会計士を辞めたい方へ。よくある理由と解決方法、退職時期はいつがおすすめ?
2020年10月8日
会計士を辞めたいと思うこともあるかもしれません。
自分と見つめあい、それでも合わないと思えば他の選択肢を選んでみることも自分の人生の中では必要なことです。
この記事では、同じ悩みを抱える方の会計士を辞めたい理由や転職先などをご紹介しています。
会計士を辞める前に一度冷静になって、自分の決断をする助けになれば幸いです。
Contents
会計士を辞めたい場合のよくある理由
会計士を辞めたいと同じ悩みを抱えている人はたくさんいます。
人によっては数十年働く場所だからこそ、自分に合わないと感じたときには辞めたいと考えてしまうでしょう。
もちろん会計士を辞めることも選択肢の1つです。
自分の中で何が辞めたい理由なのかを把握しておくことで、次のステップへ進む際にも役立ちます。
辞めたい理由やいつ辞めるべきかを見ていきましょう。
仕事が忙しすぎる
会計士は専門職である以上、誰でも採用できるというわけではありません。
そのため、人数が限られることになり、人手不足から激務になりがちです。
プライベートの時間が取れない状況にストレスを感じる人も少なくないでしょう。
また、決算の時期が被ってしまうため、およそ年4回の繁忙期があり、この時期は特に忙しいでしょう。
残業がある会社も多く、終電で帰るような勤務生活をしている人も少なくないと言います。
結果としてワーク・ライフ・バランスが整わず、仕事を辞めたいと思う原因の1つになります。
当社に転職した会計士の声
お客様の情報もあり、それ社外に持ち出せないため、持ち帰り仕事が出来ず、リモートワークはできません。
毎日出社しなくてはならず、結果的にそれが負担で辞めてしまいました。
自分の理想の働き方ではない
会計士の中には、自分の理想とする働き方とのギャップに悩んでいる方も多いと言います。
環境というのは、働く上で非常に重要ですので、強いストレスやモチベーションの低下になるでしょう。
当社に転職した会計士の声
小さな会計事務所で働いていたので。所長の独断で経営を進めているのも気にくわず、環境や人間関係などが自分の理想とかけ離れており、この働き方は難しいと思ってしまいました。
業務が一定すぎる
会計士の業務は基本的にルーティンワークです。
1年を境にして周期的に業務を行うことになるため、業務の変化の無さに物足りなさを感じてしまう人もいるようです。
忙しいもののやっている仕事は、ただの一連の作業だった場合には、つまらなさを感じてしまう人もいるでしょう。
大手会計事務所のある程度のポジションにつくと、難しい案件を扱い、やりがいに繋がる人もいますが、ポジションややらせてもらえる仕事によっては、業務が一定的な傾向にあります。
当社に転職した会計士の声
いつも、右から流れてくる仕事を左に流すだけ。
組織の歯車のような気がしました。
右の歯車がまわると必然的に、隣接する歯車もまわります。
それと同じで、右の歯車が動きだしたときに私も動きだす。
このパーツ感覚がどうしても気にくわず、誰でもできる仕事をやりたいわけじゃない!と思ったので、辞めました。
人間関係がつらい
精神的につらい職場は、これからも働き続けると考えるだけで憂鬱です。
どの職場でも人間関係の構築というのは必要になるから、と我慢することも余計ストレスになります。
また、会計事務所は仕事を教えてくれなくて困っているという悩みを多く聞きます。
「見て学ぶ」を実践されてきた先輩だからこそ、後輩にもそれを強制してしまうこともあるでしょう。
もちろん、会計事務所の中には教育制度が整っていて親身になってくれる職場も多数あります。
しかし、自分の働く場所がそうでない以上は想像しにくいのが現状です。
当社に転職した会計士の声
最初は置かれた場所で頑張らねばと思っていた私でしたが、転職すれば解決するんじゃないかと思った瞬間に辞めてしまいました。
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会計士を辞めたい場合、いつ辞めるべき?
では、会計士を辞める場合、どのタイミングで辞めるのがいいのでしょうか。
職場を辞めるタイミングは一概にこれがいいというものはありません。
それは、その後のキャリアプランをどうしたいのかなどを踏まえて、自分のために考える必要があるからです。
若い頃は将来性があり転職においても様々な選択肢があります。
30代40代ともなると、自分の経験を活かした仕事に転職するのが普通になり転職の幅が狭くなってしまうのも事実です。
しかし、30代40代の転職がダメかというとそうではありません。
どの年代でもキャリアプランをしっかり練って、自分の理想とする働き方を実現することが重要です。
自分の今後の人生について考えた上で、職場を辞めるタイミングはなかなか難しいものがあると思います。
お世話になった方に迷惑をかけるかもしれない、上司に嫌味を言われるかもしれないなど様々な懸念が頭をよぎるはずです。
しかし、人生を歩むのはあなた自身なので、勇気を持って退職届を出しましょう。
会計士が辞めたい場合に考えるべきターニングポイント
辞める時期については、自分でキャリアプランを考え、それに従って動いていくべきだとご説明しました。
では、そのターニングポイントになる時期を説明します。
修了考査終了時
監査法人で働いていれば普段の仕事が実務経験に該当するため、多くの人が公認会計士になるため監査法人などで働いているはずです。
修了考査に関する、監査法人のフォローは手厚く、補習所の時間も配慮してくれるなど、メリットがたくさんあります。
監査法人は自社で長く働いてもらうことを意識して、このような手厚いフォローをしてくれますが、だからと言って公認会計士になった後もそこに勤め続ける義務はありません。
ところが修了考査に合格しさえすれば転職もしやすいのでこのタイミングで転職を考えるべきです。
マネジメント経験などが身に着いてきたとき
マネジメントクラスになると、年収が上がりだします。
手続きは一通りできるようになっており、監査調書が作成できるレベルでしょうか。
金商法監査の主査を務めた経験のある人も多いかもしれません。
このため、非常に市場価値の高い人間です。
多くの会社から求められる人材であることは間違いないでしょう。
高い年収を提示され、転職する人が多くなります。
自分に価値がつくと会社から求められるため、当然働く環境は選びやすくなります。
シニアマネージャーなど経験がついてきたとき
シニアマネージャー・40代になってくると、監査以外の業務に携わったことがあったり、組織体制改善・構築もできるようになったり、幅広い経験がついてきます。
このタイミングで起業や独立を考える人も多いでしょう。
将来性や成長が見込めるわけではないため、幅広く転職できるわけではありませんが、スキルはあるため年収をアップさせる転職なども可能なケースが多いです。
会計士が辞める場合の上司への伝え方
いざ、転職を決意した際にどのように上司に伝える必要があるのか、その方法を覚えておきましょう。
繁忙期を避ける
一番大切なのは、繁忙期を避けることです。
特に、会計士は繁忙期と閑散期が激しい職業ですので、その繁忙期を避けることはマナーであり、自分のためでもあります。
例えば、忙しい上司に、「今は忙しいから今度ね」と後回しにされたり、「この仕事はやってからだよ」となかなか辞めさせてもらえなかったりしてしまいます。
退職の3ヶ月前にはアポをとる
アポをとって伝えることも大切です。
今までお世話になった上司に、アポをとり相談しましょう。
このとき、「転職するか悩んでいます」と相談するのではなく、「個人都合で転職を考えています。今後のことを相談させてください。」といったスタンスで話すのが大切です。
どこに転職するのかは言わなくてよい
どこに転職するのか聞いてくる上司は多いと思いますが、従う必要はありません。
特に、競合会社などに転職する場合は言わない方が無難です。
会計士が辞めたい場合の転職先
現在の職場が合わないと感じたら、思い切って転職するのが吉です。
では、どのような転職先候補があるのしょうか。
独立する
会計士の中には、独立して自分で事業所を持つ人も多いです。
自分にスキルがあり、十分に経営できると思うのであれば、独立した方が、自分の好きな環境で働くことができるでしょう。
また、年収も一時的に下がったり、経営状況に左右されたりすることが多いでしょうが、上がる傾向にあるのも事実です。
このため、「稼ぎたい」「自分で経営したい」という人は独立を考えましょう。
しかし、当然ながら誰でもできるわけではなく、経営者の近くで働くなどして、経営的視点に関してある程度の知識が必要です。
メリット | ・稼ぎやすい。 ・自分の好きな環境を作りやすい。 ・希望する働き方ができる。 |
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デメリット | ・経営的なスキルが問われる。 |
企業で働いてみる
最近選択する人が増えているのが、企業内会計士です。
会計士は財務関係に関して幅広く高度な知識を有しているため、企業でも重宝されるのです。
金融機関やコンサルティング会社、その他の一般企業まで、実は様々な場所で会計士は求められています。
会計士としての経験を活かしながら、新たな分野にも挑戦できるためやりがいをもつことができるでしょう。
メリット | ・新たな分野にも挑戦できるためやりがいをもつことができる。 ・大手企業に属する場合も多く、雇用が安定する。 |
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デメリット | ・企業内で発生する会計業務を 全て行わなくてはならない。 |
ベンチャーや中小規模の税理士法人・会計事務所に転職する
大規模な監査法人などで働くと専門的知識に特化することはできますが、幅広い経験を積むことは難しい環境だと思います。
ベンチャー税理士法人であれば様々な業務を行うことができ、より広範囲の知識を得ることが可能です。
ベンチャー企業などは、創立して間もないため、裁量が大きく、自分の力量でできることも多いため、やりがいを感じやすいでしょう。
また、経営者とも近い環境であるため、経営的視点を学ぶことができ、独立を考える機会になります。
ベンチャー企業というと雇用が安定しないイメージもありますが、会計士の人手不足は今後も続くと予想されるため、確実にスキルを積む方が得策と言えます。
メリット | ・幅広い経験を詰める。 ・独立へのスキルアップにもなる。 ・裁量があるため、仕事や働き方も 自分である程度コントロールできる。 |
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デメリット | ・特になし |
自分に合う転職先の選び方
転職するのであれば、後悔しないような職場を見つけたいですよね?
そのためには選び方を知り、自分が求める条件とマッチしているかを確認する必要があります。
ここでは自分に合う転職先の選び方についてご紹介します。
業務内容で選ぶ
会計士の業務では同じような業務をこなすことが多いです。
これには向き不向きがあり、淡々と仕事をすることが苦手な人はやりがいを見失ってしまうこともあります。
そうならないためにも、どのような業務を行っているのかを事前に調べておきましょう。
もし一般企業で働くことを決めたとしても、今と同じ働き方では意味がありません。
人事に自分の思いを伝えたり必要なスキルを磨いたりして、準備を怠らないことも肝心です。
職場の雰囲気で選ぶ
人間関係などで悩んだ方々の場合、次の職場では円満に働きたいと思っている方も多いと思います。
社員の成長を見守ってくれるような、風通しのよい職場が理想ですよね。
しかし、職場の雰囲気というのは働いてみないとわからないこともあります。
少しでも職場の雰囲気をつかむために、面接などで所長と相性がいいのか、雰囲気が自分に合うのかなどを肌でできるだけ感じてください。
自分から質問できる場合には、経営理念を聞いたり直接職場の雰囲気を聞いてみたりするのもいいかもしれません。
働き方で選ぶ
ワーク・ライフ・バランスを整えたいと思っている方にとって、働き方というのは大切なポイントです。
残業時間やそれに応じた給料など、自分が大切にしている点をよく調べておきましょう。
また、資格取得などを目指している場合は勉強時間を確保できそうかどうかも重要です。
まとめ
今回は会計士を辞めたいと思っている方に向けて、自分の選択肢を増やせるような情報をご紹介してきました。
今の職場を辞めて新たな一歩を踏み出す前に、一度自分の考えを冷静にまとめてみましょう。
転職を決めた際には転職先や選び方などを参考に、自分に合った職場を見つけてくださいね。
最後に当社の説明をさせてください。
当社は企業の経営・財務のサポートをしている財務コンサルティングの会社です。
私たちは、業界で初めてベストベンチャー100に選ばれ、経理のプロ集団として業務に励んでいます。
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まずは、お話できればと思いますので、お気軽にお申し込みください。