会計事務所で仕事を教えてくれないという噂は本当?主な仕事や仕事の覚え方などを合わせて紹介
2020年10月8日
会計事務所で仕事を教えてくれないと感じたことはありませんか?
新卒や転職で会計事務所に勤め始めたばかりの人の中には、仕事をどうやって覚えるべきか悩んでいる方もいると思います。
なぜ会計事務所では仕事を教えてくれないと言われているのでしょうか?
今回は会計事務所の主な仕事や仕事の覚え方などとともにご紹介していきます。
会計事務所で仕事を教えてくれないとは?
仕事をしていく中で上司や先輩に仕事を教えてもらい、順調にスキルアップできると想像していた人もいるかもしれません。
現実とのギャップに驚き悩んでいる方も多いと思います。
会計事務所で仕事を教えてくれないと言われているのはなぜなのか、ご説明していきます。
自分で「調べる」文化
多くの場合、会計事務所の業務では様々な事例が扱われます。
時間とともに会計事務所での業務では「調べる」作業が必須になりす。
これは扱っている案件によって出すべき回答が異なり、ケースバイケースになってしまうからです。
そのため、例え力になりたいと思っていても難しい場合があります。
また、教えてもらうばかりでは後輩のスキルアップに繋がらず後々苦労することになります。
教育制度の不足
単純に教育制度が整っていないことによる弊害のこともあります。
一部の大規模の会計士法人を除いて、特に中・小規模の会計士法人で教育制度の整備に着手できていない所が多く見受けられます。
また、会計士は会計に携わるエキスパートのような存在です。
国家資格が必要なため簡単に人材を得られず、人手不足によって先輩も多数の業務を抱えていることがあります。
そのため自分の業務で精一杯になってしまい、後輩にまで手が回らないという場合もあるようです。
職場の風通しが悪い可能性
上下関係が厳しいなどの影響で、後輩につらく当たってしまうことがあります。
社内の人間関係が宜しくない状況の中で、聞いても教えてもらえず自分の力で頑張るしかないのです。
会計事務所では経験も年代も違う職員と一緒に働くことが障壁になることがあります。
会計事務所での仕事の覚え方
それでは会計事務所ではどのように仕事を覚えているのでしょうか?
仕事の覚え方を知り、仕事を教えてくれないとの悩みを少しでも解消させましょう。
過去のデータを活用する
以前の申告書などを見ることによって、どのような会計処理を行っているかがわかるようになります。
最初のうちは仕事の仕方もなかなかわからないため、前年などのデータを真似て業務を行うことがおすすめです。
過去のデータは重宝しますので、時間が空いている時に見て学ぶことでより理解が深まります。
先輩の仕事を見て学ぶ
先輩の中には自分と類似した業務を行っていることがあります。
大抵の場合、どの会計士も自分の仕事が多く忙しくしています。
そのため、後輩は先輩の業務を観察しながら効率のよい仕事の仕方を覚えていきます。
先輩たちも新人の頃は同じように先輩の仕事を参考にしながら業務を行っていました。
邪魔にならないように注意する必要はありますが、取り入れられる所は自分でも真似してみましょう。
会計ソフトの使い方を覚える
現在の会計事務所は手作業ではなく、パソコンでの入力が主流です。
会計ソフトを使いこなせるようになれば、入力業務がスムーズに進むようになり仕事のスピードが速くなります。
その空いた時間で他の業務をしたり過去のデータを見たりして、有効に時間を使ってください。
自分で調べた後に先輩に質問する
どうしてもわからないときには先輩に聞くという手段を取ることも、時として必要です。
しかし、まずは事前に自分で調べてより深い内容を質問できるように準備しておきます。
先輩にも業務があることを念頭に置いて、手短に聞きたいところを簡潔に聞けるようにしておきましょう。
会計事務所の主な仕事
そもそも会計事務所ではどのような仕事をしているのでしょうか?
自分の仕事を分析し、自分がどの業務でつまずいているのか把握してみましょう。
記帳代行
企業などの帳簿を代行して付ける業務があります。
基本的にデータ入力をする業務となり、ツールなどを使用して業務を行う傾向にあります。
簿記の知識が必要となるため、クライアントの企業などが経理部門などの負担を減らすために業務を依頼しているケースが多いです。
税務業務
会計事務所でも税金に関するあらゆる業務を行います。
税務業務は専門的知識が大いに必要となることに加え、短いスパンで制度が変更されることでとても複雑です。
資格取得を前提とした業務であり、会計事務所や税理士事務所に顧客から任されることになります。
給与計算
毎月の給与を交通費などともに記録する業務になります。
記帳代行などと同じように単純なデータ入力業務になるため、パソコンなどを利用して簡素化されている場合もあります。
記帳代行とともに会計事務所の中でも資格を保持していない人が携われる業務の1つです。
コンサルティング
会計事務所は会計関係のエキスパートです。
そのため、顧客である企業経営のアドバイスも行い、企業が成長する手助けをしています。
経営のコンサルには特別な資格が必要というわけではありません。
どの会計事務所でもコンサルティング業務に携わることができるのですが、その他の業務とはまた違った課題も生じます。
もちろん税理士法人によってはコンサルティング業務を取り扱っていないこともあります。
1年間の大まかな仕事スケジュール
会計士の仕事は基本的に年単位の周期で定まっています。
そのため仕事を把握する上では、1年の流れを押さえておくのは重要です。
1年間の大まかな仕事スケジュールを説明していきます。
繁忙期
日本企業のほとんどは3月を決算日と定めています。
そのため、書類などが提出される4月が会計事務所の基本的な繁忙期です。
その他にも年末調整の影響で12月や1月や個人の確定申告をする2・3月が忙しくなることもあります。
顧客の企業によって決算などの時期は異なり、11月から5月の幅で忙しくなることが多いようです。
閑散期
反対に6月から10月は閑散期とされています。
この時期には通常業務と呼ばれる仕事をすることになります。
通常業務とは、記帳を確認しながら経営の相談などをする巡回監査や、毎月の成績や財政状態などを示すために行う月次決算などが挙げられます。
閑散期には比較的時間を取りやすい時期になります。
有給を取って家族との時間や趣味の時間を取るなど、繁忙期にはできなかったことをしてもいいかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は会計事務所で仕事を教えてくれないという噂について解説してきました。
この理由としては教育制度の発展不足や職場環境のせいだけではなく、自分で調べることでスキルを向上させる文化が根付いているからです。
この状況に良し悪しはありますが、現状では少しでも仕事の覚え方を知り対策を取るのが得策といえます。
過去のデータを参考にする、先輩の真似をする、会計ソフトを使いこなす、自分で調べて先輩に質問してみるなどを実践してみてください。
また、業務内容や年間の大まかなスケジュールについても触れています。
これら全ての情報を駆使して、自分の働く環境を改善させて欲しいなと思います。
弊社ではチーム一丸となって働いており、ベストベンチャー100に選ばれるという実績を残しています。
やりがいのある仕事をお探しの会計士の方々を社員一同、心待ちにしております。