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軽食屋をはじめたい!開業するための手順を解説

軽食屋をはじめたい!開業するための手順を解説

軽食屋の定義は?

飲食店を開業したいと考えている人のなかには、小さい飲食店で料理も気軽に楽しめる軽食を提供する店に憧れている人もいるでしょう。

軽食は名前の通り「軽く食べられる食事」「食べるのに手間がかからない食事」などの意味があります。

肉や魚料理など手が込んだ料理は食べる際に時間がかかるため、時間がない忙しい人には選ばれません。

短時間で気軽に食べられる軽食は忙しい人の朝食や昼食、小腹が空いた人のブランチやおやつなど幅広い人に重宝されます。

日本語で軽食と呼ばれる食事は、英語でいうSnsck(スナック)と同じカテゴリーに分けることもあります。

スナックと聞くと食事というよりもお菓子やおやつという感覚が強いですが、甘いスイーツも軽食として考える人も多いです。

軽食を提供する飲食店で思いつくのがカフェではないでしょうか。

カフェはコーヒーを意味する飲食店です。

コーヒーに合うスコーンやサンドウィッチなどの軽食を中心に提供する店として定着しています。

軽食屋を開業するための手順

軽食屋を開業したいと考えていても何をどうしたらよいのか分からないという人も少なくないでしょう。大まかな手順は以下の通りです。

・コンセプトを決める
・物件探し
・資金調達
・料理の開発
・外装・内装工事
・厨房設備・備品購入
・資格取得や届出
・プレオープン

軽食店を開業するためのステップを以下に詳しく解説します。

コンセプトを決める

軽食屋に限らず店を開業する際にまずはコンセプトを決めましょう。

開業を考えている場合はどのような店にしたいかを何となく想像している人も少なくありません。

コンセプトを設計する際は、どのような店にするのかをより具体的に決めることが大切です。

開業前にコンセプトを細かく決めておかないと、内装デザインやメニューなどを決める際にもブレる可能性があります。

コンセプトがしっかりとした飲食店は魅力的であり、コンセプトに共感するお客さんにとってほかの飲食店にはない価値を感じてもらいやすくなるでしょう。

さらに居心地の良さを感じてもらえれば「また来たい」とリピーターになる可能性も高まります。

コンセプトを決める際には、7W2Hを基本に考えると良いでしょう。以下に7W2Hの意味を表にまとめました。

7W2H意味
When時期:いつ軽食屋を開業するのか?
Where場所:どのエリアで軽食屋を開業するのか?
Who主体者:誰がどのようなスタッフと軽食屋を開業するのか?
Whatサービス・メニュー:どの様なメニューで軽食屋を開業するのか?
Why理由:なぜ軽食屋を開業するのか?
Whom対象者:どのような客層を狙って軽食屋を開業するのか?
Whichイチオシメニュー:どのメニューを押していくのか?
How方法:どのように軽食屋を世に広めるのか?
How much費用:どのくらいの時間と費用で軽食屋を開業するのか?

物件を探す

コンセプトが決まったら、設定したターゲットに沿った物件を探しましょう。

物件の年数や階数なども大切ですが、飲食店を開業する際に重要なのが物件の立地です。

例えば忙しい会社員をターゲットにする場合、学校が立ち並ぶ街や住宅街にある物件を選ぶと想定しているターゲットの利用があまり見込めないでしょう。

軽食屋を開業する際に選ぶ物件は、どのような世代が住んでいるのか、開店時間にどのような人が訪れるのかなどを事前にリサーチしておく必要があります。

軽食屋の物件では、階数選びも大切です。

1階の店舗は「路面店」、2階以上の店舗は「空中店舗」と呼ばれます。

路面店は店の前を歩く人から中の様子が見えやすく、初めて訪れる人でも入りやすいのがメリットです。ただ、空中店舗と比べると賃料が高い傾向です。

一方、空中店舗は路面店と比べて賃料を抑えられるため、月々の設備資金を抑えたいオーナーに適しています。

ただ、前を通る人からは中の様子が見えないため、どのような店なのか分かりにくいのがデメリットです。

路面店と空中店舗の特徴を把握したうえで物件の階数を決めるとよいでしょう。

物件は大きく分けると「スケルトン」と「居抜き」の2種類に分かれます。

それぞれ特徴が異なり、メリットデメリットもあります。

種類特徴メリット・デメリット
スケルトン物件内装が施されず設備もない物件。【メリット】内装や設備を一から整えるため、理想とする店を開業できる。
【デメリット】内装工事や設備にかかる費用が高額になる。
居抜き物件前の店で使われていた設備や内装がそのまま残っている物件。【メリット】設備や内装をそのまま利用できれば費用を抑えられる。
【デメリット】設備が古い場合は使えない場合やメンテナンス費用がかかる場合も。

内装工事費などを抑えたいからと居抜き物件を中心に探すのもひとつの方法です。

前の店が同業種で設備が使えると考えても、設備が古い場合にはメンテナンスが必要だったり、使えずに余計な撤去費用がかかる場合もあります。

居抜き物件を検討している場合は、内装や設備の状態もしっかりチェックしましょう。

資金調達

飲食店を開業するためには、ある程度のまとまった資金が必要です。

軽食を扱う小さなお店でも開業するまでに必要な資金のほか、店が軌道に乗るまでの家賃や光熱費などの設備資金も用意しておく必要があります。

自己資金で賄える場合は問題ありませんが、足りない場合は借りなければなりません。

借りる方法としては知人や友人・金融機関・日本政策金融公庫・クラウドファンディングなどがあります。

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料理の開発

軽食屋を開業するためには料理の開発も大切な準備の一つです。

以下に代表的な軽食のメニューを紹介します。

サンドウィッチ

軽食の定番として人気なのがパンの間にさまざまな具材を挟んだサンドウィッチです。

パンや具材の種類を変えればさまざまなバリエーションが楽しめます。

片手でどこでも気軽に食べられるので、テイクアウトでも人気です。

おかず系の具材だけでなく、生クリームやフルーツを挟んだサンドウィッチはデザートとしても選ばれます。

おにぎり

和食の軽食といえばおにぎりでしょう。

米や具材、握り方にこだわったおにぎり屋さんは人気で、長蛇の列ができる店舗もあります。

サンドウィッチと同様に片手で食べられるため、休憩時間が短い会社員、公園でランチを楽しみたいファミリーにも需要があります。

スープ・サラダ

野菜を使ったスープやサラダは、手軽に食べられて栄養を摂取できるので、栄養バランスを気にする人に人気です。

サンドウィッチやおにぎりと組み合わせると食べ合わせも抜群。

旬の野菜を使ったメニューがあると目を引きます。

◆点心

中華のお手軽料理といえば点心です。

肉まんやしゅうまいなどの食事系からごま団子や桃饅頭などのスイーツまでさまざまな種類があります。

パンケーキ

パンケーキはスイーツのイメージですが、目玉焼きやベーコン、サラダなどとワンプレートで提供すれば、手軽な食事としても楽しめます。

見た目にも彩り豊かで豪華に見えるため、女性客の心を掴むことでしょう。

グラタンなどの焼き料理

グラタンやドリアなどの焼き料理も手軽に楽しめる軽食と言えるでしょう。

ベースをトマトソース・クリームソース・デミグラスソースなどから選べ、具材を変えれば豊富なバリエーションが提供可能です。

パンやサラダをセットにできると、お客さんのおなかの空き具合や費やせる時間に柔軟に対応できるため、満足度も高まります。

外装・内装工事

最初に決めたコンセプトに合わせて内装・外装工事を着工しましょう。

依頼する業者にはコンセプトを明確に伝えることが大切です。

また、業者に任せっきりにせず、定期的に工事現場に足を運んで進行具合を確認しましょう。

コンセプトを伝えたつもりでも業者との食い違いが発生する場合もあります。

竣工後に「思っていた仕上がりではない」とトラブルになるのを防ぐためにも工事の確認は大切です。

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備品・設備の購入

店で調理をする場合は厨房の設備、店内で食事をするスペースを用意するなら、テーブルや椅子、カトラリーなどの備品が必要です。

冷蔵庫やオーブンなど大きな設備は大体ではなく、サイズをしっかり測り、間違いのないようにすることが大切。

フロアの備品はコンセプトに合わせて選ぶと居心地の良い空間につながるでしょう。

資格取得と届け出

軽食屋を開業する場合には必要な資格や届出がいくつかあります。

食品衛生責任者

食品衛生責任者は、食品を扱う店の従業員が1名以上取得しなければならない資格です。

1日の講習を受けると取得できます。

店のオーナーでなくても従業員が取得しても問題ありません。

防火管理者

防火管理者は、店の収容人数が30名以上の場合に必要な資格です。

収容人数はお客さんだけでなく、従業員も含まれます。

資格を取得するためには、防火管理講習の受講が必要です。

講習種別は「甲種」と「乙種」に分かれています。

甲種防火管理講習修了者:すべての防火対象物で防火管理者に選任可能
乙種防火管理講習修了者:比較的小規模は防火対象物のみで選任可能

軽食屋を開業する際には、以下の届出も必要になります。

飲食店営業許可

飲食店営業許可は、飲食店を開業するために必要な届け出です。

管轄の保健所に申請し、検査に合格することで許可が得られます。

検査の基準は市区町村で異なるため、詳しくは管轄の保健所に確認しましょう。

ほかにも、以下のように店の規模や業態によって必要な届出があります。

防火管理者選任届収容人数が30人以上の店舗の場合に消防署に届け出る
開業届個人で開業する場合には、開業日から1カ月以内に税務署に届け出る
風俗営業許可申請お客さんに接待をして遊興または飲食させる営業は警察署に届け出る
深夜酒類提供飲食店営業開始届出書軽食のほかに午前0時から6時まで酒類を提供する営業は警察署に届け出る

プレオープン

正式なオープン前には、家族や知人などを招待し、プレオープンを行うのも効果的です。

プレオープンでスタッフの動きが確認できるため、正式なオープンの前に改善するべき点も見えてきます。

最後には感想を聞き、より良いオープンに向けての参考にしましょう。

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まとめ

忙しい人でも気軽に立ち寄って食事を楽しめる軽食屋は、幅広い人に利用されます。

軽食といっても料理のジャンルはさまざまで、店によってコンセプトも大きく異なります。

まずは、開業したい店のコンセプトを細かく決めることからはじめて、準備段階でぶれないようにすることが成功への第一歩です。

飲食店を開業する際はまとまった資金が必要です。

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