美容師の中には、所属しているヘアサロンでキャリアを重ねた後に、独立して自分のお店をオープンさせたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
ブランディングから店内のインテリア、働き方など、自分の理想通りに決められるため、目標にしている方もいるでしょう。
この記事では、美容師として独立する上で知っておくべきことをご紹介します。
美容師で独立すると年収は上がる?
美容師として独立した場合、収入はどのように変化するのでしょうか。
独立した場合の、美容師の年収について解説します。
年収が上がる可能性がある
美容師として独立すると、年収が上がることが期待できます。
美容室に所属して働く場合、売上の一部を給与として受け取りますが、独立すると、売上が自分の収入に直結するため、年収が上がる可能性が十分にあります。
しかし、どのくらいの売上を上げられるかにもよるので、必ず年収がアップすると、保証される訳ではありません。
年収を上げるためには、事業を軌道に乗せて、売上を伸ばすことが必要です。
準備が不十分だと年収が下がる可能性もある
事業を運営するための準備が不十分だと、思うような収入を得ることができない可能性が高まります。
雇われて働くケースとは違い、事業の運営者として収益を得るための計画を綿密に行う必要があります。
しかし、顧客のターゲット層が不明瞭だったり、効果的な集客を行うことができていなかったりすると、顧客が集まらず、売上を上げることができなくなってしまいます。
このため、事業計画や資金繰りなどの事前の準備をしっかりと行うようにしましょう。
・美容師として独立すると年収が上がることが期待できる。
・年収を上げるためには、売上を拡大することが必要である。
・事業計画や資金繰りなどの準備を徹底することが大切である。
美容師が独立する際に必要な資金は?
容師として独立する場合、様々な資金が必要です。
ここでは、美容師が独立する際にかかる資金について、ご紹介します。
店舗の費用
まず、店舗を開くために、物件を探す必要があります。
都内などのエリアは、賃料が高い傾向にありますが、顧客を集めるためには、費用が高くても、立地の良い物件を選ぶことが大切です。
物件を契約する際は、敷金や礼金、仲介手数料などの初期費用がかかります。
また、シャンプー台や椅子の設置場所に合わせて、水道や電気をアレンジする必要もあるため、店舗の工事費用がかかることも知っておきましょう。
広告・宣伝費
美容室の認知を拡大するためには、広告・宣伝費が必要です。
顧客にサービスを知ってもらわないと、売上に繋げることができません。
例えば、ホットペッパービューティーなどの紹介サイトに店舗情報を掲載する場合、掲載費用がかかります。
近年は、コストを抑える宣伝方法として、SNSを活用する美容室が増えています。
中でも、インスタグラムはスタイリングの方法やお客様の仕上がりの写真を伝えることができるため、効果的です。
コストを踏まえた上で、ターゲットに合わせた広告・宣伝を行うと良いでしょう。
人件費
店舗の規模によって異なりますが、人件費を考慮する必要があります。
また、リクルートサイトに求人情報を掲載するなど、採用活動にも費用がかかります。
このため、最初は知人や同僚と共同で美容室を立ち上げ、事業が軌道に乗ってから採用活動をスタートするケースもあります。
その他の備品
美容室には、用意しなくてはいけない備品が多数存在するため、備品代がかかります。
備品を用意する際は、美容室向けの通販サイト等を利用して、必要な備品を用意するようにしましょう。
・店舗は費用がかかっても、立地の良い物件を選ぶことが大切である。
・SNSはコストを抑えながら美容室の認知の拡大を目指せる。
・人件費や備品代など、独立に必要な初期費用を知っておくと良い。
美容師が独立する際の手順と流れ
美容師が独立する場合、何から始める必要があるのでしょうか。
ここでは、独立する際の手順と流れを紹介します。
コンセプトや事業計画を作成する
まず、オープンさせる美容室のコンセプトや事業計画を作成しましょう。
立地やターゲットの客層、差別化のポイントなどの詳細を決めます。
店舗のコンセプトや事業計画は、資金の額や店舗選び、集客にも影響するため、慎重に考えることが大切です。
また、事業計画が不十分であるとみなされると、融資を受けるのが困難になってしまいます。
取引先や融資先にも信頼してもらえるような事業計画書を作成しましょう。
物件を決める
決定したコンセプトや事業計画に沿って、物件を決定しましょう。
物件の立地条件は、集客をする上で、重要なポイントです。
例えば、「駅から15分歩かないといけない」「近くに駐車できるスペースがない」など、顧客に不満を与える要素があると、競合に負けてしまう可能性があります。
このため、立地条件や部屋のサイズ、駐車場を設置できるかどうか等を確認し、物件を選ぶことが大切です。
資金を調達する
物件を借りる費用や、人件費、備品代など、美容室をオープンさせるためには、多額の資金が必要になります。
事業計画を決める際に、どのくらいの資金が必要になるか、あらかじめ算出しておきましょう。
一般的な融資先として、日本政策金融公庫や自治体の中小企業融資、銀行などがあります。
融資を受けるには、事業計画書や自己資金額、職務経験などの項目が審査されるため、融資をスムーズに行うことができるように、準備を進めましょう。
手続きを行う
事業計画や物件、資金などの準備が一通り完了したら、事業を開始するための手続きを行いましょう。
個人事業主か法人かによって、手続き方法が異なるため、どの形態で独立するか決めましょう。
個人事業主は、税務署に開業届を提出して手続きが完了しますが、法人を設立するには複数の書類と設立費用を用意する必要があります。
法人設立の手続きに不安を感じている方は、起業の専門家によるサポートを活用すると良いでしょう。
・店舗のコンセプトや事業計画は、基盤となる部分なので慎重に決定する。
・物件契約や資金調達など、事業計画に基づいて行うことが大切である。
・個人事業主か法人かによって、手続き方法が異なるので注意が必要である。
美容師が独立で失敗しないための注意点
美容師として独立できたとしても、業績が悪ければ美容室を存続させることができません。
このため、美容師が独立に失敗しないための注意点をあらかじめ、確認しておきましょう。
人を雇う場合は管理美容師の資格が必要になる
店舗のスタッフを雇う場合、管理美容師の資格を取得しておく必要があります。
管理美容師とは、公衆衛生と衛生管理に関する知識を兼ね備えた美容師です。
美容師として3年以上のキャリアを積み、講習会の課程を修了することで、資格を取得できます。
講習会は、国や都道府県が指定した講義を18時間受けるというものです。
将来的に独立を考えている人は、資格の取得を目指しておくと良いでしょう。
保健所から営業許可を受ける必要がある
美容室を開業する際に保健所から営業許可を受ける必要があります。
また、店舗の工事開始前に事前相談を行い、規定に反していないか確認してもらいましょう。
各種書類の提出を行い、必要な手続きを完了させる必要があります。
準備の期間を想定しておく
どのくらいの時間を準備に費やすか事前に決めておきましょう。
あまりに準備が長引いてしまうと、美容室をオープンする予定と実際の開始日に大きなズレが生じる可能性があります。
この際、プロセスごとに細かく時間を設定することが大切です。
事業計画や採用活動、内装工事など、それぞれのスケジュールを明確にして、計画通りに準備が進められるようにしましょう。
お客様がついていくとは限らない
独立前に獲得したリピーターが、新しい店舗に必ずしも付いてきてくれるとは限りません。
このため、新規顧客の獲得を目指して、集客や宣伝活動に力を入れることが大切です。
効率的に集客するには、ターゲット層に合わせた施策を実行していく必要があります。
中でも、インターネットやSNSを上手く活用して広告や宣伝をすることで、顧客を順調に増やすことができるでしょう。
法人化をするとメリットが多い
美容師が独立する際は、個人事業主として独立するか、法人化をするか選択する必要があります。
個人事業主と比較すると、法人の方が社会的信用を得やすく、顧客を獲得しやすいという特徴があります。
また、ある程度の収益が上がってくると、法人の方が節税効果を得られる可能性があります。
一方で、法人設立の書類作成や手続きなどで不安を感じている人も多いです。
この場合、法人設立をサポートしてくれる専門家等活用し、効率的に手続きを完了させるようにしましょう。
・管理美容師の資格を取得し、保健所の営業許可を受ける必要がある。
・準備にかかる期間を決めておき、スケジュールを考えて集客を行うことが大切である。
・法人は、社会的信用を得やすく、売上によっては節税効果を得られる可能性がある。
美容師で独立をしたいと考えている方は
美容師で独立する際、まずは、事業計画とコンセプトを綿密に考えるところから始めましょう。
決定した事業計画に基づいて、物件選びや資金調達、開業の手続きを進めます。
また、事業の拡大を目指している方は、法人として独立することが有効です。
法人は、一定の売上が上がってくると、節税効果を得ることができるようになります。
しかし、法人を設立する際には様々な手続きがあったり、費用がかかったりします。
経営サポートプラスアルファで法人を設立することで、自分で設立をした場合よりも費用が安く済みます。
設立費用が安いだけではなく、提案方のサポートを行うため、不安な点をご相談いただき、適切なアドバイスを行います。
24時間いつでも相談することができるため、法人設立で不安を感じている人は、ぜひ一度お問い合わせください。