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学生でもバー経営はできる?バー経営の手順をわかりやすく解説

学生でもバー経営はできる?バー経営の手順をわかりやすく解説

学生でもバー経営できる

飲食店経営のなかでも人気があるバーですが、結論から言うと、学生でもバー経営はできます。

ただし、開業ができても簡単に安定経営を継続できるわけではありません。

開業前にはコンセプトを明確にし、余裕を持った資金の準備や必要な資格取得や届出の提出など、数多くの準備が必要です。

さらに学生や未経験の人は経験者と比べて知識や経験が少ない分、開業の準備から開業後も常に努力と覚悟が必要になります。

バー経営が人気の理由

「バー経営に憧れる」という人は少なくありません。

脱サラして夢だったバー経営に乗り出す人もいるほどです。

では、なぜバー経営がそれほどまでに人気なのでしょうか。

「かっこいい」「モテそう」といった理由のほか、ほかの飲食店と比べて以下のような理由もあります。

・初期費用が少ない
・客多単価が高い
・食材ロスが少ない

詳しく見ていきましょう。

初期費用が少ない

一般的なバーはレストランやカフェなど、ほかの飲食店と比べると食事のメニューが少なく、調理も簡単な場合が多いです。

そのため、火力の強いコンロや大きなオーブンなどは必要なく、冷蔵庫や製氷機など最小限の設備で開業できるため、初期費用を抑えられます。

ただ、カウンターやテーブル、照明などにこだわりが強すぎると予算をオーバーするほど高額になる可能性があるため、予算と相談しながら決める必要があります。

客単価が高い

バーでメインで提供されるのはお酒ですが、料理と比べると利益率が高く安定の利益が確保しやすいのもバー経営の人気の理由でしょう。

さらにバーにくるお客さんはお酒を一杯だけでなく数杯飲むことが多いため、客単価が高くなりやすいのも経営者側からするとメリットと言えます。

食材ロスが少ない

レストランやカフェで提供される料理の材料は長く持たないため、余った場合には廃棄しなければなりません。

食材はお客さんから注文される前に用意する必要があるため、天候が悪くなっただけでも客足が遠のき、多くの食材ロスが発生します。

一方、お酒はすぐに腐ることがないため、食材に比べて長期間の保存が可能です。

バーの種類

バーはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。

まずはどのような種類のバーを経営したいと考えているのかを明確にしておくことが大切です。

以下に代表的なバーとその特徴を解説します。

オーセンティックバー

バーの中でも格式が高く、落ち着いた雰囲気が特徴です。

バーカウンターや照明にもこだわりが見られ、オーナー自身が熟練のバーテンダーということも珍しくありません。

客層はお酒をゆっくり楽しむ大人が多いです。

スタンディングバー

立ち飲みスタイルのバーで、椅子に座ってゆっくりお酒を飲むバーと比べてお客さんの回転率が高くお酒の料金は低めに設定されています。

帰宅する前に軽く一杯飲みたい時に利用しやすいため、さまざまな客層が訪れます。

ショットバー

ショットバーはボトルキープのシステムがなく、一杯単位で注文できるバーです。

格式の高いオーセンティックバーと比べてカジュアルな雰囲気で、バー初心者でも入りやすいのが特徴です。

ダイニングバー(フードバー)

ダイニングバーはお酒だけでなく料理も充実したバーです。

オーセンティックバーと比べて明るくカジュアルな雰囲気の場合が多く、女性でも入りやすいのが特徴的。食事を食べながらお酒も楽しめるため、グループでお酒が飲めない人がいても利用しやすいのがメリットです。

料理の評判が良ければリピーター獲得につながります。

ジャズバー

音楽を楽しみながらお酒を飲めるのがジャズバーの特徴です。

スピーカーから音楽が流れるだけでなく、生演奏が聴けるジャズバーもあります。

バー開業までの手順

バーの開業は思い立ったらすぐできるものではありません。

開業するためにはさまざまな準備が必要です。

ここでは、バー開業までの手順を解説します。

バー経営初心者や学生の場合は特に手順に漏れがないようにしっかりと確認してください。

コンセプトを決める

バー開業に向けてまず第一に決めたいのがコンセプトです。

前述したようにバーの種類はいくつかあるため、どの種類のバーを開業したいのか、ターゲットとする客層などをできるだけ細かく決めるのが理想的。

コンセプトを考える際は「7W2H」を意識すると良いでしょう。

詳しくは以下の表を参考にしてください。

7W2H意味
When時期:いつバーを開業するのか?
Where場所:どのエリアでバーを開業するのか?
Who主体者:誰がどのようなスタッフとバーを開業するのか?
Whatサービス・メニュー:どの様なメニューでバーを開業するのか?
Why理由:なぜバーを開業するのか?
Whom対象者:どのような客層を狙ってバーを開業するのか?
Whichイチオシメニュー:どのメニューを押していくのか?
How方法:どのようにバーを世に広めるのか?
How much費用:どのくらいの時間と費用でバーを開業するのか?

コンセプトを決める際に迷いがある場合やなかなか決まらない場合には、営業中のバーを実際に訪れて参考にするのも良い方法です。

今まで訪れたことがない種類のバーにも足を運べば経営に関するヒントが得られるかもしれません。

テナントを決める

バーを成功させるうえで重要になるのがバーの立地やテナント選びです。

事前に決めたコンセプトに合わない立地にあるテナントを選んでしまうと、想定していた客層が来店せずに経営が難しくなることも考えられます。

目立つような大通りに立地するテナントなら、必ず良いというわけではありません。

隠れ家的な高級感のあるバーを目指したいなら、あえて大通りではなく、人通りの少ない道沿いにある店の方が人気が出ることもあります。

性別や年齢問わず多くの人に入りやすいダイニングバーを経営したいなら、駅から近く人が多く行きかう立地の物件が向いているでしょう。

資金調達

店を開業するためにはまとまった資金が必要です。

開業資金は開業前に必要な設備資金のほか、バー経営を継続するために必要な運転資金も、開業直後から必要になります。

開業資金が自己資金だけでは足りない場合には、金融機関での融資を受けることも考えなければなりません。

融資を受ける際は事業計画書が必要になりますが、ここでもコンセプトが関わってくるため、前もって細かくコンセプトを作成しておくことは大切です。

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資格取得・届出の提出

バー開業時にはいくつかの資格の取得と届出の提出が必要です。

開業前に必要な資格や届け出をしておかないと開店が遅れてしまいます。

また、資格取得や届出の提出先は保健所や警察署などさまざまのため、時間に余裕をもって準備することをおすすめします。

それでは必要な資格や届出を以下に詳しく見ていきましょう。

食品衛生責任者

食品衛生法51条に基づく「公衆衛生上必要な措置の基準」により、「営業者は食品衛生責任者を定めること」とされており、バーを営業する際も食品衛生責任者の資格取得が必要です。

調理師や栄養士、製菓衛生師などの資格を持っている場合は、講習を受けなくても食品衛生責任者になることが可能。

会場集合型養成講習会の場合は6時間程度の講習を受け、終了後に修了証が交付されます。

オンライン形式での講習会では受講終了後10営業日以内に郵送されるため、交付までに数日要することを覚えておきましょう。

防火管理者

消防法では、「一定規模の防火対象物の管理権原者は、有資格者の中から防火管理者を選任して、防火管理業務を行わせなければならない」としています。
※防火管理者

資格取得には以下が行う講習を受講する必要があります。

◆都道府県知事
◆消防本部及び消防署を置く市町村の消防長
◆総務大臣登録講習機関

講習種別は甲種と乙種に分かれており、受講料や講習時間、講習内容は以下の通りです。

講習種別受講料講習時間講習内容
甲種(新規)8,000円おおむね10時間・防火管理の意義及び制度
・火気管理、施設、設備の維持管理
・防火管理に係る訓練及び教育
・防火管理に係る消防計画など
甲種(再)7,000円おおむね5時間・最近の法令改正の概要
・火災事例研究
乙種7,000円おおむね2時間・甲種(新規)の講習事項のうち、基礎的な知識及び技能

飲食店営業許可

バーなどの飲食店を営業する場合、所管の保健所に営業許可申請をし、店舗を都道府県の施設基準に合致させて、営業許可を受けなければなりません。

飲食店の営業許可を得るためにはまず、店舗の工事着工前に保健所の食品衛生担当に事前相談をします。

その後、営業許可申請書や設備を示す図面などの必要書類を予定日の10日くらい前に提出しましょう。

許可書作成は施設基準適合確認後になるため、交付までに数日かかります。

飲食店営業許可を届け出る際は、日数に余裕をもって行いましょう。

深夜酒類提供飲食店営業開始届出

午前0時を過ぎても営業する場合は、警察署に深夜酒類提供飲食店営業開始届出書を提出する必要があります。

特定遊興飲食店営業許可

お酒を提供するだけでなく、カラオケバーやスポーツバーなどの「お客さんに遊興させ、かつ、お客さんに飲食をさせる営業」で午前0時を過ぎての営業の場合はできる場所は公園の許可が必要です。

店舗を管轄する警察署の生活安全課に特定遊興飲食店営業許可を届け出ましょう。

特定遊興飲食店営業ができる場所は風営法施工条例で定められた第3種地域内に限られています。

内装デザインを決める

物件が決定したら、バーの内装デザインを決めていきます。

内装デザインの知識があれば自分でも行えますが、難しい場合は店舗デザイン設計デザイナーにお願いしましょう。物件には以下2種類に分けられます。

  • スケルトン物件
  • 居抜き物件

スケルトン物件は内装や設備が何もない物件です。

一方居抜き物件は前の店舗で使われていた内装や設備が残った状態の物件を指します。

内装や設備一つひとつにこだわりたい人はスケルトン物件がよいでしょう。

反対になるべく内装デザインにお金をかけずに開業したい場合には、前の店舗の内装や設備が使える居抜き物件が向いています。

重視したいポイントに合わせて物件を選びましょう。

備品の調達・仕入れ先の決定

バーを個人で経営する場合は、必要な備品や食材を自分で仕入れなければなりません。

仕入れ際としてはお酒の種類を豊富に扱う酒屋、料理にも力を入れるダイニングバーなら食材の仕入れ先も選ぶ必要があります。

ほかにもグラスや食器、カトラリーなど、必要に応じた備品の仕入れ先も決めなければなりません。

最近では業務用食材を扱うECサイトもあるため、仕入れ先を決める際に検討してみてはいかがでしょう。

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まとめ

バーは学生や未経験の人でも経営は可能です。

しかし、どの業種にも言えることですが、未経験で知識も乏しい状態で開業して、安定した経営を継続させるのは簡単なことではありません。

「バー経営を何があっても実現したい」「バー経営を成功させる努力を惜しまない」という努力と覚悟ができる人がスタートラインを切れる厳しい世界であることを認識しておく必要があります。

学生がバーを経営するためには、多くの場合で資金調達がネックになることが想定されます。

手元資金に不安がある場合には内装工事リースを夢の実現に向けてぜひご検討ください。

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