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【これを見ればわかる!】 居酒屋の開業で必要な資格や届出のまとめ

【これを見ればわかる!】 居酒屋の開業で必要な資格や届出のまとめ

料理やお酒の好きな人が1度は考える居酒屋の開業。

また居酒屋は利益率が高いので開業のハードルが低く人気の業種です。

深夜営業がハードだったり、お酒に飲まれたお客様の相手をしたりといろいろな苦労も考えられますが、自分が仕入れたお酒や料理をお客様に喜んでいただけたら、疲れも吹き飛ぶ仕事です。

居酒屋の開業は夢を実現させる大きな一歩。

開業準備に失敗しないために、ここではこれがないと開業できない重要な資格と届出についてしっかり解説します。

内装工事リース株式会社

居酒屋の開業に必要な資格

居酒屋を開業するためには、「食品衛生責任者」「防火管理者」2つの資格が必要になります。

この資格がないと開業ができません。

これらの資格を取得するには、講習を受ける必要があるため、早めに取得しておきましょう。

食品衛生責任者

飲食店を開業するには、必ず食品衛生責任者が1人必要です。

店舗を開業する際には、各自治体の保健所に食品衛生責任者を届け出なければいけません。

食品衛生責任者は、安全、安心な食品を提供するために、食品の製造、加工、調理、販売において衛生管理をおこなうことを目的としています。

店舗内や設備の衛生確認やスタッフの健康管理、手洗いや清掃の衛生管理表の作成、管理なども含まれます。

飲食店にとって衛生管理はとても重要です。

万が一食中毒などを出してしまったら、営業停止になりお客様からの信頼も失われてしまいます。

そのような事態を防ぐためにも、衛生管理の知識を持つことは、居酒屋だけでなく飲食店を経営する人には必須なのです。

▼食品衛生責任者の資格を取るには

食品衛生責任者の資格は、17歳以上であれば誰でも受験ができます。

ただ、自治体によって高校生は不可としているところもあります。

また、外国人の場合には、日本語の読み書き、会話ができることと、在留カードまたは特別永住者証明書のいずれかを持っていることが条件です。

食品衛生責任者は、学力や職歴、経験など不問です。

1日の講習を受講後取得することができます。

また、食品衛生責任者の資格には、期限がありません。

そのため具体的な開業予定がなくても資格を取得することができます。

なんとなく居酒屋を開きたいなと思ったら、早めに資格だけ取得することも可能です。

開業準備はいろいろやることが多く講習を受講する時間が取れないので、早めに取得することをおすすめします。

▼食品衛生責任者の取得方法

食品衛生責任者の資格を取得するには、食品衛生責任者養成講習会を受講する必要があります。

・受講の申込み

…各保健所で受け付けており、あらかじめ講習会の事前予約が必要です。
ネットでも受け付けているところや受付は郵送のみしか承っていないところなど、各保健所によって予約方法が異なるので必ず事前に確認しましょう。
また、1ヶ月を切ると予約が埋まってしまうことが多く受講できないこともあります。
早めの予約をおすすめします。

食品衛生責任者養成講習会について

…講習会は、各都道府県の食品衛生協会がおこなっています。
講習会は1日のみで、衛生法規が2時間、公衆衛生学が1時間、食品衛生学が3時間の合計約6時間です。
遅刻はキャンセル扱いになってしまうこともあるので注意してください。
講習のみで終わりのところもあったり、講習後テストを受けるところもあります。
理解度を確認するためのもので、テストの点数で合否判定はありません。

この受講修了後に修了証が渡されます。
この修了証は営業許可を申請する際に必要なので必ず保管しましょう。
万が一なくしてしまった場合や有料で再発行となります。

・講習が免除される資格

なお、下記の資格を持っていると講習が免除されます。

  • ・調理師
  • ・製菓衛生師
  • ・栄養士
  • ・船舶調理師
  • ・医師や薬剤師など食品衛生管理者の資格をすでに持っている人

・受講料

…食品衛生責任者養成講習会の受講料は各自治体によって異なり、10,000円~20,000円です。
受講費用は講習の当日に現金で支払うところがほとんどです。

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防火管理者

防火管理者とは、「多数の者が利用する建物などの『火災等による被害を防止するため』、防災管理に係る消防計画を作成し、防火管理上必要な業務(防火管理業務)を計画的におこなう責任者」のことです。
(一般財団法人 日本防火・防災協会より抜粋)

防火管理者は、収容人数が30人以上の店舗であれば必ず必要な資格です。

この収容人数にはお客様だけではなくスタッフの人数も含まれます。

よほど少人数の居酒屋でなければ、居酒屋を開業する際には、取得しなければいけません。

アルバイトが5人いて、5人がシフト交代で入れ替わり出勤していたとしても5人としてカウントされます。

そのため、客席25人、社員2人、アルバイト5人いれば32人となり防火管理者の資格が必要となります。

また、複数の店舗が入っているテナントビルの場合、お店の収容人数ではなくビル全体の収容人数でカウントされます。

そのため、自分の店舗が30名未満であっても、ビル全体のトータルが30名以上であれば防火管理者の資格は取得しなければいけません。

また、防火管理者には、「乙種防火管理者」「甲種防火管理者」の2種類があります。

  • ・乙種防火管理者…店舗の延床面積が300㎡未満
  • ・甲種防火管理者…店舗の延床面積が300㎡以上

と、広さによって決められているので間違えないようにしましょう。

▼防火管理者になるための要件

防火管理者は、学歴や年齢などの制限はありません。

中学校卒業程度で、日本語の読み書きができれば誰でも受講が可能です。

ただし、防火管理者は防火管理業務を適切に遂行できる「管理的、監督的地位」にあることとされています。

つまり、お店の防火管理者は、アルバイトやパートではなく店長などその店舗を管理、監督している人が望ましいとされています。

そのため、ほとんどの店舗では開業時に店長やオーナーが資格を取得することがほとんどです。

防火管理者の取得方法

防火管理者の資格を取得するには、食品衛生責任者と同様に講習を受講する必要があります。

講習は乙種か甲種かによって異なります。

・受講の申込みについて

…防火管理講習の主催者は、「各都道府県知事」、「消防本部及び消防署を置く市町村の消防長」、「日本防火・防災協会」のいずれかです。
各地域によってどこがおこなっているか異なるため、受講方法や受講料も異なるので気をつけましょう。
まず所轄の消防署に受講の詳細について確認が必要です。
受講料は10,000円前後で、地域によってはインターネット申し込みができ申し込み時にクレジット払いやコンビニ払いなどを選択することができる場合もあります。

・防火管理講習について

…乙種の場合、1日間約5時間の講習を受講します。
甲種の場合は、約10時間の講習を2日感に渡って受講します。
遅刻をすると受講できないので、講習当日は時間に余裕を持って家を出るようにしましょう。
講習の内容は、

  • ・防火管理の意義及び制度
  • ・火気管理、施設・設備の維持管理
  • ・防火管理に係る訓練及び教育
  • ・防火管理に係る消防計画

で、基本的に取得した資格に有効期限はありません。
しかし、甲種防火管理者は5年以内に再講習を受ける必要があるので、忘れないようにしましょう。
なお、原則として講習後に「効果測定」といわれる簡単なテストのようなものが実施されます。
そこで理解が不十分とみなされた場合には、修了証の交付が保留となり補講を受けなければいけません。
ただ、効果測定は講習をしっかり聞いていれば答えられるレベルです。

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資格取得後に必要な5つの届出

居酒屋を開業するために必要な資格は「食品衛生責任者」「防火管理者」の2つです。

ただし、資格を取得した後は届出が必要です。

ここでは、資格取得後の届出について説明します。

居酒屋を開業するには5つの届出が必要です。

1.  飲食店営業許可

居酒屋だけではなく、飲食店を開業するには必ず「飲食店営業許可」の申請が必要です。

これをしなければ開業することができません。

飲食店営業許可は、最寄りの保健所に申請します。

届出の際に申請書、店内レイアウト図、食品衛生責任者の資格証明書、申請料を持参します。

申請をした後、保健所の担当者が店舗を実際に見て、規定通りの設備が整っているかチェックします。

場合によっては許可がおりるまで2週間以上かかる場合もあるので、店舗完成の10日前までに申請を済ませておくのがベストです。

2.防火管理者専任届

防火管理者の資格を取得後、営業開始までに消防署に防火管理者専任届けを出しましょう。

また、居酒屋は火を使う設備を使用するため、あわせて「火を使用する設備等の設置届」もおこないます。

3.  個人事業の開廃業等届出書

個人事業主が開業をするときには、税務署に「個人事業の開廃業等届出書」を提出します。

書類のフォーマットは国税庁ホームページからダウンロード可能です。

必要事項を記入の上、最寄りの税務署に事業開始後1ヶ月以内に提出しましょう。
国税庁 個人事業の開廃業等届出書

4.  深夜における酒類提供飲食営業開始届

居酒屋では深夜営業をおこなう店舗もあります。

午前0時を超える営業をするときには、警察署に「深夜における酒類提供飲食営業開始届」を営業開始10日前までに届出なければいけません。

5. 労災、雇用保険、社会保険加入の手続き

従業員を雇用する場合には、労働基準監督署へ労災保険の加入手続きを、公共職業安定所(ハローワーク)へ雇用保険の加入手続きをおこないます。

なお、社会保険加入は法人の場合は必須ですが、個人事業主は任意です。

いずれも雇用日の翌日から10日以内におこないましょう。

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まとめ

居酒屋の開業に必要な資格は「食品衛生責任者」「防火管理者」の2つです。

この2つの資格を取得後に5つの届出をしなければいけません。

その他にも居酒屋を開業するには内外装のチェックやメニュー開発などいろいろと作業が多いので、しっかりと計画をたてて動くことが大切です。

「食品衛生責任者」と「防火管理者」はどちらも講習を受けなければならないため、余裕がある時期に早めに取得しておきましょう。

万が一届出などが遅れて開業が伸びてしまうと、その分無駄な費用が発生してしまいます。

また、営業許可は保健所の立ち入りが必須です。

許可がおりなければ開業事態できずに設備の見直しや立て直しが必要です。

ある程度の日数に余裕を持って届け出ましょう。

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