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信用保証協会の創業融資を受ける際に必要な書類は?記入ポイントや入手法も解説!

信用保証協会の創業融資を受ける際に必要な書類は?記入ポイントや入手法も解説!

✔︎信用保証協会の創業融資を受けるための必要書類は?
✔︎必要書類はどこで集めればいいの?
✔︎書類はどのように記入すればいいの?
✔︎書類ではどのようなポイントが見られているの?
✔︎書類を集めた後の創業融資の流れは?

創業融資を受けようと考えている方にとって、書類準備は最初に考えるポイントになります。
「融資最初の関門」と言っても間違いありません。
上記のようなお悩みを抱える方は多い印象です。

そこで、本記事では、信用保証協会の創業融資を受ける際に必要な書類に焦点を当ててご紹介していきます。

・信用保証協会の創業融資を受けるのに必要な書類
・必要書類を取り寄せる場所
・書類の記入方法
・書類作成において、審査担当者に見られているポイント
・書類作成後の融資の流れ

本記事では上記の内容をご紹介しています。
最後まで読むことで、信用保証協会の創業融資を受けるのに必要な書類について網羅的に理解できるはずです。

現時点では何が必要なのか全くわからない人でも、最終的には記入方法と、融資の流れを理解することができ、読み終えた後すぐにでも創業融資の準備ができるようになることでしょう。

ぜひ最後までご覧ください。

そもそも信用保証協会の創業融資に必要な書類は地方自治体によって違う

そもそも信用保証協会は全国に51機関あります。
一般的に必要な書類は同じですが、若干必要な書類は異なります。
そのため、「この書類を準備すれば良い」と一概にお伝えできるものではありません。

ですので、大原則としてはご自身の事業所を担当している信用保証協会にご相談していただければと思います。
ご相談いただければ、必要な書類をすべて提示してくれるはずです。

ところが、融資を受けるべきか決めていない段階で直接、信用保証協会に相談するのを面倒臭いと感じる方も多いことでしょう。
そこで本記事では、信用保証協会の創業融資において「一般的に必要な書類」をご紹介していきます。

本記事でご紹介する書類は基本的にどの信用保証協会でも必要になりますので、ぜひ参考にしてみてください。

信用保証協会経由の創業融資とは

まずは、「信用保証協会の創業融資」について定義づけておかなければなりません。

一般的に、信用保証協会の創業融資と呼ばれるものは2つあります。

1.地方自治体の制度融資
2.金融機関の「保証付き融資」

どちらも、「他の金融機関に対して信用保証協会が付属している」という構造で融資が行われています。

制度融資は地方自治体・金融機関・信用保証協会の3機関が関わっている融資制度です。
一方、保証付き融資は、金融機関と信用保証協会の2機関が関わっている融資制度となっています。

結論を先にお伝えすると、本記事では「地方自治体の制度融資」を信用保証協会の創業融資として扱いたいと考えております。
理由は以下の通りです。

・保証付き融資よりも条件がいいから
・2つの融資を比較したときに、より受けやすいと言えるから
・制度融資の方が一般的だから

2つを比較したときにメリットが大きいと言えるため、本記事では制度融資を取り上げることにいたします。

制度融資で必要な書類

制度融資を受けるにあたって、一般的に必要な書類をご紹介します。

・保証申込書
・創業計画書
・履歴事項全部証明書
・前の職場の源泉徴収票
・設備資金の見積書・契約書
・許認可証
・資金繰り表
・法人設立を証明できるもの

基本的には上記の書類を集めることになります。

これらの書類はどのような位置付けのものなのかということや、どこで手に入れれば良いかなど、詳細にわたってご紹介します。

保証申込書

保証申込書は、信用保証協会に「信用保証」の申し込みを行う際に記入する書類です。
市役所の窓口に申請したいときには、書類を書くことになると思いますが、それと全く同じ位置付けのものです。
制度融資の場合には、融資を実行する金融機関の窓口で提出します。
そのため、金融機関の窓口で書類を受け取り、そのまま記載する形が一般的です。

信用保証協会によっても保証申込書の書式は様々ですので、ここでは東京都信用保証協会の信用保証委託申込書等を例にしてご紹介していきます。

こちらの書類には、主に以下の内容を記載することになります。

信用保証委託申込書

記載事項

概要

申込人情報

名前・年齢・住所・事業所の住所など、申込者本人の情報を記載する項目
また、事業設立年、取扱品目、業種など、事業に関わる記載項目もあります。

申込内容

融資の申し込み内容を記載する項目になります。
借入はいくらを希望するか、返済方法はどうするか、資金の用途などについて詳しく記載する項目です。

業況等

事業の売上に関して記載する項目です。
最近12ヶ月の売り上げを記載する欄や、借入金を記載する欄が設けられています。

他協会の保証利用

他保証協会の信用保証を利用している場合には、有にチェックを入れます。
また、その場合には利用している信用保証協会のしている信用保証協会の地域名も記載します。

団信加入希望

保証協会団信に加入する有無を記載します。
※加入は信用保証の審査に全く関係ありません。

東京都信用保証協会では、信用保証委託申込書に加えて、「保証人等明細」と、「申込人(企業)概要」の3つの書類を記載することになります。
他保証協会でも、2,3部に分けられていることが多いですので、提示された書類を記載することになります。

東京信用保証協会の保証申込書と内容はほとんど変わりません。
上記の表のような内容を記載することになると把握しておいてください。

創業計画書

創業計画書においても、各機関によって形式が異なるため、一概に記載情報をご紹介することはできません。
ところが、日本政策金融公庫の創業計画書に記述すべき内容を準備しておけば、他の期間の書類を記載するときに全く問題なく記入ができます。
ですので、ここでは日本公庫の創業計画書内容をもとに記述内容をご紹介していきます。

日本政策金融公庫の創業計画書には主に8つの項目を記載しましょう。

記入項目

概要

創業の動機

創業の目的を記載する項目になります。
一般的な創業計画書の形式においては、欄自体が小さく、熱意のある動機を書けないということがよくあります。
創業計画書は書式を問わないところがほとんどですので、創業の動機をしっかりと伝えるために、他の紙に記載し、別紙提出することが望ましいです。

経営者の略歴等

ご自身がこれまでに行ってきた事業経歴を記載する項目になります。
複数の転職を繰り返している人であれば、創業する事業に関係する勤務地や事業内容などを記載することで、審査に有利に働く場合があります。
また、資格の記入欄も用意されているので、創業にあたって有利に働きそうな資格を保有している場合には、併せて記載しましょう。

取扱商品・サービス

・創業後に取り扱う商品・サービスの名称
・その商品がどのように優れているのか
・販売ターゲット
・商品の市場
などを記載する項目になります。
具体的な数字を提示して説明できるようにしましょう。
商品の魅力を説明するのに欄が足りなければ、別紙で準備するのも良いでしょう。

取引先・取引関係等

取引先の名称を記載します。商品・サービスの販路を明確化する項目です。

従業員

現在の従業員が何人いるかを記載する項目です。

お借入の状況

他の金融機関で借入を行っている場合には記載しましょう。使い道と金額を記入します。

必要な資金と調達方法

必要な資金と調達方法を記載します。どのくらいの自己資金があるか、融資の金額はどのくらいを占めているのかを記載する項目です。

事業の見通し(月平均)

事業の将来設計を記載する項目になります。
具体的な根拠をもとに、売り上げの予想を立てます。

創業計画書は必要書類の中で最も重要な書類と言って良いかもしれません。
融資審査の明暗を分けるのは「創業計画書」です。しっかりと準備しましょう。

書類を準備する際には、地方自治体の窓口で渡されたものか、各信用保証協会のHPからダウンロードしたものを使用するのが良いでしょう。

履歴事項全部証明書

履歴事項全部証明書は、法人の場合に提出する書類になります。
法務局に登録されている会社情報がわかる書類のひとつとして位置付けられており、会社の信用度を担保するために必要な書類です。

所定の手数料を支払うことで誰でも手に入れることが可能。
取得方法はHPで申請を行うことで発行してもらえます。
もしくは、法務局の窓口に相談すれば即日発行されますので、時間がない方はそちらを利用するのも良いでしょう。

前の職場の源泉徴収票

融資審査時に前職場の業務経験や、収入、実績などが判断されるため、源泉徴収票が必要となります。
また、前年度確定申告を行なっていた場合には、そちらを提出することになります。

設備資金の見積書・契約書

創業計画書の「必要な資金と調達方法」の項目をより具体的なデータで示すための書類になります。

設備を整えるために使用する資金がどのくらいかかるのかを「見積書・契約書」で提示します。
例えば、オフィス用で購入する椅子・机や、店舗を構える場合に必要となる設備投資にかかる費用の見積もりを出しましょう。

ここで重要なことは、設備資金を節約することではありません。
設備にかかる費用を全て把握しているということです。
融資担当者は事業設備の全てに目を配れているかを見ています。

設備費用をしっかりと把握できている事業者であれば、事業に関しても抜かりがない事業者だと判断できるからです。
結果として、融資返済確率が高い事業者だという印象を与えることができ、融資の実行される確率が上がります。

また、怪しいと思われる業者が発行している見積書は受け入れてもらえませんので、信頼できる業者に見積もりを行うことを併せて把握しておきましょう。

許認可証

許認可が必要な事業においては、融資を受ける際にも許認可証が必要となるので、準備しておきましょう。
許認可証が必要な業種の一例を挙げると、飲食業や、建設業、医薬部外品・化粧品製造業など、多岐に渡ります。
そもそも、許認可がないと事業を行うこと自体不可能ですので、先に取得しておきましょう。

許認可が必要な業種に関しては、埼玉県信用保証協会のHPがわかりやすいので、参照してください。 

資金繰り表

資金繰り表とは、将来的な資金の流れを考えるための予定表のようなものです。
資金繰り計画表には決まったフォーマットのようなものがありません。
簡単にエクセルで作成可能となっています。

資金繰り表は、融資のためだけではなく、今後の事業の予算を考えるための重要な書類ですので、今回の融資を終えても作成する癖をつけておくべき書類です。

具体的な記入内容ですが、

・収入
・支出
・財務収支

こちらの項目をフォーマットに従って記入することになります。
一般的なフォーマットは以下のようなものになりますので、参考にしてみてください。

日本政策金融公庫 経営計画策定に役立つ各種資料等 

法人設立を証明できるもの

法人設立を証明できる印鑑や法人設立届などを準備しておきましょう。

制度融資の流れ

ここまでは、制度融資に必要な書類をご紹介してきました。
本記事のメイントピックは書類に関してですので、ここまでで本題は終了です。

とはいえ、書類を集めている方の最終目標は融資実行だと思いますので、こちらで融資実行の流れを併せてご紹介していきます。

地方自治体の制度融資の場合、融資実行までの6ステップと返済、合計7つのステップが存在します。

先に結論を提示すると、以下のような流れで融資が行われます。

1.地方自治体窓口で申請
2.金融機関に申し込み
3.信用保証協会に保証申し込み
4.信用保証協会の審査と面談
5.金融機関の審査
6.融資実行
7.融資の返済

上記のそれぞれの項目について詳しく見ていきます。

地方自治体窓口で申請

まずは地方自治体の窓口で制度融資を受けたいことを相談します。
基本的には書類を提出して金融機関に申し込みを行うことになるのですが、自治体によっては、書類作成の指導や面談の指導を行ってくれる場合があります。

その場合には指導を受けた後に、地方自治体が紹介状発行やあっせん手配を行なってくれるはずです。

また、どの地方自治体に行けば良いかということは、都道府県・市区町村の信用保証協会のHPに記載されておりますので、まずは確認してみましょう。

金融機関に申し込み

信用保証協会と連携を取れている金融機関に、融資申し込みを行います。
基本的には本記事でご紹介した必要書類を準備します。
他にも必要な書類はHPもしくは窓口担当者から伝えられることになりますので、その際には他の書類を準備することになるでしょう。

信用保証協会に保証申し込み

金融機関の申込みが受理されると、信用保証協会への保証申込について案内してくれます。
その手順に従って手続きを行うことになります。
また、自治体によっては信用保証料を負担してくれるところもあるので、確認してみることがおすすめです。

信用保証協会の審査と面談

信用保証協会の申し込み時に書類審査が行われます。
書類は正しいものなのか、しっかりと事業に思い入れのある事業者なのかなどのことが審査で確認されます。

もし、書類に不備や疑問点がある場合には、事業所に訪問されたり面談を受けなければならないことがあるのです。また、追加の資料を求められることもあるでしょう。

金融機関の審査

信用保証協会の審査を通過したら、金融機関の最終審査が行われます。
ここでは融資を与えても問題ない事業者か判断されるのです。
基本的には信用保証協会の審査に通過した人なら問題なく融資を受けることができますが、万が一の抜け漏れを確認するためにもう一度チェックが行われます。

融資実行

金融機関の審査も通過したら、融資が実行されます。
融資は申込時に指定した口座に振り込まれます。
ここまでにかかる期間は2~3ヶ月程度。
3つの機関がそれぞれ審査を行うため、時間がかかることは把握しておきましょう。

融資の返済

融資を返済する期間になったら、あらかじめ「保証申込書」「借入申込書」で設定しておいた返済方法で返済することになります。

仮に返済できなかった場合には、信用保証協会が代位弁済(代わりに支払うこと)を行います。
ただし、代位弁済されても事業者の返済義務がなくなるわけではありません。
今度は信用保証協会に弁済を行わなければならないことは把握しておきましょう。

日本政策金融公庫の創業融資も検討すべき

ここまで、信用保証協会を利用した「制度融資」についてご紹介してきました。
しかし、そもそも創業融資は「信用保証協会」を介さなければならないのでしょうか。
実は、創業融資として有名なのはもう一つあります。

本記事でも何度か登場してきた「日本政策金融公庫の新創業融資制度」も創業融資を受けるのなら、利用すべきです。ここでは新創業融資制度について少し触れますので、あまり把握していない方は、ぜひご覧ください。

日本公庫の融資を受けるメリット

日本政策金融公庫(日本公庫)は、政府が100%運営を行なっている金融機関で「一般的な金融機関の補填」目的として設立されました。

このこともあって、創業者に対しても積極的に融資を与えてくれます。
また、日本公庫の創業融資を受ける以下のようなメリットがあります。

・制度融資よりも利子が安い
・無担保・無保証人
・融資実行まで早い
・借入が実績になる

上記のメリットに魅力を感じるなら、日本公庫の融資も検討してみてはいかがでしょうか。
詳しくみていきましょう。

制度融資よりも利子が安い

制度融資を利用する際には、約2%程度の利子が発生します。
これだけなら日本公庫とあまり変わらないのですが、制度融資は特性上「保証料」を支払う必要がありますので、より利子が割高になります。

日本公庫の創業融資であれば、標準利率が2.41~2.90と定められており、それ以外は利子が一切かかりません。
また、特別利率適用条件を満たす事業者であれば、1%+αの低利率で融資を受けられる点も魅力です。 

無担保・無保証人

新創業融資制度は原則として無担保・無保証人です。そのため、万が一倒産してしまっても事業者にリスクが一切ないことは魅力の一つです。
基本的に他の融資を利用する場合は担保・保証人のいずれかは必要になりますので、大きなメリットなのではないでしょうか。

融資実行まで早い

制度融資の場合には3つの金融機関が連携して融資を行っているため、最低でも融資実行までに2~3ヶ月ほどかかってしまいます。
ところが、日本公庫は政府が100%運営している金融機関ですので、審査が1カ所で終わります。
結果的に融資実行までにかかる時間は1ヶ月程度です。

創業時の忙しく資金不足に陥りがちな中で融資を受けられるスピードが速いことはメリットと言えるでしょう。

借入が実績になる

日本公庫は非常に厳正な審査を行うと他の金融機関の中でも噂されるほどです。
そのため、日本公庫の融資に受かったということ自体が実績として扱えます。

全く融資を受けたことのない状態で金融機関の融資を申し込んだら、門前払いされたけど、全く条件は変わらず、ただ日本公庫の融資を受けたことが功を成して融資を成功に導くケースはよくあるのです。

創業融資以外に他の融資も受ける予定があるのなら、融資を受けやすい創業期の内に日本公庫の創業融資を受けておくことをおすすめします。

融資の書類審査を通過するなら、税理士に相談

本記事では、主に信用保証協会を介した「制度融資」の必要書類についてご紹介してきました。
本記事でご紹介した書類だけでも8つ。
その他にも必要な書類があるかもしれないと考えると、準備するのに相当な手間がかかることでしょう。

準備するだけで良い書類に関しては問題ありませんが、創業計画書や資金繰り表など細かい記入が必要になる書類は、融資初心者が作成するのは非常に難しいです。
細かいルールを把握しなければなりませんし、融資の審査に有利な書類作成をどのようにすれば良いかわからない方が大半でしょう。

そこで、本HPを運営している税理士法人経営サポートプラスアルファからご提案です。

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