✔大好きな花に囲まれて過ごしたい。
✔昔から花屋になるのが夢だった。
小さな頃憧れていた夢も、大人になるにつれて現実を見て手放してしまう人は少なくありません。
あなたもそのひとりだったのではないでしょうか。
花が好きで、花に携わる仕事がしたいけれど、未経験で何もわからなければ不安です。
開業するために必要な準備は、何から始めたらよいのでしょうか。
開業して、店を出すからには失敗したくない。
未経験で花屋を開業しても、成功できるポイントもお伝えします。
Contents
花屋を開業するために必要な準備
花屋を開業するために必要な準備は、大きく分けて3点あります。
- 開業資金を集める
- 物件選び
- 設備の準備
どの業種でも、開業するために必要な準備ですが、どのように準備すればよいでしょうか。
また、花屋ならではの設備や内装はあるのでしょうか。
開業資金を準備
花屋を開業するためには、平均で500〜700万円ほどかかります。
内訳は以下の通りです。
・店内の内装や外装工事費用
・什器(じゅうき)
・資材
・花
・広告費
家賃や規模によって準備費用に差はありますが、ここに運転資金が加算されるので、1,000万円ほど準備しておくと安心です。
運転資金はおおよそ3カ月分を準備しましょう。
開店資金の準備方法は、自分で貯めるほかに、融資を受けるなどいくつか方法があります。
方法 | 概要 |
---|---|
銀行からの融資 | 融資と聞いて真っ先に考える融資先が銀行。 窓口で申請できるため、気軽に申請を行うことができ、不明点なども聞きやすい。 初めて開業する人はまず銀行から検討するのがおすすめ。 |
公的機関からの融資 | 政府が運営している機関から融資を受ける方法。 代表的な機関として、日本政策金融公庫がある。 銀行での融資を断られた場合でも融資が受けられるので、第2の手として考えたい方法。 無利子無担保で借りられるのがメリット。 |
ベンチャーキャピタルからの融資 | ベンチャーキャピタルとは、今後急成長が見込まれる未上場企業に投資を行う会社のこと。 事業を始めたばかりでも融資を受けやすく、企業理念や業種、プレゼン力が成功を左右する。 法人として花屋を開業するのであれば、申請を考えたい融資先。 |
クラウドファンディング | クラウドファンディングサイトなどを通して、大勢の人から資金援助を受ける方法。 起業したい理由や、事業内容に賛同した出資者が好きな金額を投資できる。目標到達後や開業後は、出資者に対して何らかのサービスで還元するのが常識。 |
補助金・助成金の利用 | 国や自治体へ申請し、事業開始にともなってもらえる補助金や助成金を受け取る方法。 申請書類を書く必要があり、申請から交付までに時間がかかる場合がある。 サポートしている項目は自治体によって異なり、開業する地域にて確認が必要。 |
物件を選ぶ
物件選びは、売上にも左右するため重要です。
コンセプトや営業する規模が決まると、物件のおおよその広さが決まります。
雑居ビルの一室で行うのか、路面店として中規模〜大規模な花屋を経営するのかで家賃が違うのは明白です。
花屋は、そろえる種類によってはそこまで広さを必要としなくとも営業できますが、20~30坪は確保しておきたいところ。
都心や人通りの多い場所などは家賃が高くなります。
どれだけの集客が見込めて、運転資金として準備している費用が足りるかも条件に加えて物件を選びましょう。
店内に必要な設備
花屋を開業するにあたって、必要な設備を準備しましょう。
・花瓶
・フラワーケース
・ワイヤーバスケット
・ディスプレイ用の棚
・ロールスクリーン
・看板
・レジ
・バッグや袋
・緩衝材
・ラッピング用包装紙、リボン
花を保存するための設備・備品から、アレンジや梱包に使う物品まで多くの備品が必要です。
細々とした備品や、個数を仕入れる必要があるので、収納や棚などをうまく活用して収納することで、狭いスペースを有効に活用できます。
自分が持っているもので使えそうな小物があれば、最初は自分の小物を使うのも良いです。
花屋を開業するために持っておくと良い経験
花屋を開業するために持っておくと良い資格はあるのでしょうか。
花屋を開業するために絶対必要な資格はありません。
そのため、未経験でも開業しやすい職種です。
しかし、せっかく店を開業するのでお客さんには来てほしいはずです。
自身の店を宣伝できる資格や経験を持っておくと役立ちます。
接客業経験
ひとつが、接客業の経験です。
花屋も接客業の一種。
挨拶や注文を取るだけでなく、レジ打ちやラッピング、商品の説明なども接客業務に含まれます。
別の花屋や飲食店などの、店舗でアルバイトをした経験があると、お客さんとのコミュニケーションがうまくはかれます。
コミュニケーションがうまくできると、常連さんもつきやすいです。
店の繁盛にもつながるので、経験しておくと良いでしょう。
開店資金を貯めるためのアルバイトなどで接客業を選ぶのも方法のひとつです。
POP作成の技術
POPの作成は、花屋に欠かせない業務のひとつです。
POPは、売上を左右する重要な宣伝方法。
CDショップや雑貨屋さんなどで働いた経験がある人は、一度は作ったことがあるのではないでしょうか。
花屋の雰囲気に合わせたデザインや、花のイメージ、季節やイベントをモチーフにしたPOPなど種類もさまざまです。
客層に合わせたPOPを作れるとさらに集客率が上がるので、POP作成の技術は重宝します。
アルバイトを雇おうと考えている場合は、POP作成の経験がある人やデザインが好きな人を有力候補とするのもおすすめです。
ブーケや花束を作る技術
ブーケや花束を作る技術を持っていると、仕事に大いに反映できます。
資格としては、植物雑貨クリエイターと呼ばれていて、フラワーアレンジメントやプリザーブドフラワーを制作する技術や知識が身についている人のことです。
花屋では、お客さんの要望や包んでほしい花をきれいに配置し包装することが求められています。
花屋で包んでもらった花束を、そのまま誰かにプレゼントすることが多いので、見栄え良く包む技術は花屋の看板にもなりえます。
バランスよく包み、また利用してもらえる技術として習得しておきましょう。
店舗にひとりいるだけでも宣伝効果が期待できます。
SNSを運営するのであれば、映える投稿ができるので、ファンを増やすことにもつなげられておすすめです。
未経験でも花屋で成功するためのポイント
未経験でも挑戦しやすい花屋ですが、始めるならば成功したいです。
未経験で花屋を開業する場合、成功するポイントは以下の4点があります。
- フランチャイズで開業
- マーケティングをする
- 無駄のない仕入れ
- 内装工事をリースで行う
それぞれを詳しく説明します。
フランチャイズで開業
フランチャイズで花屋を開業することで、未経験でも成功する確率が挙げられます。
フランチャイズは、大手企業ですので基盤が出来上がっています。
全国や地域に店舗を多く構えているので、利用客からの信頼も絶大です。
例えば、引っ越しや出張先で飲食店を探す場合、慣れない地域で見つけた地元の名店も魅力的ですが、フランチャイズ店を見つけると安心します。
味が保証されていて勝手がわかる、ポイントカードやクーポンが利用できるなど、便利に利用できる利点があるからです。
フランチャイズでは集客率もある程度は確保されていて、基盤が安定します。
未経験で開業する場合は、フランチャイズで開業することもおすすめです。
マーケティングをする
マーケティングをすることは、店舗を運営していくために欠かせない項目のひとつです。
マーケティングは「顧客に向けて価値を創造し,伝達し,届けるための,そして組織とそのステーク・ホルダー(利害関係者)に対してベネフィット(利益)を与えるやり方で顧客との関係を管理するための組織的機能および一連の過程」と定義される。 |
マーケティングとは以上のように定義され、客層や購入した商品をもとに需要を考え、仕入れや販売方法に反映していくというものです。
開業したてはまだしも、数ヶ月営業していてとりあえず仕入れた花を売っているだけでは、客足は伸びません。
売れている花は何か、店に来る客の年齢層や時間帯などをデータとして持つことで、分析をして、自分の店に合っている仕入れ方法や量を考えます。
マーケティングをすれば、常連客を作ることができ、新たな客足の獲得にもつながります。
収益はここから生まれてくるため、マーケティングは欠かせないのです。
無駄のない仕入れ
ランニングコストを抑えるために、無駄のない仕入れが必要です。
- 数が多すぎる
- 質の悪い花を仕入れている
- 売れ行きが少ない花も仕入れている
これらは無駄になってしまう可能性があります。
数の多さや売れ行きの少ない花の仕入れは、在庫を多く抱えることにつながります。
質の悪い花は、廃棄量を増やすだけです。
捨てる花にも仕入れ値はかかっています。
売れずに捨てるということは、仕入れ値を回収せずに捨てるということ。
すなわち赤字を生み出しています。
無駄のない仕入れをすることは、店の経営を軌道に乗せるために必要な努力です。
内装工事をリースで行う
開業する前に、手元に資金を残しておく方法もあります。
それは、内装工事をリースで行うことです。
内装工事は、初期費用のなかで半分ほどを占める大きな出費。
必要な設備や小物を準備していると、予算オーバーになっていることもあります。
そこで、内装工事を分割して月々リースで支払い、開業前の出費を減らします。
一括と分割では減るお金が圧倒的に違います。
100万円を一括で支払うのと、10万円ずつ支払うのでは明らかに10万円支払うほうが負担が少ないです。
リースであれば、レンタルとは違って所有権は支払い者にあります。
返済が終わっても引き続き自分のものとして設備を利用できるので、返済や買い替えの必要はありません。
内装工事をリースで行うことで、手元に資金を残したまま開業できるので、未経験でも運転資金が確保でき、長期の営業が可能です。
まとめ
未経験から花屋を開業するために必要な準備は、
- 開業資金を集める
- 物件を選ぶ
- 設備を整える
の3点です。
開店資金の集め方にもいくつか方法があり、銀行融資がうまくいかなくても融資を受けられる手段があります。
花屋を開業するにあたって持っておくとよい経験は、
接客業経験
POP作成の技術
ブーケや花束を作る技術
がありました。
サービス業のため、失礼のない接客は大切です。
花屋として、アレンジメントの経験や資格は重宝します。
フラワーアレンジメントを売り出す花屋であれば、必須ともいえるでしょう。
未経験でも花屋を続けるためには、とにかく資金を作ることです。
運転資金を残す、稼ぐ工夫で、長く続けられる花屋を開業しましよう。