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会社設立後に必要な税金の種類は法人税や住民税など|税金対策・節税の計算方法も紹介

会社を設立するなら、確実に押さえておきたいのが必要な税金についてです。

法人化することにより、個人で事業を展開していた時とは違う税金が必要となります。

それらを知っておかなければ、法人化してから「想像以上に税金が必要で資金的に厳しい」という状況になりかねません。

そこで今回は、会社設立に必要な税金について紹介していきます。

会社設立時に必要な税金の種類

会社設立することによって必要になる税金の種類は、主に以下の税金が挙げられます。

  • 法人税
  • 法人住民税
  • 法人事業税
  • 消費税

これだけの税金が必要になるだけに、会社を設立する際にはある程度税金を予測して予算として認識しておくことが大事です。

そうしないと、急な出費となってしまい資金面で不安になる可能性があります。

また、税金について理解しておくことで、節税・税金対策をすることができます。

上手に節税・税金対策をすることで、出費を抑えることができるのです。

会社設立にかかる税金の詳細説明

まずは、会社設立にかかる税金の詳細について解説していきます。

どんな税金がいつ・どのくらい必要になるのかを覚えておきましょう。

そして、会社設立の際には予算として組み込んでおくのがおすすめです。

法人税

どんな税金?

法人税は、会社が事業年度において稼いだ「利益」に対しての課税です。

ただし、ここの「利益は損益計算書上の利益」とは異なるので注意が必要です。

法人税上の規定に基づいた「利益」に対して課税されるのです。

計算方法

法人税の計算方式は以下の通りです。

  • 法人税=課税所得×税率+特別税額

課税所得は、「売上-(原価+費用)-控除」で計算できます。

また、税率は平成30年4月1日以後開始事業年度では、800万円以下の部分が19%・800万円超の部分は23.2%です。

ちなみに、平成31年3月31日までの間に開始する事業年度については、800万円以下の部分が15%となります。

法人住民税

どんな税金?

法人住民税は、会社が事業年度で稼いだ利益に対し、課税される税金となっています。

特徴は、「均等税」と「法人税割」の2つで構成されていることです。

均等割は、資本金や従業員の数人数に応じて税率が決まっています。

法人税割は、地方自治体によって異なる税率を法人税額に掛け合わせることで決まります。

計算方法

法人住民税の均等割りは以下のように決まっています。

資本金1,000万円の場合

道府県民税 市町村民税
従業員が50人以下 2万円 5万円
従業員が50人超 2万円 12万円

資本金が1,000万円超から1億円以下

道府県民税 市町村民税
従業員が50人以下 5万円 5万円
従業員が50人超 13万円 15万円

資本金が1,000万円超から1億円以下

道府県民税 市町村民税
従業員が50人以下 5万円 5万円
従業員が50人超 13万円 15万円

資本金が1億円超から10億円以下

道府県民税 市町村民税
従業員が50人以下 13万円 13万円
従業員が50人超 16万円 40万円

資本金が10億円超から50億円以下

道府県民税 市町村民税
従業員が50人以下 54万円 54万円
従業員が50人超 41万円 175万円

資本金が50億円超

道府県民税 市町村民税
従業員が50人以下 80万円 80万円
従業員が50人超 41万円 300万円

法人税割については、地方自治体によって異なります。

そのため、地方自治体に確認して計算するのがおすすめです。

法人事業税

どんな税金?

法人事業税は、会社設立の際に登録した事業所の都道府県に対して課税される税金です。

法人が事業を展開するにあたり、その地方で公共サービスを利用していることに対して課税されます。

計算方法

法人事業税の計算は、以下の通りに税率が決まっています。

ちなみに、資本金1,000万円以上で3以上の都道府県に事業所などを有する会社は、一律で9.6%となります。

また、資本金1億円を超える会社は以下の計算で割り出せます。

  • 法人事業税=(所得×3.8~7.2%)+(資本金等×0.2%)+(給与・利子・賃貸料等×0.48%)

消費税

どんな税金?

商品やサービスに課税される税金である消費税。

この消費税は、消費者が負担する税金ではありますが、国に納税義務があるのは消費税を受取っている法人です。

そのため、会社を設立することで、消費税を収める必要があります。

計算方法

消費税の計算方法は以下の通りです。

  • 消費税=売上にかかる消費税額-仕入れにかかる消費税額

ちなみに、消費税は条件次第では免除されることがあります。

この記事の後半に詳しく解説しているため、参考にしてみてください。

新会社を設立した際の節税・税金対策

会社を設立するとどれほど税金がかかるのかがわかったのではないでしょうか。

しかし、新会社設立は節税という面でメリットもあります。

そこでここからは、会社を設立した際の節税・税金対策方法について紹介していきます。

役員報酬

会社設立での税金対策としては、役員報酬を上手に利用する方法があります。

役員報酬は損金に算入することができるため、節税効果があるのです。

ただし、損金に算入するためには、「定期同額給与」である必要があります。

毎月同じ金額の役員報酬にすることで、損金に算入することが認められているのです。

また、自分だけでなく家族を役員にすることで、節税効果はさらに高くなります。

ちなみに、役員報酬は期首から3カ月以内に決めることになっており、基本的に1年間変更ができないので注意してください。

設備を中古で揃える

会社で使用する設備を中古で揃えることも、税金対策として有効です。

新しい設備などは、法定耐用年数で減価償却をします。

しかし、中古で取得した場合には、法定耐用年数ではなく「耐用年数」で減価償却を行うのです。

耐用年数は、以下の計算式で算出できます。

  • 耐用年数=法定耐用年数の残存年数+経年年数×0.2

新品で購入するよりも中古の方が、短い期間で減価償却ができるのです。

そのため、税金対策として中古の設備を選ぶのは有効なのです。

自宅をオフィスにする

自宅をオフィスにすることで、節税効果を得ることが可能です。

自宅を借りている場合には、賃貸料の一部を経費とすることができます。

持家の場合でも、建物の減価償却費や固定資産税、火災保険などのうちオフィス分を経費にすることができるのです。

そのため、オフィスを自宅にすることで、個人での節税となるのです。

不良債権を経費で計上

事業を展開していれば、売掛金や貸付金などが回収できないケースがあります。

これらの不良債権を経費として計上することで、税金対策をすることが可能です。

回収が期待できない債権は、ずっと残っていてもいいことはありません。

不良債権となった場合には、早々と経費にして節税するべきです。

税金を免除される場合

会社設立直後は、一定の条件を満たすことによって消費税の免除を受けることが可能です。

消費税の納税義務がない事業者のことは「免税事業者」と呼びます。

そこでここからは、免税事業者になるための条件について紹介していきます。

会社設立の時に消費税が免除となる条件

会社を設立した1期目に消費税が免除されるためには、資本金が1,000万円未満に抑えることが必須条件となっています。

資本金の金額については、会社の事業年度の開始日に実施されます。

また、ここで言う資本金には「資本準備金」は含まれていません。

また、2年前の売上が1,000万円以下であることも、消費税が免除される条件です。

会社設立して1年目・2年目は2年前の売上が存在せず、この条件は簡単にクリアできます。

会社設立2期目も消費税が免除となる条件

会社を設立して2期目も消費税が免除される条件は、資本金が1,000万円以下であることに加えて2つの条件を満たす必要があります。

  • 1.事業開始後1期目の上半期における課税売上高が1,000万円以下
  • 2.事業開始後1期目の上半期における給与などの支払総額が1,000万円以下であること

この2つの条件を満たす必要があるのです。

この条件が満たせそうにない時には、「売上高が増加するキャンペーンを下半期に延期する」「ボーナスの支払いを下半期にする」などの対策が有効となります。

上手に対策をして消費税免除の期間を伸ばし、税金対策をしましょう。

会社設立なら経営サポートプラスアルファ

会社を設立することによって、必要となってくる税金があります。

それらを把握し、資金計画を練ることが大切です。

また、消費税の免除や節税・税金対策を行うことで、事業資金を無駄に失うことを避けることができます。

経営サポートプラスアルファでは、会社設立のサポートを行っています。

法人化することによるメリットや節税対策などをご提案し、ベストな形での会社設立のお手伝いをしています。

会社設立でお悩みの方は、弊社にまずはご相談ください。