります。
店舗開業のメリット・デメリット
店舗開業のメリットは、
・駅近や路面店などひと目につきやすいところに出店ができる
・内装を希望通りに変えることができる
・従業員を雇って複数同時に施術することができる
・仕事とプライベートの区別がつく
デメリットは、
・いい物件を探さなければいけない
・保証金など物件を借りる際の初期費用がかかる
が考えられるでしょう。
自宅開業のメリット・デメリット
対して、自宅開業のメリットは、
・家賃がかからない
・出勤の時間が省けるため時間を有効に使える
デメリットは、
・生活感が出てしまうので注意しなければいけない
・玄関やトイレなど自宅と共同スペースが出てしまう
・仕事とプライベートの区別がつきにくい
・内装を変えるのにも限度がある
・集客が難しい
・1日に対応できるお客様の数が限られてしまう
・お客様に自宅の場所を教えてしまうことになり、安全面に不安がある場合も
です。
自宅開業はなんといっても初期費用を抑えられるのがメリットですが、デメリットも多いです。
また、広告を出すと不特定多数の人に自宅の場所を知られてしまうことになり、なかなか難しい問題です。
自宅サロンの開業は、充分に検討する必要があります。
ネイルサロンの内装費用を抑えるポイント!
ネイルサロンは、内装費用が比較的安く済むと言っても、できるだけ内装費用は抑えたいですよね。
ここでは、ネイルサロンの内装費用を抑えるポイントをご紹介します。
元がネイルサロンの居抜き物件を狙う
居抜き物件とは、前の店舗の内装や設備がそのまま残された物件です。
同じ業種の居抜き物件を狙えばそのまま使える内装が多いため内装費用を抑えることができます。
ただ、カフェやレストランなど業種が異なる居抜き物件だと、撤廃が必要な内装や設備が出てきてしまい撤廃費用が余分でかかり思っていた以上に内装費用が膨らんでしまうこともあります。
ネイルサロンの居抜き物件、またそれに近い物件を見つけましょう。
1つの内装業者に決めずに複数の内装業者に見積もりを依頼して比較しよう
1番最初に見に行った内装業者の対応がよく気に入ったとしても、内装業者の見積もりは複数の業者に依頼することをおすすめします。
複数の業者に依頼することで、自分のネイルサロンの内装費用がどのくらいか平均を把握してしっかり比較しましょう。
また、それぞれの業者の対応が丁寧かなどもチェックすることができるので、見積もりで不明な点があれば、しっかり聞くことをおすすめします。
ネイルサロンの内装費用の資金の調達方法
見積もりをもらって依頼する業者が決まったら、内装費用の支払いについて考えなければいけません。
自己資金ですべてまかなうことができれば問題ありませんが、内装費用を支払っても数ヶ月は余裕があるくらいのキャッシュを手元に残しておきましょう。
多くの方は、融資を受けながら開業を進めるのが一般的です。
資金の調達としては、
・日本政策金融公庫
・信用金庫、銀行
・リース業者
の主に3つの方法があります。
日本政策金融公庫には、「女性、若者、シニア起業家支援資金」というものがあり、女性または、35歳未満か55歳以上であって、新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方には、低い金利での融資をおこなっています。
▼日本政策金融公庫 女性、若者、シニア起業家支援資金
また、銀行や信用金庫によっても、女性起業家応援融資などおこなっているところもあるので、まずは相談してみましょう。
リース業者を利用した場合には、支払いは続きますが、初期費用を抑えることができます。
その分計画的に利用できれば、キャッシュを手元に残しながら開業をすすめることができるメリットになります。
また、リース業者によっては、資金管理や内装業者の紹介、アフターフォローなどおこなっていて、全面的に開業をサポートしてくれるところもあります。
まとめ
ネイルサロンは女性にとって憧れの仕事でもあり、ネイルサロンの店舗もどんどん増えています。
その分既存の店舗との差別化が必要で、ネイルサロンの内装はとても重要です。
なるべく内装費用は抑えたいけれど、チープ感が出てしまうと人気のネイルサロンとは程遠くなってしまいます。
そのためにも、まずは内装のイメージをしっかりと作り予算内で理想の内装にできるよう、居抜き物件を利用するなどして、抑えるところとお金をかけるところのメリハリをつけましょう。
また困った時には開業サポートを受けてみて、キャッシュフローをプロに診断してもらうことをおすすめします。