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創業融資審査の前に利用すべき「信用情報機関(CIC)」とは?概要と確認方法を詳しく解説!

創業融資審査の前に利用すべき「信用情報機関(CIC)」とは?概要と確認方法を詳しく解説!

✔︎信用情報機関CICってどんな機関?
✔︎信用情報ってそもそも何?
✔︎創業融資とCICって何か関係があるの?
✔︎CIC情報の正しい見方は?(創業融資に関する項目が知りたい)
✔︎CICをチェックするメリットは?

上記のようなお悩みや疑問を抱えていませんか。創業融資の審査にたびたび登場してくる信用情報機関CIC。名前は聞いたことがあるけど、いまいちどのような機関か理解していない人が多いのではないでしょうか。そこで本記事では、信用情報機関CICについて以下の内容をお届けします。

  1. ・信用情報機関CICの概要
  2. ・創業融資で信用情報が重要視されている理由
  3. ・信用情報を開示する方法について
  4. ・CIC情報の詳しい見方
  5. ・CIC情報をチェックするメリット
  6. ・補足:CIC以外に創業融資審査で見られているポイント

本記事は、創業融資の利用を考えている方で、CICについての理解が浅い人を対象としています。最後まで読み終わると、創業融資でなぜCIC情報が重要視されているのかということや、チェックするメリットなどを理解することができます。

創業融資を利用する前に、CICをチェックしないと、融資を受けられなくなる可能性があります。本記事を読んで、重要性を理解していただければと思います。

個人信用情報機関CICとは

個人信用情報機関CICとは「クレジットカードや各種ローンなど、信用情報を管理している機関」です。クレジットカードの利用状況は一度CICに収集され管理されます。

融資を与えるかどうかを判断する際に「信用がある消費者」であることを確認する必要がありますが、その際に信用情報機関CICに開示申請をすることで、情報を手に入れることが可能です。

管理している情報は、以下の通りです。

  • ・クレジットカード情報
  • ・金融機関の借入状況
  • ・住宅ローン
  • ・車のローン
  • ・通信料金

これらの情報を管理しているため、開示申請を行えば、誰でも情報を確認することが可能となっています。

JICCとの違いは?

似たような役割を持つ機関で、JICCという機関もあります。こちらも同じように信用情報を扱う機関です。加盟している会社の種類が違うだけなので、融資を利用する側は、特に覚えておく必要がありません。

ちなみに、CICの方が一般的ですので、保証会社はCICを基本的に利用します。

創業融資で信用情報CICが重要視されている理由

ここまでは信用情報機関CICの概要について触れてきました。ここでは、創業融資で信用情報CICが重要視されている理由をご紹介します。

創業融資の審査で見られているポイントは「返済能力」です。信用情報を確認することで、返済能力がある事業者かどうかを判断できます。

CIC情報に傷がついている事業者であれば、返済能力が低いと判断できます。また、CIC情報がクリアであれば返済には問題がなさそうだと判断できるでしょう。このように審査の一つの指標として非常に扱いやすいので、創業融資ではCIC情報が超重要視されています。

また、創業者からは過去の事業実績を判断できないので、CIC情報に頼るしかないというのも1つの理由です。創業融資の審査では他にも見られているポイントはありますが、創業融資の審査を通過するためには、CICをクリアにするところから始めた方が良いです。

個人信用情報を開示する方法

個人信用情報CICを確認するためには、開示申請を行う必要があります。CICを開示する方法は3つあります。

  • ・インターネットでの申し込み
  • ・窓口での申し込み
  • ・郵送での申し込み

それぞれの方法について詳しく解説します。

インターネットでの申し込み

最も手軽に開示申請できる方法です。インターネットがつながるパソコンやスマホで開示請求することができます。簡単に請求できるだけでなく、すぐに確認することができるので、おすすめの方法です。

開示の流れに関しては、CICのホームページをご確認ください。 

ちなみに、利用手数料は1,000円(消費税込み)です。

窓口での申し込み

CICの窓口で開示請求を行うことも可能です。運転免許証やマイナンバーカードなどの公的な本人確認書類を持参し、窓口のタッチパネルから記入。信用情報をその場で受け取ることが可能。ただし、現在、CICの窓口は全国7箇所しかないので、近くにある人は受け取りやすいですが、その他の人にはあまりおすすめできない方法です。

窓口の場所や、開示方法についてはCICのホームページからご覧ください。

ちなみに、利用手数料は500円(消費税込み)となっています。

郵送での申し込み

ネットが苦手で窓口も遠いという方は、郵送で信用情報を受け取ることも可能です。情報を開示する人が本人の場合には、ホームページから「信用情報開示申込書」を印刷、記入の上郵送することで、開示できます。

もしくは、お近くのコンビニでプリント番号を入力すると、印刷が可能です。たとえば、セブンイレブンの場合には「CIC00001」と入力することで印刷できます。

上記の方法で印刷した開示に必要な書類を、郵送後、開示情報が到着するまで10日程度です。

利用手数料はインターネットと変わらず1,000円(消費税込み)です。

詳しくはCICのホームページで記載されています。 

CIC情報の詳しい見方

次に、CIC情報の詳しい見方についてご紹介していきます。CIC情報を確認するための「信用情報開示報告書」には、主に「クレジット情報」「申し込み情報」「利用記録」の3つの項目が存在しています。

今回の創業融資に関することで言えば、最も重要なのは「クレジット情報」です。本記事では、クレジット情報について取り上げます。

クレジット情報には、クレジットやローン等の契約内容、支払い状況、利用残高などの情報が記載されています。特に注目すべき点を以下に記載しました。

  • ・お支払いの状況欄
  • ・入金状況欄
  • ・割賦販売法の登録欄
  • ・貸金業法の登録欄

こちらの4項目について詳しくご紹介します。

《お支払いの状況》欄

実際のお支払いの状況欄の例を以下に記載します。

《お支払いの状況》

22.報告日

令和02年04月20日

23.請求額

200千円

24.入金額

0千円

25.残債額 (内キャッシング残債額)

200千円 (50千円)

26.返済状況 (異動発生日)

異動/令和元年12月10日

27.経過状況 (経過状況発生日)

 

28.補足内容 (延滞解消日)

 

29.保証履行額

 

30.金額

 

31.終了状況

 

参考:信用情報開示報告書2019

上記の表で、赤色で記載されている「異動」という文字が確認できるでしょうか。CICの信用情報開示報告書でこの文字がある場合には、創業融資を受けられない可能性が高いです。

「異動」とは、長期にわたって支払いの遅れが生じた場合(61日以上または3ヶ月以上)に表示されるものです。つまり「返済が滞った」ことを証明してしまう項目ですので、創業融資担当者がこれを見て、返済能力が低い事業者だと判断してしまうのも仕方ありません。

完済してもこの「異動」は一定期間(情報の保存期限がくるまで)残り続けてしまいます。創業融資を利用したいのであれば、CIC情報が更新されるまで創業しないか、創業融資は諦める方向で考えた方が良いでしょう。

ちなみに、保有期限は「利用記録・見本」に記載されているので、そちらを確認しましょう。

もちろん、返済遅延が全くない場合には、こちらの項目は空欄となっています。

《入金状況》欄

入金情報が記載されている欄の抜粋例を以下に記載します。

《入金状況》

R02

4月

5月

6月

7月

状況

A

$

P

参考:信用情報開示報告書2019

こちらの「状況」に書かれている文字が、支払い状況を示しています。基本的には「$」もしくは「ー」「空欄」であれば問題ありません。しかし、それ以外の文字が記載されている場合には入金されていないことを示していますので、信用情報に響きます。

たとえば「A」は未入金、「P」は一部入金を意味しているので、信用情報としてはあまり良くありません。

こちらの情報は過去24ヶ月分の情報を取り扱っているので、基本的に全て「$」もしくは「ー」「空欄」を目指しましょう。

《割賦販売法の登録》欄

主に「分割払い」に関する情報が記載されています。たとえば、クレジットカードで分割払いやリボ払い、携帯端末の分割払いなどの情報です。

《割賦販売法の登録内容》

32.割賦残債額

150千円

33.年間請求予定額

150千円

34.支払い遅延有無

 

(遅延発生日)

 

(遅延解消日)

 

参考:信用情報開示報告書2019

基本的に「34.支払い遅延有無」欄に何も記載がなければ問題ありません。仮に記載があれば、信用情報に響いてしまい、創業融資では不利に働いてしまうでしょう。

《貸金業法の登録》欄

消費者金融の利用状況が記載されている項目になります。

《貸金業法の登録》

35.確定日

令和02年02月10日

36.残高           

200,000円

(内キャッシング残高)

50,000円

37.契約額

 

38.限度額

300,000円

(内キャッシング枠) 

100,000円

39.商品名

キャッシング付

40.貸付日

令和元年10月20日

41.貸付額

60,000円

42.出金額

30,000円

43.最新支払日

令和元年11月10日

44.次回支払予定日

令和元年12月10日

45.遅延有無

元本利息

46.担保・保証人有無

担保:無 保証人:無

47.終了状況

 

参考:信用情報開示報告書2019

上記表のようにこちらの項目が埋まっていると、事業者としての信用が低いということになります。創業融資を利用する場合には、空欄にしておくことをおすすめします。

CICをチェックするメリット

ここまでは、CIC情報の確認の仕方をご紹介してきました。そもそも、CIC情報を確認する意味はあるのでしょうか。ここではCIC情報を確認する2つの意味をご紹介します。

  • ・自身の信用情報を確認できる
  • ・万が一誤っていた時に修正依頼を出すことが可能

詳しくご紹介します。

自身の信用情報を確認できる

ご自身に全く身に覚えのない場合でも、《お支払いの状況》欄が「異動」になっている可能性があるのです。毎月の返済を滞りなく行っていたつもりでも、「クレジット会社の催促状」が届いておらず、「異動」になってしまうというケースは稀ですが、存在します。

全く身に覚えがなくても、創業融資の審査を受ける前にはCIC情報を確認した方がいいです。

万が一誤っていた時に修正依頼を出すことが可能

ごく稀に、クレジット情報が誤っていて、信用情報に傷がついているという場合があります。登録内容の事実確認ができれば、修正を依頼することも可能です。

全く延滞していないのに、信用情報に傷がついていて、創業融資を受けられないということになったら悲しいですよね。そういった事態を防ぐためにも、CICに信用情報開示申請を行いましょう。

CICの他に創業融資の審査で見られているポイント

最後に補足事項として、CIC情報以外に創業融資の審査で確認されているポイントについて触れます。創業融資の審査を通過するためには、信用情報に加えて以下の項目も確認しておきましょう。

  • ・税金の支払い状況
  • ・家賃や光熱費などの公共料金の支払い状況
  • ・自己資金の要件

詳しく見ていきましょう。

税金の支払い状況

「CICで確認できるのでは?」と考える方も多いのではないでしょうか。実は、税金に関してはCICに記録される情報ではないので、CICで確認することはできないのです。

とはいえ、CICに関係なく、税金の支払い状況は確認されています。創業融資は何かと公的機関が関わっているので、税金に関しては全てお見通し。税金の滞納・未納は創業融資の審査に響きます。

家賃や光熱費などの公共料金の支払い状況

家賃や光熱費もクレジットカードで支払っていなければ、CICの管轄ではありません。しかし、こちらも「返済能力のある事業者か」という観点で提出を求められます。

毎月の支払いを行っている通帳もしくは、公共料金の領収書などを提示することになります。

自己資金の要件

創業融資を利用する際には、自己資金の要件が定められている場合が多いです。自己資金の要件を設定することで、金銭管理能力や、事業への本気度を判断しています。自己資金は希望融資額の3〜4割程度用意できれば十分。毎月コツコツと貯金した自己資金を提出できれば、創業融資の審査を通過できる確率が格段に上がります。

創業融資を利用するなら税理士法人サポートプラスアルファに相談

本記事では、創業融資を利用する際に確認しておきたい、信用情報機関CICについてご紹介しました。信用情報を保持しているCICは誰でも開示申請が可能です。その上、事業者の返済能力を具体的な数値で簡単に確認することができるため、創業融資審査で大きなウェイトを占めています。

稀に、一切滞りなく返済してきたのに、信用情報に傷がついていることも稀にありますから、事前に確認しておくことが大切です。また、補足事項でご紹介した通り、創業融資の審査ではCIC情報以外にも見られているポイントがありますので、しっかりと確認して、創業融資を成功に導きましょう。

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