会計事務所は所長の人格によって働き方が変わる!人間関係の問題やパワハラ事例紹介
2020年10月12日
Contents
会計事務所は所長の人格によって雰囲気がさまざま
会計事務所は大手の法人から零細企業まで、様々な規模の会社があります。
しかし、数で言うと、多いのは零細企業でしょう。
小さな会計事務所は所長の人格によって、雰囲気がさまざま。
体育会系っぽいところもあれば、おだやかなところもあります。
ホワイトかブラックかは所長によって決まり、キャリア形成も所長の独断で決まってしまいます。
小さな事務所も多く、所長のパーソナリティがダイレクトに事務所の雰囲気に反映しがちです。
難しい試験を突破した上に経営も手掛けるので、なかなか個性的なキャラクターがいます。
エネルギッシュな人、唯我独尊、公私混同タイプも。
事例①:パワハラがあった事例
企業で人事総務を10年間経験した後、3年かけて税理士に合格。
ついに専門家として活躍できると胸が躍っていました。
しかし、現実は私の理解をはるかに超えていたのです。
この事務所の所長は私より5歳年上の40代前半。
税理士と社会保険労務士の資格を持ち、クライアントは300企業。
会計事務所は顧問先から社会保険などの相談も受けます。
社会保険のプロは社会保険労務士。
所長はマルチに仕事をこなせる、との評判で、所長自らお誘いがあってすぐに入所を決めたのです。
所長は当初、フレンドリー。
しかし、今考えれば、新人を食い物にする、いわゆる「ひよこ食い」だったのでしょう。
入所初日から「この本は買った方がいい。税理士として必要だから」とご丁寧に実務本を一覧にしてくる。
当時は給与も低く、正直迷ったのですが、6冊を一括購入しました。
しかし、次の日「はあ?そんなこと、言った?」とすっかり忘れています。
訪問先回りもアポ取りをしていない。
そして先方の企業に「こんにちは!」と平然と入り、その後は2時間、雑談。
職場でも「この地域の裏界隈の女子はみんな俺が面倒見てるんだ!俺はその筋にもつながっているしな」と大声で言います。
そして、ついに事件が起きました。
所長は女性の事務員に背後から抱き着き「うーん、ほおずり!」と。
私は「止めてください!明らかなセクハラですよ!」と思わず叫びました。
すると所長は「てめえ!何いってんだ!どうなってもいいのか!ああん!」と目をむいて恫喝してきたのです。
そして「まあ、いいじゃないの。これぐらいは、な!」と笑いながら言い放ったのです。
事務員の方々に聞くと今までもそうだった、何を言っても所長には刺さらない、自分の言動は常に正しく、譲らない、ということです。
所長として、そして人としても情けないです。
士業だから正義、というのが成り立たないことを痛いほど感じました。
事例②:高齢化しすぎて話が通じない事例
確かにどこの会計事務所も所長は高齢のことが多いのですが、このコロナで痛感したことがあります。
コロナ禍、私は当初、オンラインで仕事ができるかと思っていました。
しかし、実態はまるで逆。
所長はすでに70歳近い年です。
お金を扱う税理士は企業の8割ほどに顧問として入っていますので、長年のおつきあいのある会社が多い。
したがって、その会社の社長も高齢。
オンラインでなく、直接会ってのお話を希望されるのです。
ご多分に漏れず、私の事務所も決して広くないスペースです。
正直、怖いなとも感じました。
一般企業勤務でテレワークに切り替わった妻は妊娠中です。
「なんとかならないか。ここを辞めてもいいのでは。健康があってこそ仕事ができる」と懇願されましたが、所長は私へ現在抱えている顧問先も含め、継いでほしい、という考えです。
しかし、そもそもその所長もご高齢。
ここで倒れられたら事業承継はどうなるのだろう、今のタイミングで大きな事務所に移ろうか、などワークライフバランスを考え、自分のキャリアを真剣に見つめ直しているところです。
事例➂:所長に嫌われてしまった事例
私は女子大を卒業後、2年で税理士資格を取得し、先輩のつてで、ある会計事務所に入所しました。
所長は大手企業の役員まで勤め、50代で独立した男性。
「会計事務所のベンチャー」をうたっており、かなり進歩的な印象でした。
ですから、先輩から紹介を受けたとき、私のような若い女性でも活躍できるのかと、思い描いていました。
私のほかの税理士、8人は男性。
初の女性税理士ということで、私は張り切りました。
私は専門家として入所初日から精いっぱい、全力を出しました。
ほかの男性税理士のように、深夜勤務、土日祝日もなしで仕事と格闘する日々。
クライエントの評価も高く、税理士になって本当によかった、この事務所でよかった、と心から思いました。
しかし、2ヶ月目。
突然、所長に呼び出され「指示も出していないのに、残業ばかりだね。効率が悪いの?それとも残業代狙い?」と。
言葉が出ずに立ちすくんでいると「とても給与にみあった成果を出しているとは思えない」と吐き捨てられました。
思い余って大学時代の友人でカウンセラーとして働いている女性に連絡をとると「嫉妬のメカニズムは“できないと思っていた人が実は自分より優れていた”という状態で起こる。第一、ベンチャーといっても大手出身ではほとんどの人が日本の大企業の文化そのまま。その所長さん、実は昔のお茶くみのような女性の役割をあなたに期待していたのでは。それが覆されて手の平を返したのでは?」と言われ、思わず「あー」と、ため息が出ました。
事例④:人間関係が複雑で、職場の雰囲気が悪い事例
そして代々税理士で、兄弟で組んだり、家族全員が税理士ということもよくあります。
私は大手会計事務所で人間関係のもつれに疲れ、そこに妻との離婚というタイミングが重なりました。
辞職し、次に入所した事務所は「家族的な雰囲気の経営」が売りでした。
3代続く会計事務所。
そのときは、2代目の父親が所長を退き、義理の息子が新所長になったばかり。
新所長の奥様、つまり元所長の娘さんが事務で出入りしていました。
一軒家の1階が事務所で、ご近所の方々がふらりと来ては、お茶を飲んでいく。
その中には派手な格好の男性美容師さんらもいて、乾いた事務的なやり取りにうんざりしていた私は心底ほっとしたのを覚えています。
しかし入所して半年。
私が出勤すると、ご近所の方々が目を合わせてくれません。
こそこそを噂話も。
戸惑っていると、所長から突然呼び出されました。
「なんのつもりだ!!」と、すごい剣幕です。
「お前、失業して、離婚もして、友人税理士から“かわいそうだから引き取ってくれ”っていわれて、経営がいっぱいなのにこうやって雇っているのに」
私はなんのことかわからず、呆然。
すると、奥様が現れ「この人が誘った!仕方なかった!」と泣きじゃくります。
所長の奥様の浮気相手、と近所に噂を流されていたのです。
奥様の浮気相手が実は出入りしていた男性美容師、と知ったのは退所した後のことです。
訴訟も考えて代理人として頼んだ弁護士から「“家族”と“家族的”というのは根本から違いますよね。元気を取り戻して、今度こそきちんとしたところにお勤めしましょうね」と言われ、思わず涙が流れました
人間関係が理由で辞めるのは会計事務所あるある?
会計事務所はトップのキャラクターや人間関係で、働く環境が大きく変わります。
膨大な時間と労力を費やしてせっかく税理士という資格をとったのですから、自分の能力が最大限に活かせる職場を見つけたいところです。
日本人は一度入った会社に義理立てをすることが多いですが、「縁を大切にする」というのは、縁を“結ぶ”ことも縁を“切る”ことも意味します。
もし自分の力を最大限活かせる場所を探したい!という気持ちがあるなら、転職を意識して動き始めることをおすすめします。
例えば、当社は業界初でベストベンチャーに選出されるような、勢いのある会社です。
社内にいる全員が若く、挑戦的であることが特徴です。
もし、興味があればぜひご相談ください。