会計事務所は未経験で働ける?未経験転職について詳しく紹介

2020年10月3日

税理士が働く場所として知られるのが会計事務所です。

会計事務所では税務という専門分野を扱っていますが、未経験でも働くことができるのでしょうか?
もし働けるのであれば、どのような仕事を行うのでしょうか?

今回は会計事務所の未経験転職について情報をまとめています。

現在の転職市場や未経験者ができる仕事内容などを含め、求人例や優遇されるスキルなどもご紹介していきますので、参考にしてみてください。

会計事務所は未経験でも転職できる?

転職をお考えの方の中には、別の職種から会計事務所に移りたいと思っている方もいると思います。

また、以前も会計業務を担当していたが、その担当が一部だったので、「本当に会計業界の経歴を名乗れるのかわからない…」という方もいるでしょう。

結論からして、会計業界へ未経験での転職は可能ですが、税理士や会計士など資格職が活躍する職場である以上、補助業務や事務であれど、難易度は十分に高いのは事実です。

会計業界の市場や会計事務所の仕事内容

会計事務所の実態を説明しながら、未経験者の転職についてお伝えしますので確認してみてください。

転職市場

現在の転職市場に関して、有効求人件数を有効求職者数で割った有効求人倍率は令和元年度で1.55です。

1を境に数値が大きければ求人を出す企業の方が多く、小さければ転職希望者の法が多いことが読み取れます。

結果として現在は売り手市場となっており、転職しやすい環境が備わっています。

税理士業界に関して言えば、確定申告数の増加や税理士法人数の増加などに後押しされるように、市場が拡大傾向にあります。

人手不足に悩む職場も多く、少しでも多くの人材を確保しようと未経験の求人も多数存在するのが現状です。

会計事務所の仕事内容

税理士資格を持っていない未経験の方が会計事務所で働く場合、一般的には税理士補助として勤務することになります。

税理士補助は基本的に税理士のサポートをすることになり、自分で直接依頼を受けることはできません。

しかし、記帳代行やある程度の書類作成など財務や税務を関わる業務を行うことができます。

会計事務所では、未経験であっても税理士科目に合格していることでより戦力だとみなされるため、一科目でも受けておくといいでしょう。

未経験者の年収

会計事務所に未経験で働く場合には、やはり経験のある方々と比べて年収が低くなってしまう傾向にあります。

最初は月給20~25万円前後、年収250~300万円程度で働き始める人が多いようです。

しかし、勤める会計事務所の規模や所長の意向などに大きく左右されるため、自分での確認が必要不可欠になります。

また、税理士科目の取得や税理士試験の合格で昇給するケースもあります。

簿記論など、試験や資格はさまざまあるので、そういった資格で年収のアップやキャリアアップを狙えます。

会計事務所の未経験転職

未経験の方でも会計事務所に転職可能であることが分かりましたが、具体的にはどのようになっているのでしょうか?
それぞれの年代によって特色がありますので、会計事務所の未経験転職について詳しく確認していきましょう。

20代

転職において20代は、将来性を見込んだポテンシャル採用をされる傾向にあります。

特にキャリアもある程度積んでありながら将来性もある20代後半は転職で有利に働きやすいです。

また、そもそも20代の税理士人数が少ないこともあり、未経験でも会計事務所に採用されるケースが多くなっています。

30代

定年のない税理士業界では、30代でも若い世代の分類になります。

そのため、他業界から移ってきた未経験の方でも会計事務所に採用される可能性は十分にあるのです。

税理士試験の勉強と並行して実務経験を積み、税理士としてのキャリアを30代からスタートさせる人も多くいます。


会計事務所でも通用される前職で磨いたスキルがあれば、未経験でもより転職成功に近づくでしょう。

40代

一般の転職では未経験だと厳しいと言われる40代ですが、税理士業界では未経験でも比較的転職がしやすいです。

ただ、やはり若い世代の方が未経験の転職では有利だと言わざるを得ません。

前職でのポストや繋がり、経験などもアピールしながら20代30代にはない強みをアピールしましょう。

バイト・パート

会計事務所は人手不足の影響でバイトやパートなど、非正規雇用者の求人も多くあります。

未経験の方を想定した求人もあり、学生や育児中の方などでも働くことが可能です。

学生で税理士を目指している方が実務経験を積むことができるなど、非正規雇用ならではの魅力があります。

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会計事務所への未経験転職でも優遇されるスキル

未経験で会計事務所を志望する場合、その他のスキルをアピールすることでより就職しやすくなります。

会計事務所への未経験転職でも優遇されるスキルをご紹介しますので、参考にしてみてください。

税理士科目取得

会計事務所では税務業務を行う関係で、税務の知識を持っている人が歓迎されます。

そのため税理士科目の合格はとても重視され、大手会計事務所など職場によってはほぼ必須と言われることもあります。

税理士になるには2年の実務経験も必要なため、会計事務所であれば実際の業務を行いながら税理士を目指すことも可能です。

簿記資格

簿記資格を持っている方向けの求人も多く出ています。

会計事務所では税務業務以外にも記帳代行などの会計業務を行うため、簿記会計知識を持つ人材は必要とされているのです。

主に評価されるのは2級からですが、3級でも意欲や他のスキルとの兼ね合いなどで採用を行っている職場もあります。

さらに1級合格者になると税理士試験の受験資格が与えられるため、未経験転職でもより有利に働くことでしょう。

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コミュニケーション能力

会計事務所では個人や法人の依頼を受けて仕事をするため、スムーズに話を進めるためにもコミュニケーション能力が求められます。

また、税務の相談などは信頼に足る人物にしたいと思う方が多いですので、税理士になった際にも相手の信頼を得やすいコミュニケーション能力は重宝するでしょう。

パソコンスキル

データ入力や書類作成など様々な場面でパソコンが用いられていますが、会計事務所も例外ではありません。

パソコンスキルを持っていない方と比べて、一から教える必要のない方が優遇されるのは想像できるはずです。

特に記帳代行業務などは簿記会計知識を使ってパソコンに入力する必要があるため、2つの能力を持つ人材は歓迎されると言えるでしょう。

未経験の方の会計事務所の志望動機

会計事務所に未経験で転職する場合の志望動機はどのように書くべきなのでしょうか?
未経験の会計事務所志望の未経験の方が志望動機に入れるべきポイントをご紹介します。

なぜ会計事務所を選んだのか

必ず入れなければならないのが、どうして会計事務所を選んだのかということです。

未経験の場合、以前は違う仕事をしていたわけですから採用担当の方もどのような経緯や理由で会計事務所を志望したのかを特に知りたいと思っています。

また、会計事務所はそれぞれに特色があり、なぜその会計事務所を選んだのかも見られるポイントです。

求人サイトやホームページなどで情報収集をし特徴をしっかりと踏まえたうえで選んだ理由を明確に伝えるようにしましょう。

自分のアピールポイント

採用されるためには自分が入りたい気持ちを伝えるだけでなく、どのように会計事務所に関われるかを示すのも大切です。

自分の強みを明確にし、相手側にもたらすメリットを伝えることで採用される確率も上がるでしょう。

志望動機を書く前には自己分析をしておくのもオススメです。

より自分を理解することに繋がり、これから働く上での指針にもなるかもしれません。

明確なキャリア目標

採用担当者は淡々と働く方ではなく、明確な目標をもって働く方を求めていることが多いです。

将来的に歩みたいキャリアを計画しておき、その会計事務所でどのように働きたいかを伝えましょう。

また、明確なキャリア目標を持つことは自分のためにもなります。

志望動機のためだけでなく、自分の働き方を確立するためにもキャリアプランをしっかりと立てておくのをオススメします。

未経験可の会計事務所の求人

会計事務所から出ている求人はどのようなものが出ているのでしょうか?
未経験可の会計事務所の求人例をご紹介していきます。

大手会計事務所

未経験だと大手の会計事務所に絶対に勤められないというわけではありません。

しかし、志望者の多い大手会計事務所に入るためには未経験であればなおさら高い能力を求められるはずですので、スキルを磨きそれをしっかりと伝えられるようにしましょう。

中堅会計事務所

安定して年収を得られる中規模の税理士事務所にも未経験可の求人はあります。

中規模の会計事務所は比較的専門が高くて幅広い業務に携われるため、自分の価値を高めることにも繋がるでしょう。

20代であれば税理士科目1~2科目合格でも採用例があるようなので参考にしてみてください。

個人会計事務所

総数が一番多く未経験求人も多いのが個人会計事務所です。

求人サイトや転職エージェントなどに、ピンからキリまで様々な内容の求人があります。

人手不足を補うための求人が多いですが、ブラックな所もありますので自分で見分ける力が必要です。

自分に合った内容の求人を探して申し込み、スキルや意欲をアピールしましょう。

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まとめ

今回は会計事務所への未経験転職について情報をまとめました。

現在の税理士市場は拡大傾向あることに加えて売り手市場です。

実務経験がないため税理士補助として採用され、最初は年収250万円~300万円程度で働き始める方が多い傾向にあります。

20代30代の税理士業界では若い世代の方々は、未経験であってもほぼ問題なく就職が行えるでしょう。

40代に関して難易度は上がるものの、他の業界と比べると比較的転職しやすい傾向にあります。

人手不足の影響から非正規雇用の求人も出ているため、学生や育児と掛け持ちを行うお母さんも比較的働きやすい環境です。

優遇されるスキルとしては、税理士科目の取得や簿記資格、コミュニケーション能力、パソコンスキルなどがありますので、高いスキルを持っている方は積極的にアピールするのが大切です。

志望動機には、なぜ会計事務所を選んだのか、自分のアピールポイント、明確なキャリア目標の3つを入れることで成功率が上がる可能性があります。

大手会計事務所から個人の会計事務所まで様々な求人がありますので、自分の目的や能力に合わせて探しましょう。

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