飲食店を開こうと考えたとき、広さと席数の計画は欠かせません。
・借りようとしてる物件の広さに合わせた席数
・広さや規模を考えて借りようとしている物件
どちらを先に考えたとしても、関連を知ることで、心地よい空間を作れます。
知らずに予算だけで進めてしまうと、窮屈な飲食店になりかねないので注意しましょう。
飲食店で食事をするとき、パーソナルスペースを確保できる広さがあります。
席数を考えるとき、適切な間隔をあけて配置をして、心地よい空間を作りましょう。
リピーターや客単価アップにもつながる大切なポイントです。
Contents
ホールに適している坪数と席数
ホールは、飲食店の中でもお客さんが食事を楽しむスペースです。
カウンターやテーブルが並べられる場所ですが、どのくらい確保すれば良いのでしょうか。
平均は、テナントの60%をホールにします。
席数は1坪あたり2席が一般的。
回転数を重視する飲食店の場合は、さらに席数を多く設置することもあります。
平均的なホールの坪数
飲食店といっても、営業形態はさまざまです。
ファストフード店やレストラン、大衆食堂など、たくさんの形式があります。
借りるテナントの60%の広さが、飲食スペース、つまりホールとして使うスペースに充てられるのが平均的です。
30坪のテナントを借りたとすると、20坪ほどはホールとして使うように設計します。
カフェや専門店など、提供するメニューが少ない場合は、70%、80%とホールを拡大してもよいでしょう。
有名なコーヒーチェーン店では、飲み物と軽食のみを提供しているので、調理スペースは少ないです。
カウンターの中のみで商品の提供が可能なので、テナントのほとんどをカフェスペースにしています。
反対に、ランチやディナーなどの食事を提供している飲食店は、フロアを60%ほどで考えるのが無難です。
ホールが広すぎても、配膳までに時間がかかってしまいます。
少ないスタッフで動かしている店では、料理が短時間で提供できないこともあるので注意が必要です。
店の規模やスタッフの数にもよりますが、飲食店のホールは約60%を基準に考えましょう。
飲食店の席数1席あたりの坪数
飲食店の席数1つあたりの、平均的な坪数は、0.5坪です。
畳1枚分に相当します。
飲食店に入ると見かける、2人がけのテーブルがおおよそ畳1畳分。
4人がけのテーブル席、もしくは2席分でちょうど1坪分という計算です。
ファストフード店や立ち食いの店舗などは、1坪に2~3席設ける場合もあります。
席数を多く準備して、回転率を上げるためです。
大衆食堂も、どちらかというと回転率を重視しているので、席数が多い印象。
反対にカフェなど長時間滞在する店では、1坪当たり2席までとして広さを確保している場合もあります。
カウンター席をなくし、テーブル席だけにするなどの工夫も見られます。
回転数よりも、客単価を上げることで利益を出すためです。
飲食店の1席あたりの坪数は0.5坪、2席で1坪が基準になっています。
利益を出すために回転率を狙うのであれば、席の間隔を狭めて席数を増やしても良いでしょう。
席数と坪数のバランスが大切な理由
席数と坪数のバランスは大切です。
理由は、
・パーソナルスペースが侵されないこと
・食事や会話に集中できること
・客単価を上げられること
これらがあります。
それぞれ、シチュエーションを交えて説明します。
パーソナルスペースが侵されない
席数と坪数のバランスを良くすることで、パーソナルスペースが侵されません。
パーソナルスペースは、その人が自分のテリトリーとして認識している範囲のこと。
人によって違い、広い人もいれば、狭い人もいます。
平均では45cmと言われ、これ以上近づくと不快さを感じる人が多いです。
飲食店でも、ファストフードや立ち食い店など回転率の良い店では、隣との距離が狭い場所が多く見られます。
隣の人とくっついてしまうこともあるので、長居したいとは思わないでしょう。
カフェやレストランでは、食事のほかに、家族や友人との会話も楽しむ場所です。
食事をしながら長時間、席に座っていても隣の人が気にならないよう配慮する必要があります。
1坪に2席までを徹底し、間隔をあけて席を配置することで、お客さんにとって心地よい空間になるでしょう。
テーブル席は、2人席と4人席を組み合わせてゆとりを作るのも良いです。
このように工夫をこらすことで、パーソナルスペースが確保でき、長居できる場所ができます。
食事や会話に集中できる
食事や会話に集中できるのもメリットです。
隣の席との間隔が近いと、自分が話している会話の内容が聞こえてしまっていると感じます。
実際にも、聞こえているので込み入った内容の話は控えなければいけません。
しかし、家族や友人と話している時の内容は他の人には関係のない個人的な話が多いです。
個人的な話に限らず、知らない人に勝手に自分の話を聞かれているのは不快でしょう。
広さと席数のバランスが取れていれば、隣の席との間隔が十分にあいています。
話している声も、内容も気にならない距離なので、会話に気を使うことなく食事が楽しめます。
楽しく食事ができた店として、リピートして訪れてくれる可能性も。
食事や会話に集中できる環境が整い、リピーター獲得にもつながるので、坪数と席数のバランスは考えるべき点なのです。
客単価を上げられる
席数と坪数のバランスが良ければ、客単価を上げることにもつなげられます。
適度に間隔の取れた広さの席は、居心地がよいので、長時間過ごせる場所だと感じます。
特にカフェでは、座席でパソコンを開いて仕事をしている人も多いです。
2人以上で来店し、話が弾むこともあります。
長時間同じ場所にいる人は、あらかじめドリンクとフードを注文するなど客単価が高いです。
追加注文をする場合もあるので、お客さん1人あたりの単価は高いです。
席数と坪数のバランスを考えるだけでも、これだけの効果が狙えます。
営業形態によって、逆を考えることもできるので、応用の幅は広いです。
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坪数を広く取ると起こること
席数を確保するために、坪数を広く取りすぎてもマイナス面が大きいです。
・家賃が上がる
・内装工事費用がかさむ
・ランニングコストがかかる
これらは、飲食店を開く前も、開いてからも関係してくる事柄。
これらも考えてテナントを借りましょう。
家賃が上がる
広いテナントを借りると、当然家賃は上がります。
家賃が上がれば敷金も上がるので、必要な資金もかなり高額です。
準備金として用意していた資金では足りなくなる可能性も0ではありません。
運転資金が足りなくなり、継続して経営していけないかもしれないのです。
席数を多く設置したいからと言って、予算オーバーをしても広いテナントを借りたい場合は慎重に考えましょう。
今後の経営や雇うスタッフの数を考えた予算で、テナントを借りることをおすすめします。
広さは、予算内で借りられるテナントを多くリストアップすることで見つかる可能性があります。
同じ家賃でも物件の広さは異なるので、無理をして広さにこだわる必要はないでしょう。
内装工事費用がかさむ
坪数が広いテナントでは、内装工事費用が高くなります。
内装工事費用は坪単価で計算されます。
必要以上に広いテナントでは、工事を行う面積が広くなり、工事費用が高いです。
坪単価30万円~50万円が相場なので、1坪増えるだけでも内装工事にかかる金額が膨れ上がります。
飲食店は、居心地の良い空間になるように、デザインにはこだわりたいところ。
特注品や材質のこだわりも加算されて、予算を大幅に超えることも少なくありません。
ただでさえ増えてしまう内装工事費用なので、必要以上の坪数でテナントを借りてしまうと、金銭的負担が大きくなります。
ランニングコストが高くなる
広い店はゆとりがあって、過ごしやすいですが、ランニングコストが高いのが欠点です。
ランニングコストに含まれるコストは、
・人件費
・設備費
・家賃
・光熱費
などが該当します。
特に、ホールが広いと多くのスタッフを雇って配膳を行うので、人件費が多く必要です。
飲食店の利益以上に人件費がかさんでは、店の利益は上がらず赤字経営に。
いくら運転資金を用意していても、いずれは底をついてしまいます。
空調や明かりも広範囲で必要なので、電気代も高いです。
飲食店から得られる利益を考えて、利益の上げられる広さのテナントを借りましょう。
店は利益があげられれば拡張が可能です。
広さは、店を軌道に乗せてから広くしても遅くないでしょう。
予算と店の計画に見合った広さのテナントを見つけることをおすすめします。
内装工事リースでお得に工事をする
飲食店の開業に向けて、資金を手元に残す方法があります。
それは、内装工事リースで内装工事費用を払うことです。
通常、一括で払わなければいけない内装工事費用を分割し、月々少額ずつ返済していきます。
坪数の大きい、広いテナントを借りると内装工事費用は何倍にも膨れます。
手元の資金だけでは支払えない場合、すぐにほかから資金を用意することも難しいでしょう。
そこで、内装工事リースの出番です。
内装工事費用が分割で返済できれば、開業資金を減らさずに飲食店を開店できます。
運転資金として持ち越すことができるので、経営の助けにもなるでしょう。
毎月の利益を返済に充てれば、開業時に手元に残した資金はそのまま貯金にできます。
さらに、設備費にも使えるので、リースで厨房物品やテーブル・椅子などを借りることも可能。
所有権ははじめから自分にあるので、リースが払い終わったからといって返さなければいけないものもありません。
返済後も変わらず物品を使用して営業できます。
審査完了は最短で2営業日と早いです。
今すぐ使いたいという人にも対応しているので、まずは連絡をしてみてください。
まとめ
飲食店に適している坪数と席数の関係についてお伝えしました。
飲食店では、契約したテナントの60%をホールに、40%を厨房に割り当てるのが一般的です。
1席あたりの坪数は0.5坪。2席で1坪を使うくらいが適しています。
また、飲食店の形態によって席数が増えることもあります。
ファストフード店や立ち食い店などの回転率が良い店では、1坪あたりの席数が3席ほどでも良いでしょう。
長時間お客さんにいてもらう飲食店では、席数と坪数を考えて決めることが大切です。
・パーソナルスペースの確保
・食事や会話に集中できる環境
・客単価を上げる
これらの効果も期待できるので、バランスを考えたテナントを借りましょう。
席数と坪数の関係から、坪数を広く取ることを考えますが、広すぎても費用がかさんでしまいます。
費用を抑えるためには、内装工事リースで内装工事費用を分割して払うことがおすすめです。
審査期間が短く、今すぐ支払いが必要な人でも利用可能。
手元に資金を残して、経営の手助けとなってくれます。
ぜひ検討してみてください。