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左官屋として独立するには?必要な資格や独立のメリット・デメリットも徹底紹介

左官屋として独立するには?必要な資格や独立のメリット・デメリットも徹底紹介

左官屋として独立したいけど、どのように独立したらいいかわからないと思っている人や、今後左官屋として独立したいけどその前にどのように独立するのかを知っておきたいと思っている人も多いでしょう。

そこでこの記事では、左官屋として独立するためにはどのような方法があるのか、また左官屋として独立にはどのようなメリット・デメリットがあるのかを紹介していきます。     

左官屋は独立に向いている?

結論から言うと、左官屋は独立に向いています。

左官業界は一人親方も多く、フリーランスとして働いてる人も多いです。

また、左官職人を派遣してる大きな会社があるわけではなく、地元の工務店が左官職人を派遣しているということがほとんどです。

そのため、どこかの組織に属していないと仕事獲得できないことや、組織に属していない人に対して不当な扱いをする環境がそもそもありません。

また、最近では建築ラッシュもあり需要も右肩上がりに上がっています。

一方で、新規で左官業に次ぐ若者は少なく、昔から左官職人をやっていた人がその仕事を続けているところが大きいです。

このような状況もあり、左官職人として独立するのは今の時代ならそこまで難しいことではないでしょう。

左官屋が独立する時に必要な資格

左官屋として独立する時に必要な資格というのは実はありません。

しかし、業務によっては必要になる資格もあります。

それが以下の3つです。

  • 左官技能士
  • 建築施工管理技士
  • 建設業許可

左官技能士

左官技能士とは、​​国(厚生労働省)が定めた実施計画に基づいた試験のことで、左官の技能について客観的に証明するための資格です。

この資格がないことで、左官職人として働けないということはありません。

しかし、一人親方もしくは会社として独立するならば、左官技能士の資格が必要不可欠でしょう。

これは、左官技能士何級を持っているかが、その人の左官技能の客観的な証明に直結するからです。

左官技能士は、3級から特級まであり3級が初心者レベルで、特級が最高レベルになります。

左官技能士1級が左官経験7年以上から取得することができるので、左官技能士1級を取得してから一人親方になることが多いです。 

建築施工管理技士

建築施工管理技士は、建築現場を監督するために必要な資格になります。

左官職人であっても、ただ左官職人としての仕事をするだけなら、建築施工管理技士は必要ありません。

しかし、左官職人としてレベルアップして、最終的には現場監督もしたい人は建築施工管理技士の資格が必要でしょう。

また、一人親方の場合はもちろん左官職人としての腕だけで戦う方法もありますが、建築施工管理技士のように付加価値があると、クライアントが自分に対して依頼する動機にもなるので持っておいた方がいいでしょう。

建築施工管理技士の資格を持っていることで、大規模な案件にも関わることができます。

大規模な案件の場合は小規模な案件よりも報酬が高いので、報酬を上げていきたいと思っている場合は、建築施工管理技士の資格を取得すると良いでしょう。

建設業許可

建設業許可は、一人親方か会社として独立するかに関係なく持っておいた方がいい資格になります。

一方で、報酬金額500万円以下の案件に関しては、建設業許可は必要ありません。

また、一人親方として建設業許可を取得する際には、左官業の場合は5年以上の経験が必要になるので、5年目までは一案件の金額が500万円以下のものを中心に受けて、5年目以降は建設業許可を取得して大規模な工事にも関われるようにすると良いでしょう。 

建設業許可を取得しないまま報酬金額が500万円以上の案件に関わると、ペナルティが課されます。

左官屋が独立する形式とは?

左官屋が独立する形式としては2つあります。

1つ目が一人親方形式です。

一人親方とは、簡単に言うとフリーランスのような形で現場ごとに仕事をして、それに対して仕事をすることで報酬をもらうという形式になります。

2つ目が法人を設立して経営者として独立するという形です。

法人として独立する場合は、自分が左官職人として現場に入ることもありますが、自分以外にも左官職人を複数人雇った上で、ある程度大規模な組織として建設会社などと契約することが多いです。

法人として独立する場合は、経営者としてのポジションになるので、自分の左官職人としての腕だけではなく、ビジネスセンスも問われることになります。

一般的には、一人親方として独立して、ある程度仕事が軌道に乗ってきた場合や自分で現場捌ききれなくなった場合に複数人の業務委託のフリーランスグループとして独立して、その後会社を設立することが多いです。

独立左官屋の年収とは?

左官屋の年収は雇われの場合は400万円前後のことが多いです。

しかし、一人親方の場合は年商500万円から600万円前後の人が多いです。

このように金額が変わる理由は雇われの場合は、会社から天引きされている税金類が多いからです。

一人親方の場合は、税金の支払いもありますが、経費として自分で使える金額も多いので、たとえ同じ400万円をもらっていたとしても、雇われよりも自分で使える金額というのは多く感じるでしょう。

また、左官屋は一人親方の場合は年収1千万円程度が限界とされていますが、会社として起業をして複数の左官職人を雇った上でビジネスとして展開していくことができれば、年収数千万円になることも可能です。

左官屋として独立する3つのメリット

左官屋として独立するメリットは以下の3つです。

  • 自分で仕事を選べる
  • 収入が上がる
  • 需要が高い

自分で仕事を選べる

左官屋として独立することで、自分で仕事を選べるようになります。

会社に雇われている左官職人の場合は、自分で仕事を選ぶことができず、会社からの指示があれば業務をしなくてはいけません。

一方で、左官屋として独立することで、自分で案件を見極められるようになるので付き合いのある建設会社さんの案件を中心に受けて、それ以外の案件に関しては少し抑えていくなどの働き方もできます。

また、家族との時間を重要視したい場合は、特定の時期だけ案件を受けないようにするなど自分で仕事を調整することも可能です。

収入が上がる

左官職人として独立することで収入が上がることがほとんどです。

例えば、雇われの左官職人として400万円の年収を得ていた人の場合、左官職人として独立すれば500万円程度の年商になることが多いです。

需要が高い

左官職人は、一時期に比べて1/10程度になっています。

一方で左官職人の需要は伸びてきており、特に最近では建設ラッシュもあり左官職人が必要な現場も多いです。

このように、左官職人の減少と左官職人の需要が伸びていることもあり、左官職人の単価は上昇傾向にあります。

また、仕事も選ばなかったらいつでもあるというのが現状です。

もちろん、報酬が高い現場であったり自分の行きやすい所の案件を中心に行きたいなどの要望がある場合は、マッチする案件がないこともあります。

しかし、案件を選ばずどの案件でも受けるのであれば、食いっぱぐれることはないでしょう。

左官屋として独立するデメリット

左官屋として独立するデメリットは以下の3つです。

  • 自分で営業をする必要がある
  • 仕事が安定ではない
  • 手続きが面倒

自分で営業をする必要がある

左官屋として独立すると、自分で営業する必要があります。

また、一人親方として関わる案件は、下請けの下請けのような案件もあり単価がそこまで高くないものもあります。

そして、建設業界は人と人とのつながりで仕事を回している部分が未だに多いです。

そのため、人間関係で一回トラブルを起こしてしまうと、一気に仕事がもらえなくなる可能性もあります。

仕事が安定ではない

左官職人の仕事は、安定的にあるわけではありません。

一般的に、年末にかけて左官職人の仕事は増えていく傾向があります。

実際に、左官職人が独立して安定的に仕事を得られないことで、月収100万円あった次の月の月収が10万円なんてこともざらにあります。

このようなことを危惧して、家族から左官職人として独立することを止められる人も多いのが現状です。

ただ仕事に関しては、複数の工務店や建設会社と関係を維持して仕事をもらうような営業活動をすることで、リスク分散をすることができ安定して仕事を受けることもできます。

手続きが面倒

左官屋として独立するデメリットの1つに、手続きが面倒なことがあります。

個人事業主として独立する場合は、開業届けと青色申告承認申請書を提出しないといけません。

また、法人として独立する場合は、株式会社や合同会社などさまざまな形態があるなかで、どのように独立するのが一番いいのか見極めなくてはいけないでしょう。

そのほかにも、税金関連の届出や助成金を受け取る場合は、助成金のための情報収集や申請を行わないといけません。

このような手続きが面倒なことがデメリットです。

ただし、法人設立の面倒な手続きなどは、会社設立代行業者に依頼することで負担を減らすことができます。

まとめ

左官屋として独立することは、今の時代ならそこまで難しいことではありません。

しかし、独立には費用がかかりますし、デメリットもあるので慎重に考えてください。

独立せずに、そのまま雇われて働いている方がいい場合もあります。

もし左官屋の独立を検討しているならば専門家に相談してください。

本当に独立してもいいのかどうかという点のアドバイスをもらってください。

当然、会社設立の手続きなどのサポートも受けられます。

また、このような専門家を求めているならば経営サポートプラスアルファにお任せください。

経営サポートプラスアルファは独立の専門家として手続きのサポートから節税対策、資金集めまで幅広く対応しています。

左官屋の独立で迷っている方は経営サポートプラスアルファにお気軽にご相談ください。

記事監修者の情報

税理士法人
経営サポートプラスアルファ

代表税理士 高井亮成

保有資格:税理士・行政書士

税理士の専門学校を卒業後、会計事務所に入社。
その後、税理士法人に転職をして上場企業や売上高数十億円~数百億円規模の会計税務に携わる。

現在は税理士法人の代表税理士として起業・会社設立をする方の起業相談からその後の会計、決算、確定申告のサポートを行っている。