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飲食店の排気は法律で定められている!知っておきたい内容と臭い対策

飲食店の排気は法律で定められている!知っておきたい内容と臭い対策

飲食店を開くとき、排気できる環境を整備するのは必須です。

客が気持ちよく食事をし、時間を楽しむために必要であり、常備されているのが当たり前である排気設備。

実は、排気は法律で定められて設置されているものだったのです。

建物の構造などで排気をしているのではありませんでした。

では、定められている法律はどのような内容なのでしょうか。

また、排気に関するトラブルや、臭い対策についても紹介します。

排気を定める「悪臭防止法」

飲食店を開業する場合、考えなければいけないひとつに排気があります。

調理をする際に回す換気扇や、食材のにおい、客席の換気のために店の空気を外へ排出しますが、このときに関係する法律が、悪臭防止法です。

どのような内容の法律なのか、説明します。

悪臭防止法とは

悪臭防止法の目的は、次のとおりです。

悪臭防止法は、規制地域内の工場・事業場の事業活動に伴って発生する悪臭について必要な規制を行うこと等により生活環境を保全し、国民の健康の保護に資することを目的とする。

悪臭防止法には、特定物質と人々が感じるにおいの両方に関する規制があります。

悪臭の測定を行い、基準値を下回っているかを確認し、基準を超えているようであれば指摘の対象です。

動きがない場合は、強制力を持って命令をすることも可能。

飲食店は、事業所に該当します。

料理や食材によって発生するにおいや、腐敗によるにおい、下水から臭うにおいなどがあり、それぞれ対策が必要です。

とくに、腐敗や下水が原因で発生するにおいは、悪臭として近隣住民が感じとりやすく、不快に思うことが多くあります。

たとえ料理から出るにおいであっても、焼肉や揚げ物のようににおいが濃く感じ取れ、毎日続くのであれば不快に思われることもあり得るのです。

生活環境の保全と国民の健康の保護という観点から、飲食店を開業する際は提供する料理のにおいが、近隣住民に迷惑ではないかを気をつけましょう。

飲食店を開業するなら知るべき法律

悪臭防止法は、飲食店を開業するならば知っておかなければいけない法律です。

物件選びや内装工事、店内の換気が十分にとれる方法など、悪臭を漂わせず、店の中にとどまらせないためにやることはたくさんあります。

環境を整備しなければ、安全に営業ができなくなるからです。

例えば、店内に悪臭が漂うと、従業員や客に体調不良を訴える人がでてきます。

悪臭の原因がガスの場合は、倒れてしまうことも考えられるので、排気は必要です。

ただダクトをつければ良い、なんてことはなく、計算されて悪臭や営業で排出されるにおいをうまく逃がす方法を探す必要があるのです。

そのため、飲食店を開業する前に、悪臭防止法を知る必要があります。

悪臭だけではない排気に関する法律

その他、排気にまつわる法律として、改正健康増進法があります。

かつて健康増進法として、飲食店をはじめとする事業所に受動喫煙を減らす工夫をするよう定めた法律を改正したものです。

望まない受動喫煙の防止を図るため、多数の者が利用する施設等の区分に応じ、当該施設等の一定の場所を除き喫煙を禁止するとともに、当該施設等の管理について権限を有する者が講ずべき措置等について定める

飲食店へは、分煙や禁煙の協力を呼びかけ、店内の換気も十分に行うなどして対策を行うよう要請しています。

改正健康増進法では、分煙や禁煙は義務となりました。

喫煙は分煙スペースを設けて、確実に他のエリアに影響が出ない工夫が求められています。

喫煙を許可していても、店の外や特定の窓からタバコのにおいがすると、悪臭だと感じる住民もいます。

悪臭防止法と合わせて改正健康増進法も考慮し、快適に過ごせる店内や周囲の環境を整備することが必要です。

飲食店における排気方法とトラブル

飲食店における廃棄方法は4種類あります。

設置費用がかからない方法もありますが、複数を組み合わせて確実に排気・換気を行うことが必要です。

つまり、排気に関する内装工事は少なからず必要ということ。

費用を抑えるポイントと合わせて紹介します。

4つの排気方法

飲食店で行われている排気方法は以下の4種類です。

方法詳細
窓から排気窓を開けることで室内の空気を外へ逃がす方法。
物件に備え付けられている場合は費用がかからず、比較的安価に行える排気手段。
天候に左右されやすいため、雨天・暴風などによって使用できないことがある。
ダクトを使う換気扇から直接排気をせず、店の上部や人気のないところへ排気を送る手段。
密集地や焼肉店などのにおいが強い飲食店で使われていることが多い。
換気扇厨房に備わっている換気扇を回して排気する方法。
家庭でも行われており一般的で馴染みがある。
直接厨房の排気が出されるため、においが周囲に漂いやすい。
防火ダンパーダクトに取り付けて使う、空気の流れを調節する弁のような器具を言う。
排気で使われるのは、空調用ダンパーと呼ばれ、室内の空気を快適な状態に保つために調節を行う。

窓から排気する方法は、いちばんお金をかけずに排気できる方法ですが、限度があります。

天候によって使えない場合や、厨房に窓がない場合もあるため、いずれにしても排気設備の設置は必要です。

店舗がどのような場所に建っているのか、周辺が住宅街や飲食店の多い環境にあるのかによって適している設備が変わります。

ダクトの距離や、換気扇が設置されている向き、これから設置する方向などを考慮して設備を考えましょう。

トラブルとして多い事例

飲食店とトラブルになりやすいのが、周辺に住んでいる住民です。

においや音で日常生活が邪魔されてしまう場合があるので、住民も敏感になりやすいことが理由に挙げられます。

事例詳細
油臭い一日中揚げ物のにおいがしており、家の中にまで入ってくる
焼肉の匂いが洗濯物に染み付くダクトが自宅方向へ向いており、干している洗濯物ににおいが染み付いてしまう
魚の生臭さが気になる魚を焼いているにおいが生臭く耐えられない。
ダクトの音がうるさい空気を排気するためのダクトがうるさい。
騒音として生活に影響している
通風口から風が直接当たる店の通風口が自宅側に向いており、風がでると直接当たるようになっている。
室外機の音がうるさい室外機が自宅側に着けられており、常に稼働している音が大きく気になってしまう

飲食店は、排気設備を稼働させて、快適な店内にするための努力をしているのですが、すべて店の外に出せば良いというものでもありません。

店の外には当然、住まいを持ち、生活している人たちがいます。

日常生活を送るなかで、飲食店のように長い時間濃いにおいを出し続けることはありません。

普段料理を作るときも、ご飯前の1~2時間だけでその日のうちには消えるにおいがほとんどです。

音も、大きな鍋や調理器具などは使わないので、騒音になることは少ないでしょう。

濃いにおいや騒音は、日常生活を邪魔して、住民のストレスを増やします。

指摘された場合は、早急に対処するのがマナーであり、その土地で長く営業する秘訣です。

排気トラブルの対策方法

排気トラブルになった場合、対策はできるだけ早く取り掛かりましょう。

住民や他のテナントからの指摘は、積もりに積もったときがほとんどです。

どのように改善したら良いかを相手から聞き、改善できるように手配します。

事例改善例
食べ物のにおい・ダクトの向きを変える
・ダクトの場所を変える
・水フィルターや脱臭フィルターの設置
・脱臭機をつける
騒音問題・定期的なメンテナンスを怠らない
・毎日の掃除できれいに保つ
・コードなどの振動で音が出るものが触れていないか確認する

記載したのはあくまでも一例ですが、ほんの少し変えるだけで改善されるケースが多いです。

ダクトの向きや場所は、時間と費用をかけてしまいますが、騒音は日々の清掃で改善されることもあります。

飲食店側は、におい対策や騒音対策として何ができるかを考えながら営業を行いましょう。

排気設備の取り付けにかかる費用と抑え方

排気設備は、飲食店を開くにあたって設置が必須である設備です。

内装工事が必要ですが、費用はどのくらいかかるのでしょうか。

内装工事は、開店前の準備でいちばん金額のかかる工程です。

なるべくお金をかけずに内装工事に取りかかれる方法もお伝えします。

排気設備にかかる費用

排気設備にかかる費用は、3万円~300万円と幅がとても広いです。

単体で設置した場合でこの値段なので、内装工事に加えるとさらに値段が跳ね上がります。

もっとも高い施工は、ダクトを屋上に設置する方法で、これが100~300万円かかる工事です。

階数が1回分上がると、約20万円ほど加算されます。

ビルの1階に店を構えて屋上排気をすると、かなりの額がかかるのは明白です。

店舗の狭さや周りの環境を考慮してダクトを屋上に持っていくには、管の長さやダクトの中に設置する送風機など設備ひとつひとつに大きな金額がかかります。

とても幅があるため、排気設備の設置は必ず工事業者に見積もりを取ってもらいましょう。

金額と工事の必要性を必ず吟味してから施工に入るべきです。

内装工事で費用を抑えるポイント

飲食店の排気設備は、内装工事には欠かせない項目です。

しかし、金額が大きくかかってしまう鬼門でもあります。

物件の立地によって、排気方法が決められている物件もあるため、物件を選ぶタイミングから排気のことを考えるのがベスト。

物件を決めたあと、内装工事の見積もりを取ってから金額の大きさに気づいた場合は、内装工事リースを申請すると費用が抑えられます。

内装工事リースは、内装工事費用をローンで支払う方法です。

初期費用はかからず、審査も最短当日に完了。

今すぐ支払いが必要な場合に、助け舟を出してくれるサービスです。

内装工事リース株式会社

まとめ

飲食店を開くためには、排気について知る必要がありました。

その代表的な法律が、悪臭防止法です。

生活をおびやかさず、健康を守るために、営業する環境を調査する必要があります。

営業に伴うにおいや騒音、有害物質の有無を確認し、必要であれば環境の改善を行います。

喫煙に関しても、改正健康増進法によって分煙もしくは禁煙を定めることが義務化され、タバコによる悪臭にも対処することがマストです。

飲食店の排気設備は、複数を組み合わせて使うことがおすすめされています。

方法は4種類あり、

・窓からの排気
・ダクトを使う
・換気扇
・防火ダンパー

このいずれかから、場所や建物に適したものを選んで取り入れることが必要です。

費用は3万円~300万円と幅が広く、費用が跳ね上がるケースも十分考えられます。

見積もりを取り、金額を知ってから施工に入ることが欠かせない内装工事です。

費用を抑える方法として、内装工事をリースで行う方法があります。

見積もりを取ってから施工までに時間がない人はぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか。

内装工事リース株式会社