「脱サラして起業」というと、どのようなイメージを抱くでしょうか。
リスクのあることはできない、という方もいれば、将来は脱サラして起業したい、と思う方もいるのではないでしょうか。
そして2021年現在、コロナによる影響によってさらにこうした独立志向を持つ人々は増えているのです。
今回は、脱サラして開業・起業したい人に向けて具体的なメリット・デメリットや、失敗しないための準備の方法について解説します。
目次
昨今の脱サラ起業の流れ
昨今の脱サラ起業の流れは、大きく分けて2つあります。
長期的なトレンドと、短期的なトレンドです。
以下でそれぞれについて解説します。
脱サラ起業の長期的なトレンド
まずは脱サラ起業の長期的なトレンドについてです。
バブル崩壊以降、日本企業は長期的な不景気が続き、企業はより即戦力人材を求めるようになり、ジョブ型雇用が加速しています。
こうした流れを受けて、会社員側でも、一つの会社に一生勤めようと思う人が減少し、独立志向を持つ人が増えてきています。
脱サラ起業の短期的なトレンド
脱サラ起業の短期的なトレンドは、「コロナ禍の影響」です。
コロナの影響により本業の収入が減ってしまった人が、独立志向を持つ傾向にあります。
コロナ禍において打撃を受けている企業は多いですが、独立したい個人にとっては、追い風の側面もあると言えるでしょう。
・バブル崩壊以降、日本企業は長期的な不景気が続き、企業はより即戦力人材を求めるようになっている。
・コロナの影響により本業の収入が減ってしまった人が、独立志向を持つ傾向にある。
脱サラ起業のメリット・デメリット
脱サラして起業することのメリット・デメリットをそれぞれ紹介します。
脱サラ起業のメリット
まずは、脱サラ起業するメリットを紹介します。
収入を調整することが可能になる
一つ目のメリットは、「収入を自分で調整することが可能」という点です。
成果に応じて収入を大きく増やすことができる可能性があるという点は大きなメリットでしょう。
年功序列の会社であれば、月に何件営業をとってきたとしても、インセティブ制度が強い企業を除いて、給料に大きな差分は生じません。
一方で、自分で事業を行っている場合、成果が直接的に給与に反映されます。
自分のペースを保ちやすくなる
休みが自由にとりやすい、という点に加えて、仕事のペースも自分で決められる、という点が脱サラ起業の2つ目のメリットです。
会社勤めであれば、自分の意思ではなく、異動やプロジェクトの変更をされたりすることもあるかもしれません。
一方、脱サラ起業であれば、責任は伴うものの、仕事をどのように進めるかを自分で決めることが可能です。
自分の考えで仕事ができる
脱サラ起業をした場合、事業の最終責任者は自分です。
このため、全て自分の考えで仕事をすることが可能です。
責任は伴いますが、非常にやりがいのある仕事であると言えるでしょう。
脱サラ起業のデメリット
続いて、脱サラ起業のデメリットを紹介します。
起業には自由と責任が伴いますので、必ずしもメリットだけではありません。
リスクが大きくなる
自分で脱サラして起業した場合、事業の利益が自分の収入に直結します。
赤字を出した場合などは、自分の給料に回すお金がほとんどなくなってしまうという事態もあります。
このように、自分で起業をする場合は、事業が上手くいかなければ困窮してしまう可能性がある、ことを理解しておくべきでしょう。
確定申告や保険の手続きが必要になる
個人事業主であれば、確定申告、法人化した場合は保険への加入や決算など、本来の事業とは関係ない事務的な手続きも、全て行う必要があります。
こうした作業を全て一人でやろうとするのは現実的ではないため、税務の専門家などに相談しながら進めるのが良いでしょう。
いずれにせよ、自分一人で起業する場合、会社に属していた際にやらなくてよかった業務を、自分で処理しなければなりません。
実績を作るまでが大変
起業は、実際に事業を興すだけであればそこまで難しくはないですが、安定して利益を上げ続けることはそう簡単なことではありません。
利益を上げ、実績を作るためには、他の人よりも努力が必要です。
こうした覚悟がない状態では、起業しない方が良いでしょう。
・脱サラ起業をすれば、成果次第で高収入を狙うことができる。
・起業にはリスクが伴うため、失敗すれば収入がなくなってしまう可能性がある。
・会社員には必要ない税務・事務業務も自分でこなす必要がある。
脱サラ起業に失敗しないための準備
脱サラ起業に失敗しないためには、以下のような準備を徹底して行うことが大切です。
経営の方向性を決める
最も大事なのは、経営の方向性を決めることです。
脱サラしたいという気持ちだけで成功できるほど、脱サラ起業は甘くはないでしょう。
どのような事業構造にするのか、その事業構造ではどのように利益を出すのか、競合とどのように差別化を図るのか、など徹底的に深掘りして試行錯誤し、経営の方向性を定めておく必要があります。
資金調達の計画をする
自分が行いたい事業に対して、自己資金が足りない場合は、金融機関などから融資を受けて、資金を調達するのが一般的です。
ただし、金融機関は誰にでも融資をしてくれるわけではありません。
上述の「経営の方向性」が定まっていなかったり、自己資金が一銭もなかったりすると信頼を得られず、融資を得られないケースもあります。
資金調達を成功させるためには、資金調達の審査を通るために何が必要なのかを逆算して考え、計画を練ることが大切です。
ただし、資金調達に関する知識がないと行き詰まってしまうことも多いので、このような場合は専門家に相談するのが有効でしょう。
生活の支出を計算する
脱サラをする上では、実績が上がらなければ収入は入らないことを覚悟しなければなりません。
しかし、収入が安定しない覚悟をすることと、収入が安定しないリスクに対して、何も対策をしないことでは全くの別物です。
リスクがあるからこそ、今後どれくらいの収入が見込めそうか、事業はどれくらい継続できそうかなど、細かく計算して計画を立てることが大切です。
どんなに事業に対する熱意があったとしても、生活費がなくなってしまっては元も子もありません。
必要な人脈を作る
起業において、ゼロから全て一人でやるというのは非常に難しいです。
すでに起業をしている人に教えてもらったり、既存の人脈を活かして案件をもらったりすることができれば、事業の成功率は上がります。
このような人脈を作っておくことも、脱サラ起業する上では大切です。
・脱サラ起業においては、経営の方向性を決めることが大切である。
・事業に必要な資金、生活に必要な資金を洗い出し、支出計画や資金調達計画を練る。
・人脈は事業の成功率を高めるために必要である。
脱サラ起業で行う事業選びのポイント
脱サラ起業で行う事業選びのポイントを紹介します。
少ない資本で始めることができるか
リスクをなるべく減らすためには、まずは少ない資本で始められる事業を行うと良いでしょう。
経験の浅いうちから多額の資本が必要な事業に手を出すのはリスクが高いだけでなく、そもそも信用がない状態であることから資金調達が上手くいかないという可能性があります。
まずは少額からでも事業を成立させることを意識するのが大切です。
自分の経験や知識を生かすことができるか
全くの未経験の業種で起業しても、成功確率は低いです。
サラリーマン時代に得た知識や経験を生かすことができる領域を見つけ、起業することで成功確率を高めることができるでしょう。
・最初から多額の資本が必要な事業に手を出すのはリスクが高い。
・自分の経験や知識を生かすことができる領域で起業をするべきである。
・事業目的の内容に注意する。
脱サラ起業をする際に失業保険はもらえない?
脱サラ起業をする際、準備期間に失業保険で生活費を賄おう、と考える人もいるかもしれません。
しかし、失業保険は誰でも無条件にもらえるものではなく、一定の条件を満たす必要があるため注意が必要です。
また、自動的に給付されるものでもなく、申請を提出しなければなりません。
失業保険がもらえるケース
受給資格がある前提の上で、失業保険がもらえる条件としては、「就職をする意思があること」です。
このため、求職活動と同時に操業の準備や検討を行っている場合には、失業保険を受給することが可能です。
失業保険がもらえないケース
一方で、「就職をする意思がない」場合には失業保険を受給することができません。
脱サラしたタイミングからすでに事業を行っている場合は、求職活動を一切せずに操業準備を進めている場合などが該当します。
・脱サラ後、求職活動と並行して操業準備をしていれば失業保険を受給できる。
・脱サラ後、すでに事業を行っている場合や求職活動をしていない場合は受給できない。
脱サラ起業で成功するためには
近年、終身雇用の崩壊やコロナによる独立志向の上昇により、脱サラして起業をしたいという人は増加傾向にあります。
しかし、会社を辞めてゼロから事業を行うことは簡単なことではありません。
ゼロから起業をして成功するためには、何よりも「経営の方向性」を定めることに時間を費やすことが大切です。
しかし、会社を設立するためには設立手続きや税金・保険周りの手続きなど複雑なものが多く、経営の方向性を考えるのに時間を使うことができないという問題があります。
そこでおすすめなのが、会社設立を代行してもらうことです。
経営サポートプラスアルファでは、会社設立を最短2日、0円で行っています。
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脱サラ起業をお考えの方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。